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俺の創った箱庭世界  作者: コルム
北極大陸建国編
201/243

第201話 リザアース歴1019年1月1日(神) 後編

 全員のテストをする前に、少し気になる事があったので先に魂の神様だけでテスト。

一応3柱揃って魂の神様方が過ごしておられる客室へと移動し、魂の神様には横になって貰います。

スキル付与に関しては、一足早くお2柱の首飾りには付与してあります。


「んじゃ、お願いします」


『おっけ~。・・・ところでさ、リュウノスケくん。私の名前って何がいいかな?』


「ん?ご自身で気に入った名前で構わないのでは?

その名前が使えないのなら、多分分体作成スキルが発動しませんし」


『う~ん・・・何かいいのは無いかな?』


「そうですねぇ。

“全ての魂を司る神”様なんだから、“ソウルマスター”とか、“マスターオブソウルズ”とか?

そんな感じからイメージしてみて、引っ張ってきてみては?」


『安直だねぇ・・・変更不可だから、なるべくカッコイイ名前が良いんだけど?』


「それなら貧困なオツム・・・の私に振らないで下さいよ。私って想像力ありませんしね。

記憶も封印されているし、其処から引っ張って来るのも無理ですし」


『仕方無いねぇ。んじゃ、安直だけど行ってみるか。『ウルズ作成!』』


 “マスターオブソウルズ・・・”から取ったのかな?

まぁ安直だけど、その名前だったら元ネタは分からんわなぁ・・・。

多分日本人的名前でも無いし、その名前なら通るはず。


 とか思って居たら、魂の神様の横に光の粒子が集まって、新しく魂の神様が誕生。

ただし全裸でした。やっぱりね~。

ちょっと気になっていたからわざわざ部屋に移動してやって貰ったんだけど、

やっぱり移動して正解だったみたいです。

 ちなみに魂の神様の本体・・の方はベッドで横になったままです。


『ふ~ん。こんな感じになるんだね。ちょっと違和感があるけど、概ね問題無いかな?』


「やっぱり全裸で誕生しちゃいましたか。移動して貰って正解でしたね。体調の方は如何ですか?」


『体がダル重く感じるぐらいかな?ステータス値のせいなんだろうけどね。

ところで、“全裸で誕生する”って予想していたの?』


「まぁ何となくは「そうなるんじゃないかな~」程度だったんですけどね。

ま、結果的に先に衣類の作成をしてからじゃないとダメだって分かっただけ、良しとしましょう」


『ふむ。体調自体は問題無いとの事じゃが、本体・・との意識の同調はどうじゃ?』


『・・・出来ません。完全に独立した意識体の様です。

この体では本体・・との同調は不可能な様ですね・・・』


「ん?何の話ですか?」


『いやの?前にも話したと思うが、ワシらは今、言ってみれば分身体・・・でこの世界に来ておる。


で、じゃ。

本体・・の方は独自に行動しておるが、本体・・分身体・・・とは常に意識の同調が可能なんじゃよ。

が、この世界の・・・“来訪者の分体”じゃったか。を使った場合の確認をな?』


「なるほど。

“来訪者の分体”を使うと、その分身体・・・からも意識が分離されるので、

神様方本来の本体・・との意識の同調が出来なくなる。と?」


『そういう事らしいの。魂の神よ。戻ったらどうなる?』


『はい、少々お待ちを。・・・って、リュウノスケくん?戻る時ってどうやるの?』


「あぁ。死に戻るか、本体に触れて『帰還!』って言えばOKです」


『了解。それじゃぁ『帰還!』』


 光の粒子と共に、消え去る魂の神様の分身体・・・分体・・・・・ややこしいな、コレ。


『で、どうじゃ?』


『・・・問題無い様ですね。本体との同調も可能です。完全に一時的なものかと』


『要は、分身体・・・分体・・を作った場合は、本体・・との同調が不可能と言う事か。

まぁそれが分かっただけ良しとするかのぅ。

本体・・分体・・を作った場合が謎になるが、今のワシらには検証のし様も無いしの。


大体本来の目的としては、ソレ用の分身体じゃったしな。特に問題は無いのぅ』


「ん?本来の目的って、『あったら色々と便利だから』とかお伺いしていたと思うのですが?

ソレ用の分身体って・・・?」


『がっはっは。口が滑ったわい。

本当はコレを狙っておったのじゃよ。まぁ確かに便利に使ってはおったがの。

本来の目的は、“リュウノスケの世界・・を堪能する為じゃった”と言ったら怒るかの?』


「いや、別に怒ったりはしませんけどね・・・。もう諦めましたし。

その辺は“ちゃんとやる事やっている神様方のご自由に”って感じですし」


『ならええわい。所で話を戻すが、全裸で誕生するのは規定されている事なのかの?』


「いえ、分体が何らかの衣類や装備品なんかを身に着けた状態で帰還とかしたら、

次に作成した分体では、それらを着用、装備した状態で誕生するはずです。

今は何も装備品やら衣類が無い状態での新規作成だったので、そうなったんだと思います。


私の時も最初の頃は、“その時に着ていた服”をそのまま着た・・・コピー状態になったので、

私自身が意識改革をしました。で、全裸で誕生する様になったのは、多分そのせいかと」


『なるほどの』


「まぁ都合が良かったと言えばそうなりますね。

とりあえずは衣類とか装備品の作成作業をしつつ、“神の試練”スキルのレベル上げですね。

ついでに基礎ステータスの上昇も見込めるから、なお良しって感じでしょうか?」


『その辺は何とかして欲しい所じゃが、まぁええわい。一応ワシもテストしておくとするかのぅ』



 で、始祖の神様の客室へと移動し・・・たんだけど、何この部屋。めっちゃ汚いんですけど?

そこら中に酒瓶やらツマミの乗った皿やらが散乱しています。


「・・・始祖の神様の部屋って、誰か片付けとかして居ないんですか?」


『む?微妙に引っ掛かる言い方じゃのぅ・・・コレでもちゃんと片付いておるじゃろ?

“自由に使って良い”と聞いて居るから、ワシの使いやすい部屋なんじゃが?』


「まぁ始祖の神様がそれで良いなら、別に構いませんけどね・・・」


 どうも床に置いてある物とかも、

部屋の主が“ゴミ”判定 していないせいで消滅対象では無い模様・・・。

将来的に従ちゃん達と同居する事になったら、どうなる事やら・・・。



 で、始祖の神様も問題無く分体作成出来ました。やっぱり真っ裸でしたが。

ちなみに始祖の神様のお名前は“ジン”です。“始祖”って事で“オリジン・・”から取った模様。

後、分体時には完全に敬称を略して全員が対等って事になりました。

なので今後分体時の呼称は、“ジン”さんと“ウルズ”さんって事で決定。

始祖の神様だけは“さん付け”呼びに違和感があったので、全員に対しても呼び捨てですが。

その辺は臨機応変に対応って事で。



 検証が終わったので、とりあえず始祖の神様にも元の体に戻って貰ったら、遊戯室へ。

 遊戯室では、全員がランチタイムしてました。もうそんな時間だったのね・・・。

遅ればせながら俺らも参加しつつ、ミツハルさん達の首飾りにも付与しておきます。

ついでに、「新規作成時には全裸で誕生するので、後でテストして下さい」とお伝え。

それと、分体用の名前を決める事もですね。


「う~ん。名前ですか・・・。リュウノスケさんは“リューノ”なんですよね?」


「ええ、そうです。今後、私も冒険者している時はそっちの呼び名でお願いしますね。

あと、一応全員が敬称略で統一って事になったので、予めご了承願います。

始祖の神様こと“ジン”さんだけは、“さん付け”するつもりが無いらしいので、それもですね。

家族間での“さん付け”はご自由にどうぞ。

って言いますか、お子さん達を“さん付け”で呼ぶのも抵抗があるでしょうし、

その辺は臨機応変に対応してくださいね?


まぁ決めなきゃいけない名前で問題になるのは、ミツハルさんとお子さん達。

それと、ヒロアキさんご夫妻ですね。あぁ!美の神様や従ちゃん達もか。

ミーさんやクレマチスさんはそのままでイケルと思いますよ?」


「そうですか。ミーやクレマはそのままで良いとして・・・う~ん。何にしよう・・・」


 飲み食いしつつ、名前決め談義に花を咲かせる面々。

蚊帳の外なのは既に決定している始祖の神様と魂の神様。ウチの家族達ぐらいなものか。


「リュウノスケさん?日本人的な名前で無ければ、問題無いんですよね?」


 と、ヒロアキさん。


「ええ。何か良い名前を思い付きましたか?」


「う~ん。山吹は英語の“Kerriaケリア”から、そのまま“ケリア”で良いかな?」


 ニッコリ微笑つつ、頷く山吹さん。


「じゃぁ私は“トロン”にしようかなぁ・・・」


「“トロン”・・・ですか?何処から引っ張って来たんです?」


 俺が疑問に思って聞いている横で、「あぁ、アレですかぁ・・・」とミツハルさん。

どうやらミツハルさんは元ネタを知っているらしい。


「ま、コンピューター用語の一種だと思って頂ければ。その名前で問題ありませんか?」


「ええ、大丈夫だと思います」


「じゃ、決まりで」


『それじゃぁ美の神は、“アフロディーテ”から“ディーテ”ってどうかな?

愛称は“ディー”って事にすれば、呼びやすいんじゃないかな。

従は従者って所から、“Squireスクワィア”で“ウィア”にしようかな?

んで、接は・・・ちょっとズレるけど“Receptionリセプション”でいいかな?で、“リセ”にしよう。

私は良い名前だと思うんだけど、どう思う?』


『私は構いませんわ。

むしろ、魂の神様・・・いえ、“ウルズ”から名前をプレゼントして貰うなんて素敵な事ですわ。

有難く使わせて頂きます。従達はどうかしら?』


『『私達もそれが良いですっ!・・・新しい名前・・・私達だけの・・・お父神様からの・・・』』


 嬉しそうな美の神様達。なんかいいな、こういうの・・・。

ちょっとほのぼのしつつも、ちゃんと慕われている感じがして、魂の神様が羨ましいです。


「あ~、後は自分達ですかねぇ・・・何がいいのかなぁ・・・」


 ぼけぇ~っと上を見上げつつ、ボソッと呟くミツハルさん。


「ミーさんとクレマチスさんはそのままでも良いとして、

先にミツハルさんのお名前を決めてしまいませんか?」


「ですね・・・じゃぁ・・・“グラトニー”とかどうでしょうか?」


「“暴食”・・・ですか?ちょっとミツハルさんぽく無い気がしますが?」


「じゃぁ“エンヴィー”で」


「いや、そもそもですけど、ご自身の名前を“7つの大罪”から引用するのもどうかと・・・」


「そうですかね? 自分の好きな名前なんですけど?」


「ソレって、“7つの大罪”って言うよりも、某漫画からの引用って意味じゃ・・・。

次に“グリード”やら出して来たら、ぶちのめしますよ?」


「あははは。バレましたか。好きなんだけどなぁ、あの漫画」


 ミツハルさんってば、其処でオタ魂を出してどうすんのさ!

つーかアレって“萌え”漫画&アニメじゃないよね!?・・・よね??


「全くもぅ・・・真面目に考えて下さいよ?」


「はぁ~い。・・・う~んと・・・じゃぁ“エッスィー”・・・とか?」


「う~ん。漫画やアニメでその名前の記憶が私には無いので・・・まぁ良いんじゃないかと。

と言っても、私の封印された記憶の中にあったとしたら分かりませんが」


「そうですか。じゃぁ自分は、ソレで決定と言う事で」


SEエスイーじゃ無いんですよね?」


「はい!“エッスィー”で!」


 何やら苦笑している魂の神様。どうやら元ネタに心当たりがあるご様子ですが・・・。

まぁミツハルさんが良いならいいけどさ。つーかぶっちゃけると、俺も考えるのが面倒臭いのです。


「そのお名前が、正直に言って男性的かどうかは微妙な所ではありますが・・・。

まぁミツハルさんがそれで良いのなら、私は構いません。了解しました。

後は、陸くん達の名前だけですね」



 で、結局こうなりました。

始祖の神様  →ジンさん。

魂の神様   →ウルズさん。

美の神様   →ディーテさん(愛称としてディー)。

従ちゃん   →ウィア。

接ちゃん   →リセ。

ミツハルさん →エッスィーさん。

ミーさん   →ミーさん(そのまんまです)。

クレマチスさん→クレマさん(愛称じゃなくて、こっちの名前になりました)。

陸くん    →ランド。

海ちゃん   →セイラ(“Oceanオーシャン”→シャア→女性って事で、某アニメから)。

空くん    →カイン(“Skyスカイ”から)。

天ちゃん   →アーヴェ(“Heavenヘヴン”から)。

大地くん   →アス(“Earthアース”から)。

ヒロアキさん →トロンさん。

山吹さん   →ケリアさん。


 です。お子様組には、全員大人組からの“さん付け”は不要だと言われました。

陸くん達はとっくに大人組なんだけどねぇ・・・。まぁ本人達の希望だから別にいいけどさ。


 で、「全員のお名前が決まった事だし、早速分体になってみますか?」って聞いたら、

全員が揃いも揃って「その前に簡単な物でいいので服が欲しい!」と言われました。まぁ確かにな。



 その後、再び分体に戻った1柱の神(の分体)が、

たった独りで、工作室でチマチマと縫製作業に勤しんでいたそうな・・・。


 ・・・つーか誰か手伝えよ!全部俺に押し付けて、自分らは空中戦を楽しんでるってのに!

まぁ確かに縫製系スキルはカンストしていないから、レベル上げに丁度良いけどさぁ?

せめて手伝えそうなルナ達やレナ達も手伝ってくれませんかね?

お前ら、ちょっとお父さんに薄情過ぎやしませんか?

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