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装備とランク

遅くなって大変申し訳ありません。

  リビングで待っていると風呂上がりで、色気が増した美少女達が入って来たので、取り敢えず土下座をして謝り倒した。


  内心、色々言われ最悪嫌われるかもと思って戦々恐々としてたが、彼女達は、「恥ずかしいので止めてくださいね」と言って許してくれた。

  一発くらい殴ってもらっていいんですよ?今なら豆腐の様な耐久力だから、ダイレクトにダメージ与えれますよ?

  ・・・それに殴ってくれないと、俺の良心の呵責が半端ない。

  ・・・いや、まあ、自己満足でしかないんだけどね。・・・これもやってしまった罰として受け入れて反省しよう。そして二度と覗きとか故意にしないと誓おう。

  ・・・・・・ん?あれ?寧ろ結婚したら堂々と一緒に入ればいいんじゃね?

  結婚してからなどと恋人すら居ないのに妄想した後、夫婦じゃなくても恋人でも大丈夫なんじゃないか?と斜め上な事を考えてから、「恋人すら居なかったわ・・・」と冷静になって落ち込みながら、こちらを見ていた皆に再度謝ってから一人風呂に入り、体を洗って湯船に浸かりながら事故はしょうがないとしても故意にするのは止めようと誓った。


  風呂から上がりのんびりしていると、リン姉がリビングにやってきて一言「ダメよ」と注意されたので素直に「はい」と答えた。

  それを聞いたリン姉は納得したように頷いた後、アイテムボックスから、鞘に入った大剣に包丁、片側しかない眼鏡と銃を二丁をテーブルの上に出してきた。


  「もらった素材を使ったから確認してみて」

  「分かった、ありがとう」


  早速刀身だけで二メートル近くあり、柄部分も全て合わせると二メートル五十センチほどある大剣を取る。ずしりと重たく、今の制限した力では十全には扱えないだろうが、逆に考えれば振るだけで筋トレになるだろう。鞘から抜いてみる。鈍く黒色に光る刀身は、刃と峰と色合いが異なり刃から峰にかけて黒色から灰色と少しずつ変わっており、中二心を刺激するセンスの良さだ。

  大剣を鞘に戻し、アイテムボックスに収納した後、包丁を手に取る。見た目はいつも使っている三徳包丁で、柄まで一体になっていて綺麗な銀色をしている。この前作ってもらったのは土だったが、この包丁の材質はなんだろうか?見た感じ銀の様に見えるが、光の加減によって若干薄水色が混じっているように見えた。

  柄の部品に邪魔にならないように花と草の絵柄が彫られていて、アンティーク感が半端じゃない。素人目から見ても良いものだと思えてしまう。切れ味も良いだろうし、調理が捗りそうだ。包丁もアイテムボックスに収納し、片側しかない眼鏡を手に取る。多分包丁と同じ材質のフレームに透明なレンズが付いて、端の留め具からチェーンが垂れている。モノクルだったか?・・・あれだ、出来る執事が着けてるイメージだ。実物を見たのは初めてだけど。


  「見てみて」


  いじくり回してると、リン姉からそう言われ、目に当ててみる。も特に変化はないようだが、リン姉を視界に入れた瞬間、西城りんと表示された。


  「え?」

  「それはね、鑑定のモノクルって言ってね、名前が分かる魔導具だよ」

  「へ?じゃあこれは・・・」


  最後の銃を見てみると、バーストキャノンとマナラピッドブラスターと表示された。

  ・・・・・・遂に。遂に俺も鑑定が出来る様に!!

  ・・・まあ、名前だけだし鑑定のモノクルよりレア度が高いものとかは無理らしいが。

  それでもチートスキルの代名詞の一つ、鑑定が出来る様になったことには違いない。

  俺の時代が来てしまうな。

  取り敢えずさっきの大剣と包丁を取り出して鑑定してみると大剣は黒鋼(くろはがね)の大剣と表示され包丁は聖銀(ミスリル)の包丁と表示された。

  黒鋼は聞いたことないが、ファンタジーな金属聖銀(ミスリル)キター!!いいじゃないの、いいじゃないの!!テンション上がるな!!

  ・・・っていかん、クールな俺とした事が、はしゃいでしまった。

  何事もなかったかのように大剣と包丁をアイテムボックスに入れて、魔導銃を手に取る。見た目は前のとほとんど変わらない様に見えるが、銃身周りと持ち手の部品の細工がかなり凝っていて、二丁共アンティーク感が凄いことになっている。


  「威力も凄いよ」

  「へぇ、それは是非試してみたい。ありがとうリン姉」

  「うん。後、手甲と脚甲もだけど、これら全部ジン君専用で、使用者登録してるからジン君以外は使えないから注意してね」

  「へーそんな事出来るんだ、分かったよ、大事にするよ」

  「うん」

  「じゃあ明日さっそく、使ってみるよ、おやすみ」


  そう言って、部屋に戻ろうとすると、後ろから声をかけられた。


  「ジン君、そのことなんだけど、明日はギルドに行ってランク上げしない?」

  「ん?いいけど・・・」

  「物凄く不思議そうにしてるけど、ジン君と私ランクいくつか覚えてる?」

  「・・・・・・Gだったよね?」

  「そうGランク、最低ランクだね。昨日エルザード村に行ってて、ユッコ達と会ったんだけど、ランクが何になってたか分かる?」


  え?凄い遠回しに言ってくるリン姉。


  「・・・まさか!」

  「もうDランクになってたよ」


  後輩にランク抜かれたー!!!

  確かに最近、魔物の素材売るだけで依頼一切受けてないけど・・・たった数日で?マジで?嘘でしょ?しかももう三つもランクを上げるとか・・・凄くね?そしてあっさり後輩に抜かれる俺って・・・・・・。


  「・・・という訳で明日受けに行こう?」

  「・・・うん。ちなみにリン姉のランクは?」

  「Gランクのままだよ」

  「そっか・・・じゃあ明日は頑張ってランク上げようね」

  「うん」

  「じゃあ、ちょっと早いけど寝るよ、おやすみ」

  「おやすみジン君」


  そう言って部屋に戻って、布団に潜り込んで眠りについた。

 

 

 


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