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俺の創った箱庭世界  作者: コルム
神酒騒動編
133/243

第133話 酒盛り本番

神様だけでバーカウンターに集まったらいよいよ“お時間”です。

他の面子は従者訓練用のバーカウンターの内外周辺で宴会してます。



「さて、それでは始めますか」


『お!いよいよ飲めるんだね!楽しみだな~♪』


「自分はゲスト側でいいんですか?色々作ってみたかったのですが?」


「ちょ~っと理由がありまして。

ミツハルさんも今回はゲスト側でお願いします。作って遊ぶのは明日以降でお願いしますね?


んじゃ、最初はお任せでいいですかね?

ベースが日本酒だし、作ってみたかったカクテルがあるんですよね~」


『あれ?最初はストレートじゃないの?』


「ええ。まぁ次からはそのままお出ししますが、最初なんでカクテルとして提供させて下さい。

まぁウェルカムドリンクだと思って頂ければいいですよ」


『ふ~ん。まぁお任せするね』


「ミツハルさんはマティーニ好きだから問題無いと思いますがけど、美の神様?

今から作るカクテルは、ちょっとドライ気味のカクテルになりますけど大丈夫でしょうか?」


『構いませんわ。美味しいお酒ならどんなお味でも大歓迎ですから』


「了解です。

んじゃ、作りますかね~まぁステアするだけなんですけどね。纏めて作るか」


俺の分も含めて5杯分なんで、かなり大きめのミキシンググラスを創造魔法で出して準備完了。


何を作るか楽しそうに眺める4柱。コレに関しては始祖の神様にも内緒にしてたしね。

まぁ待ってて下さい。ちゃんと美味しいのは作るから。


十分に冷えた各お酒を、

“オド酒1:ドライジン2”の分量で人数分を入れたら本当に軽くだけステア。

それを普通のカクテルグラスにそれぞれ注いだら、

種無しの梅干(かなり小さくて蜂蜜漬けのやつ)を入れて完成です。


で、出来たのはお手軽日本酒カクテルの代表格、サケティーニですね。(マティーニの日本酒版)

まぁ梅干は入れない方がいいのかも知れませんが、ミツハルさんなら喜んで頂けるかな~?と予想。

普通は入れないらしいですけど、蜂蜜漬けなんで甘いし、美の神様にも気に入って頂けるかな?って事で。

あと、いきなりオド酒の“薬効成分”がバレそうになった時に誤魔化す目的で今回は入れました。


「こんな感じですかね?」


『薄い黄金色ですわね?一緒に入っている赤い実の様な物と相まって、綺麗ですわねぇ』


普通のサケティーニは基本的に無色なんですけどね?

その色はオド酒のせいだと思います。


「そうですね。せっかくですし皆さん一斉に飲んで貰っていいですか?

あぁ!中の赤い実の様な物って“蜂蜜漬けの梅干”なんですよ。種は取り除いてありますけどね。

ちゃんとした食材ですし、潰して一緒に味わうなり、単品で食べて貰っても構いません。

潰したら甘酸っぱさが追加されるかな?ま、その辺はお好きな様に飲んで下さい」


「『『『頂きます』』』」


4柱同時に軽く一口。


「『『『旨い(美味しい)っ!』』』」


それを見届けてから俺も飲みます。

うん。旨い。

梅干も仄かに甘酸っぱさを出してる程度だし、さっぱり感も増してるから問題無いかな?

でも、梅干は潰すより単品でつまみ代わりに食べた方が飽きないかも。


『何これリュウノスケくん!今まで飲んだ事が無いぐらい旨いんだけど!!

この衝撃って、初めて“幻の酒”を飲ませて貰った時以来だよ!!』


「ははは。まぁ使ったお酒の違いですね。

一応普通のサケティーニも同じ様にお出ししますので、飲み比べしてみます?」


「『『『当然!』』』」


オド酒を幻の酒に代えただけで同じ物を提供。

・・・って作ってるちょっとした間に、全員が梅干ごと綺麗に飲み(食い)終わってるし。


で、またまたサケティーニをご提供。


『今度は透明ですわね?より赤い実。梅干でしたか?が映えますわね』


「ですね。まぁ使ったお酒の違いですから仕方ないです。ささ、どうぞ」


さっきと同様に4柱同時に軽く一口。


「『『『・・・』』』」


全員ノーリアクションです。

“美味しいんだけど、確かに美味しいんだけど・・・何か物足りない”って表情。

ちゃんと自分でも飲んでみたけど、全く同じ感想だし。


まぁこの反応は予想はしてましたけどね。

オド酒が旨いって事を全員が理解出来たと思ってスルー。

と言うか、これで完全にオド酒の虜となったと思っていいと思う。


『これはこれでかなり美味しいんだけど、さっきのと比べると何か物足りない感じがするね?』


「でしょうねぇ。って事で本番です。

こちらが我がリザアース初の特産品。“オド酒”になります。最初に使ったのもコレですよ?

味に関しては先程の比較で十分ご理解頂けたかと思うので、今からはオド酒オンリーでの宴会です。


ちなみに飲めるのも始祖の神様と相談した結果、今夜限りとします。

皆さんへの持ち帰りのお土産としても本数は限定させて頂きますので、今夜のうちに十分堪能して下さい。


注意点としては、ちょ~っと色々と・・・強いお酒なんで、この中の誰かが限界量に達したら終了です。


お酒に自信のある方はペース早めで飲まれる事をお勧めしますね」


『随分と制限が多いね?引っ張った件もそうだけど。何か問題でもあるの?』


「予め説明させて貰った事が主な理由ですね。あんまり流通させたくないですし。

始祖の神様と相談した結果なんで、その辺は諦めて下さい。もうこれ以上の面倒事は正直勘弁して欲しいので。


まぁ一夜限りの一種のイベントだと思って頂ければいいかな?

今夜に関しては飲み放題なんで、それで勘弁して下さい。じゃないと、また面倒事が増えそうなんで。

そうなったらオド酒自体の提供を辞めるつもりですし」


『了解。とりあえずソレが思う存分に飲めるなら何でもいいよ。早く頂戴』


「はいは~い。

せっかく日本酒ですし、升酒にしてみますかね?『出ろ!』

・・・っと。先に注いでおいて・・・よし。どうぞ~♪


あ、そうそう。

お酒の量が減ってたら、私が勝手に注ぎますから。

“もう飲めない”ならちゃんと言って下さいね?

その時点で全員の升を一杯にして、飲み干したら終了です。


それじゃ、改めて乾杯しましょう。音頭は・・・始祖の神様お願いします」


『うむ・・・そうじゃのぅ・・・。よし。

新たに旨い酒を作り、最高の余暇を提供してくれるリュウノスケに!』


「「『『『乾杯~♪』』』」」




あれからかれこれ3時間。怒涛のハイペースで飲み続ける神々。

自身の体調の変化に気付かれたらマズいので、常に話題が途切れないように気を使いつつ、俺も飲みまくり。

“酒を飲む”以外の余計な情報をシャットアウトしているおかげか、まだ自身の変化に気付かない3柱。

俺と始祖の神様は“オド酒”のやばさには気付いてますが、どうせ飲むなら楽しみたいので同じ様に飲んでます。


それにしても・・・美の神様がかなりヤバイ。

無意識なんだろうけど、元々妖艶の美女って感じだった分、めちゃめちゃエロいです。

飲んだ後の『はふぅ・・・』って吐息だけでも、ピュアな青少年ならイチコロなぐらいエロエロ。

所作とかも、もう完全にどの瞬間でも“色っぽさ”と“エロ”しか感じられません。


あかん!今の美の神様をじっくり観察したらやばすぎる!


なるべく美の神様を見ないようにしつつ、でもやっぱり見ちゃう俺。

色々と悶々としながら無心を心掛けて給仕に徹してたら、

唐突に顔が真っ赤な(既に酔っ払ってる?)ミツハルさんの鼻から赤いものが“たら~”。


よし!やっと終わった!頑張った俺!って感じ。


「あ~ミツハルさんはそろそろ限界ですね。

んじゃ、終了という事で皆さん最後の1杯にして下さい。


ミーさ~ん、クレマチスさ~ん。ちょっと来て頂けますか~?」


「いやぁ、自分はまだまだ飲めますよぉ!」


酔っ払いは放置で、とりあえず保護者に来て頂きます。


「何ですかニャ?」


「とりあえずお2人とも先にコレ飲んで下さい」


とりあえずしれっとオド酒を升で飲ませる俺。まぁミツハルさんは相手が2人だから1杯でもいいか?


「「???頂きます(ニャ)」」


「「!美味しい(ニャ)!!」」


面倒だし、追加で1瓶渡しとくか。


「とりあえずそのお酒をお渡ししておきますね。

で、用件なんですが、既にミツハルさんが結構な量を飲まれたので、客室で介抱して頂けますか?

あと、お渡しした分は客室に戻られたらすぐにお2人で飲んで、空にして棄てて下さい。

色々と存在とか・・で問題があるお酒なので。証拠隠滅をお願いします。

それから、客室に戻られる前に、明日の件を陸くん達に改めてお願いしておいて貰えますか?

ちなみにこのお酒に関しては誰であれ、内緒でお願いします。面倒事になるので」


「承知しましたニャ! クレマ。先にご主人様を連れて行ってて欲しいニャ」

「分かりました」


クレマチスさんに連れて行かれるミツハルさん。

ミーさんが陸くん達に説明に行ったら、あっちも今日は解散するみたいです。

伝言だけ伝えたら、すぐにミーさんは客室へ。


『リュウノスケくん?今日はもうおしまい?』


「そうですね。魂の神様も美の神様も。申し訳ないのですが今日は終了とさせて頂きます。

客室でゆっくり・・・・休んで下さい。


あ、予め言っておきましたが、明日は昼過ぎ集合なので、のんびりしてて下さいね?」


『了解・・・ぷはぁ・・・それじゃ、部屋に行こうか』


『んぐっ・・・はふぅ・・・はい。ではお先に失礼致します。リュウノスケさん。ご馳走様でした』


「はい。おやすみなさい~・・・」


魂の神様に寄り添う様に客室へ戻られる美の神様。

あかん。後姿がエロ過ぎる・・・。


『リュウノスケよ。では・・・』


「あ、始祖の神様。すいませんちょっと待ってて頂けますか?

先に用事を済ませてしまいますので」


『む?・・・急げよ?』


「はい。少しの間、失礼します」


片付け中の陸くん達の所に行って、明日の朝食と昼食のお話だけしておきます。

まぁ「給仕室の台車周辺に集めて置いておくから、勝手に食べててね?」ってだけですが。


で、給仕室に行って、おせちやらを創造魔法で出して終了。

一応オーガとかその辺も台車周辺に運んでおきます。


明日の朝昼用の御飯準備が済んだら、改めて明日の件を陸くん達にお願いしておきます。

ついでにルナ達の従者教育も重ねてお願いしておきました。



「お待たせしました。それじゃ、始祖の神様・・・」


『うむ』


始祖の神様と連れ立って移動・・・。

俺、今日寝れるかな?・・・無理だろうな・・・。

俺も始祖の神様も結構な量のオド酒飲んじゃったしなぁ。 あ~憂鬱。

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