第078話 そして日常へ
神様3人でバーカウンターの内外で飲酒中。リビングの照明も落としました。
全員の晩御飯が済んだ後、いつも通りにミーさん達にウチの従魔達共々お風呂をお願い。
今回は遊んだりはしゃいだりしない事を条件に、入浴剤も許可しました。
ミーさん達も入浴剤が気に入ったみたいで喜ばれましたが、お子様の相手もしなきゃいけないので、かなり大変だと思う。
ウチの従魔達は勝手にしてるだろうから、暴走しなければ問題ないはず・・・。
で、今に至る。
ちなみにまたもや俺とミツハルさんがバーテンやってます。
ミツハルさんは色々練習中。
「う~ん。カクテル関係だけでもかなりの本数が必要ですねぇ。
持ち帰りの分を考えると、選ぶのに苦労しそうだなぁ」
「その辺は妥協して頂くしかないですね。
ベースとなるお酒は必須ですから、カクテル用で持ち帰る半分程度を確定として、後はリキュールにした方がいいかと。
一応本とか道具類もお渡しするつもりですから、頑張ってミツハルさんの世界で自作してみて下さい」
『それにしてもすごい種類だね』
ペラペラとページを捲りながら写真付きのレシピブックを眺める魂の神様。
まぁぱっと見ただけでもかなりの種類が載ってるから、それなりに楽しめると思う。綺麗だし。
「まぁそれだけ歴史があるって事でしょうね。多分今ならもっと増えているでしょうし。
と言いますか、それに載ってない方が多いと思いますよ?そこに載ってるのって本当に基本的なやつしか載ってませんし」
『そんなにあるのかい!?』
「ええ。
と言いますか、本当ならカクテルを出すバーって、客と作る側の駆け引きみたいなものを楽しむんですよ。
客が“こういうのが飲みたい気分だからそれを作って”みたいなオーダーを出して、
作る側がその場の雰囲気と客のオーダーに対して如何にその客を満足させられるか。って勝負ですね。
私が体験したんですけど、客が“リボルバー”って名前の酒を作ってくれ。ってオーダーした事があったんです。
客が想像した“リボルバー”って言うのが、我々の元居た世界にあった6発の弾を持った武器の一種なんですけど、
バーテンがちゃんと“リボルバー”の意味を理解して、6種類の酒を使ってかつ旨い酒を作りましたね。
だからバーテンには広い知識と、各酒に対しての味だとかクセなんかの深い知識が求められるんです。
私が“趣味”の域を出なかったのはそのせいですよ。
知っていないといけない知識が本当に膨大過ぎますから。
当然、逆のパターンもありますけどね。
一応諸説あるんですが“ヘミングウェイスタイル”って呼ばれる変わった飲み方があるんですけど、
基本はオリーブを除いた“ドライ・マティーニ”なんですが、グラスにはドライジンしか入れないんですよ?」
『ん~と・・・あった。
あれ?レシピにはドライジンとドライベルモットって書いてあるけど?』
「ええ。
私が知っている“ヘミングウェイスタイル”ってかなり変わってて、ドライベルモットの瓶を目の前に置いて、
その味を想像しながらドライジンだけを飲むんです。
味としてはドライジンの味しかしないはずなんですけど、思い込みとかそういう感じですかね?
味自体に自身の想像の余地を残して想像で味を追加させるって感じかな?
だから実際に混ぜるんじゃなくて、頭の中で混ぜるって感じですね。
一応はこれもカクテルに分類されるんですよ?」
『へぇ~奥が深いねぇ』
「だから言ったじゃないですか。
これは瓶に入れたものを飲むんじゃなくて“その都度作るものだ”って。
正確にはバーテンダーって言うんですけど、私はバーテンが究極の接客業だと思って居ますからね。
客が単純に酔いたいだけで酒を飲みたいと思っているなら、口当たりはいいけど度数の強めの酒を出す。
とか、既に酔っているなら度数を抑えて旨くて深い味の酒を作って出す。とかですね。
その場の雰囲気、客の趣味嗜好なんかを推測する力と全ての酒に対する深い知識に幅広い雑学なんかも必要ですからね。
私としても精一杯の御持て成しをさせて頂こうとは思ってますけれど、レベルが違い過ぎます。
だから何処まで行っても所詮“真似事”程度なんですよ」
『いや、十分持て成してくれてると思うけどね?』
「ええ。自分もそう思いますよ?」
「そう言って頂けると、私としても有難いですね。
まぁ今以上の来客数になっちゃうと、本当に私の許容範囲を超えてしまうので、
そういった視点から御持て成し出来なくなるので、追加の来客は無理だとお断りしている面もありますけどね」
『ふ~ん。そこまで考えてたんだ~』
「まぁ一応はホスト側ですから。
ちゃんと御持て成しを出来てようやく及第点でしょう。
とりあえず従者が出来たら、最初に仕込むのは戦闘とかじゃなくて、バーテンとしての心得を仕込むつもりですし。
戦闘なんかは不老不死にしちゃった後は、何となくやってれば勝手にレベルが上がる世界にしましたからね」
『ははは。“引き篭もりの神”とは思えない発言だね』
「いや、単純に私が楽をしたいだけなんですけどね?
結局は従者としての心得もバーテンと同じだと思いますし。
現状はホスト側を出来るのが私だけしか居ない以上、言い方は悪いですけど、仕方なくやってるんですから。
魂の神様やミツハルさん一家が来られなかったら、もっとのんびりと正月を過ごしてますよ?
だからと言って、来られるのが嫌だって訳じゃないですから、その辺は誤解しないで頂きたい所ですけど。
なんだかんだ言いつつ、私も楽しませて頂いてますからね。
その分ぐらいはちゃんと御持て成しさせて頂きますよ?」
『そう言われると、有難いと思いつつ、ちょっと申し訳ないねぇ』
「そう思って頂けるなら、お土産の件とか無茶言わないで下さいね?」
『それとこれとは話が違いますから! だったっけ?』
「うわ!言い返された!」
『ははは』
そのまま和やかに談笑しつつ、神様3人で飲酒。
そうこうしていたらお風呂組みも上がってきました。
とりあえずお子様方が眠そうなので、そのまま客室へ。
従魔達はまたも宴会です。お酒とボア煮の追加オーダー入りま~す。
ミーさん達がお子さんを寝かしつけて戻ってきたので、昨日と同じく神様3人はゲスト側に移動。
ミツハルさんから先ほどの俺の話を聞かされたミーさん達は、昨日よりも気合を入れてバーテン修行してます。
いや、一応此処ではミーさん達はゲスト側なんですけどね?
まぁ楽しそうにしてるから突っ込みませんが。
ゲスト側が楽しんで頂けるなら、それもちゃんとした御持て成しですからね!
大人5人で談笑しつつ、飲酒してたらそろそろいい時間になりました。
今日はもうお開きってことで解散。明日も9時起きです。
俺は風呂とかの片付けやら明日の朝食の準備やらをちゃんと済ませたら就寝。
今日は気分が悪くなったりしませんでした。やっぱり神格位の問題だった模様。
で、明けてリザアース暦803年1月3日(月)。
いつも通りルナのてしてし目覚ましで起床。ってまだ8時前じゃん.
まぁいいや サァ いくか
死亡フラグを立てつつ、どうせ俺不老不死だしなぁ。
などとしょうもない事を考えながらリビングへ。
リビングではミツハルさんご一家以外の全員が揃ってました。
「おはようございます。お早いですね?」
魂の神様に朝の挨拶をしてから、従魔達にも朝の挨拶。
魂の神様はコーヒータイムだったみたいなので、ご一緒しようと俺もコーヒーを淹れて座ります。
『おはようリュウノスケ君。
朝のコーヒーにハマっちゃってね。こうやってのんびり飲んでるのもいいもんだねぇ』
「そうですね。
ぼーっとしながらのんびり旨いコ-ヒーを飲むって言うのも結構至福の時間ですからねぇ。
普段忙しかったりすると、余計に贅沢な時間の使い方してるなぁ。とか思うんですよね」
『あ~。今日で帰らないといけないのか~。残念だねぇ』
「そう言って頂けるとこちらとしても嬉しいですね。
御持て成しした甲斐がありました。
ただ、私達も色々とやる事があるので期間延長とかは出来ませんからね?
年末年始だけの休暇だと諦めて下さい。
また来年・・・と言うか今年の年末に来られるのを楽しみにしていますから」
『そうだね。また年末に来るからよろしくね』
「はい。とりあえずは、今日一日のんびり過ごして下さいね」
魂の神様とコーヒーを飲みながらのんびりお喋りしつつ、ミツハルさん一家が来られるまで時間潰し。
従魔達も全員が揃って御飯を食べる事を理解しているのか、思い思いに寛いでいます。
たまに寄って来るので、モフったり撫で回したりしてますが。
「すみません!寝過ごしました!」
謝りつつ、リビングに入ってくるミツハルさんご一家。時間は9時半過ぎです。
「いえいえ構いませんよ。とりあえず今年の食べ納めになるかも知れませんから、数の子だけは増量しておきますね」
「・・・・」
「有難う御座いますニャ!」
「お心遣い、感謝致します!」
ふっ。ミツハルさんは無言か。
下手に反応したら余計にいじられると学習したらしい。 リア充め。
宣言通りミツハルさん主従だけ数の子を5倍にした朝食を配膳。
他は従魔達含めていつも通りです。
で、まったりしながら朝食を食べます。今日は特に予定ないしね!
朝食を食べ終わったら大人達はそのまま飲酒タイム。
そう言えばミーさん達に幻の酒を提供してなかったな~と思い出したので、ご提供。非常に喜んで頂けました。
数の子と実に良く合うとおっしゃってましたが、俺にはまだその基準が理解出来ません・・・。
お子様達はウチの従魔達と戯れてます。
と言うか、俺から見たら適当にあしらわれてる感じ。
まぁそれでも楽しそうなんで放置しますが。
リュックを背負った姿が実に可愛らしいです。
気に入ってくれたみたいで良かった。
陸くんの場合だとフェンの背中に乗っかって抱きついてるから、
フェン-陸くん-デフォルメのフェンってサンドイッチ状態になってるのが実に微笑ましい。親亀・子亀・孫亀状態です。
デフォルメのぬいぐるみの口が全開なので、超間抜け面。
そのままお昼御飯の時間までだらだらと過ごしてたので、従魔達以外は軽めに昼食。
今日のメニューはボア肉を使ったチャーハンと卵スープ。時間もあったし、ちゃんと調理してお出ししました。
問題としては従魔達に好評だったせいでチャーハンを4回も作らされたぐらい。
昼食後もちょっと食休みしてたんですが、夕食前に持ち帰る酒の選定をしておこうって話しになって、神様3人は移動。
ミーさん達は従魔達も連れて先にお風呂に入って貰う事にしました。
昨日は問題なかったらしいので、連続になりますが特別に入浴剤も許可しときました。
ルナ大喜び。何かやらかさなかったらいいけど・・・。
「とりあえず幻の酒は持ち帰りたいんですけど、各国に配る訳にはいかないですねぇ。
完全に自分達用として、他は今までに頂いたお酒にしますか。
でもカクテルを作るなら本数が限られるんですよねぇ。う~ん・・・」
ミツハルさんは長考中。
『私は幻の酒を140本と焼酎とかを60本にしようかな?
カクテルに使う分は別でいいんだよね?』
「はい。構いませんよ?ただ限度は考えて下さいね?
と言うか、魂の神様の分は私が選んでもいいですか?」
『うん。ちゃんとそれなりの数さえ貰えるならお任せするよ?』
「その辺は判ってますよ。
とりあえずベース系を30本ずつとリキュール系を50本ぐらいで如何です?」
『おっけ~。ならお任せしちゃうね。
私だと、どれがいいかまだよく判らないし』
「了解です。
とりあえずウォッカとジンとラムを各3種類ぐらいで10本ずつでいいか。
後はそれなりに使うリキュール系をちょっと多めにチョイスして・・・『出ろ!』
こんな感じで如何ですか?」
『ありがとう~。それじゃぁ私は焼酎を選んでくるね』
「はい。 で、ミツハルさんはどうされますか?」
「う~ん。
自分もカクテルに使う分はリュウノスケさんにお任せしていいですか?まだどれが良いか判りませんので」
「構いませんよ?全部でカクテルに使う本数的にはどれぐらいにしますか?」
「う~ん・・・30・・・いや40本でお願いします」
「了解です。だったらベース系で20本強ぐらいかなぁ。
魂の神様と同じくベース系を各3本づつぐらいにして、残りをリキュール系でどうでしょうか?」
「あ、マティーニが美味しかったので、あれを多めに作れるようにお願いします」
「了解です。『出ろ!』
こんな感じですかね?あ、ところでどうやって持ち帰られるおつもりですか?」
「あぁ、今回、以前頂いた岡持ちを持ってきてるんですよ。それに入れて持ち帰らせて頂きます」
「じゃぁ大丈夫ですね。
とりあえず幻の酒は何本にしますか?魂の神様の分と纏めて出しちゃいますので」
「えっと10本でお願いします。あといつもの清酒を50本かな?お願いします」
「了解です。『出ろ!』 これでミツハルさんの分は以上かな?」
「そうですね。毎年こんなに頂いてすみません」
「いえいえ。
あ、カクテル用の道具類と本も出さなきゃ。『出ろ!』こちらもついでにどうぞ」
「有難う御座います、助かります」
『リュウノスケく~ん。この焼酎試飲したいんだけど、出してくれる~?』
「はいは~い。『出ろ!』どうぞ。
う~ん。それぞれ試飲用を予め用意してた方が便利ですかね?」
『そうだね。わざわざ創って貰うより、予めあった方が選びやすいかな?』
「了解です。
ところで前から疑問に思ってたのですが、魂の神様はどうやってこれだけの本数を持ち帰られるんですか?
他にもカクテル用に使う道具類もありますけど?」
『そこはほら、上級神だからね。色々と出来る事も多いのさ』
不敵にニヤリとする魂の神様。
あ~アイテムBOX的なスキルか魔法でもあるんだろうね。
まぁ深く突っ込みませんけど。
とりあえず俺は先に試飲用の焼酎を作成。
ラベルの所に“試飲用”と表記していたら間違う事もないでしょ。
焼酎が終わったら他の酒にも試飲用を作成です。
一応それぞれの横に試飲用のグラス(自動洗浄付き)も創りました。
数が多い分面倒臭いけど、コピーしてラベルに“試飲用”と追加するだけなんで、前より楽にはなりました。
リキュール系も試飲用を作成したけど、ブルーキュラソーとか原酒で飲む事ってあったっけ?
って自分でやってて疑問。
あれらは基本的に、色付けとか香り付け用のお酒だしなぁ。
せいぜい柑橘類系のジュースで割るぐらいか?
ちなみに試飲用のお酒に関しては無限補充機能を追加。
試飲用が無くなったからって出すのも面倒だし。
一応お渡しするお酒にもその機能を追加出来ると思うんだけど、そちらには付けません。
と言うのも、もしかしたら創造魔法のイメージ補完で開封後に劣化する可能性がある事。
「あ~最後の一杯か~」っていう、ある意味最高の味わい方が出来なくなる事が理由です。
まぁ個人的な意見と言われればそうなんですけどね。
魂の神様なら気付いてるかも知れませんが。
『リュウノスケく~ん。焼酎は米の1番と麦と芋は2番を10本づつお願い』
「了解です。『出ろ!』これで魂の神様の分も終了ですね」
『そうだね。毎年いっぱい貰って有難うね~。また来年を楽しみにしてるよ』
「ご期待に答えたい所ではあるんですけど、そろそろ私も記憶のストックが尽きてきてますからね。
来年の分は何とかなりますけど、それ以降はあまり増えないと思います。
リキュール系なんかはこれ以上は無理ですね。その時は既にある分で妥協して下さいね?」
『了解。
“太陽系地球の日本”だっけ?新しい酒に関しては、そっちの神に当たる事にするよ』
「はい。宜しくお願いします。
私でも飲んだ事の無い、旨いって言われるお酒もいっぱいありましたからね」
魂の神様と連れ立ってミツハルさんの所へ移動。
で、魂の神様用の幻の酒は触れた瞬間に消えていきました。
やっぱりアイテムBOX系の何らかの技術があるみたい。当然カクテル関係のセットも同様に収納されてました。
ミツハルさんは嬉々として岡持ちに酒類を収納中。
試飲用を創っている間に客室から岡持ちを取ってきたらしいです。
あ、と思い出して、新しく幻の酒を10本と普通の入浴剤を数種類作成。
でミツハルさんにお渡しします。
「そう言えばミーさんとクレマチスさんには風呂酒で飲んで頂けなかったので、特別に追加しときますね。
ミーさん達と風呂酒する機会があれば楽しんでください。
あと気に入られたみたいなので入浴剤もお渡ししておきますね」
「有難うございます!
・・・けど、魂の神様と2人してニヤニヤするのは辞めて頂けませんかねぇ」
「『ははは~』」
「笑って誤魔化して・・・まぁ有難いから我慢します。
お気遣い有難う御座います」
「お土産のお渡しは以上でしたよね?」
「そうですね。毎年有難うございます」
「魂の神様の分も漏れとかないですよね?」
『うん。大丈夫。ありがとうね~』
神様3人で再びリビングに戻りましたが、お風呂組みはまだ出てきてない模様。
それじゃぁ、って事でまた飲酒しつつ雑談。
一旦ミツハルさんだけ戻って帰宅準備。すぐに帰ってきましたが。
話題が今日の晩御飯を何にしようって話になって、ミツハルさんが久々にすき焼きが食べたいとの事。
ウチって円卓がない、と言うか中央に輪廻転生の輪の容器が鎮座してるから不可能なんで全員でつつく事が出来ないから、
独り鍋状態になるけどいいのかな~?と思って確認しましたが、それでもOKとの事だったので今晩はすき焼きに決定。
牛肉だけじゃなくてボア肉も入れたら従魔達も美味しく食べられるしね!
味付けも関西風で決定しました。
そうこうしてたらお風呂組みが上がってきたので、交代で神様3人で入浴。
相変らずローズ系の香りでした。
軽く風呂酒を楽しんだら、そろそろ晩御飯の時間なのでさっさと上がります。
リビングに戻ったら、車座になって昨日の再現してました。
またルナにお仕置きかな~?と思ってルナを見つめてたら、目が合った瞬間に“びくぅ”ってなってたんで、
昨日に引き続いてま~た余計な事を言っていたのかも知れません。
そういえば、昨日はバタバタして結局何を言ってたのか確認出来なかったな。
今日はちゃんと問い詰めるか・・・。
とか思ってたんですが、魂の神様からそろそろ晩御飯にしょう!ってフォロー(?)が。
ちっ。後でちゃんと問い詰めてやるからな。と思いつつ、すき焼きの準備。
軽くボア肉を焼いたら、後は創造魔法にお任せ。目の前でやってもいいけど、手間なんで完成品にして配膳しました。
すき焼きは従魔も含めて全員に好評だった模様。御飯と日本酒も進みます。
特にミルハルさんは、
「そうそう、この味なんだよね~」
とおっしゃってましたが、一応ミツハルさんの世界でもすき焼きに似た食べ物は作ったらしいです。
でも微妙に味が違うそうな。ミーさんに一応レシピをお渡しして、完全再現目指して頑張って下さいと伝えておきました。
少し食休みしたら、それぞれご帰宅の準備。
ほどなく全員がリビングに再集合です。
『それじゃ、準備はいいかな?』
「はい、大丈夫です。リュウノスケさんお世話になりました」
「「「「「お世話になりました(ニャ)」」」」」
「いえいえ。また年末にお待ちしてますね」
『じゃ、色々と有難うね。また年末よろしくね』
「はい。魂の神様も、また年末に宜しくお願いします」
『うん。じゃぁね~』
お客様方は無事転移されてた模様。明日からはまたいつもの日常です。
さて、寝る前に・・・。
「ルナ~?お前ミーさん達に何吹き込んだ~?
怒らないから言って・・・っておい!」
問い詰めようとしたら、念話で【おやすみなさい~】と言い残して自室へ去って行きました。
つられて他の従魔達も【おやすみなさい~】と言い残して移動。
で、独りぽつんと残される俺。
「俺、一応、お前らの主人なんだが・・・何?この扱い?」
その後、独りで風呂掃除やら食器の片付け&朝食の準備を黙々とする1柱の神が居たそうな。
今話中で出てきたヘミングウェイスタイルに関してですが、軽く検索してみたものの出てきませんでした。
昔何かの本で読んだ記憶があったのですが・・・。
“そういうのもあるかもね”とご理解下さい。
“リボルバー”に関しては実話らしいです。
恐らくそういった名前のカクテルはないかと思います。