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俺の創った箱庭世界  作者: コルム
北極大陸開拓編
118/243

第118話 模擬戦 神様も一緒

改めて作戦会議。

とりあえず俺の提案を魂の神様に受け入れてもらいました。

当然俺の隠しダネも予め伝えておきます。


『こう言っては何だけど、リュウノスケくんもえげつない事を考えるね?』


一緒に聞いていたミーさん達は完全に引いてますが、この際スルー。

この模擬戦。

俺の予定通りに事が進めば、ミツハルさんには見せ場が無い感じですからねぇ・・・。


「恐らく初撃に関しては、ルナ辺りなら対処してくるでしょうが、ミツハルさんにはなるべく早く戦線離脱して頂いて、

早々に数的有利を確定させておきたいですからね。

その上でトウを潰さないと、あいつの奇襲が面倒になりますから。


それよりも再確認なんですが、視界の無い状態でも魂の神様は戦闘可能なんですよね?」


『大丈夫だと思う。とりあえず私は美の神に専念してればいいんだよね?』


「はい。ただ、ルナ達からの横槍には十分に注意して下さい。

ルナ達が戦線離脱するまでは、余り攻勢に出ずに、守りに専念する形でお願いします。


後、絶対に油断だけはしないで下さい。

私が突然予定していた作戦をキャンセルしたとしても、慌てない様にお願いしますね。

魂の神様の戦闘能力が不明ですが、ルナ達の攻撃でもそれなりにダメージを食らいそうなので」


『了解』


『のう?その作戦を聞いておると、余りワシらが観戦出来んのではないか?』


「あ!そうですね。ん~『修正!』

とりあえず観客席に関してはネタバレ機能を追加したので、これでいけるかと。

一応体力表示も見えるようにしてありますから、それで戦闘不能を判定して頂ければOKです」


『相判った。楽しみじゃのう』


『始祖の神様方は単純に見世物だから気楽で良いですね・・・』


「はいはい。魂の神様もいい加減諦めて下さい。


あぁ!一応私は美の神様に対して、積極的には攻めませんから。

さすがに私が美の神様の首を刎ねるとか、今後の事を考えるとマズいですし。


ちゃんとお膳立てはしますから、魂の神様が責任を持って、美の神様を倒して下さいね?

タリズ達はさっきの指示通りに動けばいいから。問題ないな?」


ぶんぶん首を縦に振るタリズ達。

まぁなぁ。俺の隠しダネを聞いちゃった以上、その対応は判るけど、お前ら今回は俺の味方なんだぞ?


「改めて言うけど、お前らが俺とか魂の神様よりも先に負けたら、躾けからやり直すからちゃんと本気でやれよ?」



******



昼食&作戦会議も終了して、いよいよ模擬戦の開始です。

10mほど離れて、美の神様チームと相対。少し離れて始祖の神様達も居ます。

くどい様ですが、改めてルール説明。


「それでは改めてルールの確認を。

始祖の神様に戦闘開始の合図を出して貰った直後から、戦闘開始とします。

で、戦闘中に始祖の神様が戦闘不能と判断したら、その者は始祖の神様に戦線離脱者として観客席に転移して頂きます。

それ以外の戦闘に関しては、一切の制限を設けません。

此処に居るのは全員が不死ですし、ちゃんと本気で殺し合いの“ゲーム”を楽しみましょう。


勝利条件はただ単に、戦闘終了時に“戦闘不能状態になっていない事”とします。

ただし、味方チームの過半数以上が戦闘不能となっている場合のみ、降伏を可能とさせて下さい。

また、勝利報酬の命令は1つだけとし、対象も1人に対してだけ、と限定させて下さい。


戦闘に関しては、どちらかのチーム全員が戦闘不能になるか降伏しない限り、無制限に続行とします。

以上ですが、何か補足や疑問等はありますか?」


意図的に仕込みをしてみたんだけど・・・と思って、始祖の神様をちらりと見たら、俺の視線に気付いて“ニヤリ”。

さすがは始祖の神様。良くお判りで。


『ルールに関しては概ね承知しましたわ。ところで“ゲーム”なのですか?』


「ええ“ゲーム”ですよ。

全員が不死ですし、面白おかしく“本気で”殺し合いを楽しみましょうね?」


『少しリュウノスケさんを見誤っていた様ですわね。

なるほど、ルナちゃんの言った通りの様ですわ。私も本気で頑張らないといけませんわね』


「ふふふ。ルナから何を聞いたのかは判りませんが、楽しみましょうね?」


『ええ。では、お互いの健闘を祈りますわ』


「はい。頑張りましょう。

全員、ルールに関して依存はありませんか?無ければ決定としますが?

・・・無いようですね。では、各々御武運を」


実に殺伐とした雰囲気。ん~♪ 久々にマジで楽しめそうだわ。


俺と美の神様以外は完全に腰が引けてます。完全に“逃げたい”って表情してますな。

駄目だよ~?“ゲーム”なんだから楽しまないと。


ちなみにルナ達は全員元の姿に戻っています。

あっちもちゃんと本気モードみたいね。安心したわ。


さらに離れて、開始の合図を待ちます。


「それじゃ、魂の神様。予定通りよろしくお願いしますね?

手を抜いたら駄目ですよ?」


『了解。全力で自分の身を守ってるよ』


「タリズ!フェン!シファード!今回は味方なんだから、存分に力を発揮しろよ?

っと始まりそうだな」


観客席で始祖の神様が立ち上がって、片手を挙げています。

いよいよか。さて、ルナ達は俺の初撃にちゃんと対応してくるかな?


『模擬戦始めっ!』


「『練気魔闘術』『極爆炎』『極暗黒』『完全隠蔽看破』『影隠れ』」


始祖の神様の合図が出た瞬間に、即練気魔闘術で下準備をしたら、魔法を行使。

先ずはルナ達の後方・・に極爆炎を、続いてフィールド全体を極暗黒で視界を無くし、気配を消したら即影に入り込みます。


ズッ・・・ドゴォォォン!


「がぁぁっ!」『きゃぁっ!』


『ミツハル!戦闘不・・いや、続行!』


ちっ。初撃でミツハルさんを落とそうと思ったのに、耐えられたか。

ミツハルさんが強くなったのか、リヴィア辺りが水の防壁を張ったかな?まぁこの程度は想定内。

あっちにはルナ達が居るからな。こちらの予定ぐらいは、ある程度想定して来ているだろう。

まぁ、早々にミツハルさんには離脱して貰う方向に変わりはないけどな。


影の中を移動し、そのままミツハルさんの所へ。


「つぅ・・・ごめんリヴィアちゃん。助かっ!」


「ミツハルさん甘いですよ」


影の中で神罰の刃を抜刀し、ミツハルさんを一刀両断。さすがに神様でも胴体を真っ二つにしたら終わりだろう。


ミツハルさんを斬ったら即影隠れ。お次はトウだな・・・。

恐らくは美の神様かリヴィアの影に隠れたんだろうが、現状だと判らんな。


『・・・ミツハル。戦闘不能』


良し。ちょっと早いけど、早速仕掛けてみますかね。

「『幻影』『分身』行け・・・」


『判りましたわ!“我が光よ!闇を打ち消せ!”・・・なっ!』


ちぃっ。ルナ辺りの指示か?

美の神様が俺の極暗黒をある程度打ち消しやがった。

まぁ自身の周囲だけだから、ある意味好都合か。


俺の幻影と分身に取り囲まれている美の神様。

暫くは幻影達と遊んで貰えるだろう。俺はその間にトウを見つけないと。


俺がトウを探している間に、予定通りルナVSフェン。タリズVSリヴィア。

魂の神様&俺の幻影&分身VS美の神様に持ち込めた模様。良し良し。予定通り。


シファードは隠れて魂の神様のサポート&全体の牽制役。

タリズ達もちゃんとやる事やってるし、俺はさっさとトウを見つけないとな。


ん?

ルナの動きに違和感があるな。フェンからの攻撃回避が大き過ぎる。

ほ~。トウの気配隠蔽系もレベルが上がったんだな~。ぱっと見じゃ判らんわ。


つーかルナ達もタリズ達も練気魔闘術を使ってないみたい。お前らナメてんのか?後でシメちゃる。


逃がすのも何だし、極暗黒を解除。

俺も影から出る事になるけど、完全隠蔽看破があるからね。判らんだろう。


「フェン!タリズと一緒にリヴィアを潰せ!ルナは俺がやる!」


フェンに指示を出した瞬間、リヴィアのブレスが少し離れて様子見をしていた魂の神様を直撃。


『魂の神!戦闘不能!』


おいおいマジかよ・・・魂の神様。

手ぇ抜いてたな?リヴィアのブレス1発で終わらないでよ・・・。

くっそ~形勢が一気に不利になったじゃね~か・・・。


『判ったわ!ルナちゃん!お願い!』


ん?・・・んなっ!


カッ!ドゴォ・・・


俺の分身がルナの爆炎魔法で一掃。

きっちり美の神様は指定範囲外にしていたみたいで美の神様はノーダメージ。

ちぃぃっ。面倒な!


「シファード!協力してリヴィアの相手を!」


『フェン!戦闘不能!』


「ちっ『幻影』『分身』行けっ!」


ちょっ!後手後手になってるじゃん!

不味い不味い不味い!さっさとルナとトウを潰さねば。


瞬動でルナに近づき、神罰の刃を一閃。

が、ぎりぎりの所でルナに回避されました。


さすがは長姉、気配じゃなくて空気の動きで俺を察知したのか。中々やるなぁ。

俺の幻影と分身もきっちり見分けているみたいだし、結構難敵。


でもね?影はがら空きなんですよ?


一閃したまま、円を描くように刃先をコントロールし、ルナの影を削るように攻撃。

案の定トウの影隠れがキャンセル。そのまま間髪を入れず、トウを一閃。


『トウ!戦闘不能!』


問題はここからだな。全く、魂の神様には困ったもんだよ・・・。


暫くは俺&俺の幻影&分身VSルナ。タリズ&シファードVSリヴィア。

俺の幻影&分身(ルナの残りです)VS美の神様で戦線は硬直。

俺の気配察知が不可能な状態で、俺と分身の攻撃をかわし続けるルナには驚嘆物ですな。


しかし、たかが分身(と幻影)。

しかも数も多くない状態で、上級神の相手を続けるのも心配だし、なるべく早くケリをつけないと。


『タリズ!リヴィア!戦闘不能!』


あいつらは相打ちか。

まぁフェンを早々に始末したリヴィアの作戦勝ちって所か。

ステータスで劣るタリズは頑張った方だな・・・。

おっと、そんな事よりも早くこっちを終わらせないと。


「シファード!美の神様の相手を! くっ!」


指示を出した瞬間、俺が元居た位置を中心に爆炎魔法が炸裂。

しまった。声で感づかれたか・・・。


“やばい”と思った瞬間にルナの影に入ったから、ぎりぎり回避出来たけど、ちと手ごわいな。

完全に予想外だわ。ついでにせっかくの分身も消滅。やべぇなぁ・・・。


『判っていますわ! しかしっ・・・これほどとは・・・』


ルナが美の神様の援護に回るのを、ルナの影の中から観察中。

シファード単体なら美の神様を押し気味だったけど、ルナが参戦したらすぐに終わるな。

だったらそのチャンスを狙うか。シファードには悪いけど。


ルナがシファードにとどめを差しに行く瞬間を狙います・・・が。

シファードはシファードで、この中では最速を誇るだけあって、ルナの攻撃を尽くかわします。


俺は俺で美の神様へ分身と幻影で足止め中。

独りだけ高みの見物です。あ、始祖の神様達の観客も居るか。



ん?そろそろルナは決めに行くつもりだな。

魔法でシファードの退路を潰して、肉弾戦に持ち込むつもりらしい。

俺もそろそろ動くか。


ルナがシファードの首を食いちぎった瞬間にルナの影から神罰の刃を一閃。

ルナの首を刎ねます。


『シファード!ルナ!戦闘不能!』


良し、終わったな。


完全隠蔽看破をキャンセルして、改めて幻影と分身で美の神様の周りを固めつつ、ゆっくりと美の神様の所へ。


「さて。お互いに1対1になってしまいましたが・・・続けますか?」


『残念ながら負けられません。分が悪いのは承知していますが、勝たねば意味がありませんわ』


「あれ?最初に決めたルールに関して、ちゃんと覚えて居られますか?

私としてはここで美の神様に“降伏”して頂いた方が、お互いに幸せだと思うのですが?

ちなみに、私は“ゲーム”で負けるつもりはありませんので、続行するなら全力で行きますが?」


練気魔闘術に加えて極爆風を自身に付与。

バチバチ言わせながら、見た目的に威圧してみる。

神様相手に神威を使うのも変なので、そっちは使いません。


『?・・・お互いに幸せ?』


「ええ。美の神様の目的を考えると“戦闘不能”とするのは、申し訳ありませんし」


『???』


「う~ん。判りませんかね? 結構露骨だったと思うのですが・・・」


『・・・あぁ!うふふ。

リュウノスケさんのご配慮に感謝致しますわ。私は降伏致します!』



『うむ。それまで!勝者、リュウノスケおよび美の神!』


ざわつく観客達。

特に観客席でギャーギャー言っている魂の神様はスルーです。つーか、自業自得でしょうが。


練気魔闘術とか付与とか分身とかをキャンセルして、やっと一息。

全く・・・やれやれだな。


『うふふ。リュウノスケさん、有難う御座います』


「いえいえ。私としても、美の神様にも幸せになって頂きたいだけですからね」


『でしたらルナちゃん達にも配慮して頂きたいですわね』


「あ~やっぱりルナ達はそれ狙いですか。

まぁ追々ですよ。別に私はルナ達の事が嫌いじゃありませんからね。

時間を掛けて、ゆっくりと私の意識改革が必要って所ですからね」


『ふふふ。それはルナちゃん達に直接言ってあげて下さいな』


「嫌ですよぅ。まだまだ私自身の自覚が出来て無いんですから。

もう少し時間を下さい・・・」

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