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俺の創った箱庭世界  作者: コルム
全ての始まり
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第006話 モノリスの書

暫く(多分。まだ時間の感覚がよく判らんので)落ち込んでみたものの、現状が変化するわけでもなく。

少し落ち着いたところで現状確認。個人的黒歴史はスルーの方向で。


「一応言われたとおり書き込みたいと思ったけど、書き込まれないってどういうこと?

瞬間移動が可能な時点で既に普通の人間じゃないよね?

何光年的な距離を一瞬で移動出来た以上、もう神的な存在にはなってるはず。

普通の魂でも可能だったのかどうかは判らないけど・・・。


ろくに説明も聞いてない“若干腐った人”でも『神として統治してるよ~』って言ってたから、

俺の存在も神的な存在になってるハズなんだから可能だと思うんだが。


問題はやり方か、神としての意識の問題か。 両方とも問題の可能性もあるわな。」


「元が普通の人間に神としての意識が問題、とか言われても訳が判らないんだよなぁ。

“自分は全知全能の神だ!”とかいきなり思い込めたらそれはそれで痛い人な気がするし。

とりあえず全知全能は違うか。自称“全ての魂を司る神”様も全知全能じゃないと言ってたし。


ん~あれ?とりあえず“神だから出来ると仮定して”だけど、瞬間移動出来るのっておかしくないか?

特に意識しなくても“そこに移動しよう”って歩こうとしただけで瞬間移動したよな?


むぅ・・・他に何かヒントがなかったっけ・・・。


そういえばあの神様が神としての力を使ったっぽい時って音がしたり拍手かしわで打ったりしてたよな。

つーかそもそもだけど、神の書が無くても銀河の改変は出来るって言ってたな・・・なんだっけ。

『神として確固たる意思と認識を持っていれば必要ない』だったかな・・・意思と認識か・・・あっ!

歩こうとした意思と“そこ”に移動しようと認識したから神パワーが発動して瞬間移動したってことか!?

何かそれで正解な気がしてきた。」


「でもそう考えると“書き込もう”と意識もしたし“モノリスの書である”と認識もしたのに、

全く変化がないのは何処かで違いがあるんだよな・・・結局何が問題なのか判らずか・・・」


気分的に座ってよく考えてみる。


ふむ・・・意思と認識が必要だと仮定して、両方とも意識したのに差異が出たのは何でだろう。

2つの違いは・・・とりあえず対象が違うよな。個人の位置情報と書物の名前。で成功と失敗の違いが出た。

違う点としては俺個人と頂き物の違い。だったら、今の俺でも自分に関することなら神パワーが発動可能ってことかな?


「まだ正解が判らない以上テストしてみるか。最初は真っ裸からの脱却でいってみよう。

失敗しても服装の変更なら大問題にならないと思うし。ってことで一番イメージしやすい部屋着ジャージでいってみますか」


本と瓶を横に置いて?安全確保。ちゃんと置いた場所に静止してくれました。


あの神様が神パワー使ったときも、拍手打ってたりしたから多分何かのきっかけなんだろうと思って一応やっておく。

困ったときの神頼み。的な気分で着慣れた服装を着ているのをイメージ。でイメージ出来たら拍手を打つべし!

“パン”


“ほわ~”

「おけ~っ!よし、間違ってなかった!!」


微妙な効果音と共に自分の体が少し発光して着慣れた服の感触もあって無事全裸から脱却!

イメージしたのが着慣れたジャージ(下着込み)だったので首周りが若干くたびれてて正にイメージ通り!

しかもイメージし忘れてたズボンの裾あたりの若干のほつれまで完全に再現されてました!


「ナイス神パワー。さすがだ神パワー。微妙に忘れてた部分まで補完してくれるなんて、正に器が違うっ!」


初、神パワー行使でテンションも鰻登りですよ。いや~予想した思い通りにいくってマジで気分いいね。


・・・ん?うつわ??

「・・・器?何か引っかかる・・・??」


器が違う。器・・・器・・・器が違う。 何かが違う??・・・魂の器?違うな。

なんだろう。何かが違う気がする。語感的に器の変わりに違うものがあるはず。それが引っかかってる気がする。

人が違う。意味が違う。方向が違う。やり方が違う。モノが違う。格が違う・・・・。


「そっか!格が違うんだ!!」


天啓ですよ!あの本貰ったのって私より格上の神様から頂いた代物。つまり私より本の方が格上の可能性がある!

だから想像するだけじゃダメだったんじゃなかろうか。

自分の創った物なら自分と同格か格下になるはずだから想像しただけで所有権が確定出来るのかも知れない。

でも本の方が格上ならまさしく“お願い”しなくちゃいけないのかも。

神社に参拝に来といて神様に命令なんてしないよね?

それと同じく本に対して私の所有物になって下さいとお願いすればいいのでは?

所有権が移譲出来ないものをあの神様が渡してくるとは思えないし、多分その辺が鍵になってるはず。

動く方向さえ決まればレッツチャレンジ!


とりあえず目の前に白い本を設置して。少し下がって正座。呼吸を整えて。真摯に祈りつつ・・・。

「“全ての魂を司る神様”より頂いたこの書物を“モノリスの書”として、

わたくしこと“リュウノスケ”が所有し記述することを望みます。

この書物の創造主様よりご依頼頂いた件をまっとうするため、どうか宜しくお願い申し上げます」


“パン”


・・・どう?・・ダメ??


“ぽわ~ん”

とりあえず反応キター!!!光ってますよ気分的に後光が差してますよ。実際はちょっと光っただけだけど。

光が収まったので早速手に取り確認確認。


「・・・っっしゃ~!!」


表紙にはっきり“モノリスの書”さらに下あたりに“所有・著作者 リュウノスケ”の文字が!

確認してみたら背表紙にも“モノリスの書”裏表紙の下のほうにも“所有・著作者 リュウノスケ”と表記されてる!


「やった~!とりあえずモノリスの書が出来たぞ~!!」

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