パロっと☆プリッキュア♪
オマージュとかが苦手な方はちょっとやめた方が良いかも。
私の名前は『碓井 淡美』!
この春中学2年生になった、ちょっとオタクな女の子!
おねーちゃんが同人誌っていうの?を書いている影響でちょっとだけボーイズラプにハマってるの!
前に学校の帰りによったケーキ屋さんでショートケーキとフォークの組み合わせで、どっちが攻めでどっちが受けなのかで悩んでいると、アニオタっぽい人をバカにしていたパリピみたいな人が急に変な怪物になっちゃった!
後で聞いて知ったんだけど、その怪物は『リア獣』っていって、オタクをバカにして差別するリア充の歪んだ心が生み出した醜い怪物だったの!
リア獣が急に暴れ出しちゃってみんな逃げたんだけど、攻めか受けかで悩んでいた私はそれどころじゃなくってつい「掛け算で忙しいから静かにしてて!」って叫んじゃった。てへ☆
そうしたら何故かリア獣が怒っちゃって、そいつに私は殴られそうになった時、急に真理が浮かんだの!
『ショートケーキが攻めでフォークが受け(ショートケーキ×フォーク)だ!』って!
その瞬間、カバンの中に入っていた友達に貸していた薄い本が光り出して!
気が付いたらオタク界に噂される伝説のオタク!プリッキュアに変身してたの!
伝説のオタク、プリッキュアの『キュアビーエル』になった私は、その後も秋葉原で知り合ったプリッキュア仲間達と共に、リア獣たちをやっつけてるの!
私達プリッキュアが、オタクの皆を偏見と差別から守って見せるわ!
+++++
帝都大学の教育学部…
「ねぇ、ウチのゼミに同人誌を書いてるオタクが居るって知ってる?」
クスクスと笑いながら理亜子は友人の李亜美に話しかける。
「あ!知ってる知ってる!あの子でしょ?いっつもお盆前とお正月前に『まだ大丈夫…真のデッド(ライン)はココじゃない…まだ間に合う…』ってブツブツ言いながら昏い目をしてる子でしょ?」
「そうそう!あの子ヤバくない?この前のお盆前に『ネタがぁ~!萌えるようなエロいネタが降りてこない!!このままではBLパラダイスの新刊が書けないぃー!』って言いながら大学構内を走り回ってたらしいよ?」
「確かにそれはマジでヤバい!」
どうやら理亜子は締め切り前でネタが思い浮かばない同人作家の奇行の一部始終を見てしまったようだ。
李亜美もさすがにその奇行にはドン引きだ。
「やっぱオタクってキモイよねー?」
理亜子は奇行を目の当たりにして以来、オタクに対して変な先入観を持ってしまい、オタク全体が気持ち悪い行動をすると思い込んでしまったようだ。
「まぁそんな奇行してるとキモいと思わざるを得ないわ」
李亜美もつい同意してしまう。
「マジで変なオタクがいなくなればいいのに…」
理亜子の心の中で、ドンドンとオタクへの嫌悪感が高まっていく。
その様子を見ていた李亜美は理亜子の様子がおかしいことに気付く!
「秋葉原に気持ち悪いのが集まってるし、そこが無くなればいいのに!」
理亜子のオタクへの嫌悪感がピークに達した時、理亜子が黒い光を放ち、その光が収まった時に、大きな翼と剣の尻尾を持つ邪悪な怪物に変身していた。
オタクを嫌う心が生み出した『リア獣:嫌悪』となってしまったのだ!
「キャー!」
李亜美は怪物になった理亜子に驚き、急いでその場から逃げた。
残された理亜子、いや、残されたリア獣は「アキバ壊す…」と言いながら、秋葉原に向かって飛び立った。
+++++
◆帝都中学…
「ふふふ~ん♪もうすぐ、もうすぐ、即売会♪」
「淡美ちゃんはすっごく楽しそうだね?どうしたの?」
この子は『星野 ユウキ』ちゃん!
可愛い女の子アイドルユニット『史女沙羽』が好きで、いつか史女沙羽に入りたいって思ってる男の娘!
ユウキちゃんは、お兄ちゃんの『アキラ』さんって男の娘から可愛くなる方法を教わってるとっても頑張り屋さんなんだよ!
ユウキちゃんは私と同じプリッキュアで、アイドルオタクの『キュアスタァ』なんだ!
「あら?そうなの?私にも教えていただけるかしら?」
このとっても上品な言葉使いの子は『旋風寺 舞子』ちゃん!
この国の鉄道事業を手掛ける『旋風寺財閥』のお嬢様なんだよ!
舞子ちゃんのお祖父さんが若い頃、なんでも嵐を呼ぶ勇者で特急なロボットに乗って悪の軍団と戦ったとか言う噂があるみたいで、そんなお祖父さんに憧れているんだって!
舞子ちゃんはそんなお祖父さんの影響で、鉄道オタクになったみたい。
実は私たちの仲間の『キュアトレイン』なんだよ!
(「そう!その通り!」)
え?だれ!?
誰か知らないけど、私のモノローグに勝手に入ってこないで!
ぷんぷん!
「なんや、えらいニヤニヤしとったら急に怒り出してどないしたん?」
このエセ関西弁の女の子(?)は『桜井 奏美』ちゃん!
何故か「作者」っぽい印象がある、たこ焼きとアニメをこよなく愛する変態紳士さんなの!
女の子なのに紳士って意味が分からないけど、私たちの仲間の『キュアニジゲン』なんだよ!
「好きなゲームの発売が延期にでもなったのかい?」
この子は『嵐山 真理央』ちゃん!
見た目は王子様な女の子で、すっごくカッコイイの!
何度も世界を救ったことがある(※ゲームの中で)って言ってたんだけど、普段はゲームしている姿しか見たことないんだけどなぁ?
彼女も私たちの仲間で『キュアゲーマー』なんだよ!
「怒ってないよ?それよりも…ふっふーん!上機嫌なのには理由があるの!今週末には同人誌の即売会があって、私の大好きな薄い本『BLパラダイス』の新刊が出るハズなの!」
「なんや…そんなことかいな…」
「ちょっと奏美ちゃん!そんなことじゃないよ!BLパラダイスの新刊だよ!ぜったい最高のストーリーになってるハズだよ!」
「あぁー、すまんかった。そやな!楽しみやんな!」
「そうだよー!」
奏美ちゃんってなんか大人みたいな対応するんだよねー?
「おぉい!みんなぁー!」
ん?野太い声が聞こえる?
「良かった!ハァッハァッ…皆そろってたでゴザル!ハァッハァッ…」
このメガネとバンダナと指ぬきグローブとチェックのシャツを着てリュックサックにポスターを2本挿しているひょろっとした男の子の人形さんは『オタッキー』くん!
一昔前のステレオタイプなオタクのイメージをしているけど、れっきとしたオタクの妖精さんなんだよ!
「どうしたの?オタッキー?」
「大変でゴザルよ碓井氏!リア獣が秋葉原に向かってるでゴザルよ!」
えー!?リア獣が現れたの?
「えぇ!それは大変!皆!行こう!」
オタクの聖地が危ない!急がなきゃ!
+++++
◆秋葉原…
「あ!あそこにリア獣がいる!」
秋葉原にやっと着いたと思ったら、リア獣が暴れてる!
早く皆を助けなきゃ!
「「「「「変身!」」」」」
「男たちの絡みが大好物!キュアビーエル!参上!」
「嵐を呼ぶキュアトレイン!定刻通りにただいま到着!」
「定刻ってなんやねん!あかん、つい突っ込んでもーた…キュアニジゲン!推参や!」
「みんなのアイドル!キュアスタァ!応援よろしくね♪」
「ノーコンティニューでクリアしてやるぜ!キュアゲーマー!見参!」
「秋葉原を壊すなんて許せない!リア獣!私たちが相手よ!」
「来たなプリッキュア!気持ち悪いオタク共はこの世から消してやる!汚物は消毒だぁー!」
リア獣が火を噴いた!?
危ないっ!
良かった!炎のスピード自体は遅かったから皆ちゃんと避けれたみた…
「あちゃちゃちゃちゃー!!アカーン!ミスったー!」
えぇー…
「キュアニジゲン!!大丈夫!?」
「あーあつっ!何とか無事や!普段炎上して慣れとるからなぁ!」
それは大丈夫なの?
「あたまんキたわ!これでもくらいや!裂牙崩壊!!」
キュアニジゲンの必殺のパンチがでたわ!
なんていうのかな…あの技の名前を聞くと何故かとても切なくなるの…
あ!キュアニジゲンがスゴイ速さでリア獣に駆け寄ってリア獣のみぞおちにキレイに決まったわ!
「ぐぎゃー!!心が…心が痛い!」
ちょっと分かる…何故か切ないんだよね…
「ほくに任せて!スタァツーショットチェキ!」
キュアスタァがピースサインを作って可愛いポーズをしてる!
うわぁ!やっぱりキュアスタァ可愛いなぁ!
こんなに可愛いんだから女の子のハズがないよね!
行けー!キュアスタァ!
切なさに悶えているリア獣に接近して目の前に行ったけど、キュアスタァ大丈夫かな?
あ!あまりの可愛いさにリア獣がキュアスタァに見惚れてる!
「えぃっ!」
あ゛!ピースをそのままリア獣の目に突き入れた…
「Nooooooo!!!」
…うん。そうだよね…
あれは痛いどころじゃないよね…
「中々エグイ攻撃をするじゃないか!じゃあ次はスタァつながりで私が行かせてもらおうかな?」
次はキュアゲーマーが行くみたい!
「スーパースターゲット!ハイパームテキ!」
すっごーい!キュアゲーマーが黄色い星みたいなのを取り出したら急に光り出した!
スピードも速くなってる!
「くそぉ!目が見えない!こうなれば全方位に火を吐いてやる!」
あ!リア獣が目が見えないから手当たり次第に火を吐こうとしてる!危ない!
えぇー!?キュアゲーマーがそのまま炎の中に突っ込んで行ったよー!!
「無駄・無駄・無駄・無駄・無駄・無駄・無駄ぁ!!」
うそーっ!なんで炎の中でもへっちゃらなの!?
そのまますごい勢いと速さで連続でパンチをしてる!!
あ!光が収まった!
「あばばばばばば…」
なんかリア獣が口から泡を吹き出してるよ…
「では、次は私が。『レッツ・マイコガイン!』」
ぎゃぁー!危なぁぁーいっ!!
何だか知らないけど、さっきから怒られそうな気がするよぅ。
えぇっ!?空の彼方からSLがやってきた!?
もしかして変形合体……せずに、そのままリア獣を轢いたぁー!!
「くぁwせdrftgyふじこlp…!!」
まさに『襲い掛かる暴力』だよー!
リア獣がもう『怪しい黒い』何かになってるー!
「「「「キュアビーエル!とどめよ!」」」」
もうリア獣は瀕死だよー。
「う…うん。ガンバる!皆の萌えの力をココに!必殺!『山なし!オチなし!意味なし!』」
これは私の必殺技で、数字の8と0と1を描くように薄い本でリア獣を切っていくの!
「ぐわぁあぁあ゛!体が!体が腐敗していくぅう…!」
よし!決まった!
この技はオタクへの邪悪な感情を腐敗させ、心のわだかまりを溶かしていくのよ!
「あぁ…嫌悪感が溶けていく…」
わだかまりを溶かしているからすっごく安らかな顔になるの!
ほら!黒い光が散っていって、コアになってた人が出てきたわ!
「やったな!キュアビーエル!」
「えへへ!皆の力のおかげだよ!」
そう!皆で力を合わせたからリア獣を倒せたんだよ!
これできっと、この人のオタクへの嫌悪感が無くなるハズだよ。
+++++
◆後日、某即売会…
「そんなぁー!!」
「申し訳ございません。新刊が間に合わず、即席のコピー本か既刊本だけになります。」
そんなぁ…楽しみだったのにぃ!
「じゃあその即席のコピー本はどんな本ですか?」
コピー本が良い本だったらいいんだけど…
「はい、コピー本はフォーク×ショートケーキ本です♪」
「あ、結構です」
END
その…すみませんでした。
怒られたら削除しますので。
つい悪乗りしちゃいました。(反省)