第039話 ダンジョン攻略
なんか重い・・・。あ、顔がびちゃびちゃ濡れてきた・・・ん?俺舐められてる?
あ、鼻の穴は辞めてぇ~ 息詰まっちゃうし、こそばゆい~。
とか思ってたら目が覚めました。案の定犯人はルナちゃんです。
布団の上にのっかかって顔をべろべろしてました。
「ルナちゃん・・・起こしてくれるのは有り難いけど、顔をペロペロするのは辞めて。特に鼻」
時計を見たら7時過ぎ。まぁ起きるのに丁度いいか。
ルナちゃんも昨日晩御飯抜きだったし、お腹が空いたからかも。起きますかね。
「ん~。ルナちゃんおはよう。
朝御飯準備するから先にリビングで待っててね~」
声を掛けたら嬉しそうにリビングに駆け去るルナちゃん。ちょっと寂しいです。
まぁしょうがない。さっさと準備しますかね。
『分体作成!』
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『分体作成!』
いつもの装備に着替え中。ちなみにボア鎧は今日の予定を考えると、水吸って重くなりそうなんで着ません。
「ごそごそ・・・ん~今日の朝食は何にしようかな。
そう言えば和食系にしようかと思ってたけど、御飯炊き忘れてるな。もう昨日と一緒でいいか。
ルナちゃんは昨日ちょっと足りなかったみたいだし、残ってたボアの足を2本にしとくか」
なんか主婦化してきてるな、とか思いつつ、着替えも終わったのでリビングへ。
「今から朝御飯作るから、ソファーに座って待っててね。すぐ済ますから」
ルナちゃんに一声掛けて倉庫/給仕室へ。
「朝食だし、ささっと作っちゃいますかね」
俺の朝食は軽く焼いたトーストと目玉焼き。
あと、昨日よりは少し厚めに切ったボア肉を焼きました。あとコーヒーも付けます。
ルナちゃんは一番最初に狩ったアイスボアの残ってた足を2本にしました。
あとはデザート代わりにスライム1匹。
ルナちゃん用のボア肉(足)は悩んだ上で生にしました。
あんまり待たせるのも悪いし、単純に面倒だったのも否定しない。
ちなみに、ボア足を乗せられるような大皿なんて数を用意してなかったんで、半分に切断。
ルナちゃんだけは朝から肉4皿にデザート?な超ボリューミーな朝食になりました。
ちょっと散らかったので、洗浄魔法と乾燥魔法で簡単に清掃。
あ、炊飯器がなかったので追加で出しました。まだ炊かないけど。
「倉庫/給仕室だけは自動ドア化するかな?拡張したからスペース的には問題ないけど、
いちいち扉の開け閉めが面倒臭いな。カート押してると特に不便に感じるわ」
面倒臭がりの精神が表面化しつつありますが、手間を考えるとどうしてもね。
神体でやったらすぐに出来ちゃうし、居住空間ぐらい快適生活を満喫したいじゃないですか。
「は~い、ルナちゃんお待たせ~。
昨日は少し足らないみたいだったから、多めにしといたよ?」
ルナちゃんの前に生肉を4皿+1皿。俺の前には2皿で、コーヒーを淹れてっと。
「それじゃ、頂きます!」
トーストにボア肉・目玉焼きの順に乗せてからかぶりつく。
ん~やっぱりボア肉は旨いな。油が旨いってあなどれん。
もしゃもしゃ咀嚼してからコーヒーで流し込んだら再びかぶりつく。
「ご馳走様でした!」
俺とルナちゃんがほぼ同時ぐらいに完食。
俺の方はかなり急いで食べたんで、ルナちゃんの食事速度が速いんだと思う。
ちなみにデザート代わりに出したスライムは好評だった模様。
それスライムだよ~って言ったら、目がキラーンってしてたので、今日はスライムをいっぱい狩ってくれると思う。
さっさと朝食の片付けをして(食洗機大活躍)、再びリビングへ。
「朝食も終わったし、予定通り今日は自主訓練日です。お昼御飯も晩御飯も外で済ませてきてね。
大体18時ぐらいまでを予定してるから、かなり頑張って色々と闘い方を試行錯誤しながら訓練すること。
今のうちに頑張っておかないと、神の試練使った訓練を開始したら晩御飯抜きになる確率が高くなるから頑張って。
18時を過ぎたあたりで迎えに行くから、それまで訓練しながら待っててね。
今日の予定は以上です。
訓練が終わったら一緒に帰って、お風呂に入って就寝。
明日が2回目の組み手訓練だから、それを考えて行動して下さい。
以上! ルナちゃんからは何かある?」
一応聞いてみたけど、お座りしながら尻尾をふりふりしてるだけなんで大丈夫そう。
「んじゃ、今日も頑張ろうね! 『転移!』」
とりあえずいつもの巨木の所へ。
「到着! さっきも言ったけど、明日の訓練の為に出来るだけ頑張ってね。
それじゃ、また後で迎えに来るから。色々試しながら頑張ってみてね。『転移!』」
ルナちゃんにバイバイしつつ俺は昨日のダンジョンへ・・・。
「到着。よし。今日は最低でもこのダンジョンの破壊を目指そう。
その為に自重はしない!一気に行きますか!
『練気魔闘術』『身体強化魔法』『魔力強化魔法』『完全隠蔽看破』。いざ!吶喊~」
第1階層。森林エリア。
昨日結構狩ったせいか魔物の気配が見当たりません。
まぁ居ないなら居ないでいいのでスルー。
第2階層。半水中エリア。
俺的メインイベント。
無呼吸は持ってるけど、水中活動系のレベルが上がってないので苦戦するかも・・・。
と、少しは予想。まぁ完全隠蔽看破のチートさをもってすれば楽勝には変わりないとは思うけど。
それにしても、完全に水没してたら人魚族以外だと攻略厳しくないか?とか思ってます。
普通の人間が無呼吸スキル習得するのって敷居が高過ぎるんだが・・・。
まぁ今は関係ないのでさっさと攻略しますかね。魔物の気配がしないのが気になる所ですが・・・。
・・・・
どうもこの階層。高さと言うか水深が結構あるみたいで、階層の底に魔物が居ました。
しかもスケルトン系がごちゃっと集まってました。まぁ確かにスケルトンなら呼吸の必要ないわな。
でも水面付近を通過したら遭遇しないんじゃね?って思ったけど、まぁいいや。見つけたんだし。
かなり大規模集団だったので、多分支配者系が居たのかも知れない。
でも極爆風魔法で丸ごと一掃。核とか骨とかも粉々になったけど、食べる所が骨しかないし、
ルナちゃん犬じゃなくて狐だから、なんか違うと思ってスルーしました。
初無益な殺生した感じ。
それよりも次の階層の階段が見つからない・・・。
延々と水底を移動しまくって探したものの見つからず。
で、入り口からしたら最奥側の壁面中央部に階段を発見。
底じゃねぇのかよ!ってマジでキレそうになりました。
まぁ俺の記述ミスかイメージミスだから俺のせいなんだけど。
第3階層。氷原エリア。
氷原エリアなんだけど、屋内と言うかダンジョン内だからか、吹雪いてません。視界も良好。
足元が滑りやすくなっておりますので、ご注意下さい。程度のエリアです。
で、初ゴーレムと遭遇!投擲じゃなくてハンマーの出番です!
ま、どいつもこいつも1撃で沈みましたがね。
弱体化系と状態異常系も相変わらず先制で撃ち込んでるせいもあるかも知れませんが、実に味気ない。
格が低い奴しか居なかったのか、金属系まで格が上がった奴も居なかったし、剥ぎ取る部位もないしで旨みがなかったです。
そういえば俺、モノリスの書で記述してて放置してるけど、土系のゴーレムになると、
サンドサンドゴーレムとかって名前になる場合があるんですよね。あとストーンストーンとか。ロックロックとか。
正直変な名前。モノリスの書の記述変更してやろうかしら。
次の階層の階段はちゃんと最奥にありました。
それにしても、此処まで一切食べられる魔物に遭遇してない。ハズレダンジョンかな・・・。
第4階層 森林エリア。
すわ!ボア系の巣窟かっ!とか思ったんですけど、残念レイス系でした。
まぁ試してみたいことがあったんで、早速テスト。
一応弱体化系とかの魔法を撃ってからですが。
都合の良いことに支配者系が居るのか、結構な集団だし範囲魔法使うのに丁度いい。
『神なる癒しよ!』
全力で光系統の魔法攻撃してみました。予想通り蒸発するようにレイス系は消滅。核ぐらい残せよ・・・。
この感じだと、ゾンビ系とかスケルトン系も光魔法でOKな感じですかね。
記述してなかったけど、俺のイメージ補完でそうかな~と思ってたので正解だったみたい。
鬼族吸血種にちゃんと弱点とかはないよ~的な記述をしておいて本当に良かった。
それにしても今日は投擲1回もしてないわぁ。あと剥ぎ取りとか肉類も手に入れられてない。
今後もハズレダンジョン引いた時とか、ルナちゃんの食事大丈夫だろうか・・・。
第5階層。氷原エリア。
氷河期だから仕方ないのかも知れないけど、森林・氷原・水のエリアしか遭遇しません。
今後はもっと種類が増えるのかな~とか思いつつ。この階層も吹雪いてないので視界は良好。
遠くの方にオーガ系が見えるので、やっと肉類ゲットです。
レベル上げ中の弱体化系の魔法も撃ち込んでるし、無駄に状態異常とか使ってますが、
基本的に投擲1発で即死なんで、首を落として血抜きしたら倉庫の大型エリアに転送。
それなりに数は居たものの、剥ぎ取り時間が無い分短時間で制圧完了です。この階層で終わりかな?
第6階層。半水中エリア。
終わりじゃねぇのかよ!って一番最初に思いました。しかもまたもや水没してるエリア。
無呼吸持ちじゃないと、この手の階層ってほぼ攻略無理だよね?
ないわ~。この展開は予想してなかったわ~。
まぁ水中からでも入り口の反対側の壁がかろうじて見えるので、階層的には終了で間違いないと思う。
で、居た魔物はまたも水底にスケルトン系が数匹。まぁそれなりに強いんだろうけど。
ここはダンジョンボス的にドラゴン系が定番でしょうが!
水中だから仕方ないのかも知れないけど、それならクラーケンでもいいじゃないか!
やり場の無い怒りを光系統魔法にのせてスケルトンは浄化。
マジで旨みが少ないダンジョンでした。
あ、昨日のボア系考えたらそうでもないか。あと水中活動スキルもちょっとは上がったし。
ダンジョン核の部屋。
とりあえず濡れた身体を乾燥魔法で乾かして、ダンジョン核を観察。
「ん~ただの白い球にしか見えんな。ま、いいや。さっさと破壊して次のダンジョンを探そう。
第2階層で警戒してた分、かなり肩透かしだった上に、剥ぎ取りとかも殆ど無かったから、まだ昼過ぎだし。」
ダンジョン核をハンマーでぶっ叩く。パリーンみたいな澄んだ音と共に、強制転移。地上へ。
それなりに成長したダンジョンだったのか、完全に平地には戻らず、ちょっとした池みたいになってました。
「せっかく乾かしたのにまた濡れた・・・。もうこのダンジョンはハズレ決定」
軽くむかつきながら乾燥魔法で改めて体を乾かして、舞空術で魔物を捜索。
で、見つけた魔物を手当たり次第に狩っていきます。
「あ~水中で思い出したけど、人魚族の誕生予定地点周辺も、南極大陸同様にある程度魔物の数減らしておくか。
ん~俺がやってもいいけど、ルナちゃんが南極大陸はやってくれるだろうし、新しく従魔を従えようかなぁ。
水系統だと何がいいだろう?四聖獣とかはやりすぎだしなぁ。
理想としてはクラーケンかリヴァイアサンってところか。・・・・フラグが立ったかな?」