第007話 銀河改変!
無事にモノリスの書が出来て、気分的にノリノリになってきたのでさくさく進みましょう。
まぁ貰った銀河を色々見て回るぐらいしか現状することないからね。改変する予定だし思い入れもないからしないけど。
「次は、表表紙の裏に“この銀河を治める神として此処にこの銀河の理を記す”だったよね」
早速表紙をめくってみると中は予想外に豪華仕様。気になって適当にパラパラページを捲ってみたけど全部同じ。
白い本だから中も真っ白かと思いきや、ページ自体はほんのちょっぴりセピア色。
中央にうっすらとメビウスの輪が金の縁取りで描かれ、
四隅に同じくうっすら金色で何かの葉っぱの紋章みたいなマークが入っていました。
「“全ての魂を司る神様”だからメビウスの輪なのかな?四隅の紋章みたいなのも何か意味があるのかも知れん。
まぁ今更確認出来ないからいいけど。それにしても予想外に豪華なだな。派手さはないけど高級感溢れまくりな感じ。
表紙自体も厚さの割りにしっかりしてるから、立ててもちゃんと立つぐらい装丁がしっかりしてそうだわ~。
今更だけどマジであの神様に感謝だな・・・」
神様に感謝しつつ。やることやらないとね。でもその前にちょっと気になってることがあるんだよね。
「とりあえず太陽系銀河をコピーするのは確定だけど、神様が『キミの認識での太陽系』みたいなこと言ってたよな。
もし他にもあったらどうなるか判らないのと、ちゃんと太陽系の惑星・衛星を記憶してるか怪しいのも心配。
あと“この銀河”って記述でいいとは言われたけど、名前が無いと不便な気がするんだよね。なんとなくだけど。
『正確な記述をした方がいい』って言われてたから、今後の為にもその辺ファジーにしとくと嫌な感じがするんだよね・・・」
「冗長になっても細かい記述にした方が、最初はいいのかも知れないな。だとしたら名前か・・・。俺ネーミングセンスないからなぁ・・・・」
「もういっそ単純なものにするか。元々の名前にリをつけてみるとか・・・あ~太陽に付けちゃうと離散になるからヤだな。
じゃぁTheを追加でリザにするかな。英語のリザレクションにも近くなるから意味的にもいい感じかも。
蘇生とか復活とかの意味だったはずだし。まぁリザしか合ってないけど。」
「よしそれで行こう。んじゃこの銀河はリザ系銀河ってことで。
太陽はリザサン。水星がリザマーキュリー。金星がリザヴィーナス。地球がリザアース。
月がリザムーン。火星がリザマーズ。木星がリザジュピター。土星をリザサターン。
ん~あとの惑星とか衛星はいいかな。確か衛星とか小惑星も大量にあったはずだし。
改変した後の衛星は月だけにしとこう。正直全部は覚えてないし。
天文学に詳しくないからどんな影響が出るか判らないけど、とりあえずコピーして、
それぞれの惑星とかの公転周期を固定したら衛星は月以外全部削除の方向で。
詳しくないのをコピーするからどんな影響が出るか判らないんだよね・・・出来るだけ簡素に管理出来るように最初から省けるものは省いちゃおう」
「よし、ちょっと不安も解消されたし銀河を改変しますか~」
「まずは、表表紙の裏に書き込みからだよね。
“この銀河をリザ系銀河と称し、リザ系銀河を治める神として此処にリザ系銀河の理を記す”でいいかな?
まぁ最初に“この銀河”って言っちゃってるのがちょっと不安だけどまだ名前がないから仕様が無いよね。
よし、やろう」
再び白い本を前に正座。んで、書き込む内容をイメージして・・・。
“ぽわ~ん”
「あれ?なんか本が光ったんですけど??」
慌てて本を確認すると表表紙の裏にイメージしてた文字列が。
「なんで?拍手打たなくても書き込めてるの?最初の苦労は何だったんだ?アレか?所有・著作者が俺になったからか??」
まぁちゃんとイメージ通り書き込めてるからいいけどさ。なんか肩透かし・・・。
一応何か問題があったら怖いので改めてイメージしつつ拍手打っとこっと。
“パン”
「・・・変化なし。まぁちゃんと書き込めてるならいいか。とりあえず先に進もう。
こっちの方が問題出そうな気がするから慎重にしないと・・・」
書き込む文言は
“リザ系銀河を治める私ことリュウノスケが元居た、太陽系銀河の太陽・水星・金星・地球・月・火星・木星・土星を、
リザ系銀河のリザサン・リザマーキュリー・リザヴィーナス・リザアース・リザムーン・リザマーズ・リザジュピター・リザサターンとして、
リザ系銀河の恒星・衛星等質量を持ったものを消去した上でそれぞれコピーする。
コピー場所は両銀河の恒星の中心を中心とした絶対位置とする。
その際自転・公転の位置・周期は私が元居た太陽系銀河・地球の日本時間2000年1月1日正子(午前0時)時点と同一とし、周回軌道も同じものとする。
自転・公転等は銀河の改変が全て終了した時点で開始される。
コピー元には魂を持つもの・生物・人工物は含まれず、リザ系銀河にはコピーされない”
・・・抜けとかないよね?・・・かなり心配。
とりあえず今の全銀河が見渡せる場所まで移動。
位置的には恒星のだいぶ上って感じです。上下左右なんざ判らんが。
「不安満載だけどやらなきゃ始まらない。いざ勝負!」
三度白い本を前に正座。んで、書き込む内容をイメージして・・・。
“ぽわ~ん”
「おうふ。また光った・・・・でも変化ないぞ??・・・・本の方には記述されてるんだが・・・?」
やっぱり拍手が必要かな?と思って再度イメージして実行。
“パン”
「おぉぉぉぉ~!!!」
拍手の音と同時に大スペクタルが始まりました。
光の円が恒星の内側から広がっていき、恒星が一回り大きくなった感じがします。
元々あった惑星が光の円に触れた部分から、さらさらと消滅していく一方、円の内側から惑星がにょっきり生えてきます。
元々あった全ての惑星を飲み込み、消滅させるとともに、新たな惑星を生み出してる感じです。
最後にここの銀河の一番外にあった岩石帯をも光の円が飲み込んで消去し、暫くいった所で光が消えて終了。
時間的には短時間でしたが、チョー感動。この感動を伝えきれない自分が悔しい。
「ほぁ~ すっげぇ~ やっぱ神様ってすげぇのな~」
一応自分でしたこととは言え、ここまですごいことになるとは思って無かったです。ハイ。
神パワー恐るべしですな。今後あんまり使わないようにしようと心に誓いました。
ちゃんと地球には水の惑星らしく海もあり、青と白(雲)の惑星って感じでした。
雲も動いてたし、地球も回転してた。多分だけど自転・公転もコピー出来た模様。日本もちゃんと見えたよ!まだ地上に降りてないけど。
詳細を確認する前に気になってることがあるんですよね。
「やっぱり拍手って実行する時に必要な感じかな。一応これからも忘れないようにしよう。検証もしなきゃね。
1番不安だった太陽のコピーが上手くいったのはマジで助かった。
太陽信仰ってかなり古くからあったはずだから、もしかしたら魂宿ってるかも・・・って不安だったんだよね。
あと、とりあえず銀河の改変テストのつもりでやったから気にならなかったけど、
モノリスの書の記述。今後も増えそうだから章ごとに分類して行った方がいいかも知れない。
それに太陽系のコピーってことは、地球で言えば閏年とかもあるはず。
公転周期もいじれるなら今後のことも考えて1年365日で固定したい。
ってことで早速再調整のテスト!!」
はい。出来ると判った以上、やりたいようにやらせて貰います。
文言にタイトルとして“リザ銀河 理の章”を追加。
最後にリザアースの自転周期を24時間丁度とし1日とすること、
公転周期を365日丁度とすることなど細々したものも追加。
あと、危惧してた他生命体からの干渉回避のための条件も追加しときました。
で、再度実行・・・の前に。
「実行した理を削除したらどうなるのかな?」
またまた白い本の前に正座。んで、削除をイメージして・・・。
“パン”
「・・・変化なし、記述は消えてるが。とりあえず1度実行した分は削除しても現状が維持される感じかな?」
「んじゃ、検証もほどほどに再調整のテストしてみますか」
もう何度目かの正座。さっき削除しちゃったので書き込むことを全てイメージし直す。
“ぽわ~ん”
「書き込みは成功っと。次はこのまま実行すれば・・・」
書き込んだページを開いて再イメージしつつ・・・。
“パン”
「おぉぉ~お?」
拍手の音と同時に始まった光の円による大スペクタル・・・の予定でしたが、殆ど見た目変わらず。
まぁ若干惑星とか衛星の位置が動いてたぐらいで大変化が見られる訳でもなかったってことです。
さっき見た光景に巻き戻っただけ。
追加した干渉回避のバリア的なものが銀河全体を覆ったぐらいか。
「再調整は成功かな?まぁ色々あったけど、とりあえず。予定してた銀河手に入れたど~!!」