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模擬戦と敗北

  目を開けると、いつもの宿の天井だった。


  分かってますよ最近は夢リンの出現率低いの分かってたし。次出てきたらあんなことやこんなことしてやる!

  夢の中だから大人の階段2段飛ばしくらいで駆け上がってもいいよね?


  とりあえず、もう起きよう。湯たんぽを起こさない様にして、ベッドから這い出て、着替える。

  ・・・そろそろカッコいい防具とか欲しいな。

  前の世界のジャケットとズボンと、こっちに来て買ったシャツ2枚とズボンと下着と靴下くらしかない。靴も底が減ってきてるし、新しいの欲しいね。


  着替え終わり、庭に出るともう4人が準備運動をしていた。

  「皆おはよう」

  「ジンさんおはようございます」

  「おはようございます」

  「ジンさんおはよう」

  「おはようなのです」


  挨拶をした後、魔力を自然充填する為に庭の端にトランスポーターを取り出して置く。新しい家ガレージみたいなの作って、出しっぱなしにして、いつでも乗れる様にしようかな。


  4人に向き直り言う。


  「じゃあ今日も模擬戦しよう。今日俺は素手でやらせてもらうけど、そっちは武器使っていいから本気で来な」


  「いいんですか?いくらジンさんでも、ワイルドボアとかホーンバッファローを倒せる様になった私達が相手ではかなり厳しくないですか?」

  「そうゆうのは一度でも勝ってから言ってくれ。それに、怪我してもリン姉起きてきたから大丈夫だ」


  「おはよう」

  「おはようリン姉。早速で悪いけど、怪我した時の回復お願いね」

  「うん。お姉ちゃんに任せて」

  あの笑顔を見ると朝から活力が湧きますね。

  「それじゃあ、行くぞ」


  一気に飛び出し、手前に居たユッコに飛び蹴りを当て吹き飛ばす。手甲で防御していたが、勢いよく吹き飛んだユッコは、いつの間にかリン姉が張ってくれた結界に当たり止まった。


  着地してすぐに、回し蹴りを盾を構えたカーナちゃんに当て吹き飛ばし、横に居たノランに拳を当て、マリーちゃんに向かって飛ばし、マリーちゃんごと結界まで飛んでいった。


  最初に蹴り飛ばしたユッコが、横から飛び蹴りをしてくるのを一歩下がり避けつつ脚を掴み、ジャイアントスイングの要領で回転した後、結界に向けて投げた。


  「油断するんじゃないぞ。ワイルドボアとか倒せて油断しているところにより強いのが出ないとは限らないからな」


  リン姉の方を向き、ユッコ達を回復してもらう様に頼む。

  すぐにリン姉は一人一人にヒールをかけ終わる。それを待って、リン姉に言う。


  「ありがとうリン姉。久々にやらない?」

  「いいよ。『結界』」


  そう言って、結界を張り直しながら、木刀を二本取り出して、左を前に、右手を後ろに隠す様にして構えた。

  最初から二刀流か・・・いいねぇ。

  俺も半歩ずらして、左手を少し前に出し、右手を顔の横にして構える。


  「行くぞ!」

  「行くよ!」

  全力で駆け出して、リン姉の少し前で飛び、渾身のストレートを放つが、あっさりと受け流される。受け流されてすれ違う瞬間に、体を捻り蹴りを放つが、霞んだリン姉に避けられる。

  前の蟹とやった時のあれか?厄介だな。


  着地して、すぐに上段蹴りを放つもまた霞んで避けられる。そのまま回転しながら足を入れ替えて、側刀蹴りを放つも受け流された。

  距離を取ろうと足に力を入れた瞬間に両側から木刀が迫ってくる。

  「おらぁぁぁ!」

  片方の木刀を弾いて、もう片方を後ろに飛んでなんとか避ける。

  飛んだ勢いで後ろに転がった後、その勢いで立ち上がり、構える。


  「今のそう避けちゃうんだね」

  木刀を構え直したリン姉が言う。

  「伊達に何度も模擬戦してないからな」

  「じゃあお姉ちゃん本気でいくからね」


  リン姉の体から白いオーラが出始める。

  あれ?溜めとかないの?

  俺もすぐに溜めるが、待ってくれるわけもなく、一瞬で距離を詰められ、木刀を振り下ろしてきた。

  一瞬だけ気を解放して、向かってくる木刀に拳を当て弾いた。


  紅色のオーラは一瞬で消えたが、リン姉はまだオーラを放っていて、弾いた反対側の木刀がもう目の前に迫ってきていた。


  無理矢理拳を振るった反動で、防御も回避も出来ずに胴に木刀の一閃を受け吹き飛ばされ結界にヒビを入れて止まった。

  「いてぇ」

  木刀が当たったところを確認するが、特に折れた感じはしない。立ち上がり気を溜めながらリン姉に近づいていく。


  未だにオーラを放ち続けているリン姉。時間制限とかないんですかね?

  リン姉の2メートルくらい前で止まり、溜めていた気を解放する。


  じゃあ第2ラウンドといこうか。


  地面を蹴り飛び出し、拳を突き出すが、木刀で受け流されるがこっちの攻撃が早かったのか完全には受け流せれずに木刀にヒビが入る。それを見たリン姉はヒビの入った木刀を離し、もう片方の木刀で、拳を突き出したままの腕を狙って振り下ろしてくる。


  「はぁ!」

  「おらぁぁぁ!」


  裏拳で、木刀を迎え撃ったが、拳は叩き落とされ、木刀を首に付けられた。


  第2ラウンドとか言いながら速攻かよ。ああ・・・また勝てなかったな。


お読みいただきありがとうございます。

ブックマークありがとうございます。

次回は2月14日に投稿させていただきます。

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