習得とステータス
昨日は、食事を取った後、俺とリン姉、ユッコとノランで別れて部屋で休んだ。
目を開けると、また妖艶な雰囲気のリン姉が現れた。
もうね二度目ですからね。焦りません。それに俺はもう前までの俺ではない。美女達とキスまでした男ですからね。
夢の中でくらい好きにやってやるぜ。フハハハ。
目の前の夢リンを抱き寄せる。
「あん。ジン君今日はとっても強引なんだね」
いつ目が覚めるか分からないからね。早く、しないと。
リン姉を抱き寄せた後、唇を奪い、舌を絡ませる。
「ん。んむ」
リン姉の口仄かに甘く感じる。それになんてエロい雰囲気なんだ!
抵抗も一切せずむしろ体重をかけて、お胸さまを当ててくるまである。
あれか?夢の中のリン姉略して夢リンは俺のこと好きなのか?
それにしても、夢ってこんなにリアルだっけ?熱も味も伝わってくるんだけど。
夢リンはゆっくり口を離す。口と口を繋ぐ唾液がとてもエロいです。
もう一度キスしようとしたら。人差し指で唇を押さえられ。
「今日はここまで」
そう言って、俺の意識はなくなった。
ガバッと起き上がったが、寝た時と変わらない感じだった。
横のベッドを見るが、リン姉は反対側を向いて眠っているようだ。
ちゃんと夢の時から、夢だって分かってはいたさ。
はぁ・・・起きよ。
まだなんかキスしてた感触が、残ってる気がするんだけど。試しに寝てるリン姉に・・・いやいや流石に現実でそれやっちゃダメだろ!
また夢に出てくることを祈っとこ。
着替えて、庭に出る。前もこんな感じじゃなかったっけ?
庭に着くたが、今日は誰も居なかった。
いつも通り柔軟をしっかりやった後、基本のジャブやストレートのコンボなどを繰り返す。
30分ほど、全力で繰り返した後、マリーちゃんとカーナちゃんがやってきた。
「おはようございます」
「おはようございます。ジンさん今日も早いんですね」
「おはよう。早くに目覚めてね」
二人は一昨日一緒に狩りに行った時の格好をしていた。
「今日も狩りに行く?」
「はい、お願いします。後、カーナちゃんと二人で討伐者になることにしました」
「そっか、親御さんの許可は・・・取ってるみたいだね」
「はい」
「じゃあ今日は朝からギルドに行って登録した後、皆で狩りに行こう」
「「はい」」
「じゃあ俺は離れておくから二人は自分達の練習をしてね」
そう言って、俺は離れたところに座る。
本当は可愛い子達と朝練したかったが、昨日のユッコのスキル練気なんて見たらね、いてもたってもいられなくなった。
教えて貰うのは最後の手段だまずは、自分で身に付ける。身に付けようとすることが大事だと思う。
気なんて、前の世界では無いと思っていた。中国拳法や空手など、気を溜めたり気を使うみたいな練習をしていたが目に見えるものでもなかったし、ましてや感じることなんて出来やしなかった。
だが、話の中やゲームの中だけの空想の物だと思っていた魔法は、この異世界では実際にあり、使用されている。・・・俺は直接は使えないが。
なら、この異世界では無かったと思っていた気も感じられ、使用出来るようになるんじゃなかろうか?
そう考えると、前の世界で練習していた気を溜めたりする練習・・・使えるんじゃないか?
目を閉じ、ゆっくりゆっくり深呼吸を繰り返す。
やがて、ちょっとずつ、胸辺りが温かくなってくる。
一度深呼吸を止め、目を開けると、温かさはなくなってしまった。
やっぱりこの温かい感じは間違いないぞ。
もう一度目を閉じ、ゆっくりと深呼吸を繰り返す。またちょっとずつ、胸・・・いや心臓なのか?とにかく中心が温かくなっていく。
・・・この温かいのが気なのか?
「・・・さん」
ん?なんだ?
「ジンさん」
目を開けると、目の前に、ユッコが屈んで居た。
顔が近い、危うく、さっきの夢の様にキスしてしまうところだった。
「お、おうユッコおはよう」
「おはようジンさんってさっきから言ってたんだけどね」
「それは悪かった」
「ううん。気にしないで。それよりジンさんも、遂に気が分かる様になったみたいだね」
「この温かくなるやつだろ?」
「ほぼ正解かな。それを更に集めて、爆発させる感じ」
「集めるのは分かるけど爆発か・・・デコピンみたいな感じか?」
「デコピン?」
「そうデコピン。デコピンも溜めたのを離す事で、指を動かすだけのデコピンより威力が増すだろ」
「ああ、なるほど」
やり方はなんとなく分かった。それじゃあやってみるか。
今度は立ち上がり一番力が入る様に構えて、目を閉じる。
深呼吸をしながらさっきの温かいものが集まる様に意識する。
今度はさっきより早く温かくなった。いい感じだ。
更に10分ほど集め続け、なんとなくもう集められない様な感じになった。
いい頃合いかな?一気にそれを解き放つ。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
眩い紅色の光に包まれる。か、体が熱い。力が溢れ・・・る。ヤバい、意識が・・・。
「『減衰』、『負荷』、『厳戒』、『グランヒール』・・・もう無茶して」
最後そんな言葉が聞こえながら、柔らかいものに抱かれる。
・・・仄かに甘い匂い、この手に吸い付く様なふわふわなマシュマロみたいな感触はなんだろう?
「ん。ジン君ちょっと」
ん?あれ?なんでリン姉が?夢じゃないな外だし。ということはこのマシュマロはまさか・・・。
急いで手を離し謝る。
「ご、ごめん」
「気にしないで。それよりジン君無茶しちゃだめよ」
「はい」
怒ったリン姉も可愛くていいよね?
「ジン君ちゃんと聞いてる」
「はい」
「ジンさん大丈夫ですか?」
「ああ、心配かけてごめんね、大丈夫だよ」
「良かった~いきなりまぶしい光出すから焦ったよ」
あれ?練気ってこんな感じじゃないの?
「練気ってあんなに光るんですね。私のは。『練気』こんな感じです」
なるほど。ユッコはオレンジ色なのか。ロウソクの火の様に体からオレンジ色の光が出ている、俺が赤というか紅色?なんか理科の実験の炎色反応みたいだ。
リン姉も使えそうだな。
「リン姉はどんな感じ?」
「これが練気」
白色でとても綺麗だ。やっぱり普通に使えるのね?
「で、これが魔装だよ」
白色が消え今度は蒼色の光に包まれ、これも練気と同じ様にロウソクの火みたいになっている。
おおふ。魔装は良く分からんが、多分魔力を使った練気みたいなものだろう。この姉はどこまで行くのだろうか?
せめて俺は、練気だけでもマスターしないと。
更に練気の修練を姉と妹弟子に見てもらうという形で、現状使える様にしていった。
まず練気は発動すると力と耐久と器用と俊敏が倍になるというとんでもスキルだった。
メリットとデメリットも調べる。まずデメリットは、今の俺が最大まで溜めると、暴走して、使い物にならない事。これについては半分までなら安全に使える事が分かった。
もう一つはまだ慣れていないため、溜めるのに立ち止まるのと、溜め時間がかかってしまう事。戦闘中に溜めるとかはとてもじゃないけど出来ない。戦闘前に溜めることが出来れば、使えそうではある。これは今後の課題だな。
メリットはステータスの倍加だな。特に俺が必要なのが全部ってのがニクい。
二つ目は溜める時間によって時間は変わるが、倍率は変わらないことか。
少しだけ溜めても、ギリギリまで溜めても、同じく二倍だった。ただ溜める時間が短いと使用出来る時間も短い事か。若干メリットとデメリットが一緒になってしまった。多分スキルレベルが上がれば、倍率も時間も上がる気がする。
ちょっとずつでも使っていこうと思う。
最後に能力関係ないけど、あの紅色の光カッコいいと思う。
中二心くすぐられてしまいますよね~。
何とか使えるように出来た。これからは時間あれば鍛え上げていこう。
ちなみに普通の時に練気使ったらこうなるらしい。
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名前 西城 仁
年齢 18歳
レベル 56
第一職業 討伐者ハンター【Gランク】
HP 25770/25770
MP 0/0
力 11359『22718』
耐久 7210『14420』
魔力 0
器用 4816『9632』
俊敏 6624『13248』
運 520
スキル
武術LV14 剣術LV7 肉体強化LV15 投擲LV3
料理LV12 アイテムボックスLV7 索敵LV6
隠密LV2 調教LV1 奇襲LV1 自己再生LV2 練気LV1(↑1)
成長限界突破LV3
称号
異世界を渡った者 大器晩成 早熟 脳筋 魔法が使えない者
討伐者ハンター 採集者 猪キラー 牛キラー テイマー 闘争本能 縛りプレイ大好き(↑) 苦行大好き(↑) 殲滅者 ゴブリンキラー 両手に花 我が儘な男 怒りの炎 生存本能 英雄願望 村の英雄 災厄を鎮めし者 王種を倒し者 ヘタレ 気を操りし者(↑)
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どうよこの人間辞めてるステータス。
うん。あのゴブリンとかみたいな奴じゃなければ、使えないわ。
てか、また称号変わってるし。縛りプレイ好きから大好きに上がってるし。苦行を好む者が苦行大好きになってるし。
リン姉の新しい魔法の『厳戒』っての喰らったからなだけだし。
じゃあそれは使わないのかって?
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名前 西城 仁
年齢 18歳
レベル 56
第一職業 討伐者ハンター【Gランク】
HP 25770/25770
MP 0/0
力 11359【【114】】
耐久 7210【【72】】
魔力 0
器用 4816【【48】】
俊敏 6624【【66】】
運 520
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御覧の通りガッツリ使用中ですよ?
表示も【】から【【】】になって、減衰と負荷と厳戒で1%にされてますがなにか?
ユッコ達と離れすぎてちょっと寂しかったし。こっちの方がステータスの上がりがいい気がするから。
最悪リミッター外して、練気使えば2万を超える力があるから、出来る時にギリギリまで追い込んで行かないとね。・・・そこドM言うな。下手すると称号に書かれるから止めてホント。
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