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俺の創った箱庭世界  作者: コルム
異世界冒険編
163/243

第163話 ちょっとした気分転換

リザアース暦1003年3月30日。

今日(と言うか昨日?)気付いた事なんだけど、わざわざリビングで寝なくても、

“念話を使うなら何処で寝てても、結局一緒の事じゃね?”って今更ながらに気付きました。

で、久々に寝室でぐっすり睡眠。


そして今日も朝から全員揃って太極拳。もう全員の恒例行事になりました。

赤ちゃん一同は壁際に揺り篭並べて観戦?しております。


それが終われば早速朝食。

もう既にルナ達は普通に活動出来てるのですが、一応俺&ミーさん達で手分けして給仕&配膳。

ルナ達の分も含めて、普通に味噌汁&焼き魚なんかの和食系の朝食になりました。

当然お代わり自由です。


朝食が終われば、ミーさん達によるルナ達&レナ達の健康チェック。

特に問題無かったです。と言うか、ルナ達はいい加減普通に活動したいらしい。

早朝の太極拳だけでは物足りないそうな。


念の為のチェックでしたが、ミーさん達からもう普通に活動してもOKとのお墨付きを貰い、いつもの日常へ。

まぁレナ達の授乳や排泄なんかでちょくちょく席を外す以外は、本当に普通の生活に戻りました。


それじゃぁって事でミツハルさんご一家は少し早めに帰宅準備。

一応明日の昼過ぎ頃に帰宅の予定です。


そんなこんなでお昼過ぎ。昼食も終わって雑談タイムです。

軽くお酒も入ってる面々も居ますが・・・。


「ミツハルさん。ミーさん方も今回は本当にお世話になりました」


「いえいえ、今まで散々自分達の方がお世話になって居ましたからね。お気になさらず」

「そうですニャ。お気になさらず。ですニャ」


「ん~。それでも何かご恩返しをしたいですねぇ・・・。何がいいかな?」


『む?リュウノスケよ。それなら少し他の世界に行ってはみんか?』


「と、仰いますと?」


『何、お主もいい加減引き篭もって居らんと、他の世界にでも行って見聞を広めるのも良いかと思うての。

ルナ達やレナ達もとりあえずは大丈夫なんじゃろ?

じゃったら、先ずは慣らしとしてミツハルの世界にでも遊びに行ってみてはどうかの?』


「あぁ!それは良いですね!

自分達もリュウノスケさんをお招き出来るのであれば嬉しいですし。

今からなら、丁度自分達の世界でのお正月に間に合いますし、御持て成しも出来ますから」


「は?それってご恩返しになりませんよね?

むしろお邪魔する事になりませんか?

大体、レナ達が生まれたばっかりなのに、それを放置して遊びに行くのもどうかと思うのですが?」


『ルナちゃん達もレナちゃん達も、もう健康面では問題無いんだよね?

だったら大丈夫なんじゃないかな?

当然美の神にもフォローして貰う事になるから、全く問題無いと思うけど・・・。


まぁ気楽に気分転換だと思えばいいよ。

どうせルナちゃん達は当分此処から動けないんだからね。


あ、そうそう。

始祖の神様。以前お話しさせて頂いていた件ですが、この機会にでも如何でしょうか?

ご許可して頂けるのであれば、私や始祖の神様も自由に動ける様になると思うのですが?』


『そうじゃな。丁度良い機会になるやも知れんなぁ。

ワシも此処に常駐する事が可能になるし、美の神も居る以上多少のフォロー程度なら出来るじゃろ。

よかろう。ワシにとっても色々と都合が良いしの。


まぁワシに関しては、もう少し先の話になるがのぅ』


『ではそういう事で。諸々については宜しくお願い致します』


「何の話ですか?」


『ん~とねぇ。リュウノスケくんの世界で言う“分体作成”みたいなものかな?

まぁ正確には“分御魂わけみたま”って言った方がいいのかも知れないけれど。


要は、私や始祖の神様を分けて個別に活動させるって感じかな?

私達なら個別に活動しても、それぞれが独自に行動する事も可能だしね。

その辺は私達なら“並列思考”だって可能だって言えば分り易いかな?

それぞれが独立した存在として、個々に動ける様になれば色々とメリットも大きいからね。

まぁそれでも、ちゃんと意識共有は出来てるんだけどね。


今回に関しても、始祖の神様が長期で不在になるって事で一部の神々の間でちょっとモメたからね。

それなら“リュウノスケくんみたいに“分体”みたいな存在があった方が便利かもね?”って話だよ。

今回此処に来る時に、少し始祖の神様とは相談はしてたんだけどね?』


「はぁ。と言いますか、今まではその“分御魂”は作って無かったんですか?

並列思考が可能で、意識共有も出来るのであれば結構便利な存在だと思うのですが?」


『その辺はアレかな?

単純に上位の神が簡単に増える事になっちゃうからね。

それってあんまり好ましい状況じゃ無いんだよ。単純に既に余っている神を増やす事になっちゃうからね。

それに私ならともかく“最上位神”で居られる始祖の神様が増えちゃったら特に色々と問題があるんだよねぇ。

でまぁそういう訳で、今まではそういう存在が全く居なかったって訳。

私としては色々と忙しいから、本当にあった方が便利な存在なんだけどね。


でも始祖の神様にしろ、私にしろ。此処に長期滞在するのであれば問題が無いんじゃないかな?

って話になってた訳さ。

他の世界には影響が全く出ない訳だからね。実質的に“その存在は居ないのと一緒”って訳って所』


「なるほど」


『で、どうじゃな?

リュウノスケも他の世界に行ってみる気は無いかの?』


「う~ん。

全く興味が無いと言えば嘘になりますが、今この世界の統治と言うか開拓ですら完全に終わってませんからね。

それにルナ達を放置するって事に対しても、かなり抵抗がありますね。

何しろレナ達が生まれたばかりだって言うのが大きいです。

もう少し後であれば考えなくも無いですが・・・」


『その辺はルナちゃん達はどう思ってるの?』


「“主様の御心のままに”で御座いますね。

私共に関しましては、一切考慮して頂かなくても結構で御座います。

と申しますか、可能であるのならば主様には一旦お休み頂きたいと思って居りますわ。


私共の知る限り、主様が何の気兼ね無く過ごされた事は記憶に御座いません。

これは私共が魂を持つ以前からの記憶でも同様で御座います。


レナ達に関しても、私共だけで十分対応可能ですし、考慮頂かなくても問題御座いません。

まして美の神様も居られますし、何ら問題無いかと存じます。


むしろこの機会に、主様がゆっくりとお休み頂けるのであれば喜んで協力させて頂きたく思います」


『だ、そうだけど?』


「う~ん。タリズ達も同意見なの?」


頷きで返すタリズ達面々。


「そうか・・・。

ちなみに他世界に行くとして、期間としてはどの程度でしょうか?」


『最長でも30日程度・・・と言った所じゃのぅ。予定では、じゃが。

むしろ、ついでにちょっとした頼み事をしたいのが本音じゃがな』


「頼み事、ですか?」


『何、今のお主ならば大した事ではあるまいよ』


「具体的には?」


『それはまぁ・・・今の所は秘密じゃな。

がっはっは。まぁちょいとした頼み事じゃよ。丁度お主向きの。な?』


「はぁ・・・まぁいいですけどね・・・」


『まぁ、気楽にただの旅行だと思えばいいよ。そんなに難しく考える事じゃないんじゃないかな?

この世界を離れると言っても、そんなに長期間になならないだろうし、そうするつもりも無いからね』


「なら・・・まぁいいのかなぁ?

外堀が完全に埋まっちゃってる感がありますし」


『そうそう。今まで頑張ってた分のご褒美旅行だとでも思えばいいよ。

なんだかんだで、お正月とかでも私達に気を使ってたでしょ?

その分の私達からのお返しって感じかな?

当然フォローは任せてくれて大丈夫だから。ね?美の神』


『はい。お任せ下さい。

リュウノスケさんも気兼ね無く楽しんで頂ければ、私としても嬉しいですわ。

私個人としましても、魂の神様との仲を取り持って頂きましたし、子まで授かる事が出来ましたもの』


「ならいいのかなぁ・・・ルナ達は本当に問題無いの?」


「「「「「はい」」」」」


「そうか・・・ならいいかな?

所で行くとしたら、神体ですか?分体でも可能なんでしょうか?」


『どちらでも構わないよ?

でも分体で行った方がいいんじゃないかな?神体が此処にあれば、ルナちゃん達も安心出来るだろうし』


「後・・・もし何かあって私が死んだ場合・・・あぁ!分体での話しですけど、どうなるのでしょうか?」


『分体が消えてこっちの神体に戻るだけだね。

と言うか、リュウノスケくんの分体を害する事が出来る様な存在なんて、本当にかなり上位の神しか居ないよ?

大体、そんな存在が居る様な所には行くつもりが無いから、全く心配要らないかな?』


「ん~分体でも可能って事でしたら、スキルとか魔法とかはどうなるのでしょうか?」


『完全に現状維持かな?

あ~。一応念の為に神体をこの世界と紐付けでもしとくかい?』


「紐付け?と言いますと?」


『簡単に分体の場合で言うと、この世界と神体を接続するって感じ。

だから何処の世界に行ったとしても、この世界で出来る事は可能になる訳だね。

当然分体になっても、神体経由で紐付けられる事になるから同じ事だよ。

ステータスの上昇だって可能だし、スキルの上昇も可能になるよ。魔法やスキルなんかの使用も可能。

その場合は行った先の世界の魔法じゃなくて、リュウノスケくんの世界の魔法になるんだけどね。


ま、紐付け自体が念の為にって感じなんだけどね。

もう既にこの世界とリュウノスケくんの結び付きはかなり強固だからね。より強くするって感じかな?

だから例え分体であったとしても、リュウノスケくんを害する事なんて殆ど無理って話』


「ならいいかな?不安要素は無くなる訳だし」


「それでしたら、念の為にトウを連れて行かれては?主様の護衛で御座いますし」


「ん~。正直に言って、要るの?

どうせだったらルナ達のフォロー役として置いて行った方が、気分的には楽なんだけど?」


「むしろ連れて行って頂いた方が、私共の気持ちとしては安心出来ます。

トウならば、行った先で主様の手足となって動く事も可能となりますし」


「なら連れて行くかな・・・トウはどうなの?それでいい?」


「私は主様と共に在る事を望みます」


「ならいいか。それじゃぁ宜しくお願い致します。

ミツハルさん方も、お邪魔する事になりご迷惑をお掛けする事があるかも知れませんが、宜しくお願いします」


「いえいえ。むしろ来て頂いて有難いですよ。

こちらこそ宜しくお願いします。精一杯御持て成しさせて頂きますね」


『それじゃぁ決まりだね。

早速だけどリュウノスケくんの神体とこの世界の紐付けを強化しとくかな。

始祖の神様もお願い致します。より強固になると思われますので』


『うむ』


『一応リュウノスケくんも来てくれる?んで、分体の再作成して貰えると助かるかな?』


「了解です」


始祖の神様&魂の神様と連れ立って主寝室(神体側)へ。


『一旦神体に戻ってくれる?』


「はい『帰還!』」


で、神体に戻った訳ですが、俺は寝た状態のまま始祖の神様&魂の神様が俺の額に手をあてて何か呟いて終了。

それが終わったら分体の再作成しましたが・・・イマイチ実感はありません。


「これで終わりでしょうか?何も実感がありませんが・・・?」


『ま、ただ繋がりを強化しただけだからね。特に何かある訳じゃないよ』


「そうですか。

あ!そう言えば、レナ達にも従ちゃんや接ちゃんみたいな祝福って頂けるのでしょうか?」


『あぁ!忘れてたね。


ん~どうしよう・・・。と言うかレナちゃん達は既に存在が神だからねぇ・・・。

急いで祝福を授けても、正直に言って余り意味が無いかも。

どうせだったら、お正月のお年玉として授けた方が楽かな?何か考えなくても済むし』


「そうですか。了解しました」


『じゃ、戻ろっか』


リビングに戻ったら後は本当に雑談に終始しました。

ミツハルさんの所を含めて、他の世界にお邪魔するなら何か準備が要るのかと聞いてみたものの“不要”との事。

あと、ミツハルさんの世界以外に行くのは、とりあえず俺と同郷の神様の世界らしいです。

詳細はまだ内緒らしい。行ってからのお楽しみだそうな。

始祖の神様のちょっとした頼み事はその世界での事らしいです。

“手土産が要るかな?”と思って聞いてみましたが、その世界の頼み事を受けるなら返って気を使わせるから、

むしろ“何も持って行かない方がいいんじゃね?”って事で落ち着きました。


服装に関しても、俺のいつもの冒険者装備で問題無いらしい。

と言うか、神に対してケチ付ける様な輩は実力行使&武力排除してもOKとか・・・。

いや、それはそれで遣り過ぎじゃね?まぁいちいち気を使わなくていいならいいけどさ。


そんなこんなで晩御飯。

ルナ達が嬉々として給仕&配膳してました。今までよっぽど溜まってたのね・・・。

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