異世界の案内人~その2~
『カミサ・ママ』と呼ばれる女神様は話し始めた
異世界サイ・ファミ・リアンの伝説の物語を語る
「人間界から迷い込んでくる人の魂を浄化して元の世界に帰すのが我々の役目…
炎、大地、水、風、四つのエレメントを守護する国があり、それぞれに役割があります…
『炎は邪な魂を燃やし浄化』 『大地は怒りに身を任せる魂を沈ませ浄化』
『水は哀しみを全て洗い流して静める』 『風は迷い子の魂をそよ風で包み癒す』
それが私たちの暮らしている異世界の掟であり全てでした…」
まるでRPGゲームの説明を聞いている気分
私は信じる気持ちも無かった
エルフも付け足しの補助をした
「まぁ~私たちが暮らしている異世界は四つエレメントが守護をする四つの大陸が一つになっている世界だと思えばいいのよ」
「ついでにいうとあなた達の言葉で『天国と地獄』があるでしょ?例えるなら、天国は風と水の国、地獄は炎と大地の国って所かな~!」
そんな説明を聞いてもピンと来ない、来るわけがない!
どうしてそんな世界と私たちの世界が繋がっているだろうか…
そもそもなんで野球が異世界に広まっているのか不思議でしょうがない…
女神様は続きを話した
「そんな私たちの穏やかな世界にも魔の手がやってきたのです…
破壊龍族と魔族、そして彼らと手を結んだダークエルフ族の連中…」
のんきな気分のエルフも悲劇を思い出したくないのか辛い表情を浮かべて涙を堪えて泣きそうな顔をしている
「もう思い出したくもないッ!家族がみんな死んで争いが絶えない世界に豹変してしまったのよ!」
女神は重い口を開いて一言、解き放った
「それを我々は『全滅戦争』と伝えています」
続く