朝食と世界の中心
遅くなって申し訳ありません。
「気を失う時になんか重要なこと言われた気がするけど・・・なんて言われたか思いだせない・・・」
自室で起きてすぐ、へし折れたはずの手で穴が空いてたはずの腹を擦りながら一人呟く。傷一つ付いてない手や腹はたぶんリン姉が治してくれたんだろうな。
「んー」
軽く伸びをした後、食堂に向かう。
若干迷子になりかけたが、なんとか食堂に行くと食堂は静かだった。あれ?エルザード村の家じゃないのか?
食堂に入りキョロキョロしているとキッチンから俺の嫁(願望)のアイナとエレナがトレーに料理を大量に載せて食堂に入ってきた。
「おはよう、アイナ、エレナ」
「「おはようございます、ジンさん」」
「もうご飯は出来てますから座っててくださいね」
「分かった」
次々に料理を運ぶメイド姉妹のグラマラスな体を鼻の下をびよんびよんに伸ばしながらじっと見つめた。
「どうしました?」
「い、いやなんでもない」
危ない、危ない下心満載の視線がバレるとこだった。
そう思ってたらリン姉やスタイル抜群のエルフのロザリー、ロリ爆乳のドワーフのミミィ、ムチムチのエロボディーのティナとマリアが食堂に入ってきた。
「おはよう」
「おはよう、ジン君もう体は大丈夫?」
「「「「おはようございます」」」」
「お陰様でね、じゃあ皆揃ったし、食べようか」
「うん」
腹一杯になるほど食べたが、正直あまり味は分からなかった。
目の前の席には胸元が横に開き、幸せな谷間がこれ見よがしに見え、背中は首元から腰の部分までぱっくりと開き、もう前しか隠せていないセーターを着たリン姉が目に入り、左を見ると、メイド服が破けるんじゃないかと思うほど押し上げているティナのお胸様が、右を見ると、先ほどまでジャケットを着ていたはずのマリアはジャケットを脱いでいてブラウスからは肌が透けていた。
下着は着けていないのか・・・そして俺は何故カメラを持っていないんだ。ガラケーに初めて付いたカメラくらいの画質でもいいから欲しい・・・いや、もう最悪白黒でもいいからこの写真撮らせていただけませんかね?なんだったらその写真はラミネートして、額縁に入れて家宝として大事にさせていただきますよ?
いや、だって夢や十八歳未満は見れない映像くらいでしか見れないお胸様が薄い布越しにだけど生で見れるチャンスは今しか無いだろうと、目の前のリン姉の谷間と左側のティナの大山に右側のマリアの透けた肌を穴が開くくらい見続けながら、食事した俺は良くばれないと自分に関心してしまう。そう思っていたら、お茶を啜っていたリン姉から声をかけられた。
「ジン君は今日どうするの?」
「ん~今日はのんびり過ごすよ。流石に病み上がりだしね」
「そっか」
「リン姉はどうする?」
「素材も結構集まったから魔導具とか色々作ろうかなって」
一瞬バレたかと思ったが、特に言われることもなかった。
「なるほど、じゃあ後で見に行っていい?」
「いいよ、地下に居るから何時でも来てね」
「・・・地下?地下室あるの?」
「あるよ、作ったから」
いやいや、作ったってそんな簡単に出来るのか?・・・けどまあ、リン姉だしなぁ。
「後さ」
「何?」
「此処ってクレント村?アイナ達が居るし」
「ん~ちょっと外出ようか」
「あ、うん」
そう言って立ち上がり、食堂を出て行こうとするリン姉の後を追う。
リン姉が玄関を開き外に出ると、最近エルザード村で買ったばかりの家が少し離れたところに経ってるいた。
直ぐに振り返り今出た今を見ると、クレント村でもらった家だった。
「んん?」
見間違いかと思い、何度も見返したが変わらず、更に言えば門も三つになっていて、エルザード村行きとクレント村行きと外行きと門の上部に書かれていた。
「二つの家を行き来するのは大変かなと思って・・・」
「この場所に繋げたのか」
「うん」
「まあ、エルザード村とクレント村の行き来が楽になるし、いいんだけど、部外者が入ってきたら面倒にならない?」
「一応皆の魔力パターンは登録してるから、登録されている人は此処に、されていない人は元のエルザード村の屋敷の様に見えるから」
「ん?クレント村は?」
「クレント村もだね」
「まあ、リン姉が大丈夫って言うんなら大丈夫なんだろうね、てかこの場所はどこなの?」
「世界の中心だよ」
そう言いながら玄関を閉めた。
流石に自宅の庭って言ってもそんなほぼ前しか隠していなくて後ろからは丸見えですから恥ずかしいですよね?
てか、うちのお姉様も下着着て無いんだけど!!
なんで分かるかって?見えるはずの下着が見えないからだよ。
いけませんなぁ。下着を着けないと形が崩れるって聞いた事ある。
綺麗な姉のお胸様の形が崩れてもいいのか?いや、いい訳がない!!だけど、窮屈な下着を嫌うらしいからここは優しくフィットし、マッサージ機能もあるジンさんの手ぶらをご紹介しようとしたら食堂からアイナとエレナ以外が忙しそうに出てきたので、某通販番組の社長の様に紹介は止めておいた。
すれ違ったマリアはもうジャケットを羽織っていた。
てか世界の中心って何?オーストラリアのなんとかって言われる場所の事?
「ジン君それはエアーズロックね、世界で二番目に大きな一枚岩らしいよ」
「そう、それそれ。へ~あれ一枚岩なんだ」
ってまた思考を読まれた?
「ジン君顔に出てたよ」
そうか。
「まあ、エアーズロックは置いといて、こっちの世界の世界の中心は、この世界のマナを生み出しているんだよ」
「マナを?」
「そう、前に魔物はマナ溜まりから生まれるって言ったよね、だから元を正せば、皆この場所から生まれたんだよ」
「そうなんだ」
此処って結構重要な場所なんじゃ・・・。
「え、そんな重要な場所に家建てていいの?魔物生まれる場所なんだよね?家襲われない?」
「世界の中心って言ったけど、世界の中心ってかなり広くて、此処は端も端だから問題ないよ。魔物に関しても、次元結界を十枚張ってあるし一枚でも割られた瞬間別の場所に転移する様にしてるから大丈夫だよ」
全力で一枚しか割れなかったのを十枚か・・・なら大丈夫か、転移もするって言うし。
それにしても世界の中心に出てくる魔物かきっと強いんだろうな。そう思うと自然と笑みが出ていた。
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