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俺の創った箱庭世界  作者: コルム
神酒騒動編
161/243

第161話 父親になりました

いい加減じれじれしていたら、唐突に執事・・部屋からクレマチスさんが飛び出してきました。


すわっ!生まれたかっ!


とか思ったら、

「タリズさんの陣痛が始まりました!」

と。

それだけ言ったら、待機していた海ちゃんを伴ってすぐに戻るクレマチスさん。


・・・あぁ、まぁ確かに。

冷静になって考えてみれば、ルナが居るのはメイド・・・部屋な訳で。


逆にちょっと落ち着いたわ・・・。

とか思っていたら、メイド・・・部屋から美の神様が飛び出してきました。


『レナちゃんが無事に生まれました!』


キター!!!


「・・・ルナはっ?レナは無事ですかっ!?」


『はい!母子共に問題ありません!

今、ミーさんとトウちゃんが産後の処置中ですっ!』


「・・・やった~!!!」


思わず大喜びで美の神様に抱きつく俺。

『キャッ!』とか『ちょっ!リュウノスケくん!』とか聴こえたけど、完全スルー。


魂の神様に強引に引き剥がされたけど、そのまま魂の神様にハグ。


俺は「やった!やった!良かった!良かった!」と大はしゃぎつつ、全員にハグして回ります。

俺が騒いだせいで、寝ていた従ちゃん、接ちゃん、天ちゃん、大地くんが目を覚ましましたが、

“これ幸い”とばかりに従ちゃん達にも誕生のご報告。

順番に軽く手を握って「これからはレナ達とも仲良くしてね~♪」


俺に抱きつかれた美の神様を始め、全員が呆れてましたが、今の俺は喜びいっぱい。

全員にこの喜びを分かち合って貰おうと、全力行使で大量の“マナ酒”を出して、飲酒可能組みに注いで回ります。

飲酒不可能組み用に“マナジュース”も大量に出しました。単に“巨峰カル○スのマナ水割り”ですが。


そうこうしていたら、何時の間にやらミーさん&トウもリビングへ。

ミーさんからルナ&レナとの面会許可を貰い、早速ルナの元へ・・・。


「ルナ~入るよ~」


一応一声掛けてから入室。って言っても、個室の扉は開けたままなんですけどね。


「主様・・・」


ルナはかなりお疲れの様子・・・。

やっぱり出産って大変なんだなぁ・・・と思いつつ、頑張ったルナを労います。


で、肝心のレナですが、現在早速授乳中。所謂“初乳”って奴ですかね?

ちっちゃい体で頑張ってお乳を飲んでいる所を邪魔するのも何なので、軽くレナの頭をナデナデ。

既に体を洗って貰った後のせいか、フサフサな耳と太めな尻尾も超絶可愛いです。

真っ白な布(おくるみって奴か?)に包まれるせいか、超絶可愛い。マジ天使です。ウチの子の可愛さは最強。


自分でも“デレッデレ”なのは自覚してるものの、どうにも表情筋が緩みっぱなしですわ。


「主様?」


「ん~?何~?」


「今後とも、この子共々宜しくお願い致します」


「勿論!こっちこそ宜しくね。あとお疲れ様でした。

念の為に、今日と明日は自室で休んでね?食事は俺が持ってくるから。

あ~産後にどんな食べ物がいいか判らんな。後でミーさん達に聞いておこう♪」


「でしたら早速で申し訳無いのですが、何か頂けませんでしょうか?

少々お腹が空いてしまいまして・・・」


「OK~♪

ちょっと作ってくるわ。持ってくる頃には“初乳”も終わってるだろうし、抱っこさせてね?」


「勿論で御座います。この子は主様と私の子。大切に致しますわ」


「うん。まぁ将来的な躾とかの話は、後で改めて一緒に相談しよう。

とりあえず食べ物を持ってくるからちょっと待ってて~♪」


「はい。お手を煩わせて・・・」


「はいはい。出産で頑張ったんだから、無理せずとっととゆっくりしてないさい。

んじゃ、行ってくるね~♪」


「宜しくお願い致します」


授乳中のルナに改めて労いの気持ちを込めてデコチューとナデナデしたら、とっととリビングへ。


マナジュースを飲みながら休憩中だったミーさんに事情を説明して、食事に関して聞いてみた所、

十分な栄養と水分&鉄分(出産による出血の為)が必要との事。

ただし、過剰なカロリーは厳禁との事なので、ちょっと難しいですな・・・。ジュース類は厳禁らしいし。


結局ミーさんに手伝って貰いつつ準備する事に。


んで、出来たのは魔芋のクリームスープっぽい奴でした。

鉄分対策と味付けとして入れたミノ肉の薄切りが、かろうじて具材として入っている程度のスープで妥協。

基本はワカメスープの魔芋版って感じかな?一応和風の味です。俺的には頑張ってかなり美味に仕上げました。

ま、マナ水も使ってるし、ルナも“神”だからコレで大丈夫でしょう。


早速適当な土鍋に移し変えて(タリズ達にも必要だろうと思って大量に作りました)、ルナの所へ。

ミーさんは一足先に、念の為にリヴィアの元へ。美の神様とトウは、既にタリズの所に移動済みらしい。

美の神様&トウの代わりに、連絡要員として海ちゃんがリビングに戻ってました。

あと、フェンもこの感じだとそろそろかも知れないので、まだ早いかも知れないけど自室で出産待機する事に。


で、俺が手ずからルナに食べさせていたら(“あ~ん”って奴を初めてやりました)、やっと初乳が終わった模様。

赤ちゃんながら、大食漢(女?)になりそうな予感がしてます・・・。


そんな思惑はさておき、授乳が終わったのなら早速抱っこしてみる事に。

まだまだ首が据わっていないから、かなりおっかなびっくりですが、何とか抱っこしてレナを見つめると、

レナも俺の事を“じ~”っと見つめてきます。

確か赤ちゃんって、生まれたばかりだとまだまだ視力が低いらしいから判らないんだろうけどね。

それでも飽きもせずお互いに見つめ合う2人(正確には分体と1柱)。


座って左腕で抱っこしていたので、右手の指を1本出してレナの目の前で振ってみる。

興味を持ったのか、ゆっくりと指を視線で追いかけるレナ。

“可愛い・・・”とか思っていたら、ゆっくりと俺の指を掴もうと手を伸ばしてきたので、そのまま掴ませてみる。

と。


「っっつ!!!」


万力で指を締め付けられるぐらいの強烈な痛みが・・・。

そーいやーレナ達は、赤ちゃんながら今の俺と同じぐらいのステータス値だったんだっけ。と今更ながら思い出す。

暫く脂汗を流しながら耐えて居たら、眠くなったのか俺の指を掴んだままおねむ。


何とか指を引っこ抜いて、レナをルナの横に寝かせたら、やっと一息。


「とりあえずレナ達には“手加減”を最初に覚えさせないとダメだな・・・」


「何故でしょうか?」


「お前達なら問題無いが、従ちゃんや接ちゃん達相手にもし“手加減”無しで接したら、

今のレナ達のステータス値だと殺しちゃうでしょ?だからだよ。

俺もさっき指を掴まれるまで忘れてたんだけどなぁ・・・」


「あぁ!そうで御座いましたね・・・」


「・・・んじゃ、そろそろ俺は戻るわ。

一応その事をミーさん達にも伝えておかないとマズいだろうしな。


お前も疲れてるんだろうから、寝れる時に寝ときなさい。また食事は持ってくるから。

それじゃ、本当にお疲れ様。また後でね。何かあったら念話で連絡して。いつでも待ってるから」


「はい。では少し失礼致します・・・」


そのまま“スーッ”と眠りにつくルナ。よっぽど疲れてたんだろうねぇ・・・。

改めてルナを“お疲れ様”の気持ちを込めて一撫でしたら、さっさとリビングへ。


待機していた海ちゃんに、ウチの赤ちゃん達と接する時の注意事項をミーさん達に伝えて貰ったら、俺も一息。


既に宴会を始めていた始祖の神様達から、改めてお祝いの言葉を貰ったら、俺も宴会に参加です。

ちなみに魂の神様からは美の神様に抱きついた件について、お小言を頂戴致しました。

まぁ俺もちょっとはしゃぎ過ぎた感があるので、素直に謝罪。


やれやれだわ・・・。でもあと4人居るんだよねぇ・・・またやらかさないか、ちょっと心配・・・。




あれから、特に問題なく。と言うか“ルナの時は何だったの?”ってぐらいあっさりと残りの4人も母子共に無事に出産。

まぁ一番大きな要因は、美の神様やミーさん達の手際の良さとかが大きいのでしょうが。

特にリヴィアの時なんて、陣痛が始まってから、ものの30分ほどで出産が終了するぐらいの安産でした。

多分“ルナの本来の出産日がもう数日早かったんだろうけど、それをあえて今日まで待たせていたせいかな?”

とか思っています。まぁ母子共に無事だったので、最早どうでもいい事ですが。


出産を終えた全員に手ずから魔芋のクリームスープを食べさせて、それぞれの子が寝たらやっと全員で休憩。

予定通り、本当に全員が3時間毎に出産してくれたおかげで16時過ぎには完全に終了。

改めて美の神様やミーさん達に謝意を伝えました。(始祖の神様他は宴会続行中)


ちなみに、朝食や昼食は俺が用意して、全員がちゃんと時間を取って食べて貰ってます。

で、一旦寝てから起きたルナ達の食事も、またまた魔芋のクリームスープですが手ずから食べさせてます。

一応クリームスープは明日の分まで作り置きしてあるので、温めるだけでOKだから楽なもんです。


ルナ達も含めて、少し早めの晩御飯が終わったら後は父親の仕事。

無いだろうとは思いつつ、念の為にリビングでトウと一緒に軽く仮眠。

これからはレナ達の躾も始まるんだし、色々と問題が出てくるんだろうけど、俺も俺なりに頑張ります!

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