第048話 おや?ルナの様子が・・・
【訓練終了・・・かな?】
3人とも気絶により戦闘不能。5分持たなかったよ・・・やりすぎたかな?
そう言えば、3人に底力のスキルを付与するの忘れてたわ。
目が覚めたら付与してやらなきゃな・・・。
それにしてもまぐれか狙ってかは知らないけど、俺に1撃入れたから今回は合格としとくか。
晩御飯何作るかな?全く想定してなかったから考えてなかったわ。予定繰り上げてクラーケンでも出すか?
余りにもあっさり終了したんで俺のやる気も無くなりました。もう今日は訓練終了かな~って感じ。
ルナ達が覚めるまでの間、俺は完全に暇なので、
MP変換→SP変換→HP変換→MP変換→・・・でレベル上げ中。
変換系スキルを追加したまではいいけど、低レベルだとマジで使えないスキルでした。
早く実用レベルまで上げておかないと、ルナ達がそれなりに闘えるようになった時に苦労しそうなんでレベリングです。
・・・まだ起きないけど大丈夫か?ぴくりとも動かないけど・・・。
あれから5分以上は経過してるぞ?
もう今日の訓練は完全に終了ってことで神の試練を再封印&人化。
で、ルナに近づいてルナも再封印。
・・・なんとなく嫌な予感がして完全鑑定してみると、状態が正常でした。
「こらルナ!狸寝入りとはいい度胸だ! お前は後でペナルティな!」
慌てて飛び起きたルナ。もう遅いです。
俺の怒声に反応したのか、他の2人も慌てて飛び起きました。 お前ら・・・。
「・・・全員ペナルティ決定だな・・・」
おかしいとは思ったんだよね~。
秒間回復量が激減しているとは言え、総SP量だって激減しているんだから、
せいぜい1分程度もあれば目覚めるはずなんですよ。
まぁ魔改造してるから秒間回復量自体が通常とは違って異常に多い、ってのもありますが。
誰でも1分程度で気絶から回復するようなら気絶に関するモノリスの書の記述を変更しないとバランス悪いしね。
タリズとリヴィアの神の試練スキルを再封印した後、お説教のお時間です。
「訓練開始と同時に3人ともばらばらに散ったけど、意図しての行動だったのかな?
まぁ確かに俺の魔法が当て難くなったし、間違った判断だったとは言わないけど、
遠距離攻撃が出来ない以上、反撃出来なかったら意味無いよね?で、各個撃破されて終了。
それで?今回の訓練で得た収穫は?
俺のMPの問題で近接戦闘にしたけど、MPの問題が無かったらその場から1歩も動かずに各個撃破も可能だったよ?
・・・全く。
最後にリヴィアが俺に1撃入れたから、特別に合格ってことにして晩御飯用意しようと思ってたのに、
嘘ついて気絶したフリをしてたから、ペナルティで晩御飯を用意するのは予定通り無しにします」
意気消沈してたけど、晩御飯用意する発言で俄然元気に。即無し宣言で元に戻りましたが。
「まぁリヴィアの1撃が、まぐれか狙っての攻撃かは分からないけど、
俺も油断していたとは言え1撃入れたのは確かなんで、晩御飯はないけど何かしらの食べ物は用意はします。
ただ、楽に食事が出来るとは思わないように。
あと、同じ事が出来ないように底力スキルを付与します。
今後は気絶しても戦闘終了にはならないと覚悟して下さい。
『付与!』『付与!』『付与!』それじゃ、今日の訓練は終了。お疲れ様でした。
かなり早めに終わっちゃったから・・・とりあえず昼食の準備するからリビングで待っててね」
とりあえず晩も何かしら食えると、意気消沈から少し回復した3人を残して俺はさっさと倉庫/給仕室へと移動。
先ずはボア足の角煮を確認。
このまま放置してても吹き零れる心配は無さそうなので火に掛けたままにしときます。
完全に中まで・・・は無理かも知れないけど、味が染み込むように夕方ぐらいまでじっくり煮込みますかね。
「つーか、朝食食べ終わってから1時間ぐらいしか経ってないんだよなぁ。
いつもの分量で出しても食べきれるんだろうか・・・確実にルナは食べるな。あいつ大食いだし。
昼御飯の時間を考えるとあと2時間ぐらいは間を置きたいんだけど・・・。
先に風呂に入らせるか。皆風呂好きだしな。とりあえずそれで少しは時間潰せるだろう。
風呂から上がったらすぐに食べられる準備だけしとけばいいや」
予定としては、
ルナ→ボア肉大+おやつ(ゴブリン系とかの小物)1匹+野菜ジュース
タリズ→ボア肉小+おやつ(ルナと同じに生のマンゴーを追加)+野菜ジュース
リヴィア→ボア肉大+おやつ(ルナと同じ)2匹+野菜ジュース+頑張ったので何か追加。
俺→トースト+ボア肉小から切り出したベーコンエッグ+野菜ジュース+コーヒー
とりあえず俺以外の分は乗せるだけなので乗せて終了。
俺の分は風呂上りにトースト焼きつつベーコンエッグ作ればいいだけなんですぐに済むでしょ。
ってことでリビングへ。
朝の光景の再現・・・今度はルナとリヴィアも同期してるし、正確には昨晩の再現か。
「お昼御飯はもう少し後に食べるから、先にお風呂に入ろう。お昼御飯は風呂上がりに食べるからね。
晩にも、もう一度お風呂に入るけど、入浴剤はその時までお預けです。それじゃ、お風呂に行くよ~」
声を掛けるとささ~っと風呂に移動するルナ。恐らく風呂から出れば昼御飯としか頭にないんだと思う。
とっとと風呂に入ってさっさと上がるつもりだな?
今回一番頑張らなかったのはルナなんだから、ちゃ~んと反省して貰わないと・・・。
案の定即行で浴室の扉を開けるルナ。 当然待てを掛けます。
「今回一番頑張ったリヴィアから先に入るべきでしょ?ルナは最後です」
ルナちゃんしょぼ~ん。
まぁ仕方ないと思ってくれい。と言うか、さっさと入ってさっさと出ても俺が出ない限り昼食は食べられないぞ?
そんなやり取りをしつつ衣類を洗濯乾燥機に放り込んでスイッチON。
で、約束通りリヴィアから先に入れます。
ちなみに、リヴィア→俺→タリズ→ルナ の順番でした。
とりあえずリヴィアを昨晩同様丸洗い。で、浴槽へ。
タリズは自分で水浴びしてたんでリヴィアの次に浴槽へ。
2人とも定位置です。やっぱり翼を完全に広げるには狭いっぽいので浴室の拡大が決定した瞬間でした。
最後にルナを洗おうとしたら、自分で掛かり湯をしてそのまま浴槽へ。
くそう。肉球を堪能しようと思ったのに・・・。
で、諦めて自分を洗うか~とか思ってたら・・・。
おや?ルナの様子が・・・。
ルナ全体が光の粒子に包まれています。
ルナ自身も何が起こっているのか判らずおろおろしてるし。
タリズもリヴィアも“何事っ!?”みたいに警戒中。
俺は何もしてないはずなのに、神体で何かを出した時みたいな光景なんで、何かやらかしたか?と焦り気味。
特に害は無さそうだけど・・・。
暫く注視していると、光の粒子がルナのお尻あたりに集まり始め、2つに分裂。
で、一瞬閃光が走りました。
反射的に目をかばったけど、特に問題なさげなので恐る恐る確認してみると・・・。
ルナの尻尾が2本増えてました!
合計3本!シングルテイルからダブルテイルを飛び越してトリプルテイルに進化!やったねルナちゃん!
「ルナ!やったじゃないか! トリプルテイルに進化してるよ!」
完全鑑定でもトリプルテイルになってました。で、進化の理由を調べてみたんだけど・・・。
「・・・ルナさ~掛かり湯した時に、火と水の混合魔法でお湯出してたんじゃない?
初歩の火と水属性のレベルが両方とも60になってるんだけど・・・。
可能性としてはこれが1番高いんだけど?
と言うか、他の属性系はレベルが1だから、それしか理由が考え付かないんだけど?」
進化したのは素直に喜ばしい事なんだけど、なんだろう。この素直に喜べない感は。
あ~従魔にしてから放置してた2ヶ月間、恐らく毎日あの生活をしてたんだと思うと、納得は出来る。
が、一番レベルの高いスキル(詠唱破棄系はカンスト済み)が洗浄魔法で87。次点で乾燥魔法の72って・・・。
・・・俺、進化したら何かしらのお祝いをしようと考えていたんです。
こんなでも一応ご主人様だから。
でもね?ルナ。
お風呂の掛かり湯で進化しました・・・とか。 俺、素直に祝えないよ・・・。