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俺の創った箱庭世界  作者: コルム
異世界冒険編
171/243

第171話 達磨さん製造機

コツコツと複数の靴音が響き、ハゲ皇帝御一行様のご到着。

俺は地下牢間の廊下(?)に転移した後、拘束具(魔封じの腕輪)を力技で強引に破壊してお出迎え。


「・・・ようやく来たか。遅かったな」


「貴様!何をした!何故其処そこに居る!」


ハゲ皇帝が何やらわめいてますが、“神の分体”である俺を、普通の人類と同じに考えちゃ駄目だよ?

一応ミツハルさん達が到着するまで(後処理は丸投げする予定なので)、時間稼ぎでもしますかね?


「何故・・・と言われてもな。お前らが拉致して連れてきたんだろう?

“何をした”か。一体何の事を言っているのか、分からんがな?」


「何処までも朕を愚弄しおって!

牢に居るはずの貴様が、何故牢から外に出ているのだ!“魔封じの腕輪”はどうした!」


「ん?あぁコレの事か?」


足元に散らばった、“魔封じの腕輪”の欠片を拾って、片手で握り潰します。

ドン引きなハゲ皇帝御一行様。


「こんな“ちゃち”な代物で、神を拘束出来るとでも思って居たとは・・・全く・・・愚かだな。

それと・・・こんな拘束具を使ったとしても、何ら意味が無い。神の力を侮ったな?」


言いつつ、ハゲ皇帝御一行様の後ろに転移。これで逃げ場は無くなりました。


「こんな風に、我は自由に転移も出来るのだがな?


・・・何を驚く事がある? 元々神とはお前ら人類とは異なった存在。

しかも我は異世界の神。 なおさら、この世界の理に縛られる存在では無いぞ?


で、何をした・・・だったか?何の事だ?」


案の定、転移の存在に驚いていますが、俺には関係無いのでスルー。

“追加で情報を得られるといいな~?”と思いつつ、こちらから質問を投げてみる。


「とっ・・・とぼけおって!朕らをこの屋敷に閉じ込めたのは貴様の仕業であろうが!

先触れがこの屋敷から出ようとしても、出られなかったのだぞ!貴様以外に誰がこの様な所業をした!」


「ん?・・・あぁ!その事か。今更気付いたのだな。随分と気付くのが遅かったものだ。

それと、正確には“屋敷”では無く、“敷地”だな。

全く・・・その様な物言いはいかんなぁ。 情報は正確に伝えねば、意味はあっても価値は無いぞ?」


はい。ようやく俺の仕込んでいた罠がバレた模様。

此処に連れ込まれた時に、この屋敷を含む敷地全体・・に“創造魔法”で結界を張らせて貰いました。

念の為に、上空と地下にも地表からそれぞれ100mの範囲で敷地全体を覆う、立方体の結界を展開済み。

地下通路とかがあったり、騎乗出来る飛翔持ち(グリフォンとか)が居たりしたら面倒だったのでね。

内容としては、“入る事は可能だけど、出る事が出来無い。一方通行となる様な結界”です。

完全に通行止めにしても良かったんだけど、万が一遅れてきた奴とかが入って来れなかったら面倒なので、

“んじゃ、一方通行にしたらある程度問題解決するんじゃね?”って事でこの様な仕様にしてみました。


ちなみにミツハルさん達には、魂の神様経由で“敷地内には、絶対に立ち入らない様に”と、伝えてあります。

“もし俺が間違えて襲っちゃったら、悪いよな~”ってのが、その理由です。

あの時点では、使用人達やその他に居る者達も含めた全員のうち、誰が狩りの対象者か判らなかったのでね。

一応は、獲物の逃亡阻止目的での結界です。


「では、やはり貴様が・・・」


「当然だろう。異世界の神である我に対して、この様な事をしでかした以上、タダで済むとは思うなよ?」


とりあえず軽く威圧。

ちなみに“神威”じゃなくて、ただの威圧です。レベル的には30ぐらいかな?

まだまだ威力的には、“神威”にすら到底及ばない程度なんだけど・・・。


その程度なのにも関わらず、硬直するハゲ皇帝御一行様。

かろうじて、リーダー格の奴がハゲ皇帝をかばう様に前に出たぐらいです。


うん。偉い偉い。

他は完全に雑魚だけど、お前だけはちゃんと現状把握と行動が出来るみたいね。


このままだと返って面倒なので、気付かれない様に威圧を解除してっと。


「で?我を拉致して何の用だ? 我も神の1柱。“お前の望みが何なのか?”だけは聞いてやるが?」


「ふ・・・ふん。朕に対してその様な態度。許せるものでは無いわ!

望みを聞いてやるだと? どちらが優位なのか、未だに立場が分かっておらん様だな!」


「現状を見て、どちらが優位か? など、問うまでもなく分かるだろうに。

お前ら全員お粗末過ぎて、気合を入れて対処しようとした我が情け無くなってくるわ。

で?改めて問うが、お前の望みは何だ?」


「知れた事を!

貴様からその強大な力を奪い、不老不死となって神となり。この世界を支配する事だ!」


「・・・やはりお前。馬鹿だろう?」


「なっ!」


「自分自身で“強大な力”と言っておきながら、その様な事が可能だと。本気で思っているのか?」


「ふん!幾ら神と言えども、強化された朕の従僕には到底及ぶまい!

おい、お前達!力の差を思い知らせてやれ!」


一斉に襲い掛かってくる、グラネイア帝国諜報部の皆さん。


・・・やっぱり馬鹿ですな。

こんな狭い地下牢の通路で一斉に襲い掛かったら、数の優位なんて有って無い様な物なのにさ。むしろ逆効果?

まぁこの程度の連中なら、広い場所で一斉に襲われたとしても、結果は一緒でしょうけどね。


大体さぁ?とりあえず遠距離攻撃する方が最優先じゃないの?

俺って素手で“魔封じの腕輪”を破壊してるんだし、狭い場所なんだから数の優位を生かさないと。


あ~。そう言えばルナ達の戦闘訓練では、屋内なんかの閉所での戦闘訓練とかは、ちゃんとさせてなかったなぁ。

まぁ今のルナ達だとそもそもの地力が違い過ぎるだろうから、もう“今更”って感じになっちゃうけどな。



とりあえず手近な奴から下顎を粉砕しつつ、さらに身動きが出来無い様に、四肢も肩と腰椎を粉砕。

それが済めば、順次地下牢の奥の壁(20mぐらい先かな?)まで蹴り飛ばします。

下顎を粉砕するのは、自決防止が目的です。後で情報収集するかも知れないしね。

なので、殺さない程度には手加減して蹴ってますが・・・大半は下顎等の粉砕段階で失神してるみたいです。


つーかさ。蹴り飛ばしている時に気が付いたんだけど、諜報部の中にはそれなりに美人な女性達も居たみたい。

俺に対して美人局つつもたせとかは考え無かったんだろうか?

まぁ日頃から、ナチュラルメイクの美の神様とか、ルナ達を含む美人に囲まれた生活をしているんだし、

今更俺が引っ掛かるとは思えませんが。

まして、俺自身がそんな気にならないとは思いますがね。



程無く、リーダー格の男とハゲ皇帝以外の全員を戦闘不能に追い込んで、悠然と地下牢への出入り口に立つ俺。

地下牢の奥の壁付近には、20人弱ぐらいの人間が折り重なる様に倒れています。


“あっ!”と言う間の蹂躙劇に、真っ青になるハゲ皇帝。緊張で引き攣った表情なリーダー格の男。

とりあえず、この2人だけは生け捕りが必須だな。

残りの連中は・・・達磨にしとこう。下手に暴れられても面倒臭いし。


って事で、トウを召喚。

ちなみに、最初から“念の為に”って事で、始祖の神様にはミツハルさん家に残って貰ってます。


で、俺の前に現れるトウ。


【お呼びでしょうか?】


「トウ。奥で倒れている奴らの四肢だけなら食ってもいいぞ。

ただし、今失血死されても困るから、食い千切った後は死なない様にヒールで傷口を塞いでおけよ?」


【承知致しました】


トウは瞬動で倒れている奴らの所まで移動して、早速お食事タイムの開始です。

幸か不幸か・・・気絶して居なかった奴や、途中で意識が戻った奴らの絶叫が響く中。

ちょいちょい光る、トウの聖魔法。


そして、相変らず無表情なまま、悠然とハゲ皇帝&リーダー格の前に立ちはだかる俺。

余りにも凄惨な現場に居合わせたベラン君は・・・エレエレしてます。


「ふん。暇つぶしにもならんな。 で?残ったお前らはどうする?

ミツハル神に己の罪を全て告白し、誠心誠意謝罪をするのならば我が直接手を下すまでもない。


あぁ!

その前に我に対する謝罪も必要だがな。 とりあえず土下座し、我に対して誠心誠意許しを請え。

それが嫌なら向かって来るが良い。好きにしろ。 お前達がどうするのかは、選ばせてやる」


「ち・・・朕がっ・・・グラネイア帝国の皇帝たる朕が膝をつくなど・・・。おっ・・・お前も行け!」


「しっ・・・しかしっ!」


リーダー格をせっつくハゲ皇帝。 抵抗するリーダー格。

でもね?もうその発言で態度が決まったんですよ?


瞬動でリーダー格の背後に回り、後ろから左手で下顎を握り潰すと同時に、右手刀で右半身の腕と足を切断。

右足を失って崩れ落ちる所を、左手刀で腕と足を切断したら、聖魔法で切断面を回復。

切断した四肢をトウに向かって放り投げたら、ちゃんとお口でキャッチして、順次バリバリ食うトウ。

リーダー格の四肢を食べきったら、また残りの奴らの四肢に噛り付いてます。そして再び響く絶叫・・・。

うむ。また新たな達磨が増えましたな。


もう青を通り越して、白に近い顔色なハゲ皇帝。


「かっ・・・神がこの様な所業をするなど、聞いた事が無い!」


「誰が全ての神がミツハル神の様な善良な神だと言った? そんなモノはお前の思い込みに過ぎん。


・・・あぁ!そうだ。言っていなかったな。

我も神の1柱ではあるが・・・ミツハル神らにはこう呼ばれた事があったな・・・“邪神”。と」


言いながら、“純白のサーコート”を“漆黒”に変更。

んで、“キメ顔”で言い切った俺。まぁ単に脅しのつもりだったんですがね? でも効果はバツグンだ!

床にへたり込み、失神&失禁するハゲ皇帝・・・。


オイオイ。こんな“ばっちぃ”奴を連れて行くのは嫌だぞ?


ハゲ皇帝を丸ごと洗浄&乾燥したら、下半身を露出させて“男の大事な部分”を纏めて風魔法で切断。

触るのは嫌だったから、念話でトウに【食べる?】って聞いたら【頂きます】との事。

で、てって~と寄って来て、一口でパクリ。んでまた阿鼻叫喚の再現に戻りました。


あ!切断後はちゃんと問題が無い様に、ヒール・・・しておきましたよ?

闇ヒールじゃないので、もう二度と男としては生きられないでしょうが・・・。

今後は、玉無し竿無しじゃぁなぁ・・・もう開き直ってオネェとして生きるか?


・・・俺には他の動物のソノ部位を・・・。

例え美味しく調理してあったとしても、食べるには抵抗がありまくりです。

ましてや生食なんて・・・まぁ無理だな。


ちなみにですが、悪人の魂だけじゃなくて悪人の自体も、トウにとっては結構美味なのだそうです。

さっき【頂きます】と言った後に、気になって確認してみました。

そんな記述はした覚えが無いんだけどねぇ・・・。まぁトウがそれで良いのなら、俺は別にいいけどさ。


さっきのハゲ皇帝の“男の大事な部分”を食べる時に瞬動を使わなかったのも、そのせいみたい。

今から四肢を生きながら・・・・・食べられる。それを想像させ、より恐怖を煽る為・・・。

いい根性してるな!

俺自身でそんな存在にしたんだけど、実際に目の当たりにしたら、かなり非道な奴です。

ついでに、今までは余り増えて無かったであろう変身可能な体積も増えてくれれば、俺としても問題無しです。

そんな俺も含めて、ド外道だとは自覚しております。

普段のトウは癒し系だけどね!


ま、とりあえずはこれでハゲ皇帝の直系一族の断絶が確定した訳ですな。


後の問題は・・・どうやってこいつら全員を運ぶのかと、屋敷内に居る者全てを集める方法だな。

まぁ集めるのはベラン君に任せるか、ハゲ皇帝を叩き起こして集めさせればいいか。


で、集まったら、魂の神様による記憶のリーディングをして貰って、情報収集と善悪を判断して貰えばいいや。

当然悪人に関しては、情報収集が終わったら、せっかくだしトウに食べて貰いますが。

あ、もちろん達磨達も含みますよ? 生ゴミはちゃんと処理しとかないとね!


その後の処理とかグラネイア帝国に関する問題とかは、ミツハルさんに丸投げしちゃえ~。

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