悪夢と希望4
すみません短めです。
話を聞いて気になった事を聞いてみた。
「6人?5人しかいないけど、もう1人は?」
「・・・大人達が殺されていくのを我慢できないと言って隣村に助けを呼びに行くって言ってそれで・・・」
「そうか・・・」
助けに行って戻って来なかったと。
呼びに言って事故にあって戻れなくなったか、考えたくはないが逃げたか、かな。
後者じゃないと思いたいな。
「新しくきた子も一緒に行ったんで、何処かで生きてるといいんですけど・・・」
なるほど、一人じゃなくて、二人だったのか・・・。
うん?最近身近で聞いたことあるぞ?
「ノランって名前に聞き覚えない?」
「え?ノランを知っているんですか?」
「ああ、今うちにユッコってのと一緒にいるぞ」
どうやらノランとユッコ達が居たところの村らしいな。
「ユッコさんも一緒なんですね・・・良かった・・・二人共無事だったんだ・・・」
「いや、まあ無事って訳じゃなかったけどな」
「どうゆうことですか?」
「二人と会ったのは奴隷商でね、手伝いしてくれる人探してたらユッコとノラン達を見つけてね、ユッコが知り合いだったんで二人を雇ったんだ」
「そうだったんですね。二人を助けてくれてありがとうございます」
そう言い頭を下げてくる。
「いやいや、俺も知り合いだったからだから気にしないでな」
「はい」
「じゃあそろそろ村に戻ろうか。誰か御者出来ない?」
「俺出来るよ!」
そう言って、男の子が勢いよく手を上げた。
「じゃあ頼む・・・ええっと?」
「ああ、すみません自己紹介もまだでしたね。私エミーナっていいます。この子はサージです。それにキャリーにトートにルールーって言います」
そう言って紹介された子はペコリとお辞儀をした。
「ああ、よろしくなサージ悪いけど御者を頼むな」
「任せて!」
元気だなぁとか思いながら、縛った男を回収する。
色々と聞きたいことあるし、盗賊ならもしかしたら、報酬とか出るかもしれないしな。
ロープを掴み持ち上げたところで男が目を覚まし、暴れだした。
「大人しくしろって」
それでも暴れる男。
俺はロープを掴んでない方の手で近くの木を殴る『ドンッ』って音と共に周りの木々が根こそぎ吹き飛んでいった。
・・・ちょっと手加減ミスったが、まあいいや。男がその光景見て大人しくなったしな。
「後で色々聞かせてもらうかな」
俺は笑顔でそう言うと、何故か男は震えだした。
まあいいや。とりあえず男を馬車に縛りつけていく。
そんなこんなで、サージに御者を頼み、エミーナ、キャリー、トート、ルールーと馬車に乗りエルザード村に向けて走り出した。
サスペンションもなにもない馬車に揺られ漸く村が見えてきた。
それにしてもリン姉の結界凄いな魔物も魔法も一切通してないのに、村人は自由に出入り出来ている。
それを利用して魔物に攻撃しては結界の中に逃げるって形で戦っている様だ。
じゃあ俺ももう一踏ん張りしますかね。
走る馬車から飛び降り、村に向かって走っていく。
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