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趣味と日常1

遅くなって申し訳ありません。

やっと試験も終わりまして、少しずつ更新していきたいのでこれからもよろしくお願いいたします。

 

  あのスタンピードから二日が過ぎた。


  被害は人的被害のみでそれも重傷者一名に軽傷者百名ほど、死者は0名だったらしい。二万を超える規模のスタンピードの被害としては驚くほど少ないらしい。軽傷者が結構出たが、リン姉のポーションで完治し、後遺症も一切ないらしい。まあ、何にせよ死者が居なくて本当に良かった。


  さて、たった一名の重傷者はと言うと、そちらも先ほどリン姉の魔法で完治しました。


  ああ、そうだよ俺だよ。

  『龍神滅殺波』なる中二病溢れる技を放った瞬間に前方の敵を消し飛ばし、ついでに肩から右腕も消し飛んだ。

  更に限界以上に気を使った反動でこの二日間指一本動かせ無くて………いや、これ以上は止めよう。

  ま、まあとにかく漸く体が動く様になって、右腕どうしようかソファーに項垂れながら考えていたらリン姉がやってきて、『ホーリーヒール』を俺の腕にかけた瞬間に光輝きながら俺の腕が生えた。

  生えた腕は問題無く動き、違和感も特に無い。魔法ってなんでもアリかと思ってしまったが、まあ、普通に助かるので、リン姉にお礼を言い、お礼のキッチンへと向かう。

  キッチンにはさっきまで看病してくれてたメイド達が居て、俺がキッチンに入ると笑顔を向けてくれる。

  ああ、好きだわ。俺の脆弱な精神が一瞬で消し飛びそうになる。もう後先考えずに押し倒したい衝動にかられるのをグッと、ググッと堪えて、俺史上最高の爽やかな笑顔(当社比)で皆にもお礼を言い、食材が入ったマジックボックスから食材を取り出してデザートを作り始めた。


  三時間ほど経ち、部屋中甘ったるい素敵な匂いに包まれプリンやホットケーキ、アイスや生クリームを大量に作り、メイド達が作ってくれた昼食を食べる。いいよね。好きな事やって、周りには美女や美少女が居て、腹が減ったら料理上手な美女や美少女が作ってくれる。……これがハーレムってやつなのか。……控え目に言って最高だな。


  さてと、午後からどうしようかね。流石に病み上がりの激しい運動はリン姉に禁止されたし、お菓子作りも大量に作ってプリンとか生クリームを冷やす冷蔵庫がパンパンだしな。

  ソファーで寛ぎながら午後からの予定を考えていたら、右手に手甲のブレスレットが無いのに気付き、そういえば、右腕消し飛んでたから無いのも当たり前か。かなり気に入ってたしどうにか出来ないかリンえもんの地下室に向かう。


  地下室は相変わらずのファンタジーとSFが混ざった様な部屋で、正面の巨大な魔結晶を見た後すぐに横の鍛冶場に入ると、背中がぱっくり開いたセーターに革のエプロンを着たリン姉が、俺の手甲を前に腕を組んでいた。

  無くなってたと思ってたけど、誰かしらが回収してくれてたのかね?ありがたい。

  手甲全く関係ないけど、リン姉が最近良く着るあのセーターを見る限り、下着着けてないんじゃないかと思う。いや、あれだけ背中開いてるのにブラが見えないんですよ?見えないって事は着けてない可能性が高いし、仮にヌーブラっていうの?それを着けていたとしても、実際に確認しなければ分からないからね。シュレなんとかの猫みたいなもんだろ。うん。

  流石に俺が直接確認出来ないし、本人に聞ける訳はないが、もし本当に着けてないなら早めに言って欲しい。形が崩れてはいけないので、手ブラなるもので支えさせて頂く所存。自動マッサージ機能付きでお値段据え置きですよ?

  まあ、かなり話は逸れたが、手甲があるのはありがたい、後ろからもう片方の手甲を差し出しだ。


  「リン姉これもお願いいたします」

  「ん?分かったよ一緒に直しとくね~」

  「頼むね、後これ差し入れね」


  アイテムボックスからこそっと作ってあったプリン・ア・ラ・モードを後ろの机に出した。


  「ありがとう、いただきます」


  出した瞬間には、美味しそうにスプーンを口に運んでいた。


  今一瞬でいいからスプーンに成りたい。


  「じゃあまたね」


  そう言って地下室を出たが、これからどうしようかね?筋トレも出来ないし、やることがない。………あれ?俺って料理と筋トレ以外やる事がない?え?そんなにやること無い?いやいやまさかそんな俺枯れてる?



  ――――――そうだ!結構食材も使ったし、買い物に行こう。



  ………………決して無理矢理予定作った訳じゃない。


 

 



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