第002話 神様の依頼
神様の発言は『』で表示しています。
光る玉。と表現したがよく見ると光る人みたいだった。でも何処か人とも違うような。
『ねぇ キミ暇してるよね?』
・・・は? ってか暇って・・・?
突然言われても訳が判りませんが??
ここでと言うか、さっきまでの浮遊感から抜けた瞬間にナンパ(逆ナン?)されるのもなんか違和感満載なんですけど?
『あ、いや逆ナンじゃなくてね。でもナンパと言えば確かにそうなのかも。』
あ~ なんか知ってる。小説とかで稀に見るこの感じ。
面倒だから色々省くけど多分これで正解のはず。敬語とかは怪しいが今は知らん
「ナチュラルに他人の思考にリアクション返すとかって神的な存在の方ですか?」
『そうそう やっぱりあの世界から来た魂は理解が早いのが多いね~
娯楽が多くなるとそういう傾向にあるのかな? 楽でいいね 言葉遣いも無理しなくていいよ』
はいテンプレキター 神様ご登場。
でも何だろう。テンプレっちゃーそうなんだけど何処かしら違和感がある。
悪の魔王を倒して欲しい的な話にしてはノリが軽いと言うか・・・
あ、判った。まさにノリが軽いんだ。貴方様に世界を救って欲しいとかじゃなくて
ガラガラクジで5等が当たりましたよ~ ぐらいのノリ。ってことは・・・
『そう。本当に理解が早くて助かるよ 私としてはキミじゃなくてもいいってこと。
たまたま目に付いて面白そうだったから拾ったんだ~♪』
そんな子供が見つけたエッチな雑誌みたいなノリで拾われたのか・・・
『そうだよ? まぁ私は全知全能の神! みたいな存在じゃなくてちょっとした管理職なんだから、どの魂がいいのか判別出来ないし、今は質より量が大事なんだよね』
「あれ?そうなんですか?全知全能はともかく管理職って一体・・・?」
『まぁ他の神については詳しく話せないけど、私は全ての魂の管理を司る神だよ』
「全ての魂の管理を司る ですか?」
『そう。魂を持つ物が生まれてから死んで。輪廻転生の輪に入り浄化されて再び生まれる。それが一般的な魂の流れだね。
ちなみにキミを拾ったのは輪廻転生の輪に入る前の状態だったから、ある程度記憶が残ってたんだ。
で、私がキミの記憶をちらっと覘いて、今回の問題解決に役に立ちそうだったんで拾ってみました。 ついでにドヤ顔すればいいのかな?』
ドヤ顔って。いや今はそれよりも
「すみません。問題解決ってどういうことでしょうか?あと、質より量も気になります」
『あぁ、そうだね。キミを選んだ理由にも関係してるのだけど・・・とりあえず問題の方から説明するね。
この世界には沢山のキミ達で言う銀河があるよね?そこには当然幾つかの魂が存在する場所があるんだ。
そこで問題になってきたのが、私が管理する魂の量が増え過ぎつつあったってことなんだよ。
管理出来なくなる前に・・・まぁ判りやすく言えば上司に相談して色々試した結果、新しい輪廻転生の輪を創ればいいってことになってね。
試しに新しく創った輪廻転生の輪もその世界も、思っていた以上に上手くいったんだよ。
だから次は数を増やして問題がないかのチェックをしようって段階まできたんだ』
「なるほど。ってか地球外生命体って居たんですね・・・」
『当然だよね。むしろ居ないと考える方が不自然だと思うよ?』
「ですね。質より量ってことに関しては数を増やして問題がないかのチェックの為にってことですか?」
『正解。で、まぁキミを選んだ理由になるのだけれど、キミって生前箱庭を模した遊びをしてたよね?
あれの規模が大きくなったら世界を創ることになると思わないかな?』
そういえば元々は何かのきっかけで30cm四方の砂地に箱庭を作りましょう。的なメンタルテストを受けた後、いわゆる箱庭ゲーに随分と手を出した記憶がある。
やり込んだとは言わないが随分と色々な種類のゲームをやった記憶が確かにあった。
『そう。それだよ。空想の世界ででも経験者だったら現実にやってみたいと思わない?と言うかどういう結果になるのか私たちが気になるんだよね。だからさ・・・』
『銀河を1つあげるからキミの好きなように箱庭を創造してみないかな?』