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俺の創った箱庭世界  作者: コルム
天地創造編
12/243

第012話 天地創造 その4

今話の中で”世界の創造をなぜ急いでいるのか?”の理由付けが甘いと思いますが、結論として主人公の性格的なモノとしてご理解下さい。

上手く表現出来ない私の未熟さが露呈した感じ・・・orz

「よしっ!でき・・・え?」


証券取引所の液晶の豪華版っぽいやつは無事に出ましたよ。問題はその表示。

呆然としつつ見つめる先には予定通りの高精細液晶の画面。そして、はっきりと

・・・リザアース暦 9年4月1日(日)13時41分35秒・・・


「あ、ちゃんと36、37秒ってなってる。

それに昼過ぎてるやん。俺今日昼飯食ってないわ~・・・って逃避してる場合じゃなくて!!

え?マジで?もう9年目?謀った様に4月1日だからエープリルフールとかじゃなくですか?時間の感覚が無いとは言え、俺ちょっと寝すぎじゃね?

あ、ちゃんと59秒から繰り上がって13時42分00秒になったわ・・・じゃなくて!!」


若干逃避したい気持ちですが、予想してたよりも3~4年ほど寝過ごしたみたいです。

暦と言うか時間経過は銀河改変終了直後の自転・公転の開始からスタートするようにモノリスの書に記述してあるので、

リザアース暦としては間違いはないはず。


今回イメージしたのは高精細液晶表示でリザアース暦を表示することと、

その暦がリアルタイムで更新されつつ帯状の表示部を周回することのみ。

ってことは認識の見落としが無ければ、この表示は間違って無いわけで・・・


「うぁあ~逃避したいわ~。完全に寝過ごした感じ。

あと9ヶ月ぐらいでリザアースの大陸配置とか生態系とか。

そもそも、どんな世界にするのかを決めなきゃいけないのか~ 凹むわぁ~」


一応、で言えばまた銀河の改変からやり直せば済む話ではあるんですよ。

それは判っているのですがね?

いち神として予定建てて頑張って行こうと思ってるのにしょっちゅう躓いて。

“んじゃ間違えたからリセット~”とか簡単にはしたくないと思うんですよ。神として。

まぁ最悪、今はいいですよ?今は。

でも魂の受け入れ開始した後リセットなんてしようものなら未成熟な輪廻転生の輪に負荷を掛けることになるかも知れないし、

それに、少なくとも魂のある存在を消去する事態になる訳で・・・どうなるか全く想像出来ないんですよ・・・。


正直なところ俺が知識として持っている範囲では、ある程度地球みたいな経過を辿り、なるべく自然な形でリザアースを創りたいのです。

神パワー全開で創った世界に愛着が持てる自信がないのですよ・・・。

せっかく貰った箱庭世界。自分が愛着を持てるよう、やりたい様にやらせて貰います。


まぁ、そう思うからこその時間不足な訳で・・・寝過ごしたのが痛かった訳で・・・。


「うぁ~凹むわ~ でも確実に凹んでる場合じゃないわ~。

ん~どうしよう。頑張って9ヶ月以内に世界の理を書き上げて実行するか、今回だけは諦めてリセットしてから腰据えて世界を創るか。

でも出来ればリセットはしたく無いんだよなぁ。

じゃぁ頑張る?ん~厳しいかなぁ。 方向性すら決まってないのがなぁ。


ん~・・・ん?方向性決めたら何とかなるか?

とりあえず大陸とどういう世界にするかだけ決めて生態系は氷河期終わるまで放置すれば時間は足りる・・・かな。

生態系を考えるのって絶対時間掛かるからなぁ。

いちいち考えてモノリスの書に記述してたら多分また疲労で倒れそう。


ある程度地球からコピーしてきたら時間短縮は出来る。そもそも地球人だったから、新しくイメージで創るにしても限りがあるし。

動物類は氷河期後に誕生させる予定だったし。

氷河期前後で環境激変するはずだから“新しく創りました!絶滅しました!”じゃ洒落にもならんしな。

植物類は早めに創っておかないと大気組成が出来ないからそっちは必要だと思ってたけど、現状すぐ創る必要は・・・ない、かな?


元々生命誕生は氷河期後を予定してたから、この際一部の大気組成に必要なもの以外は後回しにすればなんとかなるかも知れない」


色々考えてたら、ちょっとは冷静になれました。


「とりあえず、最低限どんな世界にするかの方向性と、大陸の配置だけ出来てしまえば現状のままで問題ないかも。

だったら9ヶ月あれば足りそうな気がする・・・。

まぁそこで力尽きてまた寝込むかも知れないけど、それはそれで諦めよう。


うん。いけそうな気がしてきた。

なるべく神力を使わないようにして、時間を稼げればいけると信じて、このまま続行の方向で」


やると決めたら早速動き始めます。これ大事!


「とりあえずまた神力使うことになるけど書斎をちゃんと創ってから考えよう。

どうにせよ創らなきゃ始まらないし」


で、書斎(予定)の部屋へ移動。

部屋の中は完全に空っぽなので書斎を創るところから始めなきゃいけないんだけど、あまり神力を消費したくない訳で。


「神力の消費って回数によるのか、範囲によるのか、イメージの内容によるのか、イメージ不足の補完によるのかイマイチ判らんのよなぁ。

まぁ今回は1回で部屋を整える方向でやってみるか」


書斎のイメージとしては小金持ち中流企業の社長室っぽい方向でイメージ。

全体的にはシックなアンティーク調。書斎に入って右側を作業スペースと考えて、右側奥に少し大きめのL字型の机を角に配置。あと革張りのイスを1脚。


なんとなく要るかな?と思って机の下に無限取り込み可能なゴミ箱と、机付属の引き出しを幾つか。

書斎に入った正面の壁際に収納用の棚を2つほど。

右壁際の余ったスペースに軽く飲食が出来るように消費しても無くならないコーヒーメーカーセットと机下に冷蔵庫を完備した長テーブル。

あとは小さな流し台。


左側の壁一面にはまだ収める本はないけど、なんとなくあった方が書斎っぽくていいと思って大きめの本棚が3つほど並んだ感じ。


で、部屋の真ん中にテーブルとソファーの応接セットも一応追加。

両方とも普通の長方形と違って角が全く無い、ちょっと丸型系をイメージ。

テーブル中央部には排煙装置と灰皿セットも追加です。

あ、言い忘れてましたが私喫煙者だったので。ヘビースモーカーじゃなく、そこそこ吸う程度でしたが。


部屋の床には、床全面を覆うダーク色系の絨毯。

そう言えばジャージは創ったけど素足のままだったのでスリッパセットも数足追加。


今回は1回のイメージで全部出す予定なので、L字テーブルの上に大量の白紙とインク補充が不要な万年筆も追加でイメージ。


あと無限取り込み可能な灰皿と本数が減らないタバコの箱。某メーカーのオイルライター(これもオイルは減らない)。卓上設置型の排煙装置をさらに追加。


「記述じゃないからイメージする量が多いけど、なんとなく既視感がある分イメージ不足にはならない気がする。

元々地球にあったものばかりだからイメージし易いのかな?それか神レベルが上がってそういう風になったからかも。

まぁ理由は判らないけど、作業上問題ないから今回はほっとこう。それより消費神力が心配だし」


考察は後にして、とりあえずさっさと仕事を始めるべく・・・。


『出ろ!』


部屋全体に光の粒子が乱れ飛ぶような感じがして、その粒子が収束したら無事イメージ通りの部屋になってました。

備品や細々したものまでイメージ通り。


「さすがにイメージ外のものが出る気がしなくなってきたわ。

改めて思うけど、神ってチートな存在だな。世界が出来たらあまり力を使わないようにしよう。


消費神力の方はどの程度消費したのか全く判らんわ。今の所疲労感もないし、眠気もないから問題ないと思っておこう。」


早速スリッパを履きつつ、とりあえず気分でコーヒーを飲んでみる。

「おぉ~!俺の好きだった銘柄の味がする。

でも実際は精神体だから飲食とか不要なんだろうな。9年も飲まず食わずで寝てた訳だし。

この体のうちは、飲食はただの嗜好品扱いな訳か。

まぁ味覚があるみたいだし、何かしら刺激があった方が飽きずに生きられるって事かな?


不死になって、肉体は変化自由だから実質不老不死な訳だが、精神体から受肉して普通の肉体を持った神になったらどうなるんだろうな・・・」


色々と考えたり、考察しとかなきゃいけないことが多かったと思うのだが、

生前いち庶民だった私には特別な日にしか飲まなかったコーヒー(豆単価100g3千円)が、

これからは飲み放題か~ とかホクホクしつつも、仕事モードへと切り替え。 あせっても考えが纏まるとは思えないしね!


「とりあえず最優先でやらなきゃならないのは、この世界をどういう方向で創っていくかってことか。

考えられる所から徐々に掘り下げていくか」


微かにコーヒーの残り香漂う部屋で、ちょっといい椅子に座りつつ紫煙をくゆらせる。 俺、渋い?


「基本的な方針としては、

魂の器は頑張って生活しいって、徐々によりよい生活を求めて切磋琢磨していって欲しいんだよな。俺の創った世界で。

あとちゃんとした努力は報われる世界であって欲しい。

程度はあるけど、努力しなくても人生勝ち組。みたいな理不尽な世界だけは創りたくないんだよね~。


・・・まぁそもそもなんだけど、基本的には平和な世界がいいよな。

俺は戦争を知らない世代の日本人だったけど、ニュースとかで見る限りろくなもんじゃないしな。


平和か・・・餓えとかは神が直接手出しするべき範囲からは外れている気がするな。

神としては環境を整える程度のことにして、直接手出しすべきじゃないと思う。

ひどい考え方かも知れないけど、そこまでいちいち手助けしてたら際限が無くなりそうだしな。

何でもかんでも神頼みじゃやる気も起きないだろうし。


だとしたら平和になる環境を創るってことになるんだけど・・・・そもそも誰にとっての平和かってことが問題になってくるよなぁ。

俺だって元人間だから人間優先の考え方になるけど、そうすると人間以外にとっては人間によって平和と言える状況じゃなくなるからな。

・・・・ん~まぁエゴかも知れんが、そこは人間優先でいくか。

自然界でも捕食者と被捕食者の関係があることなんだし。


人間優先の平和と言っても人間同士で戦争してちゃ意味ないんだけどな~。戦争の起きない環境なんてあるかな?

・・・敵対関係が”人間VS人間”じゃなくなればいいと妥協するか?”人間VS怪物”の構図なら人間にとって一応は平和な世界が創れるかも知れん。

怪物って~とアレか?魔物的なもの。

“人類共通の敵”みたいなことか。でも魔王的な存在は要らないな、侵略とか逆襲とかで別方向で戦争の絶えない世界になる気がする。

ある程度の生活圏は確保されて、そこからさらに進出したいのなら魔物を倒してね。みたいな世界にするか。

それなら最低限の平和は担保されてるし、進出と言うかまぁ侵略する以上はリスクを負って弱肉強食の世界へようこそ!的な?


平和な世界がいいとは思うけど、平和を乱す存在が過剰に平和を求めるのは傲慢な気がする。

まぁ既に俺にとってはファンタジーな世界だからどうでもいいけど、魔物か。

かなりファンタジーだな。 よし、ここまではこの方向でいくとしよう」


とりあえず大量に創った白紙に今までの考えを簡潔に纏めます。

備忘録ってところですね。まぁ汚い字だが(俺は元々字が汚い部類の人でした)

・基本的には人類が平和に暮らせる世界

・ちゃんとした努力が報われる世界

・魔物が存在する世界

・人類にはある程度の平和を享受出来る生活圏が確保されている

・全世界的に”人類VS魔物”の構図で対立関係にある

・魔王的な存在は居ない


「ん。とりあえずこれで最低限人間の平和は確保されるか。

“人類VS魔物”の争いの中で切磋琢磨もしていくだろうし、それで文化・文明も発達するかも知れない。

魔物が存在するからファンタジーで行くのは決定済みとして、獣人とかも色々創るかな?と思って全部ひっくるめて“人類”で纏めちゃったけど。

まぁ、そっちは人間を基準に人間とは違う所を順次考えていけばいいとしても、とりあえず魔物をどうするかはちゃんと考えなきゃな。


まずどうやって生まれるか、どう生活するのか。なぜ人類と対立するのか。魔物の種類は?強さは?

・・・うわぁ、考えなきゃならんことが多すぎる。

あと、対立の構図は崩したくないからなぜ根絶出来ないのか。って理由も必要だな。


あ~世界の方向性を先に決めるだけだから、とりあえず保留しとくか。

ん?まてよ?魔物は無限発生的に自然と生まれる、としとけばとりあえずいいんじゃないか?

あとはダンジョン的な物があれば人類が勝手に処理してくれるかも知れない。

ファンタジーで言えば魔法とかスキルがある世界でもOKか。

あ、そうしたら努力したらある程度スキルが取得出来る世界にすればいいんじゃね?」


さっきの紙に追加で、

・人間以外の獣人とかファンタジー人種の要素有り

・魔物は無限に自然発生する

・ダンジョン有り

・魔法やスキル有り←努力次第。スキル制の世界?

・魔物に関する定義等は未定

と追加。

詳細はまた後で決めるとして、とりあえずここまでは確定事項としとこう。


あ、あと忘れないうちに。

・神様からの伝達事項

魂の修復に関して、受け皿に記述すべきこと。

“魂の損傷・欠損を修復する受け皿であること”

“受け皿自体には意識を持たないこと”

“受け入れた魂は個々の魂として存在し、混在や融合をしないこと”

さらに追記した分は色々考えてる間に忘れちゃうと困るのでまだ覚えているうちに書き留めた次第。


「ん~世界の方向としての結論はこんな感じでいいか。

詳細は後で詰めるとして、リザアースの大地が流動している間に大陸に関して決めておかないと。


氷河期に入ったら固体→流体→固体って変化させなきゃいけないから、流体→固体って出来る今以上に余計な神力使う気がするんだよね~」

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