表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の創った箱庭世界  作者: コルム
生命誕生準備編
32/243

第032話 癒しの時間

「到着! ほらルナ。ここが僕らのお家だよ」

ルナ共々居住区のリビングに帰ってきました。

ルナの方は突然の転移で吃驚したのか、体毛が逆立っています。


「警戒しなくても大丈夫。一応此処がルナが過ごす部屋になるから、なるべく早く慣れてね」

首の後ろ辺りを手の爪でカリカリしながら落ち着かせます。

いきなり別の場所に瞬間移動したんだから、まぁ警戒しても当然なんだが、

びくびくしてるルナちゃんがかわぇぇ・・・。


少し安心したのか部屋の中を歩き回り、すんすん嗅ぎ回って確認中。

まぁ特に急ぎの用もないし、ちゃんと落ち着くまでそのままにしておいた方がいいかな。

とりあえず俺はコーヒー飲もっと。


コーヒーメーカーでコーヒーを淹れてると、興味があるのかルナちゃんもやってきました。


「さすがに魔物でもコーヒー与えたらダメな気がするから、これはダメ。

あぁ、ルナちゃん用に水飲み場が必要か。

あとトイレとかどうしよう。さすがにリビングで致されるのは困る。

でも、ケージに入れるのも何か違う気がするし。


・・・教えたらトイレでちゃんと出来るかな?ちょっと試してみるか。

ルナ~ちょっと付いてきて~」


“バス/トイレ”と書かれたプレートの前でふと思う。


「そもそも扉を開けられるのか?一応丸ノブじゃなくて棒ノブだから可能な気がするけど・・・先に試してみるか。


ルナ。扉はこうやって棒を下に下げながら引っ張れば開くから。やってごらん?」


一度ノブを下げて開ける様子を見せてから、ルナちゃんにやらせてみる。

普通の動物だったらかなり敷居が高い動作けど、魔物だしそれなりに体格あるから手?は届くはず。

普通の家だったら、爪とかで傷が付く心配があるけど、居住区はかなり頑丈な素材のはずだし心配なし。


ちゃんと教えたら覚えてくれるかな~とか思ってたら、ルナちゃん1発で成功!


「おぉ~!ルナちゃん偉い偉い!ルナちゃん賢いなぁ~♪

それじゃ次ね。中に入って閉める。

これもこうやって・・・ね、ノブを引っ張って閉めればいいから。出来るかな?」


同じように閉め方をレクチャー。

閉める方が開けるより難易度低いはずだから、期待して見ていると・・・


「おぉ~!!ルナちゃん頭いい!そう。別に尻尾を使って閉めてもいいからね」


ちゃ~んと言うことを聞いて、レクチャーしてあげたら1発で覚えるルナちゃんは天才です。(保護者バカ)


「ん~トイレの入り口も同じ作りだから出入りは問題ないけど、トイレの仕方は覚えられるだろうか?

手本を見せる訳にもいかないしなぁ。つか、今の俺は別に催してないから実際に出ないし・・・。

とりあえずルナちゃん。こっちの扉開けてみて?」


問題を棚上げして、とりあえずトイレのドアを指差して開けさせてみる。


「そう!扉の開閉は問題無いみたいだね。

ん~ とりあえず抱え上げてトイレに座らせてみるか。

で、後は念話でなんとかイメージを伝えて覚えてもらうしかないな」


狭いトイレの中でルナちゃんを抱えあげると、丁度いい場所にルナちゃんを座らせてみる。

で、四苦八苦しながら念話で此処がトイレだって言うことと、ここ以外ではしちゃダメってことを伝えてみたんだけど。

大丈夫だろうか? 一応流し方までを繰り返し根気強くレクチャーしてると、ルナちゃんが丁度催したみたい。

おしっこと共に大っきい方もちゃんと便器内に出せました!しかも結構な量だったみたいで、

途中で流す所までちゃんと理解してくれてた模様。尻尾を使って器用に流し用のハンドル?を回してます。

あれだけ食えば出る量が多いのも当然か。


「ルナちゃん偉い!魔物だからかも知れないけど超賢い!」


狭いトイレ内でルナちゃんを撫で繰り回す。

完全にペット扱いしてるけど、思ってる以上に賢いですよ!ウチの子は!


「ん~ ここまで来たし、ついでだから一緒にお風呂も入ろうか。

洗浄魔法で洗ったけど、綺麗好きになって欲しいし。

動物だったら水に入るのとか嫌う奴も居るかも知れないけど、魔物だったら大丈夫でしょ」


ってことで先に俺の衣類系を洗濯機に放り込んでスイッチお~ん。当然金属製のアイスボア鎧とか以外です。


で、俺としても久々のお風呂なんでタオルを持って・・・あ、風呂場って引き戸じゃん。ルナちゃん開けられるかな?


「ルナちゃん。こっちの扉はこうやって横に移動させたら開けられるからね。やってみて~」


とりあえずレクチャー。

なんか俺が思ってるよりも賢いみたいだし出来そうなことは全部やらせてみよう。


で、ルナちゃん。左前足を器用に使って引き戸をオープン。

いや、マジで魔物嘗めたらあかんわ。頭良過ぎ。


「そうそう!んじゃ、一緒に入ろうね~」


俺に続いてルナちゃんも風呂場へ入ってくると、教えてないのに尻尾を器用に使って引き戸を閉めました!


「ルナちゃん賢い!そうやって、他の扉も開けたらちゃんと閉めてね」


予想以上に賢くてちょっと吃驚してるけど、悪いことじゃないからね!

ダメなことをして叱って覚えさせるよりも、きちんと教えて出来たら褒める方が断然良いから問題ナッシング!


「さて洗いますか~。動物用のシャンプーとかの方がいいのかな?あんまり体に良くないって聞いたことあるけど・・・。

ウチで飼ってた犬用のシャンプー出すか?ん~俺と同じ匂いの方が安心するかも知れないしな。

最初は嫌がるかも知れないけど、俺のシャンプーと同じやつで我慢して貰おう。魔物だし、皮膚とか丈夫でしょ。多分」


ってことで先に自分を洗います。ルナちゃんは風呂場内を確認中。

浴槽から溢れてくる水を嘗めてみて、温かいことに吃驚してるみたい。和むわ~。


そうこうしてる間に自分の体も洗い終わりました。洗浄魔法で日頃から清潔を保ってたから汚れもなし。

まぁ気分的にすっきりしたから良しとします。 さて、ルナちゃんを洗うか。


「ルナちゃんおいで~ 目ぇ開けてると染みるかも知れないから、お目目ギューってしててね」


もう完全にペットと言うか幼児相手にしてる感じ。 癒されるから問題なし!

で、シャンプーを適当に(一応薄めて)ルナちゃんの背中に垂らし、体全体を洗います。

毛がふさふさだから洗い甲斐がありますな。結構重労働ですわ。まぁルナちゃんが大人しくしてくれてる分楽だけど。

で、尻尾も含めて全身泡だらけにしたら、シャワーで一気に流しま~す。

温水でちょっとビクッってなったけど、大人しくしてくれてます。まぁそのうち慣れるでしょ。


ちゃんと洗い流したら浴槽へ。

ルナちゃんも入ってくれるかな?先に浴槽に浸かってから、ルナちゃんを呼ぶ。


「ルナちゃんも入っておいで。温かくて気持ちいいから」


呼んだら一応こっちに来たんだけど、浴槽はちょっと怖いみたい。

すんすん匂い嗅いで危険じゃないかの確認中。こっちは黙ってじっと様子を伺います。


無理やり浸けようとかしたら、お風呂嫌いになっちゃうかも知れないので、ここはじっと我慢。


恐る恐る前足を湯船に浸けては引っ込める動作を繰り返すルナちゃん。 和む光景だし何も言わずに観察・・・。

暫くしたら、大丈夫だと判断したのかゆっくり浴槽に浸かってくれました! マジ和むわ~♪


「湯船に浸かる前はちゃんと体を洗ってから、ゆっくり湯船に浸かるんだよ~」


久々の風呂だったのでのんびりしながらゆっくりしてます。今回はルナちゃんも一緒♪


「あ~とりあえずモノリスの書の記述確認しなきゃなぁ。奴隷制とかマジ要らんからそれだけは回避しとかないと。


あ、風呂上りにルナちゃん乾かさないといけないな。・・・まぁ今回は創造魔法で乾かせばいいか。

ついでに乾燥魔法も追加しとくかな~。ルナちゃんもお風呂気に入ってくれたみたいだし」


ルナちゃん。浴槽のヘリにあごを乗せて尻尾をゆらゆら揺らしてます。大分気に入ってくれたみたい。


「・・・さて、そろそろ上がろうか。

ルナちゃんもあんまり浸かり過ぎると逆上せるから、そろそろ上がるよ~」


最初はあれほど警戒してたのに、今ではすっかりリラックスしてたルナちゃん。

若干不満げではあるけれど、ちゃんと言うことを聞いて付いて来ます。

好きになってくれたみたいだからいいけどね。


一応湯船から出たら体をぷるぷるさせて水気を飛ばしてるけど、そこまで濡れてるとあんまり意味無いぞ?


「ん~俺はタオルで拭くけど、ルナちゃんも一応タオルで拭いておくか。ある程度乾くだろうし。

で、その後で創造魔法で乾かせばいいかな?」


ざっと自分をタオルで拭いた後、ルナちゃんをわしゃわしゃタオルで拭く。

浴室内で体を震わせてたけど、体毛がある分浸かっちゃうとやっぱり水気は残ってる訳で。

結局タオル2枚で大体乾いた感じになりました。 残った水気は適当に創造魔法で乾かしました。

乾燥魔法を追加するのは確定ですかね。


真っ裸のままだけど、リビングに戻ってコーヒー牛乳を1杯創造魔法で作成。

あと、ルナちゃん用にコーヒーメーカーの台の横あたりに新鮮な水(常温)が常に湧き出る20cmぐらいの泉を設置。

掛け流しにするつもりなので、受け皿も泉の2周りほどの大きさで設置しました。

一応無限ゴミ箱と同じ感じで水は溢れません。


「とりあえずルナちゃんはそこのお水を飲んだら適当に休んでていいよ。

俺はちょっとそこの部屋でお仕事してくるから、少しの間ここで待っててね」


ちゃんと理解したのか、水を飲みに行くルナちゃんを横目で見送りつつ主寝室へ。


「さっさとやること済ませてルナちゃんのブラッシングするか。 『帰還!』」


******************************


『帰還!』


「ふぅ。久々の神体。まぁあんまり変化はないけどな。ルナちゃん放置しちゃってるからさっさと済ませるか。

とりあえず従魔魔法の記述確認からだな」


「・・・やっぱり記述漏れしてたな。まぁ人類誕生前に気付けて良かったか。

あと契約後の消費量をどうするか、だけど・・・まぁ大体こんな計算式でいいか。判りやすいしな」


“ぽわ~ん”


「後は・・・乾燥魔法の追加だな。ま、基礎スキルに追加でいいだろう。スキル補正も洗浄魔法と同じでいいか」


“ぽわ~ん”


「後は実行っと」


“パン!”


「他に何か忘れてることあったっけ? ん~思い出せないな。

あ、従魔召喚魔法を創っておくか。用事があって呼び出したい時とかあったら便利だし。

ん~。スキル補正とかは大精霊召喚魔法と同じでいいか。従魔魔法の上位魔法にしとけばいいし。

消費は1回限定でいいよな。んじゃそれも追加してっと」


“ぽわ~ん”“パン!”


「他に忘れてることはないよな? ま、あったとしてもその程度のことだろうから、とりあえずはいいや」


『分体作成!』


******************************


『分体作成!』


「あ、ブラッシング用のブラシでも創っておけばよかったな。ま、今更か。とっとと着替えて分体で創るか~」


相変わらず真っ裸のままリビングへ。

ルナちゃん。もう完全に慣れたのか、ソファーの上で横になってます。

が、仰向けで寝てるってどうよ?慣れ過ぎじゃね?完全にくつろぎ過ぎじゃね?野生を忘れ過ぎじゃね?

唖然としましたが、まぁ可愛いから良し。後でブラッシングしてあげよう。

先に俺の着替えをしなきゃ・・・。


・・・ごそごそ。


「う~ん。慣れてくれたのは嬉しいけど、馴染み過ぎだな。異常に頭もいいし。魔物だから、じゃ説明がつかん。

やっぱり魔改造したせいかなぁ?でもまぁ悪いことじゃないからいいか・・・。


よし、着替え終わり。いつもの装備品も着用済み! あ、ブラシ出しとこう。 『出ろ!』」


特に変わったブラシじゃなくて普通のブラシを出しました。特殊効果としては自動洗浄と清掃不要だけ付けた感じ。

形的には犬用ブラシと同じく、金属が“く”の字に曲がってるのが沢山ついてるやつです。


リビングに戻ると相変わらず寛いでいるルナちゃんの隣に座り、ブラッシング開始。とりあえず頭の方から。

さほど絡まったり引っかかりもなく、するするブラシが通るので、ブラッシングする必要ないかもとか思いますが、

一応スキンシップは主従関係にも大事だから、面倒でもちゃんとやります。 まぁ楽しいから面倒じゃないけどね。


で、その間に色々と居住区のルールをルナちゃんに念話で教えてます。

あぁ、先に時空間魔法と従魔召喚魔法と乾燥魔法を一応追加付与しておきました。


俺の許可なく“バス/トイレ”以外の部屋に入っちゃダメとか、

時空間魔法が使えるようになってるけど、ルナちゃん以外はここに連れてきたらダメとか。

お風呂に入りたくなったら戻ってきていいこととか、風呂上りはちゃんと乾燥魔法を使って体を乾かすように。とか。

まだまだ先の話だけど、一応人類とは敵対しないように、と言うか見つからないようにすること、とか。

あとは、始祖人類が先天的に知る事になる知識とか・・・大体そんな感じ。

あと子作り禁止。一応魔物だから0歳でも可能だけど、ルナちゃんにはまだ早いです!


最後に大事なこととして。

ブラッシングが終わったら、再び南極大陸に戻って、暫くルナちゃんだけで生活してもらうことも伝えました。

俺にも用事があるから、ルナちゃんに付きっ切りって訳にもいかないんですよ。

まぁ定期的に様子を見に来るから、暫く頑張ってみてねって感じで伝えておきます。

魔改造済みだし、不老不死にしてるから全く心配してないけどね。当然その辺りも伝えたら、少しは安心したみたい。


むしろルナちゃんが異常に強くなってる可能性の方が高い気がする。俺は引き篭もりで北極大陸の改造するだけだし。


あと、ちょっと思う所があったので、魔物と戦う時はなるべく、

“状態異常系魔法→無属性魔法→肉弾戦”

って形にしてね。と伝えておきました。場合によっては、俺のレベリングを手伝って貰いたいので。

なので、属性系魔法に関してはあんまり急いでレベル上げなくてもいいんじゃないの?って判断です。

空いてる部屋でルナちゃんに延々と属性魔法を打ち込んで貰って、俺が耐えてればレベル上がるでしょ?

ちょっと卑怯だけど、正直北極大陸ではこれ以上のMP増加があんまり見込めないので保険を掛けておくことにしました。


・・・・


そうこうしている内に、ルナちゃんのブラッシングも終了。

お風呂に続いてこっちも気に入ってくれたみたい。また時間が出来たらブラッシングしてあげよう。


「さて、休憩ももう終わり。それじゃ、そろそろ行こうか」


名残惜しいですが、北極大陸の緑化も少しでも先に進めておけば、後は自然に増加してくれるかもしれないし、

マナの供給量が増えたら亜空間魔法も使えるようになって便利になると思うので、今は我慢の時期です。


「忘れ物ないよね? 『転移!』」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ