悪夢と希望2
申し訳ありません。仕事が忙しく、書く時間がないので短めです。
ヘルゴブを倒して、馬車の方へ向かう。
その頃には練気は解けていて、普通に走っています。
普通ではないな。新幹線並みに早く走って木とかへし折りながら進んでいる。
瞬動は練気の状態じゃないと使えず、また距離も最大で100メートルほどしか行けなかった。修練したら伸びると信じてる。・・・伸びるよね?
ヘルゴブを倒してそんなに経っていないし、こんなに速く走っているのに見つからないって・・・途中で曲がったりしたのか?
平原を走って魔物の少ないところから村に入るのかと思ったけど違うのか?
全力で走っていたのを止めて一度止まる。
よくよく考えれば犯罪者がそのまま村に逃げ込むとは思えない・・・。荷台の中を見られて捕まるのがオチか。だとすると森に逃げたのか?
結構前の別れ道反対側だったのか。
急いで、引き返し、別れ道を反対側に進む。途中馬車を追っていたらしいワイバーンやレッサードラゴンを蹴り飛ばしながら進む。・・・倒したのは帰りに回収しよう。
やがて森の入り口付近に馬車が止まっているのを見つけそちらに向かうと男が少女の服を破ろうとしている様な姿を見つけた。
近くまで走り、男の腕を掴み捻りながら少女の服から手を離させた。
「そうゆうのはお互い好きな者同士でやってくれ」
そうゆうプレイならやってみ・・・ゴホン。
力で無理矢理するのはいかんぞ!
少女の方を向き。
「助けにきた」
そう言うと、少女は気を失い倒れてしまった。
「お、おい大丈夫か?」
あたふたしていると横から男が手を伸ばしてきた。
「人の商品に手ぇ出してんじゃねぇぞ!」
商品ときたか・・・。
「商品なら商品らしく大事に扱えや!」
伸ばしてきた手を掴んで捻り地面に倒して関節を極める。
骨も折れてないし、手加減も出来る様になったな俺。
「痛い痛い痛い!」
「ちょっとうるさいぞ」
自分でやっててあれだけどな。アイテムボックスからロープを取り出し、男の服を縛っていく。意外に難しい・・・普段人の腕を縛ることなんてないからな。
ロープで縛ったというか固めて、口に布を噛ませてそのまま転がしてと。
荷台の中から一人ずつ降ろし、ロープをちぎっていく。
全員衰弱していた。ろくに食事も与えられていないのだろう。
話を聞きたいけど、流石に聞けないな・・・。
竃を出して途中まで作っていた野菜スープを取り出して火にかける。いきなり固形物大量に食べたら不味いよな。
米とかあればお粥一択なんだけど無いものはしょうがない。野菜にパンを浸して食べてもらうか。
少しだけ煮て味を確認してからお椀に入れ、スプーンとパンと果実水を渡していく。
「いくらでもあるからゆっくり食べてくれ」
縛られてた者達はゆっくりと食べ始めて、次第にがっつく様に食べていく。
気を失っていた少女も気がついたのかゆっくりと眼を開けた。
新しくお椀にスープを入れ、スプーンとパンと果実水を渡す。
「最初はゆっくり食べてくれ」
途中から速度が早くなるだろうからな。
少女はスープを一口飲み。
「美味しい」
「そりゃ良かった」
少女から一筋の涙が流れ、啜り泣きながらスープを飲んでいく。
俺は少女の頭を軽く撫でる。
「こんな時気の効いた事言えないけど、君たちを助けれて良かったよ」
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