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俺の創った箱庭世界  作者: コルム
北極大陸開拓編
123/243

第123話 閑話 年末年始 その1

***ルナ視点***


リザアース暦1000年12月31日。

主様から今年の年末から新たな神が来られるかも知れないから、丁寧な態度で接する様に。

とのご指示がありました。

「もうすぐ例年のメンバーと一緒に来られる思うから、よろしくね」との事。


私共は未だ“従者”としては認めらないので、例年通り接客は許可しない。

ただし相手に求められた場合は許可する。

また、ミーさん達から“従者訓練”を受ける時以外では、基本的に獣化しておくように。

ただし求めらた場合は許可。

ミーさん達からの“従者教育”以外にも国での役割を与えた以上、政治・経済・行政に関しても色々と教わっておくように。

とのご指示も重ねて受けました。


程なく、魂の神様方がご到着。

今後、新しく来られる事になる方は男女お2人の様ですね。


高位の神様と美を司る女神様の2柱へご挨拶した後、主様より獣化を命じられ獣化。

私共は主様方から離れた場所へ。


一応ミーさん達から“従者教育”をご教授頂く時だけは人化が許可されたので、その時はしっかり学ばせて頂こうと思います。


神様方が来られて早々に、主様が“上級神”への昇格を示唆され、神様方全員が主様の寝室へ。

ミーさん達は手荷物を客室へと運ばれて居ましたが、すぐに戻って来られました。


「ルナニャン!客室が変わっていて、どの部屋を使えばいいのか判らないのニャ!

リュウノスケ様から何か聞いてないですかニャ?」


【申し訳ありませんが、私共は客室への出入りを禁止されて居りますので、判りかねます。

じきに主様も戻って来られると思いますので、暫くお待ち願えますか?】


「分かったのニャ・・・」


少し落ち着かない感じでミーさん達が待っていると、程なく神様方が戻って来られました。

ミーさんが現状報告をした後、主様が素早く対応され毎年恒例となった“年越し蕎麦”を頂きます。


これは毎年私が楽しみとしている1つで、“お揚げ”が実に美味しいのです。

ちなみに高位の神様は今後“始祖の神様”。美を司る女神様は“美の神様”とお呼びさせて頂く事となりました。


十分に“お揚げ”を堪能した後はこれまた毎年恒例となった酒宴。

ミーさん達もこちらに来られて一緒に楽しみます。

神様方はバーカウンターへ。


せっかくなので、ミーさん達にお願いして従者教育兼政治に関する講義をして頂きます。

私を含め全員が人化して、従者訓練をして貰いつつ、講義のお時間。


トウが所在無さそうにしていたので、「主様方の所で構って貰いなさい」と指示。

私共も従者訓練で忙しいのです。


接客時に気を付ける事や立ち居振る舞い、気の配り方、政治などに関するお話を聞いていたら、既に年を越していた模様。

全員で年始の挨拶を行い、主様やタリズ達を含む男性体だけが入浴に向かわれました。


当然美の神様はこちらに合流。改めてご挨拶した後獣化。

未だ私共は接客が任されて居りませんので。


『あら?なぜわざわざ獣の姿に戻ったのですか?』


【私共は主様より接客を任されて居ない以上、従者訓練時以外の時は人化を基本的には禁止されて居りますので】


『別に構いませんせんわ。

これも従者訓練としてご一緒しましょう。せっかく女性同士なのですから』


と、仰って頂いたので、リヴィアと共に早速人化。


「ご配慮有難う御座います。まだまだ未熟者ですが、宜しくお願い致します」


『そんなに畏まらなくても良いですわ。

女性同士、楽しくお酒を飲みましょうね?』


「有難う御座います」


美の神様をも巻き込んで、去年に続いての“女子会”となりました。

最初は従者としての練習や政治などに関する講義受けて居たのですが、せっかくの“女子会”なので、ただの飲み会へ。


「ところでルナニャン?リュウノスケ様との進展はあったのかニャ?」


「少々強引な手段で、何とかリヴィア共々抱いて頂けましたわ。ただ・・・」


「それはおめでとうなのニャ!・・・でも、ただ?何かあったのニャ?」


「主様から、強引な手段を禁じられましたので、今後は同じ手段を使え無いと思います」


「ニャッ!それは酷いニャ!ヤリ逃げニャ!ラブチキンニャ!」


「ラブチキン?」


「恋愛に奥手な者を指す言葉ニャ!ヤルだけやって、リュウノスケ様も酷いニャ!」


「いえ、私共が強引に迫った以上、仕方の無い事だと思います。

主様も“今後はもっと私共の事を意識するように努力する”とおっしゃって頂けましたので。

後は時間が解決してくれるかと」


「それこそラブチキンニャ!

そんな甘い事を言っていたら、いつその気になってくれるか判らないニャ!」


「そうなのでしょうか?・・・確かに現状のままではいけないのかも・・・。

美の神様はどう思われますか?」


『私も他人の事は言えませんからね。魂の神様に棄てられた身としては、何とも・・・』


「「「「「魂の神様に棄てられた!?」」」」」


全員揃って唖然しました。そんな非道な方だとは思えないのですが・・・。


『まぁ“仕方が無い”と納得出来る面もありますわ。

確かに輪廻転生の輪の件で忙しくしていたのは知っていますし。

私に構って居られる時間も、本当に無かったのでしょうから。ただ・・・』


「「「「「ただ?」」」」」


『輪廻転生の輪の件については既に区切りが付いたはずなので、私としては元の関係に戻りたいと思っています。

ですが、お互いに離れていた期間が長くなり過ぎたので、正直私もどうすればいいのか判りませんわ』


「魂の神様もラブチキンニャ!そんなの男の甲斐性次第ニャ!」



その後もミーさん達から、主様と魂の神様に対する非難の嵐。

ミーさん達の意見も同意出来る点も多く、私もリヴィアも美の神様も、それぞれの相手に対して不平不満が噴出しました。


こうやって考えると、私も色々と思う所があったみたいですわね。ミーさん達には感謝ですわ。



暫くしたら、主様方がリビングへ。

遅くなったお詫びとして酒精を頂いたので、お風呂で2次会です。


相変らず主様方への不平不満を吐き出しつつ、ゆったり入浴。

今日も入浴剤の香りでいい気分です。



『あら?

入浴剤の香りで気のせいかとも思いましたが、このお酒は仄かにお花の香りがしますわね?』


意外な発言に、美の神様が飲んでいたお酒を全員で回し飲み。


「・・・本当ですね。

あぁ!なるほど。入浴剤を入れる事を考えた上で、主様からのご配慮でしょうか?

今まで頂いていたお酒だと、確かに入浴剤を入れると香りが邪魔をしてしまいますものね」


ちゃんと私達の事を考えて下さっている主様に、少し嬉しくなってしまいます。


「確かに嬉しい配慮ニャ。

でも、そんな配慮が出来るなら、もっとルナニャン達に配慮すべきニャ!」


相変らずミーさん達は主様と魂の神様にお怒りの様子。

私は少しだけ不平不満を吐き出せたので、気分もかなり楽になりました。

本当に“女子会”は楽しいですね。

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