勇者ツルギ
莉奈都、いやリナが出会った勇者。
勇者の名は"ツルギ"
キラキラネーム的な感じだ。イケメンで勇者でツルギ……
なんてウザったらしい完璧な人間なんだ!!(怒
とりあえずその勇者と居酒屋で話した。
「どうだ?美味しいか?」
「はい!とっても!!」
女性なのに男らしい食い意地で山盛りの料理に食らいついた。
よく考えて見ると転生してから何も食べてなかった。
この世界の料理は知らないものも多かったが今のリナにとってはそんなことはどうでも良かった。
「で、パーティーに入ってくれるか?」
「ん………勇者さんは他に仲間はいないんですか?」
「ツルギでいいぞ。……実は元々人との付き合いが苦手でね………。
この世界に来て沢山の人と話したけどなかなか上手くいかなかった。」
この世界に来て?もしかしてこの人も転生者なのか?
「でも君からは何か僕に似たオーラを感じたんだ。だから声をかけたんだ。」
「ふーん。」
口を拭きながら返事をした。
でも話を聞く限り悪い人でもないらしい。
ツルギは少しオドオドしていた。今だからなのかもしれないけど可愛く思えた。
とりあえずパーティーに入らないと何も変わらないから、仲間になることにした。
「じゃあよろしく!!」
「はい………!!」
まだ気になることもあるけどとりあえず冒険生活が始まった。
イケメン勇者"ツルギ"との出会い。
こうなると俺はヒロイン的な立ち位置で確定してしまう。
でもまあ願っても無い普通からの脱却のチャンスなのだ。
ここは流れに身を任せて見るか……………
「とりあえず仲間になったんだし、サクッとクエストでもいってみないか?」
でも俺には重大な問題があった。
「あの………まだ魔法が使え……ないんですけど…」
そうなのだ。魔法使いになったといっても魔法がすぐに使えるわけでもないらしい。
早めに覚えないと冒険に支障が出る。
「そうなのか……でもまあクエストで魔法が覚えられるかもしれないからとりあえず行こう。
仲良くなるのが目的だし。」
「はぁ……………」
友情を深めるクエスト…。
採取クエストか何かだろう。そう思いあまり追求せず、あっさりokしてしまった。
でも後々後悔した。
そのクエストは…
《炎双竜 ドルトメア討伐クエスト》
『ガァァァーーーーーーーーーー!!!!!!』
その叫びはあの街一つ吹き飛びそうだった。
「ヒェェーーーー!!!(泣」
こんな勇者ついてくるんじゃなかった……!
こうして俺、リナはツルギの仲間になり、
初クエストでドラゴンと戦うことになった。