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俺の創った箱庭世界  作者: コルム
北極大陸開拓編
113/243

第113話 首都建設 第二段階

リザアース暦1000年2月21日(月)。

昨日は従者教育の日だったので、従者教育をした後、そのまま居住区に泊まって今朝は全員で朝食。

首都予定地の城壁やら河川の改修がほぼ完成したので、朝から久々に神体になってモノリスの書の修正作業です。


ちなみに昨日の従者教育で確認したんだけど、ルナ達は俺の予想以上に順調に成長してくれています。


色々と気配りとかも出来るようになってきたし、朝食は相変らずトースト系のままですが、少しずつ副菜も増えてます。

このままの調子で行けば、年内に給仕系スキルはカンスト出来るかも知れません。


で、俺。

首都周辺に下水用の配管類は通してあるものの、ダンジョンが出来ると面倒臭い事になりそうなので、どうしようか悩み中。

書斎にモノリスの書を持ち込んで、タバコを吸いつつ考えます。


「ん~一番楽な方法だと、やっぱり世界樹を植えちゃうのが簡単且つ確実な方法なんだよなぁ。

一応見直してみたけど、特殊世界樹なら他の世界樹の影響下でも一応成長は可能っぽい記述になってるから、

それを首都予定地周辺に追加で7箇所に植えて、今ある1本と併せて完全に首都全体を覆ってしまうか?


首都予定地の1辺がだいたい150km強ぐらいだから、1辺当たり等間隔に3本あったら完全に覆えるしな。

ただ記述が微妙に曖昧だから、他の世界樹との影響の重複が可能ってちゃんと追加記述しとかないとな」


メモメモ・・・。


「後、ちょ~っと気になってたんだけど・・・やっぱり。

“神に認められし者”スキル保持者の従魔なんかに関しては、今の記述のままだと境界で弾かれちゃうな。

スキル保持者の従魔なんかに関してはOKにしとこう。これは修正っと」


メモメモ・・・。


「せっかく神体でモノリスの書の修正作業してるんだし、ついでにスキル類も何か追加しとくかな?


う~ん何がいいかなぁ・・・。

とりあえずは1次産業関連のスキルだけは確保しとくかな?


現状であるのは農業、畜産、漁業、採取・採掘とかの鉱業って所か。

後必要だとしたら、林業ぐらいか?

応用出来るようにして、果樹とかにも関係するスキルにしとけば重複はしないか。

ついでだし、林業に関しても“林業知識”スキルまで創っとこう。

ある程度適性環境外の果樹でも育成可能になるスキルにしとけば便利なスキルになるしな。


とりあえず現状で思いつくのはそれぐらいかな・・・?

ま、思いつかない以上、現状で追加するのはそれぐらいでいいか。


あぁ!ついでだし、家事全般に関するスキルも追加しとくかな?

別にスキルがあって困るものでもないしな。

面倒だし林業と同じく“家事知識”まで追加しとくか。

こっちは初級でいいかな?」


本当に適当にスキル内容を考えて追加。

特に大きな影響が出るとは思えないので、マジで適当です。

有っても無くても大した影響はないけど、単にステータス補正があるから便利かな?ぐらいな感じ。

で、記述したら即実行。“ぽわ~ん”“パン!”ってなもんです。


「うっし終了っと。んじゃ、早速特殊世界樹を植えてきますかね~」


リビングに移動したら、丁度タリズとトウが遊戯室から出てきました。

今日はタリズが担当の日だったのね。


時間的にもお昼飯時なので、これから昼食かな?

若干ぐったりしたトウを眺めつつ、トウの現状を聞いてみる。


「お疲れ様。タリズ?トウの様子はどんな感じ?」


「おや?まだこちらに居られたのですね。お疲れ様で御座います。

トウの現状と致しましては、まだまだ戦闘訓練は無理ですが、動きや考え方自体はもうそろそろ問題が無くなるかと。


現状ではトウの“影隠れ”スキルを潰された場合の対処方法を教える方向で教育している所です。

むしろ私達がトウの“影隠れ”スキルの対処方法を練習している感じでしょうか?

まだまだ気配の隠蔽が未熟ですから。


基本的な躾け等々は終了して居りますから、姉上達も同様の方向で教育と訓練をしているそうですよ?


あぁ!後は私達の初期の頃と同じく、無呼吸や泳ぎ系・漁などに関するスキルレベルも上げていますね。


そちらは午後からの訓練として予定としておりますが、問題御座いませんか?」


「なるほど、それで問題ないよ。

まぁまだトウは“神の試練”中だから、余り無理をさせないようにね」


「承知して居ります。

ところで主も昼食を召し上がられますか?

トウのついででは御座いますが、私がご用意させて頂きますが?」


「ん~お願いしようかな?

あぁ、コーヒーはこっちで用意するから気にしないで。ついでにタリズもブラックで良い?」


「ご配慮有難う御座います。それで宜しくお願い致します。

では、昼食の準備をして参りますので。


トウ。主のお相手を頼みましたよ」


自分とタリズのコーヒーを用意したら、ソファーに座って昼食を待ちつつ寛ぎタイム。

“構ってくれ!”と言わんばかりに、すぐにトウが寄って来たのでモフり倒します。


ソファーに上がって降伏のポーズをするトウのお腹を重点的にカリカリモフモフ・・・。

ついでに肉球をプニプニしつつ、トウの弱点である前足の付け根あたりをカリカリしてあげます。

よほど気持ちが良いのか、ぐい~っと体を伸ばして“もっとやって”アピール。

はぁ~癒されるわぁ・・・。


暫くしたらタリズが戻ってきて配膳。

水飲み場付近にオークと深皿に野菜ジュースを入れて終了です。


トウは御飯の準備が出来たので、即行てって~と御飯の元へ。

むぅ。やっぱり俺より飯か・・・。ちなみにメニューは相変らずトースト系。


「まだまだこの程度しかご用意出来ませんが、宜しかったでしょうか?」


「構わないよ。有難うね。んじゃ早速頂こうかな?」


2人+1匹で“頂きます”したら昼食。 ん~まぁ味も悪くないですな。

つーかトーストとボアベーコンと目玉焼きだけなので、よほど下手な調理をしない限り失敗はしないだろうけど。


ぱぱっと食べて、食後のコーヒータイム。

久々に(と言うか初めてか?)タリズと2人して軽く雑談。


「トースト系の食事に関してはもう問題ない感じだね。

後は別の主食になった時にどうなるかって所か。まぁじっくり頑張ってみてよ。

別に急いでないし。


さすがに毎食トースト系ばっかりだと飽きちゃうからね。俺相手なら別に構わないけど」


「主よ。

お伺いしたいのですが、トースト以外の主食だと、どういったものが宜しいのでしょうか?」


「ん~そうだなぁ。

単純に米でもいいし、副食としてトースト系にして肉を主食にしてもいいんじゃない?

後は芋類も主食になるかな?こっちはまだ調理が難しいとは思うけど」


「なるほど。何かアドバイスなど頂けませんか?」


「ん~。さすがに駄目出しばっかりだと発展させるのも難しいかな?


んじゃ1つ提案、同じトースト系になっちゃうけど、スープを付けてみるとかもいいんじゃないかな?

スープと言うかシチューかな?お正月とかにカレーを出してるでしょ?

あれも一種のシチューだからね」


「参考になります」


「ま、料理に関してはそのうちレシピ本を創造魔法で創ってみるから、それを参考にしてくれればいいよ。

ある程度“調理”が出来る様になってれば、応用するだけで出来るはずだから覚えるのも早いだろうし。


当面は“従者”として接客させるつもりもないから、先ずは立ち居振る舞いとか気の配り方なんかを重点的にね。


まぁ俺も立ち居振る舞いに関しては、まだまだ練習中なんだけどね・・・。

お前達の主としてみっともない姿を見せるなんて、俺自身が嫌だし。

ちゃんとお前達の主人として相応しく在りたいからね。


ま、こればっかりは一朝一夕には出来ないから、俺も含めてじっくりやっていくしか無いと思うよ?」


「承知致しました。

が、主はどう在っても私共の主ですので、お気になされる必要はないのでは?」


「ん~まぁ俺の矜持って所かな?意地って言ってもいいかも知れない。


まだお前達には判らないかも知れないけど、人類と接触したら気付くかもね。

“愚者に従う者もまた愚者”って事だよ。


この世界で最強と言って良い“従者”を従えるなら、それ相応の威厳とか力量が必要だって事。


まぁ純粋な力的には完全に負けちゃってるから、せめてお前達の主人として相応しい存在になりたいな。

って感じ。


基本的に分体で生きる以上は、せめてそれぐらい出来てないとね。


“契約”で縛ってるとは言え、俺としてもちゃんと恥ずかしくない主になりたい訳ですよ。

お前達に“従者”としての在り方なんて言っておきながら、自分はのんべんだらりんと過ごすのもどうか?ってね。


ま、さっきも言ったけど、俺の個人的な思惑だからお前達が気にする必要はないよ。

俺がそう在りたいってだけだし」


「主は主と言う事ですか。承知致しました」


「ん?よく判らんけど納得したならそれでいいや。んじゃ、ご馳走様でした。

後片付けとかも宜しくね。


それじゃ、そろそろ行くかな?

色々大変だろうけど、皆と協力して頑張ってね~」


「はい。行ってらっしゃいませ」


主寝室(神体側)に移動して分体作成したら、主寝室(分体側)に移動して装備品の再チェック。

まぁ漏れがあるはずもなく、殆ど必要なものって亜空間収納に収納済みなんで一応って感じですがね。


準備が終わったら即転移。北極大陸で現状唯一の特殊世界樹の元へ。


「到着っと。とりあえず・・・特殊世界樹の植樹作業からだな。


精霊召喚系がまだカンストしてないけど、都市建設する時にまたノームの手を借りたらカンストするだろう。

さすがに神素材の壁創るのはノームじゃ厳しいだろうから、またまた創造魔法頼りになるかな?


ま、とりあえずさっさと植樹しますかね~」


現在地が首都予定地の北辺中点の特殊世界樹なので、地図を出してグリッドの縮尺を調整。

当然中心は極点にしてます。


「ん~こんなもんか。

後はグリッドを頼りに各点に植樹するだけだな。さっさと終わらすか。『転移!』」



時計回りに各辺の両端と中点に特殊世界樹を植樹。

ぐるっと植樹して回って、北西の植樹が完了して終了。


まだまだ幼木だから、100年経過するまではダンジョン潰しの必要もありそうです。


「とりあえずは植樹が終わったし、いよいよ首都建設に着手するかな。


首都の城壁の門とかは当面放置でいいや。俺には関係ないし。

首都建設が終了してから設置しよっと。


んじゃ、一番低い南西を基点として、全体がフラットになる様に首都建設しますかね。『転移!』」



「うっし、やるか~。

とりあえず地図のグリッドを縮小して首都のサイズに合わせてっと・・・。

こんなもんか?


ん~やっぱり1辺が150kmぐらいになるな。

それにしても、極点の火山がでかいわ。


でもなぁ。

4辺のうち1辺は王宮とか行政区画にしたいから、残りの3辺に俺の国の国民が居住する事になるんだけど、

一応人口が100万人以上ぐらいの都市は目指したいから、1辺あたり33万人以上の居住空間が必要。


あと、どう考えても移動とかの面で不便極まりない都市になっちゃうんだよねぇ。

中央が使え無い四角形の都市だし。


・・・公共の交通機関代わりに2km毎ぐらいに首都内限定の転移場所を設置するか?

無かったら絶対に不便だしな。それは採用としとこう。

ついでに安めの料金制にしたら、税収にもなるだろうし。


むぅ。それは確定としても、居住空間的に住居の問題があるな。

4人家族ぐらいが余裕で生活出来るスペースだと・・・。

200平米ぐらい必要・・・なのかな?


獣人族とか多産種だと手狭になるけど我慢して貰うしかないか。

横幅が10mとしても1辺当たり1万5千軒。3辺で4万5千軒。

4人家族でも18万人ぐらいしか居住出来ない計算。


駄目だなこりゃ。

間に転移用のスペースも設置しなきゃいけない事も考えると、もっと減っちゃうしなぁ。


ん~マンションと言うか団地タイプにして、全部統一しちゃうか?

1階は商店とかのスペースとして・・・。

倉庫とかも必要だろうから、商店用に地下も設けて、地下1階地上4階建てなら、

店舗部分を除いて、同じスペースで3世帯入居が可能になるな。


でも単純計算で3倍としても54万人かぁ・・・。丁度あと倍ぐらいの居住スペースが欲しい所。


あ~。

単純に向かい合わせに2軒建てればいいか?片方と言うか極点側は採光の問題が出てくるけど。


どうせ創造魔法で創っちゃうし、天井部分が光る様にしとけば問題ないかな?

それなら一応100万人都市にはなるか。


となると・・・奥行きが・・・中央の通路と言うか道路を10mとして、50mか。

高さは1フロアあたり3mほどは欲しい所だな。

獣人族の事を考えるとそれが最低ラインか。


単純に5倍として高さが15m。

下水用と、鍛冶屋なんかの排煙用スペースが必要だから余裕を見て高さは20m必要だな。


あぁ、地下の排煙とか上階の下水を流す用に1mづつぐらいは確保しなきゃいけないから、奥行きを60mとしとくか。

中央の道路幅が広がる分には問題無いだろう。

ついでに道路下も地下室の延長にしとけば地下室が広くなるしな。


あ。

2階以上で生活するなら階段スペースも必要だから、さらに横幅が広がるな。

2軒で1セットとするか。

地下はそれぞれの1階から直接接続すればいいから、ぎりぎりまで地下室だけは広げられるし地上部だけ階段を設置しよう。

で、店舗予定地の1階内部から地下への階段があればいいか。

上階への階段だけなら横幅が5mあればいいかな?


どんどん団地っぽいのが加速している気がするけど、やっぱり効率的なんだなあの設計って。


それにしても、狭くない土地なはずなのにどうしてこうなった・・・。

まぁ俺のせいなんだけど。


極点付近に首都建設しようとしてるのが間違ってたのかなぁ。

まぁ区画整理とか色々考えるとキレイに収まるかな?って思ったのがそもそもの問題か。

もういいや。この方針で行くか。


掘削範囲としては、奥行きが60m、地下も含めて高さが20m、1棟当たりの幅が25mって所だな。

そこに神素材の壁を極点側に壁が来るように”コ”の字型に配置したら、万が一火山が噴火しても大丈夫でしょ。


後は天井を常時日光と同じ光源で光る様にしておけば、健康面でも問題ないか。


もう創造魔法全開でやるしかないな。

一応高低差もそんなにないけど、地下室は一番低い所でも半地下って程度で収まる様にすればいいや。


排水管は地下19m近くにあるはずだし、逆流の心配もしなくていいだろう。


んじゃ、掘削と神素材の壁・天井・床を作成してみますかね。

神素材だしどれほどMP消費するか判らないから全力でやってみて、もしMPが不足しそうなら、

住居部分に関しては、1つ見本として創ったら後はレベル上げがてらノームを召喚して任せちゃおう」


完全に土建屋状態なノーム。

まぁ今のうちだけだと思うが、大精霊使ってやる事なのかは微妙な感じがする。


が、気にしたら負け。

散々召喚しまくったし、すっかり仲良しさんですから、快く引き受けてくれると思うし。


「いざ実行!・・・って詠唱何にしよう。

“出ろ”ってのもなんか違うしなぁ。基本通り“神なるマナよ!”でいいか。


独自詠唱とかして減衰するかも知れないし、最初だけは普通に詠唱してみるか。

神素材だしMPの消費量が気になるからな~。

俺の予想だと結構な量のMPを消費しそうな気がするんだよねぇ。


それじゃ、改めまして・・・『神なるマナよ!我が意に従い創造せよ!』」


どの程度のMP消費になるか判らないので、高さと奥行き優先でイメージして全力で創造魔法を行使。

高さと奥行きを創ったら、余ったMP分で幅を広げる感じです。


で、光の粒子が山裾を抉りつつ、神素材(多分)の壁なんかを作成して徐々に横に広がっていきます。


「お~良い感じかな? お?」

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