表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の創った箱庭世界  作者: コルム
北極大陸建国編
200/243

第200話 リザアース歴1019年1月1日(神) 中編

 その後、ちょっと遅くなりましたが皆で朝食おせちを済ませ、

軽い食休みを取った後は俺&始祖の神様&魂の神様以外は飛行訓練へ。

俺も神体に戻ってモノリスの書を片手に、始祖の神様達と合流して書斎へと移動します。


 ちなみに飛行訓練メンバー達の手には、ペイント弾(?)が装填してあるエアガンを装備。

このエアガンを使って、空中戦をやるのが去年から開始&流行しています。

 安全面には十分に配慮してあるので、一応エアガンの様な形状ではありますが、

正確には“命中判定発生用の銃っぽい奴”って言った方が正しいのかも知れません。

調子に乗って銃は3種類を用意。

その1、汎用銃。

3発発射する度に1発曳光弾を発射する、弾数無限で連射可能なマシンガンっぽい奴です。

ただし予め装填してある80発を撃ち尽したら、リロード時間として10秒のクールタイムが必要。

命中判定範囲は5cmほど。

その2、範囲銃。

曳光弾を1発打ち切り。ただし命中判定範囲は汎用銃の10倍。弾数無限。リロード時間は7秒。

その3、狙撃銃。

3連発撃ち切り。曳光弾無し。命中判定範囲は汎用銃の半分。弾数無限。リロード時間は7秒。

です。

目とかに当たりそうになっても、実際には弾着直前に“命中判定”だけを残して消滅する安全仕様。

そしてこの空中戦。俺も何度も参戦していますが、自分で提案しておきながら滅茶苦茶楽しいです。

レシプロ機でのドッグファイトがイメージ的には一番近いのかな?


 ルールは比較的簡単にしました。以下レギュレーション。

紅白(と言っても、実際に色分けなんてしていませんが)の基本2チームに分かれて対戦開始。

各人それぞれが開始時に10ポイント所持状態でスタート。

最大上限速度は時速200kmからのスタートですが、

被弾すると銃に応じたポイント数が減少し、1ポイント減少すると上限速度も20km減少。

つまり、10ポイント全てを失うと撃墜判定。その後、ちゃんと安全に軟着陸して戦線離脱。

ちなみに汎用銃の1発は2ポイント。範囲銃は1ポイント。狙撃銃は3ポイントです。

(ただし範囲銃以外でヘッドショット判定を受けると、即撃墜判定となります)

予め決められた自陣には空中と地上付近にそれぞれ1つづつリングがあり(合計4つ)、

そのリングを1回くぐれば、2ポイント分の被弾ダメージが無かった事になります。

(当然ダメージを受けていた場合の上限速度も回復します)

戦闘終了は、どちらかのチームが全滅した場合のみ。

銃以外の魔法攻撃やスキル(飛翔に関する物以外)の使用は禁止。

で、各人それぞれに与ダメ等のリザルトがあり、1ポイントが1点。撃墜すれば5点貰えます。

FFフレンドリーファイアも有り。その場合は与ダメに応じたポイントがそのままマイナスへ。

(リザルトについては遊戯室の壁に大型スクリーンを設置して、リアルタイムで可視化)

で、勝敗関係無くリザルトTOPを取った人がその日のエース。

エースを取った人には、その日の晩御飯メニューを希望出来る権利が貰えます。(意味無いけどね)

たまに紅白戦じゃなくて、複数の小隊戦とか乱戦もやったりしますが、基本はこんな感じ。

(大人小隊VSお子様小隊とか、ミツハルさんご一家VSレナ達&従ちゃん達とか)


 そんな感じの遊び・・・なんだけど、これが意外とハマるんですよねぇ。

魔法攻撃とかの偏差射撃の良い練習にもなるし、

気分的には、「勘ではなくHUDから機動マニューバを読み取れ!」って感じ。

まぁモロ生身でやっているのでHUDなんて無いんだから、実際には経験と勘に頼るんですが。

 そんな空中戦ですが、当然俺は常に上位に居ます。

その辺は自称偏差射撃の達人の面目躍如と言った所。ちなみに単独での技量の高い順に言うと、

俺>ミツハルさん>ヒロアキさん>魂の神様>始祖の神様>ルナ・・・と続き、最下位は美の神様。

やはりその辺は一応とは言え戦闘なだけに、若干の向き不向きがあるようです。

俺ら元地球人はともかく、「子供達が慣れる速度は異常に早かったな・・・」って感じ。

レナ達もそこそこの戦績を残しています。驚く事に天ちゃん達も「なかなかやりおる」って感じ。

去年から始めたばかりなのに、去年の最終日の時点で簡単には撃墜させてくれなくなりました。

 チームとしては、ミツハルさんトコが間違いなく最強。全員が揃った時の連携が半端ないです。

その辺はさすがに空戦慣れしていると言うべきか・・・。

もうね。何処ぞのアグレッサー部隊かと思うほどの連携を見せてきます。

次点でルナ達かな?遥か昔に編隊機動とかの指導をしたのが大きいのかも知れません。

 一方そんな指導をしたはずの俺。知識としては判ってはいるものの、

“いざ実戦”となると、どうしても直感に従って動いちゃって余り編隊には向かない模様。

ソロゲーマーの悲しい性でしょうか・・・。



 それはさておき、書斎に豪華椅子を追加で2脚。少し小さめの丸テーブルを出して、

始祖の神様方がこの世界で地上進出する為のスキルを考えます。

ちなみにタバコじゃなくて、3柱ともにマグカップでコーヒーを飲みつつ相談。


『んじゃ、早速始めたいんだけど・・・その前に、リュウノスケくんに確認しなきゃね』


「確認ですか?」


『うん。

とりあえず、この世界では“何処まで許容するのか?”って話をしとかないとね』


「“何処まで”って、何の事です?」


『ん~例えばさ。核兵器や銃。もっと時代が進んで、光学兵器や生物兵器なんかもそうだね。

そういうこの世界にはまだ無い技術なんかの持ち込みって、リュウノスケくん的には嫌でしょ?』


「あぁそういう事ですか。確かに嫌ですね。

と言いますか・・・あれ?前にも言いませんでしたっけ?

ウチの世界もミツハルさん達の世界と同様に“剣と魔法の世界にしたい”って思っていますからね。

ウチの世界の基本は“人類VS魔物の世界”ってのが基本方針です。

核兵器とかは論外ですよ。大量殺戮兵器なんて、ウチの世界には必要ありません。

人の生き死にに関しては、“可能な限り直接遣り取りする世界”がウチの基本ですよ?」


『だよね。でもその詳細な記述って“モノリスの書”に今の所無いよね?

だったら、始祖の神様だとそういった技術の持ち込みや開発も可能になっちゃうんだよね~。

さすがに今の私とリュウノスケくんの認識だと、どうなるか分からないけどさ。


で、先に最大時代設定って言えばいいのかな?

上限を決めて欲しいんだよ。特に科学技術なんかに関する事柄のね』


「なるほど。

ですが、既に私やルナ達の魔法なんかはある種の大量殺戮兵器級の魔法が使えますが、

それは制限しなくてもいいんですよね?」


『うん。まぁ制限したかったらしてもいいけど、その辺はリュウノスケくん次第だね』


「了解しました・・・う~ん。どの程度までなら許容範囲かなぁ・・・」


『1つ言っておくと、リュウノスケくん達が知っている携行型の重火器程度なら、

今のリュウノスケくんの分体が攻撃されても無傷で済むよ?

後、遊戯室でやっている空中戦で使っている様な銃が、実用化されたとしても同様だね』


「へ?そうなんですか?」


『うん。その辺はある意味、物理法則を超越している世界だからね。

今のリュウノスケくんだったら、「何か当たったかな?」程度で済んじゃうと思う』


「そうですかぁ・・・じゃぁある程度自重しなくてもいいのかなぁ・・・」


『誤解の無い様に言っておくけど、リュウノスケくん無事であって、

普通の建物とかは別だからね?』


「あ!そっか。じゃぁTNT爆薬とかはダメだな。

そうなると・・・ぶっちゃけ、拳銃程度が限界かなぁ・・・。

アレなら大量殺戮兵器とは言えないし、発射する弾丸が単発だったらそう問題無いかも。

いや、散弾銃程度もアリか?


・・・う~ん。限度が判らないですねぇ・・・。何か良いアドバイスありませんか?」


『そうだねぇ・・・私としても2丁拳銃とかロマン装備だと思うし、許容して欲しいかなぁ』


 2丁拳銃って・・・オイオイ。どんだけ地球に感化されてんだよ・・・。

そう言えば、魂の神様の空中戦時のスタイルが狙撃銃2丁持ちだったな。そのせいか・・・。


『う~んと・・・科学技術の研究開発の限界を、地球の年代で制限しちゃうってのはどう?

それだと、色々と問題になりそうな兵器開発は問題無い範囲で抑えられるだろうし、

生活が便利になる方向での科学技術はアリだと思うんだけど?


まぁ“科学技術の持ち込み”って観点から見れば、

現状だと・・・・我々しか居ないんだから、そっちで制限した方が楽なんだろうけどね。

それよりも魔法技術を発展させた方が、遥かにこの世界の住人的には楽だろうし』


「ですね」


『でも、拳銃は許可して欲しいかな~って思って居るんだけど?』


「何故です?」


『そこはやっぱり・・・。ほら、ロマンがあるじゃない?空中戦で使ってても楽しいし』


「ロマンて・・・面倒だなぁ・・・まぁいいや。

俺の苦無投げも既に異常ですしね。下手するとライフル以上に強力な飛び道具になっていますし。

んじゃ拳銃まではOKとして、機関銃とかはNGとするなら・・・地球だと何年辺りだっけ・・・」


『それだと、大体第一次世界大戦末期だね。西暦1900年代初頭って所かな?』


「う~ん。悩むのも面倒臭いし、其処で切りますか。

ウチの世界で再現可能な科学技術は、“地球で言う西暦1900年まで”としておけば、

核兵器とかの問題がありそうな大量殺戮兵器なんかも・・・あ!戦車の誕生って何年でしたっけ?」


『基礎となったのは・・・確か1904年に実用化された奴みたいだね。某先生によると』


 先生って誰だよ・・・。


「じゃぁ明確に“西暦1900年”としておけば、問題無さそうな感じですか?」


『そうだね』


「・・・ちなみにお伺いしますが・・・。

其処で区切っても、セミオートやフルオート可能な拳銃って開発可能なんですか?」


『出来るんじゃないの?技術的には単に応用するだけだしね。

発想さえ出来ていれば、1900年時点でも開発可能だっただろうから。

メンテナンス面とかで問題はあるだろうけど、素材の面でこっちの世界の方が優秀だからね。

“神の鉱物”って呼んでる金属を使えば、開発も可能だと思う。


むしろ電子制御とか、そっち方面での制限を確実にしとけば問題無いんじゃないの?

大量殺戮兵器とかなんて、言ってみれば電子制御の塊だしね』


「そうですね。で、その場合の兵器としての威力的にはどうなりますか?」


『どれだけ頑張っても、この世界の中級魔法程度が限界じゃないかな?

まぁぶっちゃけちゃうけど、何年か前にリュウノスケくんがやらかした、

粉塵爆破やサーモバリック爆発の方がよっぽど殺傷能力や威力は高いんだよ?

しかもこっちは“魔法で再現可能”だってリュウノスケくん自身が証明しちゃったしね。

それもあるから、“制限付けなきゃいけないと”って話。


あくまで、科学兵器がロマン武器になっちゃうのは変わらないんじゃないかな?』


「そうですか~。あ!蒸気機関とかってどうなんでしょうか?」


『蒸気機関の発明自体は、はかなり古いと思うけど?それがどうしたの?』


「いや~。

蒸気機関が発明されて、大量生産とか大量輸送とかが可能な世界にはしたくないなって。

あくまで・・・そうですね。“中世ヨーロッパ”程度?でしょうか。産業革命以前って事ですね」


『ソレ。完全に記述漏れだね。現状のままでも再現可能だと思うよ?』


「なるほど。自業自得か。じゃ、それも禁止って事で決定としておきましょう」


『OK~。

それじゃぁ悪いんだけど、先に“モノリスの書”に記述実行しといてくれる?

私達の分体スキルに関しては、後から詳細を詰めよう』


「了解です」


“ぽわ~ん”“パン!”


「OKかなっと・・・うん。OK」


『へぇ・・・そうやって使ってたんだね』


「最初からそうですよ~。そう言えば、最初はこの方法に辿り着くまでに苦労したんだっけ」


『ははは。まぁ有効活用してくれてるみたいで良かったよ。それでは始祖の神様。お願いします』


『うむ』


始祖の神様が“モノリスの書”に手を乗せたら、“ぽわ~ん”と“モノリスの書”が発光。


『これで良いじゃろ』


「何をしたんですか?」


『言ったじゃろ?“強化する”と』


「あ、そうでしたっけ?」


『耄碌しとるのぅ。もうボケ始めたのか?

今のままじゃと、ワシにも神としてのに影響を及ぼせられるか不明じゃから、

強化すると言うたじゃろうに・・・』


「あぁ!そうでしたね。すみません、忘れていました。

と言いますか、“原初の3柱”来訪の方が衝撃的と言いますか・・・」


『全く・・・。まぁええわい。

とりあえずこれでワシにも影響が出る様になるじゃろ。

ついでに言うと、この世界に影響を与えられる存在も居らん様になった訳じゃな。

リュウノスケとしては、益々“引き籠る事が出来る”のぅ。がっはっは』


「そうなんですか?」


『そりゃ~そうだよ。

最高位神様によって、この“モノリスの書”は強化された訳だからね。

理論上は最高位神様以上の存在でしか、この“モノリスの書”に反する事は出来なくなる。

つまり現状だと、誰も居ないって訳だね』


「へぇ。まぁ有難いからいいですけど。

でもそれって結果論なんですよね・・・スキル追加と引き換えって言う・・・。

あ!強化されても、記述追加や変更や修正なんかは私でも可能なんですか?」


『自分でちゃんと記述してるじゃない。

“このモノリスの書と称する本は、

所有・著作者であり神であるリュウノスケ以外の如何なる存在であっても、

閲覧すること・記述を改変すること・新たに記述を追加することは絶対に不可能とする。

また、如何なる要因であっても破損等はしない。”って。

これで私でもこっそり見れなくなった訳だね』


「あれ?じゃぁ今までは見る事が出来てたんですか?まぁそんな気はしていましたが」


『うん。さっきまでは私の力の一部だったからね。可能だった。でも、それももうおしまい。

最高位神様の力も加わったから、私達“原初の3柱”でも無理だし、

最高位神様でも単独だと無理なんじゃないかな? ね?始祖の神様?』


『うむ。まぁ今はまだ“ワシと魂の神が協力して頑張れば・・・”って所じゃの。

面倒じゃからそんな事はせんがな』


「なるほど~」


『それじゃ、とっとと本題に移ろうか』


「ですね。

一応私としては、私同様の“分体作成”の様なスキルを想定しているのですが、

始祖の神様方は何か追加で要望とかありますか?」


『そうじゃのぅ・・・ぶっちゃけ弱いのは嫌じゃなぁ。

まぁ最初は仕方が無いかも知れんが、ちゃんとこの世界でも上位の存在になりたいのぅ』


「う~ん。

そうだとすると、基礎ステータスの神としてのへ送る分を減らす形になりますが、

宜しいでしょうか?


と言いますか、先に配分量を決めてしまいませんか?

私みたいに“スキル分しか残さない”のか、“成長分のある程度は残す”のか、ですね」


『“優秀の才”とか“天賦の才”を付けてくれるってのは?』


「すみませんが、それは無しの方向でお願いします。

幾らなんでも、不老不死でそれやっちゃうとルナ達並になっちゃいますし。

ついでに言うと、“スキル限界突破”も無しです。


レナ達と同様程度の存在なら許容出来るんですけどね。

なので、“神の試練”だけは最初から付与予定です。

あと、“完全鑑定”と“神に認められし者”“老化偽装”“オートマッピング”もですね」


『え~。もうちょっと優遇してよ』


「いやいや、さすがに他のスキルとかを最初から付与しちゃうと、この世界を楽しめませんよ?

“この世界で無双したい”って事なら、そもそも地上に出る事をお断りしたいですし。

そういった新しいスキルの習得も、楽しむ要素だと思うのですが?」


『そっか~。まぁ仕方が無いかなぁ。“神の加護”スキルはどうなの?』


「そっちもダメですね。

実質私の寄生スキルですし、この世界で1人限定になっていますから。

もし此処に来られる誰かが持つと、他の人類にスキルが移らないでしょうからね」


『『う~ん(む)・・・』』


「そもそもの話ですが、神としてのの成長を目指しているんですよね?」


『そうじゃが?』


「だったら、魔物同様に“基礎ステータスの成長率が倍”って設定で妥協出来ませんか?

それ以外のスキルに関しては、完全に努力次第で純粋に増加しますし」


『そうじゃのぅ。その辺で妥協するとするか』


『はい』


「で、話を元に戻しますが、配分量はどうしますか?

さすがに私みたいに“基礎ステータスの100%”だと“スキル限界突破”を持たない以上、

この世界を楽しめないと思うのですが?」


『“どのくらいの成長分を残すか?”って話だよね?』


「そうですね」


『始祖の神様。どうされますか?』


『そうじゃのぅ。余り少ないと神としてのの成長に時間が掛かるじゃろうし、

多過ぎても成長させる面白味が少ないしのぅ・・・』


「ん~・・・。

純増加分の50%って所で如何でしょうか?残りは神としてのの成長分とするって事で。

どうせある意味不老不死ですし、多少時間が掛かったとしても、十分成長出来ると思います。


ついでに言えば、“神の試練”をカンストしてしまえば基礎ステータスの成長率は4倍ですからね。

多少時間は掛かりますが、遠からずレナ達よりも強くなれるかと。


それなら、が成長したとしても、神としての認識も追いつける範囲内だと思うのですが?」


『そうじゃな・・・その辺が妥協点かのぅ。良し。リュウノスケ。それで決定じゃ」


「了解しました。で、スキル名何にします?

私は持って居ても意味が無いので、“分体作成”以外でお願いしたいのですが?」


『そっちは何でもいいよ。お任せで』


「は~い。

っと、どうしようかな・・・新スキルとしては、装備品限定スキルとしたら問題無いか?

・・・あぁ!昔バレンタインのお返しに渡した首飾りに付与する形にすればいいのかな?

だったら・・・“来訪者の首飾り”って名前にして、スキル名も“来訪者の分体”にするか。


そんな感じで如何でしょうか?」


『それでいいよ』


「了解です。んじゃ・・・記述の草案だけ決めちゃいますね~。メモ用紙・・・っと」


 テーブルの上でざっとスキルの草案作り。

これなら始祖の神様方にも見えるので、今の段階で問題点があれば指摘して貰えるしね。


カキカキ・・・。


「・・・っと。こんな感じで如何でしょうか?」


 草案スキルとしてはこんな感じ。


等級:特殊

スキル名:来訪者の分体 (パッシブスキル)

詠唱:『(作成する分体の固有名詞)作成!』(詠唱短縮無し)

ステータス補正:なし

消費:なし

スキル取得条件:神であるリュウノスケがスキル付与した“来訪者の首飾り”を身に着けている事。

スキル内容:“来訪者の首飾り”装備者限定スキル。

異世界の来訪者であっても、“分体作成”スキルと同等の分体・・を作成可能となり、

リザアース上でも何ら関係無く活動が可能となる。

既存の“分体作成”スキルとの相違点としては以下の通り。

・最初に分体の作成時に詠唱した固有名詞による名称で固定とする。以後変更不可。

・新規作成時点で以下のスキルを所持しているものとする。

“神の試練”“完全鑑定”“神に認められし者”“老化偽装”“オートマッピング”

また、初期ステータスは初期人類等と同等とする。

・本スキルによって作成された分体であったとしても、

モノリスの書に記述されている“神および神の分体”には含まれないものとする。

・本スキルによって作成された分体が死亡もしくは本体へと帰還した場合、

成長した基礎ステータス分が下記割合で神としてのの成長分として消費される。

消費割合は新規作成時点でから死亡や帰還時点までの、

純増加分の50%(切り上げ)とし、残りの50%(切り捨て)はそのまま保持するものとする。

同様に、スキルおよびスキルレベルはそのまま保持するものとする。

・これらステータスやスキルレベル等は、“来訪者の首飾り”に記録され、

以後分体を新規作成した場合に自動的に引き継がれる。

・同時に複数の分体作成は不可能とする。

・消費される基礎ステータス値に関しては、完全に作成された分体の本体へと還元される。

・作成された分体の基礎ステータスの増加率は通常の倍とする(魔物と同等)。

ただし、スキルの習得率やレベルアップ率は等倍とする。

・本スキルは、神であるリュウノスケも保持するものとするが、封印状態で保持するものとする。

また、封印解除も出来ず、出来るのは対象物品へと付与する事のみとする。

(当然、神であるリュウノスケの分体にも、上記条件は適用される)

・職業ステータス欄に非表示マスクで“異世界の来訪者”と追記される。


『・・・まぁいいんじゃない?所で、固有名詞って必要なの?』


「ええ。そうなんですよ。

ウチの世界では、私の認識で“リュウノスケと言う名の神”の存在を許容していないので、

名前なんかの固有名詞に日本人的な名前を付けられないんですよ。

“モノリスの書”にはちゃんと記述していませんけどね。


なので、皆さんが“来訪者の分体”を作成する場合は、別途固有名詞を決めて頂きたいんです。

特にミツハルさんとかヒロアキさん。山吹さんなんかがそうですね」


『なるほどね。了解。


スキルに関しても、純増加分の5割が残るって事なら、結構早く強くなれそうだしね。

まぁその分、神としてのの成長が遅れる事になるんだろうけど、

その分は単純な成長率が倍になっているから、“トントン”って事になるしね。


私としては問題無いかな?始祖の神様は如何ですか?』


『ワシも問題無いのぅ』


「あ、念の為に言っておきますが、“神の試練”スキルをカンストするまでは、

地上での活動をなるべく自粛して下さいね?と言うか、“引き籠って”居て下さいね?

ウチにある物で装備品を造ったり、スキルの習得やレベル上げ程度なら構いませんが」


『『どうして(じゃ)!』』


「いやだって、“神の試練”中だと、ステータスが激減してますからね。

初期なんか特にそうですよ?最初の間は出来る事の方が少ないんじゃないかなぁ・・・。

むしろ赤ちゃんレベル?」


『それは何とかならんかの?』


「う~ん。そう言われましても・・・。

筋力的にもトレーニングとか無理だろうしなぁ・・・。

それじゃぁ、“太極拳”スキルを追加しますか?

それなら下位スキルも生えるだろうし、結果的にある程度早く地上に出ても問題無くなるかと」


『それしかないのぅ・・・頼む』


「了解しました。

んじゃ、初期保持スキルに“太極拳”も追加してっと。


以上で確定って事でいいですか?」


『『うん(うむ)』』


「じゃ早速・・・」


“ぽわ~ん”“パン!”


「これでOKかな?

それじゃぁ皆さんの首飾りに付与して、テストしてみますかね~」


『頼むよ』

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ