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俺の創った箱庭世界  作者: コルム
生命誕生準備編
37/243

第037話 蹂躙+癒し=???

「グァァァッ!」

「ガォォォッ!」


俺の咆哮ほうこうに呼応する感じでルナちゃんも吼え返す。

あれだけ一方的に痛めつけられて、それでも挫けないルナちゃんには尊敬します。

まぁ、まだ魂がない従魔だからかも知れないけど。

それでも本能的に勝てないって判ってる相手に向かってくる強さってのは俺にはなかったから、ある種憧れるな。


突進してくるルナちゃん。とりあえず間合いを詰めて闘う方針みたい。


【格上相手にその意気やよし。 だが・・・甘過ぎる】


突進で間合いを詰められるより早く、俺が瞬動でルナちゃんの間合い内に侵入すると同時に、

前転しつつ尻尾でルナちゃんの頭を思いっきり地面に叩きつけ。


ドゴッ!


鈍い音がしたけど死にはしないからスルー。

で、叩きつけられた反動でバウンドしているルナちゃんの首に思いっきり噛み付き。

咥えたままバンバンと何度か地面に叩きつけ。最後に上空に放り投げる。


【『闇ヒール』耐えてみてね。『極爆風!』】


詠唱と同時に局所的な大竜巻が発生し、巻き込まれるルナちゃん。

多分生身だとズタズタだな。

俺が魔物狩るときとか極魔法使うの辞めとこう。食える部位が残りそうにないわ。


暫く風の暴力に曝さしたら魔法を解除。

ダメージが大きかったみたいでルナちゃんは何も出来ずに自由落下してます。

【『闇ヒール』多段跳躍とか使えば落下ダメージは防げるんだから、ちゃんと使わなきゃダメだよ?

狙いがあるなら別だけど。

さて、俺も単純に肉弾戦に専念するか。がんがんいくよ?】


今回に関しては本当に頑張らなきゃダメだって判って貰う目的なので、手は抜きません。可哀相だけどね。


それからも余りに一方的な戦闘になりました。


ルナちゃんは地面に落下する直前に跳躍使ってこっちに飛び込んできたけど、

お口が開いてたので尻尾を突っ込んでそのまま突進方向を変えて樹に叩きつけたり。(再び闇ヒール)

叩きつけた樹が折れてこっちに倒れてきたので、咥えてルナちゃんに投げつけてみたり。(樹に挟まれたので闇ヒール)

樹ごと爪術使って切断してみたり。

ルナちゃんの胴体が見えたので、狐パンチを胴体に叩き込んだり。(闇ヒール)

飛んでったルナちゃんを瞬動で追いかけて、再び尻尾で捕まえたらまた地面に叩きつけて上空に放り投げたり。(闇ヒール)

放り投げたルナちゃんを再び瞬動で追いかけて、尻尾で踵落とし的に地面に叩きつけたり。(闇ヒール)

上空からルナちゃん目掛けて跳躍&爪術で追い討ちかけてみたり。(闇ヒール)

等々・・・マジでいじめと言うか完全に虐待行為ですね。

まだ魂がないと判ってるから出来るけど、魂があったらトラウマになってるんじゃないかな?


ルナちゃんからしたら、休む間もなく上下左右に叩きつけられたり噛み付かれたりの繰り返しだったと思う。


合間合間の闇ヒールも俺のレベル上げ目的なだけだし。

非道と言うかド外道な事をしている自覚はあります。


何度かルナちゃんも隙をみて反撃を試みたりしたものの、ことごとく返り討ち。

暫くそんな一方的な蹂躙を繰り返していると、ルナちゃんがバタッと倒れました。


俺真っ青。慌てて完全鑑定。


「あぁ。SP使い切って気絶したのね。良かった。何か俺がミスったのかと思ったわ。

とりあえず今日は終了かな?

これ以上続けても、ルナちゃんが戦闘方法変えてくるとは思えないし。

今日は1発も魔法撃ってこなかったから、次はその辺も変えてくるかもしれないしね。

この調子だと、後2回ぐらいしたら神の試練使っての訓練に切り替えが出来そうな感じだな。

俺もちゃんとレベル上げしとかないとすぐにルナちゃんにやり返されちゃいそう。頑張ろっと」


手加減を解除し、とりあえず完全変身で元の分体に戻ります。

真っ裸の状態に戻ったので、慌てて装備品を回収、装備しなおし。で、ルナちゃんを抱っこしてリビングへ。


「ルナちゃん大きくなったなぁ。

俺と同じか俺よりでかくなってるわ。ま、俺がちびっ子なだけかも知れんが。

なんか今更身長伸ばしたりとか、イケメンになりたいって欲求がなくなったな。正直どうでもいいわ。

ある意味いつでも好きな容姿とか種族に変身出来るって判っちゃうと、逆にどうでもよくなるもんなんかね?」


ルナちゃんはまだ起きないみたいなんで、リビングのソファーに寝かせておきます。

で、俺は昼食の準備。

晩御飯は抜きだと言ったが、昼御飯も抜きだとは言ってない!(キリッ!)


まぁルナちゃんの絶食耐性のレベル上げ考えるとあげちゃダメなんだけど、頑張ってるしね。

運動したからお腹減ってるだろうなぁってのと、さっきの虐待に耐えた健気さを考えると、どうしても甘くなっちゃいます。

だからって、晩御飯抜くのは約束なので譲りませんが。


「ん~昼飯何にすっかな? 朝はパンだったから昼は和食系にしようかと思ったけど、想像するだけで面倒臭い。

パスタならちゃちゃっと出来るからそっちにするか。

あと何か果物とかのフレッシュジュースでも付ければいいかな?

とりあえずルナちゃんはアイスボアの前足1本でいいや。

おかわりNGだけど、まぁちょっとは足しになるだろ」


ってことでちゃっちゃと済ませますかね。

パスタは普通に明太子スパにしてみました。結構好きだったので。

前回業務用の冷凍明太子チューブ出しといて正解だったわ。


ジュースはジューサーが無かったので、そう言えば忘れてたな~と思いつつ創造魔法で出しときました。洗浄不要品です。

リンゴ・バナナ・人参・トマトの定番系。あと適当にベリー系と野菜系を幾つか。で、試飲。


「野菜入れすぎたかも。甘味が足らん。

マンゴーでいいか。ちょっと甘くなり過ぎかも知れないけど、ま、飲めるでしょ」


マンゴーを追加して改めて試飲。


「・・・甘い。マンゴーだけで味が全部甘み方向に行ったな。恐るべしマンゴー。

まぁ飲めなくはないから、これで良しとしとこう。

量的に結構な量になったから、ルナちゃんにも飲んでもらうとして・・・。

残ったマンゴーは乾燥!」


おつまみ代わりにドライフルーツに挑戦。で、一瞬で完成。

見たことある感じになってるから問題ないはず。


「バナナチップとかも作ったらバリエーションも増えるかもな。

一応製菓?になるからスキルも上がるかも知れんし。


そんなことよりアイスボアの足を調理したいんだよなぁ。

やっぱり“上手に焼けました~♪”は夢だし。

焦がすよりは生の方がまだルナちゃんには食べやすいと思うから、とりあえず表面だけ焼いてみるか」


わざわざその為だけにYの字のコンロに設置出来る焼き機?を創造魔法で出しました。

で、アイスボアの前足に金属の串をぶっ刺してくるくると焼きながら回転させます。


「ん~。いい匂いはしてきてるけど、コンロ回りにアイスボアの油が飛び散りまくってるな。

やはりあれは屋外でやるからいいのであって、屋内調理でやるもんじゃないってことか。後で洗浄魔法で掃除しとこ。


あ、ルナちゃんが勝った時はこれじゃぁ足らないから、調理スペースの横にバーベキュー用設備を空間拡張して入れるか」


そんな感じでくるくると回していたらそろそろいい感じ?

表面はいい具合に焼けてるけど、ガスコンロだと中にはまだ火が通ってない気がする。ま、いっか。


「う~ん。多分生肉に毛が生えた程度に焼けましたって感じだな。

まぁ俺のスキルとガスコンロの限界だと思って諦めよう。


それよりそろそろルナちゃんも目を覚ましてるだろうから、リビングに運ぶか。朝も思ったけど、配膳台が要るな。

ホテルタイプのちょっと大型のやつ出しとくか。『出ろ!』」


まぁ想像通りのワゴンだし、劣化しないぐらいの付与しかしてないから簡単なものです。


あとコンロ回りは洗浄魔法と乾燥魔法で綺麗にしておきました。油汚れを放置するとダメな気がしたんで。


「とりあえず上段にボア肉乗せて、俺のと飲み物類を中段で丁度良いか。

ルナちゃんのジュースは深皿に移してっと。

ついでにドライマンゴーも持っていくか。ルナちゃんのおやつに出来るかも知れないし」


「むぅ。一応フラット住宅?だからってあんまり考えてなかったけど、配膳台が大き過ぎたかも。配膳台しか通れん。

ここの通路も後で拡張しなきゃな。とりあえずリビングまでのドア開けて引っ張ってくか」


配膳の前にドアを2つとも開放。ルナちゃんは目が覚めたみたいで、水飲み場の横で丸くなってます。

可愛いけどねてない?負けたのが悔しかったのなら予定通りだから別にいいけど。


ふふふ。でも今から予想してなかっただろう昼食タイム。俺に存分に甘えるがいい!


それにしても魂がない割には本当に頭がいいよね。

たまにまだ魂が無いってこと忘れるぐらい感情豊かだわ。

多分1000年過ぎたら魂が宿るんじゃないかな? それはそれで楽しみだな~♪


あ、俺の事を恨んでなければいいけど。


「はいは~い。ルナちゃん。ちゃんとソファーにお座りして下さ~い」


のっそり指示に従うルナちゃん。完全に拗ねてるのと、しょぼくれてますな。

しかも座った目の前に焼いたボア肉を配膳されたらイジメにしか見えんわな。

大丈夫だって~今から説明するから。


俺の分も適当な場所に配膳して、ルナちゃんの前にボア肉とフレッシュジュースを配膳。

あと、俺との間にドライマンゴーも置いておきます。


「はいルナちゃん注目。

訓練前に説明してなかったことと、今回の訓練で判ったことがあったので追加で説明します。

悪い話じゃないからちゃんと聞いてね?


まず追加の1つ目。

これからの訓練日は1日3食とします。今日は朝御飯食べたよね?で、今からお昼御飯にします。

まぁ、今日の午前中の訓練でルナちゃんは負けたから晩御飯はないけど、お昼御飯までは用意するから食べていいよ。

運動した後だとお腹空くだろうしね。

ルナちゃんが勝った日は南極大陸で自由に狩りして晩御飯は自分の好きなようにして下さい。晩御飯は用意しません。

訓練日以外の日でも朝御飯までは一緒に行動して、それから別行動とかになるかな?帰りたくなったら念話してね。

あと、休日って言った日に関しては3食とも一応俺が用意するからそれを食べてね。

もし休日の日でも、南極大陸で狩りがしたいとかなら御飯は用意しないからちゃんと言うこと。判った?


追加の2つ目。

訓練の勝敗について細かく決めてなかったから、ちゃんと決めておきます。

とりあえず全力を出した上で、勝てないか勝つ見込みが無くなった場合、降伏を認めます。当然降伏したら負けね。

でも、戦闘開始後10分間は降伏が認められません。一応手抜き防止と相手の訓練にならないからです。


追加の3つ目。

後2回訓練をしたら、神の試練スキルを使った訓練を開始します。

だらか今日から6日後にある訓練日からってことだね。

お互いに今から比べるとかなり弱くなるけど、それまでに強くなっていればある程度早く俺に勝てるようになるから、

明日からはかなり必死に頑張って下さい。あと、勝てた時のご褒美としてこんなものを用意してみました。

ちょっとルナちゃん食べてみて?」


ドライマンゴーをルナちゃんに1切れ差し出してみる。

警戒してるのか、くんくんしてるけど、動物だって甘い物好きだから魔物も好きなはず・・・。


恐る恐るパクついたルナちゃん。まぁ乾物なんですぐには反応が無かったけど、すぐに尻尾をパタパタし始めました。

やっぱり魔物も甘い物嫌いじゃないみたい。


「今日は気絶するまで頑張ったのと、俺が練習する為に作ったから特別に食べて良いです。

これからは勝った日だけのご褒美だから、なるべく早く勝てるように頑張ってね。

あ、ご褒美だけど、先にちゃんと御飯を食べてから食後に食べること。それも約束ね。

はい。お話は以上です。

ルナちゃんもお腹減ったでしょ?じゃ、早速頂きます」


俺がパスタを食べ始めたのを確認してからアイスボアの肉に食いつくルナちゃん。

量が足りないかも知れないけどそこは我慢してね。

ジュースも気に入ったみたい。やっぱり甘いのは好きなのかな?


俺がのんびりパスタを食べてると、ルナちゃんは即行で肉を食べ終わり、ジュースも飲み干し、ドライマンゴーへ。


「あぁっ!ルナちゃん。せめて1切れ残しておいてぇ~!」

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