第150話 昇格祝いの宴
ミツハルさん達を先に見送った後、観客席を消去して残りの全員でリビングに移動。
リビングに移動したら、軽くお茶をしつつ雑談です。
ついでに一旦神体に戻って、出し忘れていたリビングのコーヒーメーカー横にマナ水仕様のウォーターサーバーを設置。
赤ちゃん用の白湯とかにも使うかな?と思って、5~100度までの出水温度調節ダイヤル付きの豪華仕様です。
熱湯設定を創ったのは、当初は粉ミルクの事を考えての事なんだけど・・・多分使わないだろうなぁ。と思い直す。
母乳で育てられない場合の事を考えての事なんだけど、ルナ達5人の全員が“母乳の出が悪い”とは考え辛いしね。
1人2人ぐらい母乳の出が悪かろうが、代わりに母乳をあげれる交代要員が豊富な状態なんだから、正直必要なさげ。
まぁ日本茶とか紅茶とかの“お茶”を淹れる時に便利に使えるからいっか。って思い直しました。
日本茶の場合だと判りやすいですが、玉露→煎茶→番茶と浸出時の適正温度が違うので、その時には使うと思う。
ウチで使ってる玉露だと50度ぐらいが一番丁度良い茶葉なんで、いちいち温度管理するのが今までは面倒だったので。
つーかまたルナ達に仕込む事が増えました。
既にある程度は仕込んであるんだけど、より細かい事まで教える必要が出てきた感じです。
それぞれの茶葉による蒸らし時間の違いの話とか、使う茶器類の暖め具合とか・・・。
まぁ今までよりも、もっと美味しい“お茶”が飲める様になる事に比べれば遥かに楽な事なんですが。
後は紙コップなんかの消耗品(自動補充仕様)も出したら分体に戻ります。(トウの水飲み場は前にマナ水仕様化済み)
この一画だけを見れば、リビングがちょっとしたオフィスの休憩室みたいになってきたな。
リビング全体を見たら、屋台っぽい状態のカウンターが並んでたりするし、纏まりが一層無くなってきましたが。
最初期の白系統の色で統一感のあったリビングからは大変貌しましたね。
・・・そうこうしてても、相変らず爆睡している天ちゃんと大地くん。これは大物になる予感・・・。
ちなみに天ちゃん達の揺り篭がちょっとソファーに置くには大きかったので、小型化しました。
で、便利なので従ちゃんと接ちゃん用にも出して、それぞれ寝かせてます。
最初はグズったものの、揺り篭が心地良いのか従ちゃん達もすぐに寝入ってくれたので、こちらとしては大助かりです。
暫くして、ミツハルさん達全員が合流した後、改めてちょっとだけお茶をしたら、先に男連中でお風呂へ。
ちょ~っと皆してサウナ&水風呂(冷えたビール付き)にハマりそうになったけど、時間が微妙なので早々に切り上げ。
その後、女性体組み&トウ&赤ちゃん達と交代して、男連中は軽く飲みつつ、いつも通りなまったり雑談タイム。
女性体組他が上がってきて、暫く間を置いたら晩御飯の準備。毎年恒例の手巻き寿司です。
配膳は陸くん達にも手伝って貰いました。俺はほぼ創造魔法で出すだけだったので、超楽ちん~♪
騒々しくはない程度に雑談しつつ、晩御飯。途中赤ちゃんの授乳があったりと例年よりも少しだけゆっくりと食べます。
それが終われば、俺の誕生日ケーキタイム。こちらも毎年恒例フルーツ山盛りのデコレーション・シフォンケーキです。
飲酒可能組みはマナ酒仕様のスパークリングワイン。(実はこの時用に準備済み)
飲酒不可能組みは、白葡萄の炭酸ジュースで見た目と雰囲気だけは同じ感じにしました。
で、嬉し恥ずかし“ハッピーバースデー トゥー ユー”の大合唱を頂きました。
ちょっとした食休みを挟んだ後、いよいよミツハルさん達の昇格祝いの宴会を開始します。
赤ちゃん4人は授乳も済んだからか、揺り篭の中で熟睡してます。無垢な寝顔が超かわいいです♪
そんな赤ちゃん達はルナ達や陸くん達に任せて、俺ら神様連中(ミーさん達含む)だけでバーカウンターへ。
一応はルナ達も“神”なんですが、イマイチ俺の認識だと“神”って感じがしないんだよねぇ。
かろうじてルナ達&陸くん達への配慮として、毎年恒例のつまみ(ボア煮)なんかを出しておいたぐらいかな?
そんなこんなで今回は“昇格祝いの御持て成し”なので、俺以外の全員がバーカウンターの客席側へ。
部屋を拡張した時についでに拡張しておいたおかげで、7人まで同時に客席側に座れる様になってるので問題無しです。
で、俺独りがカウンターの内側で接客係。
今回は、ちょ~っとミツハルさん達を追い込み過ぎたりとやらかしたんだし、皆さんには純粋に楽しんで頂きたいのでね。
「さて、それではこっちはこっちでミツハルさん達の昇格祝いを始めますかね」
「リュウノスケさん?
自分や始祖の神様方はともかく、美の神様とミー達は飲酒出来ませんが、バーカウンターで良いんですか?」
「あれ?ミツハルさんの認識だと、バーカウンターってそんな認識なんですか?
ちなみにミーさん達は判りますよね?」
「?判らないですニャ・・・」
「おや?ミー?貴女リュウノスケ様から頂いたカクテルレシピの本を、ちゃんと全部読みましたか?」
「お!その感じだと、クレマチスさんは気付いて居られる様ですね。
まぁお楽しみにって事で内緒でお願いします。大した事じゃありませんけどね。
で、今回は一切を私に任せて頂いて構いません。ちゃんとその辺の配慮もしますしね。昼間の件のお詫びも兼ねてますし。
私的には、久々に自分の引き出しが役に立つ機会ですので、私自身も楽しみなんですよね~♪」
「はい。久しぶりにリュウノスケ様御自らの“御持て成し”を受けられるのでしたら、楽しみにして居ります」
「ふふふ。
接待に関してはもう“抜かれている”と思って居るクレマチスさんにそう言われると、私も遣り甲斐がありますねぇ。
ちなみに今回は本に載っていない様な事もしますので、ミーさんやクレマチスさんにも十分に楽しんで頂けると思います。
まぁ期待してて下さいよ。少なくとも、今までにやった事の無い新しい“御持て成し”をさせて頂きますから」
『ん~?よく判らないけど、楽しみにしてていいのかな?』
「はい。今までやった事の無い演出だとか、そういった方向での“御持て成し”をさせて頂くつもりです。
美の神様やミーさん達みたいに、今回飲酒出来無い方への楽しませ方も含めて、全力で頑張りますよ~♪
まぁ私の“邪神”認識を改めて頂きたいとも思いますしね。アレは単純に“役としてやった事”ですから」
『あら。それは楽しみですわねぇ。
そこまで自信を持って仰られるリュウノスケさんも珍しい事ですし』
「あ~かも知れませんねぇ。
私も普段は日常の延長の範囲内でしか“接待”をしませんからねぇ・・・。
ま、今回は何かとお世話になって居るミツハルさん達の“お祝い”ですからね。いつもよりはもうちょっと頑張りますよ。
さて、それじゃぁ早速始めますか。
最初は全員が同じ物を飲んで頂こうと思うので、酒精無しからのスタートになりますが、その点はご了承下さいね。
ん~私含めて丁度7柱になりますし、ここはとりあえず虹をテーマとするのがセオリーかな?
んじゃま『出ろ!』さて作るか~♪」
とりあえずロンググラスを人数分ぴったりくっつけて並べます。
で、マナ水の氷をミキサーで細かく砕いて、グラスに7割ほど詰めたらいよいよ本番。
創造魔法でちょっといじって出した、7つの味と色のシロップを順にシェイカーに入れつつ、ちょいと美の神様に質問。
「さて、美の神様?
“美しい”事に関してはご専門だと思いますが、虹は“美しい”と言えますか?」
『そうですわね。虹は“美しい”と言えますわ。で、それが何か?』
「ではこの場で、しかもこのシェイカー1つを使って一瞬で虹を再現出来たら面白いと思いませんか?」
『それはそうですが・・・そんな事が本当に可能なんですの?』
「それは見てのお楽しみ、と言う事で。よし、準備完了。まぁ見てて下さい」
俺は美の神様と遣り取りをしつつ、他の皆さんの興味も煽ってみる。
さて、ちゃんと出来るかな?まぁちょっとしたズルもしたから、大丈夫だとは思うけど・・・。
「・・・ふぅ。行きます!」
俺からしたら一番右端のグラスから順番にシェイカーの中身を注いで行きます。
注意すべきは注ぐ色が変わる一瞬を絶対に見逃さない事。ちゃんとその瞬間には次のグラスに注ぐ事のみに集中。
で、だ~っと一気に注いだら、我ながら見事に色分けされたグラス達が完成。・・・うん上出来♪
皆さん最初は興味深げに見てただけでしたが、3色目あたりから“お~!”とかリアクションがあって楽しかったです。
色数が増えるに従って、歓声も大きくなったので、十分に興味を引けたみたい。こっちも上出来♪
「よしっ!上出来っ!・・・美の神様。如何でしょうか?」
『素晴らしいですわ!本当に一瞬で再現するなんて!』
「ミーさん達も楽しんで頂けましたか?」
「勿論ニャ!こういった演出も楽しいのニャ!」
「そうですね。
私は単純にノンアルコールカクテルを出されるだけだと思って居たので、僭越ながら“お見事”としか言えませんわ!」
『リュウノスケくん?コレどうやったの?』
「まぁまぁ。とりあえず飲みながら説明させて頂きますよ。先に乾杯してからですね。
とりあえずは主賓のミツハルさん方からお好きな色を選んでください。
各色でそれぞれで味が違いますので、どの味を引くかも楽しみの1つですね。
まぁ見た目の色で、大体判ってしまう奴もあるかも知れませんが」
「それじゃぁ、失礼して・・・」
で、ミツハルさんは青。ミーさんが赤。クレマチスさんが黄色。美の神様が紫。始祖の神様が緑。魂の神様が橙。
んで残った水色が俺になりました。
「それじゃ皆さんグラスを持ちましたね?
では、ミツハルさんの昇格。ミーさん、クレマチスさんの“神化”を祝って!」
「「「「『『『乾杯!』』』」」」」
「「「『『『・・・美味しい(旨いっ)!』』』」」」
「・・・うん。まぁジュースとしてなら飲めるかな。
ははは・・・ふぅ。ちゃんと出来て本当に良かったですよ。まぁちょっとしたズルはしましたけどね」
皆さん各自のグラスを交換してそれぞれの味を飲み比べたりしつつ楽しんで居ります。
ちなみに各色の材料と味は以下の通り。
赤色→ストロベリーシロップ。苺味。
橙色→マンゴーシロップ。マンゴー味。
黄色→パイナップルシロップ。パイナップル味。
緑色→キウイシロップ。キウイ味。
水色→ごく少量のブルーキュラソーシロップにカル○スを混ぜた物。カルピ○味。
青色→ブルーキュラソーシロップ。オレンジ系統の味。
紫色→ブルーベリーシロップ。ブルーベリー味。
です。
で、それを単純にマナ水の氷をフラッペにしたので・・・まぁぶっちゃけた話、融けたカキ氷みたいなもんかな?
全てシロップの氷割りみたいなもんなんで、普通にジュースとして飲めます。マナ水仕様だしね!
『これってただのジュースみたいだけど・・・旨いね。
で、とりあえずさっきの質問だけど、一体どうやったの?』
「ん~前に美の神様にカクテルの“レインボー”をお出しした事があったじゃないですか?アレの応用ですよ。
アレはグラスに注いだ段階で完成するお酒ですけど、今回のはシェイカーの中で完成させておくんです。
本来だったら“レインボーショット”って言うカクテルを作る所ですけど、今回はお酒が使えませんからね。
だから変形バージョンとして、単純にジュースだけの飲み物としてお出ししてみました。
ブルーキュラソーシロップだけを変更して使っても良かったんですけど、せっかくなので全部味も変えたかったですしね。
作り方に関しては・・・まぁネタバレになりますが、シェイカーの中で比重の違うシロップの層を予め作っておいて、
後は単純にそれぞれの層が混ざらない様に、上の層から順番に注ぐだけですよ?
で、今回のズルとしては、予め“それぞれのシロップの比重を創造魔法でいじった”ってズルはしましたけどね。
そうじゃないと、此処まで予想通りに綺麗な虹色の層は私の力量だと出来ませんからね。
後、シロップ単体だと甘いだけで美味しくないので、マナ水の氷を使ってフラッペにして、味を整えたって感じですか」
「ミー?クレマ?今のリュウノスケさんの説明で理解出来る?」
「大体分かるニャ。
リュウノスケ様が好んで飲まれると仰って居た、ブランデーフロートだけなら簡単だニャ。
でも今の私達ニャと・・・巧く出来ても3層・・・ぐらいが限界だニャ・・・。
しかも此処まで綺麗に分離させるとなると・・・リュウノスケ様はとんでもない力量の持ち主だニャ・・・」
「あぁ!それでですか。陸達が一時期お酒の比重について研究して居たのは」
「ははは。だから言ったじゃないですか?“ズルした”って。
今の私の力量でも、普通に考えてシロップだけで7層もの分離なんて絶対に無理ですよ?」
そうなんですよね~。
今回使ったシロップは、全て創造魔法で創った段階で比重指定して出した物。
“○○よりも比重が重くて××よりも軽い、△△味のシロップ”みたいな指定をして出しました。
水色に関しては、それに追加して最初から混ざって居る状態で出したしね。
「それでもですニャ。陸達も4層ぐらいまではニャンとか出来る様にニャってるし・・・もっと頑張るニャ・・・」
「ん~だったら本来の“レインボーショット”で遊んでみては?
あれなら確かグレナデンシロップ1とオレンジジュース7。ウォッカ1。ブルーキュラソー1だけで作れたはずですし」
「本当ですかニャ!?」
「ええ。コツとしては各材料を入れたら、間に緩衝材として氷を入れてなるべく混ざらない様に気を付ける事。
後は、最後にブルーキュラソーを入れたらすぐに注ぐ事・・・ぐらいが注意点・・・だったかな?
初心者の方でも、その注意点さえ守れれば作る事自体は簡単だったと思いますよ?
今回私が作った奴じゃなくて、“レインボーショット”だと分離じゃなくてグラデーションが楽しめますしね。
多少失敗した所で、それほど大失敗にはならないと思いますよ?
大体アレって“レインボー”みたいな“プースカフェ”スタイルじゃなくて、場を楽しませる系のカクテルですからねぇ。
だから正直に言って味なんて二の次なんですけどね。青なんてそのまんまブルーキュラソーの味しかしませんし」
「それでも面白そうニャ!今度やってみるニャ!」
『何にせよ、リュウノスケの引き出しの多さに驚いた。と言う事じゃのぅ』
「ははは。そう言って頂けると嬉しいですね。
と言いますかミーさん?単純に分離層の数を増やしたいのであれば、シロップとリキュールの使い方次第ですよ?
シロップって糖度と粘度が高いですから、比重としては重い方ですからね。
テキーラサンライズとか、サンセットを作った経験がおありなら、ご理解頂けると思いますが?
後は静かに注ぐ事と、バースプーンの使い方、グラスの傾け方が肝ですね」
とりあえず掴みはOKっと。後は普通の宴会でも楽しんで貰えるでしょ。
たま~にフレアバーテンディングで場を盛り上げてみたりしましたが、所詮は素人芸。
まぁ素人芸なりに、それなりにはウケたから良しとします。
美の神様やミーさん達はノンアルコールカクテル限定になるんだし、出来る限り楽しんで貰わないとね!
で、美の神様達へはプッシーフットやシンデレラ、サラトガクーラーなんかのノンアルコールカクテルをご提供。
味に関しては使う水や氷をマナ水仕様にして誤魔化してます。
クレマチスさんは気付いて居たみたいだけど、ミーさんはノンアルコールカクテルの存在をすっかり忘れて居た模様。
お酒の比重の件も含めて「もっと勉強しニャきゃ・・・」と、若干凹んでました。既に十分だと思うけどねぇ。
本職になりたいなら別だけどさぁ。
本職ってかなり厳しいよ?必要とする知識量が膨大過ぎて、兼業で出来る様な職じゃないしねぇ・・・。
で、男組みは普通に宴会・・・なんだけど、予想はしてたけど早々にミツハルさんが気付きました。
「あれ?リュウノスケさん。何かマティーニが若干黄色いんですけど?」
「あ。もう気付かれちゃいましたか?
実は“マナ酒”を幻の酒以外でも作っておいたんですよ。まぁベースになるお酒だけですけどね。
ウォッカ、ジン、ラム、テキーラ、ウイスキー、ブランデー、ワインの赤と白・・・ですね。
誕生日ケーキの時にお出ししたスパークリングワインもマナ酒仕様だったんですよ?」
『うはっ!旨い酒が増えたのかっ!』
「あ~申し訳ありませんが、幻の酒由来の“マナ酒”以外のこの世界外への持ち出しは禁止しますので悪しからず。
当然アレ以外のマナ酒仕様のお酒は、お土産としてもお渡ししませんので」
『何故じゃっ!!!』
「いやいや。どうせ面倒事が増えるだけですからね。正直そんな事はもう御免ですからねぇ」
『いやいやいや。また何か問題があるやも知れんし、酒の神にも確認させねばならんじゃろ?』
「ふむ、なるほど。一理ありますね・・・。
・・・な~んて言うと思いますか?単に始祖の神様が色々と飲みたいだけでしょう?」
『むぐっ』
「大体“マナ酒”にも問題がある様なら、もっと前もってご指摘頂いているでしょうしね。
特に何も仰られなかった以上、“マナ酒”には特に問題が無かった。と言う事でしょう?
だったら私が妥協する理由にはなりませんよ」
『むぅ。けちんぼじゃのぅ』
「ははは。拗ねないで下さいよ。
少なくとも、この世界の年末年始に滞在されている間はどんな酒であれ飲み放題なんですから。
とりあえずはそれで勘弁して下さい。
まぁ“オド酒”だけは始祖の神様の許可制にしますけどね」
『まぁ旨い酒が好きなだけ飲めて、存分に持て成して貰えとる以上良しとするか。土産まで貰っとるしのぅ。
あ゛~そういえば先程の“サウナ”に入った後のビールが忘れられん。アレはたまらんかったのぅ。
リュウノスケよ!明日はのんびりと風呂酒にしようぞ!』
「はいはい。まぁ特に予定はありませんし、始祖の神様がご満足頂けるまでお付き合いしますよ」
補足説明です。
今話や以前出てきた“プースカフェ”スタイルのコツに関してですが、
主人公が度々言っている“グラスの傾け方がコツ”と言うのは正直な所、邪道な話です。
正式にはバースプーンのみを上手に使って作るのが正道です。
この物語でのこれらの詳細については裏設定に関わりますので割愛させて頂きますが、
主人公は単純に“そういうやり方もある”と認識しているものとご理解下さい。
また以前の話の中で“レインボー”がそれなりに旨いと表現しましたが、フィクションのつもりです。
その辺りも“物語として”の表現の範囲内だと思いますので、重ねてご理解願います。