第114話 首都建設 第三段階 そして年末へ
光の粒子が広がって・・・って。
「お?」
・・・あっさり止まりました。
出来上がったのは幅50cmほどの四角くて高い穴って感じ。
「天井部分と床部分の奥行きと、高さ的には問題無さそうだけど・・・。
いかんせん幅が・・・」
50cmないぐらい・・・か?完全に予想外です。
予めMP消費量が多いかもな~?と思って、神素材の厚さも北極大陸外壁よりも薄くしたのに、この程度って・・・。
で、当然俺のMPは完全にすっからかんになりました。
すぐに自然回復が始まったけど、現在のMP総量は大体5万5千ぐらい。
でも横幅が50cm弱ぐらいで全消費。
やっぱり神素材を付加機能付きで創造魔法で創ると、かなりのMP消費量になるみたいです。
まぁ創る対象もそれなりにでかいし、質量的には結構な量になるから、当然かも知れませんが。
「マジか~。
ある程度の時間が掛かるのは覚悟してたけど、完全に予定外だわ。
単純に150kmを掘削して居住空間創るだけで、現状だと数百年程度は掛かるんじゃね?
まぁ唯一の救いが自然回復量もそれなりにあるから、少し休憩を挟めばまた全力で創造魔法を行使出来る事と、
一応分体自体が成長してくれれば、多少はMP総量も増える事が期待出来るぐらいか?
たかが50cm弱ほどの天井が、予定通りちゃんと光ってるのが若干憎らしいわ。
破損不可能とかのイメージを省略したらもうちょっと幅が増えるかも知れないけど、それじゃ意味ないしなぁ。
・・・150km以上を50cm弱ぐらいずつの掘削作業かぁ・・・先の長げぇ話だな。
あ~そういう意味では、1000年時点で一気に北極大陸の城壁を創って神力消費が莫大になったのも納得出来るか。
分体とは言え、全力行使で50cm弱しか出来ない物を、神パワーで3000km×4を一瞬で出した訳だし。
そりゃ、神体でも気分が悪くなって倒れるわな」
先日の倒れちゃった件の理由が、なんとなく納得です。
まぁなぁ。今考えると、結構な無茶をしたもんだわ・・・。
「・・・落ち込んでる間にMPがほぼ全回復する自分がちょっと恨めしい。
愚痴を言ってる時間があるなら、とっととやるか。
どうにせよ、やらない事には終わらないんだし。
ほぼ休憩時間ばっかりになりそうだから、適当に座って作業しよう。
確か休息状態の方が自然回復量も増加する設定にしてたはずだし」
・・・・・・
最初の数日は座って作業していましたが、見える範囲なら問題なく魔法の行使可能なので、今では地面にごろ寝状態。
同じイメージで魔法を使いまくったおかげで、本当に片手間で魔法行使も可能になりました。
体勢的に寝転んでるおかげか、その分自然回復量が増加してるっぽいので、効率良く寝っ転がって作業してます。
MPが全回復したら魔法の行使→寝転んだまま回復→魔法の行使の繰り返し。
休息状態で自然回復量が増加した分、1日でもそれなりには掘削範囲が広がったので良しとします。
それでも当初に予定をしてた創造魔法1発分には届かないんだけど。
休日の日はルナ達の従者教育の日なので、喜び勇んでリビングに帰還。
もう俺的には久々の癒しの時間です。
日常がマジで単調過ぎて完全に飽きてます。
何かのレベルが上がる訳でも無いし。モチベーションの維持も大変ですわ。
寝っ転がって魔法を使って暫く休憩したら魔法・・・な毎日なので、寝落ちもしょっちゅうです。
完全にダメ人間になった感じ。
たまに気分転換がてらダンジョン潰しをしつつ、思い出したように居住空間作成に戻ります。
そんな生活を続けていたら、ルナ達は給仕系のスキルがカンストしたので、お祝いがてら料理関係のレシピブックを贈呈。
これを参考に頑張ってね!って感じです。
そうこうしていたらもう年末です。
今年ほど1年が長いと感じた年は無かったよ・・・。
来年以降もこの毎日が続く事を考えると、かなり恐怖なので最近は考えないようにしてます。
年越し蕎麦の準備をほぼ終わらせたあたりで、魂の神様から“今から行くよ~”と連絡が。
リビングに戻って、ルナ達に来客を告げたら準備完了。
新しい神様が来る可能性が高い事も伝えてあるので、粗相の無いように念入りに説明しておきました。
さて、新しい神様が来るとして、どんな神様が来るんだろう?
変な神様が来て、面倒事にならないといいんだけどなぁ・・・。