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俺の創った箱庭世界  作者: コルム
神酒騒動編
151/243

第151話 実はまだ微妙でした

その後、俺を含む神様7柱全員がゆったりとした大人な時間を楽しみつつ、軽く飲食しながら静かに雑談。

俺としてはバーの雰囲気的にこういった静かな方が好みなので、正直大歓迎です。

つーか、盛り上げる為にあえてやったフレアバーテンディングですが、案の定バーカウンターの内側がびしょびしょに。

カウンター内はふかふかカーペット化しとかなくて、本当に正解でした。

で、オーダーを捌きつつ独りで後片付け・・・。ちょっとだけ“やるんじゃなかった”と後悔中で御座います・・・。


そんな中、唐突にミツハルさんから質問が。


「あ!そう言えば始祖の神様か魂の神様にお伺いしたい事があったんだ。

今回ミー達が“神化”したと言う事は、もうミー達は“不老不死”になっているのでしょうか?」


「ニャ!私もお伺いしたかったですニャ」

「あぁ!確かに」


『ん~。正直言って“まだ微妙”ってのが正解かもね』


『そうじゃな』


「あれ?“微妙”ってどういう事でしょうか?

ミーさん達が“神化”したのなら、私のイメージだと既に“不老不死”なんですが?」


『ん~とねぇ。

ちゃんと正確に言うなら“不老”に関しては確定してるけど、“不死”かどうかは微妙・・が答えだよ』


「「どういう事でしょうか?」」


『ミーちゃん達は今までも“不老”だった訳だから、“不老”に関しては確定事項となりました。

今回新たに“不死”が追加された訳だけど、神に成り立てのミーちゃん達自身の認識が曖昧だから未確定って事かな?

神に関しては“自身の認識が大事”って話はミツハルくん達には散々話したと思うけど、ちゃんと覚えてる?』


「「はい」」


『ミーちゃん達は?』


「「ご主人様や他の神様方からも、色々と聞いた事はあります(ニャ)」」


『だったら・・・。

まぁ早い話が、ミーちゃん達がリュウノスケくんに“神罰の刃”で首を刎ねられとして、ミーちゃん達は死ぬと思う?』


「「それは死にます(ニャ)」」(キリッ!)


『そういう事だよ』


「いやいや。そこで私を例えに出さなくても・・・。

と言いますか、前に魂の神様を魔法で殺しましたが、あっさり生き返りましたよね?それとはどう違うんですか?」


ミツハルさんがぽつりと呟いた「あぁ、一昨年おととしのアレかぁ・・・」って突っ込みはスルーで。


『ん~あの時も言ったと思うんだけど、一応“神自身が『コレは死んだ』”と思ったら死ぬんだよ。

まぁ実際は、仮死状態なんだけどね。あの時にも言ったはずだけど、神自身の認識限界みたいなモノがあるって事だね』


「あぁ!確かそんな話もありましたね。

で?それとミーさん達が“不死かは微妙・・”とはどう繋がるんですか?」


『ソレはアレじゃ。

今まで・・・まぁ不老じゃったから普通かは別とするが、ただの人類じゃった者が神になったとして、

そやつの“神自身の認識限界”はどうなると思う?』


「ん~?神になったら大体同じなのでは?その為の下級神やら上級神なのでは?」


『いやいや。“神自身の認識限界”じゃからの。個体差は必ずある。神の等級に全く関係無くの。

当然、神に成り立ての者の“認識限界”はとなる以前の状態に引っ張られる事になる訳じゃ』


「それではミーさん達の“認識限界”が前と変化して無いから、“不死かは微妙・・”と言う事ですか?」


『それも理由の1つではあるけど、それよりも重要なのは仮死状態・・・・の方なんだよねぇ』


「「どういう事です?」」


『ぶっちゃけるけどさ。要は神って輪廻転生の輪から外れた存在なんだよ。

より正確に言うと、各々が独自に自分だけの・・・・・輪廻転生の輪を持った存在って言った方が正しいかな?


んぐっ・・・は~。それだからこその仮死状態・・・・な訳だね。

普通なら、死んだら魂は即輪廻転生の輪に送られる訳だけど、神は輪廻転生の輪をいわば独自に持った存在。

だから死んでも魂が輪廻転生の輪に送られる事は無い訳だね。だから神は死ななくて、仮死状態になる。

ついでに言えば、このリュウノスケくんが創った世界で言う“不死”スキルに関してなんだけど、

私達“神”からすれば、“死んでも魂が輪廻転生の輪に送られないスキル”とも言い換えられる。

コレも前に言ったと思うけど、リュウノスケくんがに対して“不死”スキルを封印したとしたら、

それはその神が独自に持つ輪廻転生の輪を封印した事と同じになるから気をつけてね。


リュウノスケくんは“不死”スキル持ちの状態で爆死した事があるから判るだろうけど、私でも同じ事が言えるんだよ?

例えば・・・リュウノスケくんの本気の攻撃系魔法で私が爆散、死亡した場合だけど、当然私は仮死状態になる訳だね。

そうなると、私という存在はどうなると思う?』


「あれ?・・・不死のはずの魂の神様が・・・あ?爆散しちゃったらどうなるんだ???

つーか、俺ってあの状況でどうやって生き返ったんだ???」


「何かが核となって、新たに蘇生する。と言う事でしょうか?」


『ミツハルくん、正解。

この場合、魂が核となって私は再生蘇生する・・・と思う。まぁさすがに試した事なんて無いけどね。

でも間違って無いと思う。その蘇生するまでの間を、便宜上仮死状態・・・・って言ってるんだけどね』


「でもそれって、神となったミーさん達にも同じ事が言えるのでは?」


『それがそうでも無いんじゃよ』


「「???」」


『ミーちゃん達はまだまだ神としての認識が浅いって事。

現状だと、独自に持っている輪廻転生の輪との結びつきよりも、自分の世界の輪廻転生の輪への結びつきの方が強い。

だから自分が持っている輪廻転生の輪じゃなくて、自分の世界・・の輪廻転生の輪に引っ張られる可能性があるんだよ。

そうなると、仮死状態・・・・じゃなくて、本当に死亡しちゃう訳。

まぁ当然だよね?魂が輪廻転生の輪に入って浄化されちゃうんだから。


同様に・・・また“神自身の認識限界”の話に戻っちゃうんだけど、

神が“コレは死んだ”と同じく、例えば“コレは蘇生出来無い”と思えば、神だって“不死”の存在では無いんだよ。

そういう意味でも“神の認識”ってのは重要だって事だね』


「「「「なるほど(ですニャ)」」」」


『まぁその辺は時間と経験が解決してくれる問題だから、別に焦る事でも無いかな?

魂が“神”として馴染んでくれば、自然と独自に持っている輪廻転生の輪との結びつきも強くなるだろうしね。

そうなったら、仮死状態・・・・の時間の長短の問題なだけで、ちゃんと“不死”にはなれるよ』


「ん~?そう言えば、ウチのルナ達の場合だとどうなんですかね?神になる前から“不老不死”だったんですけど?」


『リュウノスケくんの所は問題外だから、知った事じゃないね』


「扱いが雑っ!」


『それはお主の世界の問題じゃからの。お主が何とかせい。ワシらは知らん』


「始祖の神様までっ!?」


「「「『『『ははは・・・』』』」」」

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