第046話 訓練前日の夜
「は~いお待たせ~。晩御飯の準備出来たよ~。
昨日と同じで悪いけど、リヴィアの加入祝いも兼ねてるから許してね。
ルナとリヴィアはそっちじゃ食べられないだろうから、水飲み場の近くに来てね。
タリズはそのままでいいや。そっちに配膳するから」
色々突っ込みたい所を飲み込んでさっさと晩御飯にします。
いちいち突っ込んでても仕方ないし。
で、水飲み場近くにオーガを2体ごろんと転がし、タリズの前にゴブリン系5体を山積み。
タリズ用に積んだゴブリンの右横におやつ系を配膳。後は自分の分をタリズの左側に配膳しました。
後は水飲み場近くに深皿2枚を用意して野菜ジュースを用意。タリズの分も昨日と同様に用意です。
ルナとリヴィア用のおやつもオーガの近くに置いておきました。
「はい、お待たせしました。リヴィアは足らなかったら言ってね?追加するから。
まだどれくらい食べるか判らないから、ちゃんとお腹一杯食べるように。今後も同じ量を用意するからね。
それじゃ、頂きます!」
俺が食べ始めたら3匹とも一斉に食べ始めます。
途中何度かジュースのお代わり催促が出たものの、特に不足はしなかったみたい。
リヴィアもオーガ1匹で足りたみたいです。
ただ、おやつのスライムは一番食べてたので、ルナよりちょっと食事量が多い程度って感じですね。
体積で考えると、ルナの食欲が異常な気がします。昼にも結構な量の魚を食っただろうに・・・。
「ん~皆もうお腹一杯になったかな? それじゃご馳走様でした。
先にトイレ済ませておいてね。皆でお風呂入るから。
じゃ、俺は食器を片付けてきますかね・・・あ、リヴィアはトイレ大丈夫かな?
リヴィア~。先に一緒にトイレに行こう。問題があったら直さなきゃいけないし」
ってことでリヴィア・・・と言うか全員でトイレへ。3部屋に拡張しておいて良かった。
リヴィアにトイレの使い方とここ以外で排泄しちゃダメって説明しましたが、使い方も1発OKでした。賢いです。
先にタリズが出てきましたが、リヴィアのトイレも済んだ所で脱衣所で待ってるように指示。
俺は食器の片付けへ。
「とりあえず食器類を食洗機に放り込んで、先に野菜ジュースとドライマンゴーの補充してっと・・・OKだな。
ドライマンゴーは最初特別なおやつにする予定だったけど、もう普通にあげちゃってるな。
もういいや。副食として考えるようにしよう。
後は明日の俺の飯を炊いて・・・あ、麦茶はどうなってるだろう?ちょっと確認・・・。
う~んちょっと濃い目だけどまぁいいや。パックを取り出して冷蔵庫に入れておいてっと。
備蓄食料どの程度あったっけ?・・・とりあえず追加で狩らないでも1週間分ぐらいは持つかな?
明日は・・・多分俺が勝つから晩御飯要らないし、次の休日の日にでもクラーケンを出してみるか。
結構大物だったし食い甲斐もあるだろうしな。胴体はルナとリヴィアで半分こして、足を俺とタリズで食うか。
スペース的にはまだまだ余裕だから、なるべく頑張って狩りをしよう。
って言うか、効率で考えるとダンジョン1択だな。明後日その旨の指示をしておけばいいか。
後は明日の朝食の準備だけ済ませておくか。リヴィアはボア足とゴブリン系を1匹って感じでいいかな?
・・・よし、こんなもんか。後は明日の朝に俺の朝食を準備するだけでOKだな。 終了っと」
明日の準備も終わったので風呂場へ直行。ちょっと待たせちゃったかな?
「ごめん。お待たせ。 それじゃ一緒に入りますかね」
3人とも行儀良く並んで待っててくれました。 広くしておいてよかった・・・。
俺もぱぱっと服類を洗濯乾燥機に放り込んだら早速浴室へ。
「ルナはちょっと見たみたいだけど、タリズは初だよね?広くなったでしょ~。
これでゆっくり翼を広げたり出来るよね? 一緒にのんびり浸かろうね~。
あ、先に体を洗っちゃおう。 とりあえずルナからおいで~」
ルナを呼んだら即丸洗い開始。今回も肉球周辺は丁寧に洗いました。
で、タリズだけど、独りで勝手にシャワーを出して水浴びしてました。まぁ俺には洗い方が判らないからいいけどね。
嘴使って器用にシャワーを出した時は、吃驚しましたが。 うちの子はみんな賢いです。
で、リヴィアの番なんだけど、鱗だからねぇ。どうしよう?と考えて“たわし”にしてみました。
茶色のよくあるやつです。シャンプーじゃなくてボディソープで丸洗い。
で、俺はちゃちゃっと自分で丸洗い。
洗い終わったら浴槽に入ってOKの指示を出していたので、俺が体を洗い終える頃には各自思い思いに寛いでます。
リヴィアもお風呂が気に入ったみたいでのんびり寛ぎ中。
ちなみに有翼コンビで意気投合したのかリヴィアは若干タリズと仲良くなったみたい。
2人とも俺の入っている所とは反対側で翼を若干広げつつ、頭を浴槽のヘリに乗せるおなじみの体勢。
完全に翼を広げるにはまだ浴槽が狭いみたい。今のさらに倍ぐらいに拡張してやろうかな?
どうでもいいけど、こいつら皆同じ体勢で風呂に入るんだよねぇ。ルナも俺の隣で同じ体勢で居るし。
その体勢が楽なのか、判断に迷うところ・・・。意外とルナの指示だったりして。
「ふぃ~。今日も一日お疲れ様でした。
リヴィアはこれから永い付き合いになるだろうけど、よろしくね。
勿論タリズもルナもよろしくね。
明日から予定通り神の試練スキルを使った訓練を開始するけど、多分まだ俺には勝てないと思うからこれから頑張ってね」
ねぎらいの言葉を掛けつつ、一応3人の現状確認がてら無詠唱で完全鑑定。
今のステータスだと、どう考えても俺に1撃入れることすら不可能っぽいんだよなぁ。
神の試練スキルを使う事を考えると、かなり厳しい状況。
タリズとリヴィアなんて特にそうだし、もっと言うと飛翔スキルすら発動出来なくなりそう。
HPもMPもSPも1桁だからなぁ。かろうじてルナのMPが40弱あるぐらい?
方向性としては、耐性系を先に上げて最低限のHP・MP・SPを確保してからが本格的な訓練になるかな?
俺としても弱化系統の魔法はレベル低いし丁度いいしなぁ。
ぼんやり明日の予定を考えつつ、のんびりします。
ルナのスキルを見た時に、絶食耐性がレベルUPしてるのを発見してイラッとしたのは内緒。
そこそこ長風呂を楽しんだし、そろそろ寝ますかね。
「んじゃ、そろそろ上がって寝ようか~。
リヴィア。寝床はリビングか主寝室のどちらか好きな方でいいから寝やすい方で寝てね。別に指定はないから。
は~い。上がるよ~」
俺の言葉にのっそり反応する3人。 マジでこいつら風呂好きになったな。
まぁいいけど。
3人は浴槽を出た所で乾燥魔法で乾燥。
俺は脱衣所でざっと体を拭いたら装備を着込んで皆揃って主寝室へ。
結局リヴィアも主寝室で寝るみたい。ベッドと部屋に入って右側の壁との間にのべ~っと体を伸ばして就寝体勢。
タリズはベッド下の俺からしたら足元側で丸まって。ルナはいつも通り布団の上。
さて、明日は3人にとってきつ~い1日になるだろうけど頑張って貰うか。
あ。
「ルナ。明日は訓練日だからなるべく疲れをとっておきたいし、8時ぐらいに起こしてね。
それじゃぁ皆。おやすみ。明日も頑張ろうね。『帰還!』」
時計を指しつつルナに指示。ちゃんと伝わったと思いたいです。
一応予防線を張っておきました。これで今日は、昨日より少しゆっくり眠られるはず・・・。