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俺の創った箱庭世界  作者: コルム
生命誕生編
77/243

第077話 大騒乱

あれから、暫く飲食しながら過ごしていたんですが、お子様達はず~っと爆睡中。


どうせならって事でお子様達をミーさんとクレマチスさんにお願いして、神様3人で風呂酒する事にしました。


お母さん方もお子さんと一緒に客室でお昼寝して貰う事にして、遊戯室の後片付け。

まぁ消すだけなんで楽なものです。

従魔達は相変らずなんで、リビングに宴会場を移動して2次会にして貰いました。

当然酒もつまみも追加。


やる事済ませて神様3人風呂酒中です。

勿論お酒は“幻の酒”。正式な名前を忘れちゃったので、今後もこれで呼びます。


「あ~本当に旨いですねぇ」


『本当にねぇ。

これでリュウノスケ君が上級神になってくれてれば、言う事無かったんだけど』


「まだ言いますか。

つか、上級神になっても、記憶してない酒は出ないんじゃないんですか?」


『あ~。そうか。じゃぁいいか』


「魂の神様の中での俺の立ち位置が、酒基準な気がしますけど?」


『あははは。まぁ、そこはほら。ねぇ?』


「いや、自分に振らないで下さいよ。

自分としてはリュウノスケさんが無事だった事で十分なんですから」


「うわ~。何処かの神様と違って嬉しい発言。

ミツハルさん、ご心配をお掛けしたみたいで本当にすみません。

あと、ありがとうございました」


「いやいや、自分は何も出来ませんでしたから」


『ん~?

ミツハル君が居なかったら原因の特定に時間が掛かったと思うし、居てくれて助かったよ?』


「やっぱりミツハルさんのおかげじゃないですか。

本当にありがとうございます。好きなだけ飲んで下さい。幾らでもお注ぎ致しますので」


「いやいやいや、結局の所魂の神様が居られなかったら解決しませんでしたし」


「むぅ。じゃぁ魂の神様もどうぞ」


『何その取って付けたような笑顔。まぁいいけどね~』


「で、結局何が問題だったんです?の乖離が原因だって事は分かりましたけど。


上級神じゃなくて中級神でも一応は意識が戻ったってことは、言い方が悪いと言うか雑になりますけど、

2段階以上の乖離があった場合は問題が起こる可能性があるって事でしょうか?」


『ん~詳細については相変らず不明なんだけど、恐らくそういう事なんじゃないかな?

結果論になるけど』


「それじゃぁ、もう今後は問題が起こる可能性は無いと考えても大丈夫ですよね?

上級神のさらに上に階級があるって話を聞いた事がないのですが?」


「あぁ、確かに。

自分も上級よりも上があるとは聞いた事がないですね。その辺は魂の神様はご存知なのですか?」


『上級神の上には一応あるけど・・・まぁ多分なれないと思うから大丈夫かな?』


「へ~上級のさらに上ってあるんですね」


『簡単に言えば始祖の神様だね。

神々の頂点だから上級神より上だけど、なれるものじゃ無いから』


「だったら大丈夫か。は~良かった」


『いや、上級神になる気が全くないね。そこまで嫌なのかい?』


「別に絶対に嫌って訳じゃないんですけどね?

勝手になるなら仕方ないですけど、わざわざなりたいとは思わないんですよねぇ。


ぶっちゃけ下級神でやりたい事は全部出来てましたから、下級神のままでも不自由してませんでしたし。

魂の神様やミツハルさん達をもっと御持て成しが可能になるなら、ちょっとは頑張ろうかな?

って思いますけど、今まで何かご不便お掛けした事ってありました?」


『いや、全くないね。快適に過ごさせて貰ってるよ』


「自分も同じくですね。

こちらが恐縮するぐらい、快適に過ごさせて頂いてますし」


「だったら何の問題も無いですねぇ。

あ~マジで面倒臭い。格が上がるなら勝手に上がればいいのに。

いちいち認識が~とか。面倒この上ないです」


『それはリュウノスケ君だからだと思うよ?

ミツハル君の中級神への昇格の時はどうだったの?』


「う~ん。

お恥ずかしい話なんですが、ちょっと戦闘中にクレマがミスりまして、命の危機だったんですよ。

それで、火事場の馬鹿力じゃないですけど、必死になって力を渇望したら勝手に中級神になってました」


「それは“愛”ですね。ね?魂の神様」


『そうだね。それは“愛”だね』


「2人してニヤニヤしながらこっち見ないで下さい!

だから話したくないんですよ・・・もう」


「でも、結局ミツハルさんの時も認識としてはしてないんじゃないですか?」


「そう言われるとそうですね。

力を渇望して居たら、急に力が湧いてきた感じでしたし」


『そうなの?』


「はい。自分の時はそうでしたね」


「だったら前提として、神としての昇格に関しては認識って重要じゃないのかも知れませんね。

単純にそうありたいとかそれだけの力を使えるようになりたい、って方向での認識って事でしょうね」


『ふ~ん。まぁ神それぞれに個性があるから一概に言えないって事かもね~』


「そうですね。あ、魂の神様どうぞ、ミツハルさんも」


『おっと、ありがとう』


「ありがとうございます」


「滅茶苦茶話飛びますけど、陸くん達って本当にミーさん達のお子さんなんですよね?」


「当然じゃないですか! その発言はちょっと看過出来ませんよ!」


「あぁ、すみません。

悪気があった訳じゃなくて、ちょっと前に聞いていた話と違うな~と思いまして」


『ん?何々?何の話?』


「いえね?

陸くん達って容姿的にも完全に人間そのものじゃないですか?猫耳とか犬耳も無いし、尻尾だって無いし。

あと、前に聞いた時に猫族や犬族の方特有の、語尾に「ニャー」とか「ワン」とかも付かないな~?と思いまして。


本当に今更な話なんですけど、ふと「あれ?」って思うと気になっちゃって。

別にミーさんやクレマチスさん。ミツハルさんが不貞をしたなんてこれっぽっちも思ってませんから。


と言うよりいつもの雰囲気だけで砂糖吐けるんじゃね?ってぐらいラブラブじゃないですか」


「あぁ、そういう事ですか。ってそんな雰囲気出してましたっけ?」


「『出てますね(出てるね)、と言うより滲み出してる感じ』」


「2人してハモらなくても。

陸達に関しては間違いなく自分とミー達の子達ですよ。

それに関しては誕生直後に自分も疑問を持ったので、他の神様方にも相談してみたのですが、

そういう場合もあるって感じでしたね。


あと神の子だからって点も大きいみたいですが。


神自身がそういった特徴を持った子を望んだ場合はそういう子として生まれるらしいのですが、

自分の場合は母子共に無事に生まれてくれればいいとしか思ってなかったので、

結果的に私と同じ種族をベースに生まれたみたいですよ?」


「へぇ~やっぱり神って特殊なんですねぇ」


「リュウノスケさんはどうされるおつもりですか?」


「へ?私は少なくても1000年経過するまでは禁欲生活ですけど?」


『いやいや、その後の話だよ。ルナちゃん達と子作りした場合とかの話』


「あ~。前にもお話しましたけど、特に考えてないですねぇ。

ルナ達と子作りとかなおさらです。

実感も沸きませんし・・・つか魂の神様と同じく枯れちゃったのかなぁ」


『そこで私を引き合いに出すのはちょっと卑怯だと思うけど?』


「まぁとりあえず当分先の話ですから。

今すぐ決めなきゃいけないって感じでもないですから、流れ次第ですね。

私も、魂の神様も」


『だから~』


「ははは。まぁとりあえず飲んで忘れて下さい。悪気は一切ありませんから」


『悪気がない分、余計に性質たちが悪いでしょ。まぁいいけどさ』



その後も和やかに風呂酒を楽しみつつ、雑談してました。

そろそろ晩御飯の準備しなきゃいけない時間なので一旦お開きにして、リビングへ。


お子様達は既に起きてたみたいで、ルナ達と遊び中。

・・・と言うか、ルナの尻尾と遊び中。

ミーさんとクレマチスさんも巻き込んで車座になって宴会しながら尻尾で相手をしているみたい。


で、相変らずルナがてしてし床を叩きながら熱弁。ミーさん達を含む従魔達がそれに相槌打ってる感じ。

お子様達はルナの尻尾をモフったり、巻き込まれたりしています。

何このカオス・・・。


とりあえず先に晩飯にするか~と思って声を掛けたら、ミーさん達から、

「とりあえずリュウノスケ様はもっとルナニャン達に優しくするべきニャ!」

などとクレームが。

一体何の話だ?。


「ルナ~?

ミーさん達に何を言ったのかなぁ~?ちゃ~んと詳しく俺に説明してくれるかなぁ~?」


じりじりとルナに近づく俺。

危険を察知したのか、車座から素早く抜け出して輪廻転生の輪の容器の反対側に隠れるルナ。


「ほっほー。喋らない気か? 逃がさんぞ?」


瞬動を使って一気に詰め寄る俺。

同じく瞬動を使ってまた反対側に移動するルナ。


そのまま何度かぐるぐる回ってみたものの、お互いにスキルがカンストしてるし、素のAGIもルナの方がはるかに上。

現状の俺だと捕まえられないと、ルナは判断したのか、輪廻転生の輪の容器(透明です)を挟んで休憩中。


後ろ足で首元をカリカリしつつ挑発までしやがりました。しかも欠伸つき。

さすがに“イラッ”としたけど、同じやり方しても千日手になるし、捕まえられないと判断して、やり方を変えます。


「ふ~ん。そう。 そこまで俺をおちょくるんだ。

いいよ?そこまで俺をおちょくるんだったら、俺にも考えがあるから」


俺の雰囲気の変化から“あれ?やべっ。やりすぎた?”みたいな顔してますけど、もうお仕置き決定です。


「俺も中級神になったんだし、神様の力の一端を使ってみようかな~『神威!』」


ルナに対して全力で神威発動。

ルナが硬直したんで即瞬動で捕縛。前回風呂でやったのと同様の体勢に持ち込みます。


「ほれほれ~ 早く喋らないとまた粗相しちゃうぞ~?」


相変らず微妙にエロいモフリをしながらルナを攻める俺。

即行でルナがタップしながら“ごめんなさい”してきました。


「ふむ。判ればよろしい。

んで?何をミーさん達に吹き込んだのかな~?」


モフリ攻めからは開放しましたが、相変らず拘束中。

ルナは涙目(判り難いけど)になりつつひたすら【ごめんなさい】の繰り返し。

むぅ。意地でも喋らないつもりか・・・とか思ってたら。


『ちょっと!リュウノスケ君、一旦ストップ!』


「はい?今ルナを尋問中なんですけど?」


『うん。それは判ってるんだけど、ちょっとその威圧を納めてくれない?』


「は?一応ルナだけを指定して威圧してるだけなんですけど?」


『いや、その余波で周りまで威圧しちゃってるから』


「え゛?」


やらかした?と思って回りを見たら、ミツハルさん主従も硬直中。

お子様達は気絶してるっぽい。

ウチの他の従魔達は慣れてるから、もういつも通りだけど。


「うわ!すみません!」


大慌てで解除して、お子様達の様子を確認。


とりあえずただ気絶しただけっぽいです。

何処も頭打ったりとかもしてないみたいで一安心。


「うわ~ミツハルさんすみませんでした。つい、いつもの癖でやっちゃいました」


「いえ、それは構いませんと言うか、今後は気をつけて下さいね?としか言えないんですけど・・・」


『リュウノスケ君さ。その威圧っていつもやってるの?』


「え? え~っと最近はやってないですね。

従魔達相手に訓練してた時とかは使ってましたし、魔物を狩る時とかは便利で多用してましたけど。


ここ最近は訓練もしてませんし、魔物も一撃で殺してますから、全く使う機会がないんですよね。

スキルもカンストしちゃったから、わざわざ威圧する意味もないですし」


『あ~なるほど。 だから私の威圧でも平気だったのか』


「ん?魂の神様も誰か威圧したんですか?

もしかしてウチの従魔達が何かやらかしました?」


『いやいや。それはいいから。

先に晩御飯の準備してくれる?陸くん達を起こしておくからさ」


「あ、はい。すみませんでした。陸くん達に嫌われてないといいけど・・・」


『一瞬で気絶したから大丈夫だと思うよ?それより晩御飯よろしく。

今日はカレーでね?』


「了解です。すみませんが、後はよろしくお願いします」


大慌てで給仕室に戻って晩御飯の準備。

まぁカレーって指定があったので創造魔法で出すだけだから楽なものです。


あとはボア煮とか従魔用のオド補給用食材を適当に転がして配膳したら終了です。

ちなみにカレーは甘口にしておきました。


配膳が終わる頃には陸くん達も目が覚めてて何があったの?的な混乱中。


配膳も済んだし、とっとと「頂きます」しました。

一応トッピングでカツ(ボア産)も用意。


「魂の神様。リュウノスケさんの威圧って実際どの程度だったんですか?」


『上級神の威圧と同程度だよ。

分体だから減衰してるはずなのに・・・末恐ろしいよね』


「え?私中級神ですよね?しかも分体だし。それで上級神と同程度の威圧なんですか?」


『だから言ったでしょ。色々とおかしな神だって。

余波だけでそこらの中級神程度の威圧を撒き散らしてたんだから、これからは十分気をつけてね?』


「あれで中級神の威圧・・・。

もし自分が威圧したらあれぐらいの威圧感が出せるのでしょうか?」


『う~ん。ミツハル君だと難しいかも。

変な言い方だけど、威圧慣れしてないと思うから』


「そうですか・・・もう少し精進します」


「えっと。何か色々とすみませんでした」


「いえ、ある意味貴重な体験をさせて貰ったと思えば有難いので構いませんよ。

陸達も問題ありませんでしたから。


実際に神の威圧を受けた経験なんて、自分達にはありませんでしたからね。」


うんうん頷くミーさん達。


「リュウノスケ様は気さくだし、穏やかな方だと思ってた分、ギャップに吃驚しただけニャ。

いきなりだったから、かなり怖かったけどいい体験をさせて頂きましたニャ」

「そうですね。神の威圧とはああいった物だと初めて知りました。

自分に向けられたのではないと判っていても、心臓を鷲掴みされた様な感覚と、平伏したくなるような感覚を覚えました」


「いや、何かフォローして頂いて、本当にすみません。

今後はちゃんと注意しますので許して頂けると・・・」


『あぁ!じゃぁ持ち帰れる本数増やして貰おうかな?

カクテルを作るならいっぱい種類が欲しいし』


「あ、それいいですね。 じゃ、そういう事で」


「いや“じゃ、そういう事で”じゃないですよ!それとこれとは話が違いますから!」


『ちぇ~っ。いいアイディアだと思ったのに』


「今後の事も考えて、下級神なら50本。中級神なら100本。上級神で200本を上限とします。

これは決定事項ですから悪しからず。


ミツハルさんには陸くん達に迷惑掛けたから、増やしますけど、魂の神様に関しては増やしませんからね!


一応下級神も設定しましたけど、当分の間は連れて来ないで下さいね?対応出来ませんので」


「やった!増えた増えた」


『え~。なんかズルくない?』


「ズルくないです!

今回に関しては、カクテル関係の酒は除外するんですから勘弁して下さいよ~。

あ、ミツハルさんの分には含みますからね。それでバランスも取れるでしょ?」


「あれ?・・・結果的にあんまり増えないんじゃ・・・?」


「そうですね。ミツハルさん所では頑張って自作して下さいって感じですから。

あと、増やしたかったら上級神に昇格すればいいんじゃないですか?」


「うぐぅ。反論出来ない。頑張って昇格します・・・」


「そうして下さい。私だけ“おかしな神”扱いされるのも嫌なので」


『リュウノスケ君みたいな神は他に居ないから、その認定は覆らないと思うけどなぁ』


「もう変なあだ名は要りませんよ!“引き篭もり”だけで十分です!

何なら私は本当に引き篭もってもいいんですからね?」


『あ、それはダメ。ごめん本当に文句言わないからこれ以上引き篭もらないで!』


「そうです!陸達が今後飛べないってなったら、どれだけ文句を言われるか」


「じゃ、そういう事で」


「うぐぅ。言い返された・・・」


「ははは。まぁ頑張って選定して下さいよ。ちゃんと約束した本数分はお渡ししますから」

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