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俺の創った箱庭世界  作者: コルム
打ち切り まとめ
243/243

第243話 エピローグ

 一応前話までの打ち切りまとめで完結のつもりでしたが、ちゃんとしたエピローグを描きたかったので執筆してみました。

色々と粗い部分がありますが、作者的には描きたかった事を最後まで書きたかったのでご容赦願います。

打ち切り完結時点で予想以上に多くの方に読んで頂けたので、その分ちょっと無理をして執筆してしまった面もありますが・・・。

 リザアース暦2200年代終盤の北極大陸秘密基地にある主人公の個人スペースにて。

とある夜、情事後の主人公とピワとのピロートーク。



「なぁ・・・ピワ」


「ご主人様、どうかなさいましたか?」


「俺らも長い付き合いになったよなぁ・・・」


「そうで御座いますね。 本当に・・・色々と御座いましたね・・・」


「俺はな、ピワ。

初めて出会ってから・・・まぁある意味・・・・では、俺はお前を“契約”って形で縛って、今の関係になった。と、思って居る」


「そんな事は御座いません! 私とて!「まぁ最後まで聞いてくれ」・・・はい」


「でな?ピワ。

俺としては、これからは今までの関係よりも、もう一歩だけ、踏み込んだ関係になりたいと思って居る訳よ」


「と、おっしゃいますと?」


「俺とピワの今の関係ってさ。

本人達の意思はどうあれ、第三者的な視点で見たら“契約による性奴隷とその主人”とも言えなくは無い訳だ。“本人の意思を無視すれば”だが」


「私は私の意思でっ!「だから最後まで聞いてって」・・・はい」


「俺は自分の意思でピワと結ばれたいと思って居るし、これからもそうでありたいと思う。

そしてピワも、自分の意志で俺と関係を持ってくれたと信じて居るし、これからもそうであって欲しいと願っている。


 ・・・だからな?ピワ。

今みたいな“俺が主人でお前が従者”みたいな関係じゃなくて、もっと対等な関係になりたいんだよ。

お互いに本音で言い合える関係。 時には喧嘩だってする様な関係だっていい。

何事も本音で・・・そして本気で・・・そう、今までよりも、もっと深い所で信頼しあえる様な関係。

俺はそんな関係にこれからはなりたいと、心からそう思う。


 あぁ、だからと言って、今までだって俺は本音でピワに接していなかった訳じゃないからな?

ちゃんとピワの意思を尊重してきたつもりだし、主人として・・・・・お前を従者扱いにしてきたつもりもない。

俺は今までもピワに対して、俺は俺なりに出来る限り真摯に向き合ってきたつもりではある。そこは勘違いしないでくれよ?」


「はい」


「でも、だ。 俺は1つだけ、今までお前に黙っていた事がある・・・それは・・・」


「ご主人様が人間では無く、神。しかもこの世界の創造神であらせられる事でしょうか?」


「・・・なんだ、知ってたのか?」


「クスクス。 はい、勿論で御座います。

ただの人間が、アイン殿や私の様に不老にする事や若返らせる事など出来ませんでしょう?

元々不思議には思って居りましたが、昔、ルナ様方より教えて頂きました」


「そうだったのか・・・でも・・・自分で言っちゃぁ何だが、不気味には思わなかったのか?」


「それは御座いませんわ。

確かに不思議だとは思って居りましたが、私にとって、いえ、私たちにとって恩人でしたから。

アイン殿にしてみても、同様に思われて居られる事でしょう。

たとえそれが親しい、親しかった者と生き別れる事となろうとも。 たとえそれが、アイン殿の様に自身の子らと死別する様な事となろうとも。

それまでの恩を感じこそすれ、ご主人様に対して不平・不満を抱く事にはなりません。


 ・・・いえ、これは違いますね。正直に申し上げましょう。

少なくとも私にとって、ご主人様は“恩人”と言う言葉では言い表せません。

 ご主人様はかつて老い先短い老婆であった私を、1人の人間として求めて下さった。

その時より・・・もしかするとその前からかも知れませんが、私はご主人様に惹かれて居りました。

女として・・・いえ、いのちある者として、好いた方に心より求められる事は、何事にも代えがたい喜びなのですよ?」


「そうだったのか・・・。

それは・・・なんと言うか・・・嬉しい、でいいのかな? 何とも形容しがたいが・・・端的に言えば・・・そう、やっぱり“嬉しい”だな」


「クスクス・・・“互いに好きあって、愛し合い。互いにそれを嬉しく思う”・・・それだけではご満足頂けませんか?」


「そうだなぁ・・・じゃぁこれはもう、俺の我儘なのかもな。

ピワ。はっきり言う。本当に今更な話なんだが・・・俺の妻になってくれないか?」


「妻・・・で御座いますか?」


「そう、ソレ。

俺はな、もうお前から“ご主人様”なんて呼ばれたくないんだよ。

俺は・・・ピワから、“旦那様”って呼ばれたい。

ピワの事を“お前”と、一線引いた様な呼称で呼ぶのも、もう辞めたい。 ちゃんと“ピワ”って呼びたいんだ。


 だからこれはもう、俺の我儘なんだろうな。

ピワの事を従者として・・・・・では無く、1人の人間・・・って、俺は人間じゃないから・・・。

そうだな。お互いに1つの魂を持つ者同士として。対等な関係になりたいと、俺は思う。


 その為の一歩を、ピワと共に進みたい。

これから、悠久とも言える永い時間を共に過ごしたい。

その時間を、可能な限りピワと共にあり続けたい・・・。


 うん、やっぱりこれは俺の我儘なんだろうな。

ピワ。どうだろう、こんな俺ではダメだろうか?」


「私がお答えする前にお伺い致しますが、ルナ様方には、どうご説明されるおつもりでしょうか?」


「ルナ達なぁ・・・まぁなる様になるだろ。

ルナ達にはもう俺の子であるレナ達が居るからなぁ・・・。

でもあいつらは“妻”って感じじゃないんだよな。何て言うか・・・う~ん。形容しづらいんだけど・・・。

 う~ん。

確かにあいつらに対してだって、愛情も愛着もあるんだけど、ピワのソレとは違うって言うか・・・。


 とにかく!今はピワの心が知りたい。

ルナ達の事は俺が責任を持って誠心誠意話をする。


 だから・・・どうだろう。俺の妻になってはくれないだろうか?」


 優しく、そして穏やかに微笑みながら。少しばかり小さな声で、でもはっきりと、“はい”と答えてくれたピワだった・・・。



 その翌日、俺とルナ達やレナ達全員との“家族会議”の結果、予想外なほどあっさりとピワが俺の妻になる事の同意を得る事が出来た。

ただなぁ・・・結婚した翌日、ルナ達との“契約従魔”の“契約更新”なんて妙な条件が付いたんだよねぇ。

もうあいつらが何考えてるか、もう俺の頭じゃ想像もつかんので、若干怖いんですが・・・。


 他はコレと言って問題も無く、根回しも完了。

今じゃ世界中を放浪しているジンさん達にも連絡して、全員集合して来年の元日に結婚の運びとなりました。


 最初は北極大陸の“皇族居住区”にある謁見の間で挙式とかって意見もあったんだけど(ミツハルさん達、元地球組の意見)、大袈裟になり過ぎるとして却下。

つーか・・・いやまぁこの国の皇帝である俺が結婚するんだから、そうも言ってられんのかも知れんが、実質的にこの国を取り仕切っているのがレナで、ウチの国民の大多数がこの国の皇帝はレナだって思って居る時点でねぇ・・・。

んでさらに、そのレナ自身から反対意見が出た時点で正式に却下されました。

「お父様?これ以上私に負担を掛けないで下さいね?」って、それはもう別の意味でいい笑顔と共に言われちゃうと、お父さん、何にも言えません。


 で、結局ウルズさんからの提案を受けて“神の居住区”の遊戯室を教会風にして、そこで行う事に。

ウチの世界出身人類初の“神の居住区”来訪者がピワに決定した瞬間でした。

(後から聞いた話なんだけど、ルナに連れられて従者教育を受けていた時に、何度か来た事自体はあったらしい。

まぁまだその時ピワ“神の居住区”初来訪&所在地不明だったので、ルナ達に連れられて(連行されて)来た事があった程度らしいけどね)

 ついでにウルズさんから、「結婚するなら指輪が要るんじゃないの?」って意見があって、俺としても嬉々として自主製作。

自分の気の赴くままに造った完成品を見て、何故だか無性に泣きたくなったんだけど、これってマリッジブルーって奴かな?でも不安や後悔なんて全く無いんだが・・・。

 一応ウルズさんとミツハルさんに相談してみたら、笑い飛ばされて終了。

「確かに男性でもマリッジブルーになるけど、それって今後の不安だったりするのが主な原因だよね?

ないわ~。 リューノくん。いや、リュウノスケくん。それはないわ~。 そんな事よりもピワちゃんのフォローをしっかりね? ぷぷぷ」

「ですね。 結婚を申し込んだ側がマリッジブルーとか・・・。

リュウノスケさんもピワちゃんも今まで通りのラブラブ生活を続けるんでしょ? 絶対に違いますよ。 ぷぷぷ」

だとよ・・・。 横で聞いていたミーさん達にも生暖かい目で笑われてしまったし・・・なんか凹む。


 当日に着る衣装やらの諸々の準備も終わって、ピワとの結婚式。

「せっかくだから」って事で、始祖の神様&原初の三柱(分体の方じゃなくて、ちゃんと神様の方)による神前式と相成りました。

(俺も含めて、全員分体・・じゃなくて、本体の方で挙式)

指輪の交換でお互いに嬉し涙を流してしまい、若干式が滞ったものの、元々式のスケジュールなんてあって無いようなモノ。

それ以外では問題無く終了。後は“飲めや騒げや”の宴会に突入して、そのまま初夜へ・・・。

(フォロー役に回ってくれた、美の神様を始めとする方々には本当に感謝)


 で、明けて翌日。

若干の睡眠不足を抱えながら、ルナ達との交渉の席へ。

(って言っても“神の居住区”のリビングなんで、他の方々も同席しているし緊張感もあんまり無いですが)


「んじゃ、始めますか。 んで?“契約更新”って何がしたいんだ?」


「その前に主様? 今の契約を覚えておいででしょうか?」


「ん~。基本的には・・・。

確か“俺に仕える契約従魔として主の意思を尊重した上で、自身の自由意思に反しない限り俺の命に従うものとし、

俺自身が理不尽だと思う命に関しては、自身の自由意志にも反する命の場合のみ拒否出来る。

ただし、俺を殺す必要性がある場合は最優先で俺を殺す事”・・・だったか。

 まぁ全員が大体そんな感じじゃなかったか?」


「概ねその通りで御座います。

では改めまして、私共の“契約更新”についてご相談致しましょう」


「ん、先ずはそちらの要望を話してくれ」


「畏まりました。とは言っても、それほど大きな違いは御座いません。

先ず1つ“契約従魔”として、対等な権限を頂きたいと思います」


「と言うと?」


「簡単な例としては、アインとその“契約従魔”の雌熊との関係と思って頂ければ」


「あぁ、なるほど。そういう意味での対等ね。

今は俺の方からは破棄出来るけど、逆は無理なんだっけ。

おけおけー。 “双方の合意無しで、お互いに一方的に契約破棄が可能”って事でいいか?」


「はい」


「よし、受け入れよう。 で?“先ず”と言ったな?“次の”条件は?」


「それにつきましては、1つ目とも重複する部分があるのですが・・・。

現状の“自身の自由意志”と言う文言に関しまして、変更して頂きたく存じます」


「ん? 何が問題なんだ?」


「端的に申し上げれば、“家族として対等な自由意志”に変更して頂ければ、と」


「ん~? それは別に構わんが・・・わざわざ変更しなきゃいけない程の事なのか?」


「まぁ主様にとっては些細な違いかも知れませんが、私共の“意地”に関わる問題で御座いますので。

ピワの事は“主様の妻”と認めては居りますが、先達たる私共も“家族”である。との意思を明確にしとう御座います。

かつて“契約従魔”としての“契約”を交わす折、主様も言葉を尽くされて居られましたが、その中で私共を“家族”と評して頂きました。

その事実を再確認する意味で、追加して頂きたく存じます」


「ふむ。まぁ大した違いが感じられんが・・・。

まぁいい。お前たちがそれで納得してくれるなら、その程度の話は受け入れよう。まぁ元々そう思って居た事だしな」


「有難う御座います」


 で、さっさと全員と“契約更新”。

本当なら“契約更新”なんて、一旦“契約解除して再契約”しなきゃいけないんだろうけど、その辺は“創造魔法”でなんとかなりました。

この辺は「スキル修正が必要なのかもなぁ」とか思いつつ、宴会に突入。


 で、夜。

ピワとイチャラブしている最中にルナ&リヴィアが女体姿で乱入。


「ちょっ! おま!」


 大慌てな俺。

家族っつーか娘に“致している現場”に踏み込まれた感じ。マジ、テンパり中。


「うふふ、久々に・・・本当に久しぶりに主様のご寵愛を賜りに参りましたわ」


 スルスルを服を脱ぎだすルナとリヴィア。


「でえぇっ! 何でっ!」


「前は酒の力で強引に事を成しましたが、今度は“主様のご意思で”私共を受け入れて下さいまし。

“主様のご意思で、深く繋がり合う”・・・あぁっ! この日を何度夢見た事かっ!

さぁ主様。 ご遠慮無く私共をお召し上がり・・・・・・下さい。この日の為に毎日磨いて居りました私共を!」


「お前らっ! 俺とピワの事を認めてくれたんじゃねぇのかよっ!」


「確かにピワの事は認めましたが、それとこれとは別で御座います。 それにピワも同意の上での事で御座いますよ?」


「えっ!? そう・・・なの?」


 ピワを見つめると、恥ずかしそうに“こくん”と頷かれました・・・。

あぁ、恥ずかしそうにするピワが美しカワイイ・・・(現実逃避)。


「既に私共は主様との間に子も居ります。まして主様より改めて・・・“家族”として認めて頂けました。

お互いに対等な・・・“男と女”。何を遠慮する事がございましょうか。

それにこういうのを“据え膳食わぬは男の恥”と申すそうですよ? さぁ。 さぁっ!」


 ・・・この夜。過去最高なほど、流された・・・・事を自白致します。

自分の意思(マナ酒もオド酒も飲んで居ない)で・・・とうとうルナ達相手にヤっちゃいました。

つーか4Pって・・・好色系スキル。これからも上がっちゃうんだろうなぁ・・・。

しかもなんだかそう遠くない将来、カンストしそうな気が・・・しないでも・・・ない・・・。

 一応タリズ達、雄組が参加しなかった事だけが救い・・・なのかも知れない・・・。

(ちなみにルナ達。別に“側室”とか“妾”等の地位には拘りは無かったらしく、ただ俺と肌を重ねる事の方が重要だった模様)




 そして数年、いや、膨大な年月が経過した後。

俺と、神となったピワの間に“エルダーエルフ”なんて予想外な種族の神の双子の男児が誕生するのだが・・・。


 それはまた、別のお話で。

 今回で本当に完結です。

もしかしたら次作品等(あくまでも予定ではありますが)に、蛇足的なお話を掲載するかも知れませんが、“俺の創った箱庭世界”としてはこれにて終了です。

執筆開始から約4年間、本当に有難う御座いました。

 ただ・・・本作が私にとって処女作であり、その分思い入れも色々とあるので、もしかしたらまた戻ってきて改めて再開するかも知れません。

それがいつになるのか。そもそも本当に再開するのかは不明ですが、もし本作を気に入って頂けたのならばブクマやコメント等頂ければ幸いです。

(特にもし再開する事になった場合、ネタバレになる打ち切りまとめ編を削除すべきかどうか、とか、どうすべきなのか判りませんので^^;)

前話あとがきにてもご案内させて頂きましたが、活動報告の“今後について”にてアンケートを実施しております。

重ね重ねとなりますが、コメントを頂ければ幸いです。

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