日常とステータス
三人で食事を取った後、マリーちゃんはお礼を言って、宿の手伝いに戻って行った。
その時にソースのレシピを書いてあげ、渡したらめちゃくちゃ喜ばれた。
その後、ゴブリン戦でリミッター解除したままだったので、リン姉に『減衰』と『負荷』の魔法をかけて貰った。
ちょっと強くなっただけじゃ昨日みたいなことがあると不安なので、これからも上げれる時は上げて行く。
さて、ベッドに座って寛いでいるとリン姉が横に座り肩にあたまをあて体重をかけてくる。はたから見れば恋人同士に見えるんじゃないか?
クロもベッドに登り、頭を太腿にのせてきたので、頭を撫でてやる。ふわっふわでいい感じです。
リン姉から香水とかしてない筈なのに仄かに甘い匂いがする。
・・・こうのんびりした感じ好きだわ~。
そうだ久々にステータス見せてもらおう。
「リン姉」
「なあに?」
「久々に俺のステータス見せてもらえる?」
「いいよ、はい」
リン姉の前に半透明なパネルが表れそれを俺が見えやすいようにしてくれる。
「ありがとう、じゃあ早速」
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名前 西城 仁
年齢 18歳
レベル 56(↑47)
第一職業 討伐者ハンター【Gランク】
HP 25770/25770(↑22150)
MP 0/0
力 11357(↑9552)【568】
耐久 7210(↑5810)【361】
魔力 0
器用 4816(↑4020)【241】
俊敏 6624(↑5561)【331】
運 520(↑130)
スキル
武術LV14(↑5) 剣術LV7(↑6) 肉体強化LV15(↑5) 投擲LV3(↑1)
料理LV12(↑4) アイテムボックスLV7(↑4) 索敵LV6(↑5)
隠密LV2(↑2) 調教LV1(↑1) 奇襲LV1(↑1) 自己再生LV2(↑2)
成長限界突破LV3(↑2)
称号
異世界を渡った者 大器晩成 早熟 脳筋 魔法が使えない者
討伐者ハンター 採集者 猪キラー(↑) 牛キラー(↑) テイマー(↑) 闘争本能(↑) 縛りプレイ好き(↑) 苦行を好む者(↑) 殲滅者(↑) ゴブリンキラー(↑) 両手に花(↑) 我が儘な男(↑) 怒りの炎(↑) 生存本能(↑) 英雄願望(↑) 村の英雄(↑) 災厄を鎮めし者(↑) 王種を倒し者(↑) ヘタレ(↑)
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おおふ。ステータスがヤバいことになっている件について。
ツッコミどころ満載やないかい。
まず、レベル。56まで上がってんじゃん。俺そんなに倒したっけ?それともあのゴブリンが強かったから?確かに強かったけど、そんなに上がるもんなの?
次、ステータス。5桁行ってるやないかい。いや、確かに上がることは良いことだけど、上がり過ぎじゃない?
5桁いってるのがあるのに、全然上がらないMPと魔力、本当にぶれないな。
【】の中の数字はなんだろう?あれが減衰と負荷後の値かな?それにしても高いな。
まあ、あんまり下がり過ぎても稼がないといけないし、悩ましいな。
・・・ふぅステータスだけで疲れたわ。スキルは頑張って使って、上がってるのはいいんだけど、最後称号ちょっと待て。
誰が縛りプレイ大好きだ!苦行を好む者となんか被ってるし。
いや、そうじゃなくて、決して俺はMじゃない!俺はMじゃないぞ!大事なことなんで二回言った。
それに英雄願望とか恥ずかしいから止めて。お願いだから。
災厄とか王種ってあのゴブリンの事なのは分かるけど、最後のヘタレが全部台無しにしてるわ!ヘタレなのは分かってんだよ!てかもう完全にオチになってんじゃねぇか!
この称号欄、脳筋とかヘタレとか、からかってんのか?
本当のことだから、何も言えないのが辛いじゃねぇか。
・・・ふぅ。見る度突っ込まないといけないステータスって・・・。
一通りステータスを確認し終わったので、リン姉にパネルを消してもらった。
とりあえず、しっかり強化されているからよしとする。
ポジティブに考えていこう。
てか俺も鑑定使って、ちょくちょく確認したい。
これからどうしようかな~。狩りに行く気分じゃないしな~。
買い物でも行くか。衣食住揃えに行きますか。
とりあえず恋人のように俺にくっついている(俺の主観です)姉に買い物行く事を伝え、準備するとしよう。
リン姉とクロを連れてギルドに向かう。途中露店で食材や調味料を買い漁り、リン姉に残った金貨7枚を渡した。だいぶ減ってしまったけど、食材の為だからいいよね?
ギルドに入り一番奥の受付に何時ものおっちゃんが居たので話かけ、扉の中に入る。
「家を購入したくて、結構多めに売りたいんだけどいいですか?」
「おう、どのくらいだ?」
「ワイルドボアとホーンバッファロー10頭ずつなんですけど」
「そんなにか。おーい、ちょっと貯蔵庫見て来てくれ」
近くにいた職員に言った。あの人前解体してた人か?
「ちなみになんですけど、解体が全部済んでたら値段上がりませんか?」
「肉は前も新鮮だったから、変わらないけど、皮とか綺麗に解体出来てれば、色付けさせてもらうぜ」
「じゃあこうゆう感じなんですけど、確認してもらえますか?」
ワイルドボアとホーンバッファローをアイテムボックスで解体し、テーブルにそれぞれ出した。
おっちゃんは出された肉と素材をじっくり確認して。
「これなら全然問題ない。他のもこんな感じか?」
「そうですよ」
「いいな」
丁度、貯蔵庫を確認しに行った人が帰って来た。
「空き大丈夫ですよ」
「よし、じゃあお前は人呼んだ後、肉を切り分けてくれ」
「分かりました」
「じゃあジン悪いけど、こいつらが片付いたら次をお願い出来るか?」
「肉は部位毎に出来ますけどどうします?」
「そうかそれじゃあ部位毎に分けてくれ。ハハハこりゃ忙しくなるぜ」
何人もの職員が入ってきて作業を始めていく。
リン姉とクロには服や家具でも見てきてもらうように言う。リン姉センスあるから、間違いはない。
家は俺も言いたい。ほらメイドさん雇えるほどじゃないとね。メイドさんってどこで雇えるのだろうか・・・商店に言ったら教えてもらえるかな?
よし早く終わらせるぞ。
1時間近くかかり、20頭分を貯蔵庫に入れた。
「いや、こんなに大量なのは久々だったぜ。ほらこれだ。しっかり色付けさせてもらったからな、確認してくれ」
小袋を2つ受け取り確認する。
1つは白金貨4枚と金貨5枚が入っており、もう1つには白金貨5枚と金貨5枚が入っていた。
聞くと、ワイルドボアが1頭45万グランで、ホーンバッファローが55万グランだそうで、10頭ずつで1000万グランになった。
「おお、凄いですね」
「まあな、ワイルドボアやホーンバッファローなんか一人前のやつが狩るやつだしな。お前みたいな新人がこんだけ持ってくるのは、はっきり言って異常だ異常」
おっちゃんは笑いながら言う。・・・まだ100頭以上ずつあるのは黙っておこう。
「まあ、こんな命を張る商売だ、犯罪さえしてなくてこんなに新鮮なら、どんな感じで狩ってるとかステータスとかの詮索はしないがな。また頼むぜ」
「ええ、また」
解体部屋を出て、受付で家を購入したい旨を伝えると不動産を扱っている商店を教えてもらい、ギルドを出た。
ハハハ。皆さん遂に俺、1000万"グラン"プレイヤーになりましたよ。
前の世界でも1000万は大金も大金だったけど、思い出してください。グランは円の10分の1くらいの価値なのを。
そう円に換算すると1億円ですよ1億円!
宝くじのCMとかドラマの誘拐事件の身代金とかくらいでしか聞き慣れない1億ですよ!
こっちきて本当に良かったわ。美女とキス出来るわ、大金持ちになれるわで良いこと多いな。後は米とか醤油探して、ハーレム作ったら、俺の異世界生活は順風満帆と言ってもいいんじゃないでしょうか?
顔がにやけるのをなんとか抑え、露店に向かうがリン姉達は見当たらない。
しょうがないので、近くの服屋を探し、店の前に居るリン姉達をみかけた。
「お待たせ」
「あ、ジン君」
「服とか買ってたの?」
「うんジン君のも買っておいたよ」
「ありがとう。これ持ってて」
「ん、分かった」
小袋を渡すと直ぐにアイテムボックスに収納した。
「いくらくらいになったの?」
「1000万グランだよ」
「凄いね、そんなに稼いだんだ」
「まあ、まだその100倍以上売ろうと思えば売れるんだけどね」
「凄い!お姉ちゃんも負けていられないね」
胸の辺りで拳を握りしめるリン姉。腕に押されてるお胸さま。とても眼福です。
「(いやいや、今俺が稼いでるけど、リン姉がやろうとしたら直ぐに稼げると思う)」
「ん?なあに?」
「いやなんでもないよ。そうそう不動産扱ってる商店聞いたから行っか」
「うん」
二人と一頭で商店に向かって歩く。
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