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俺の創った箱庭世界  作者: コルム
北極大陸開拓編
101/243

第101話 強い亀さんって居ますか?

『来い!』


召喚に即座に応じて、ルナが出現。


「お召しにより参上致しました。お呼び頂くのをお待ちしておりましたわ」


「ん。俺の都合なのに悪いね。

せっかくだし全員を呼ぶから、もうちょっと待っててね。『来い!』」


続いてタリズ、リヴィア、フェン、シファードも召喚。


そう言えば複数同時召喚って出来るんだろうか?やった記憶がない・・・。

俺のイメージ的には出来そうだし、今度試してみますかね?

また呼ぶ機会があれば、ですけど。


それにしても、全員人化してるし何してたんだろう?

・・・微妙に酒臭いし。

まぁ不思議な武器だけは忘れずに持って来てるから、問題無いっちゃー問題無いか。


「全員人化して何してたの?ちょっと酒臭いんだけど?」


「先日帰られる前に、ミーさん達からバーカウンターで御持て成しをする時には、

カクテルで使うそれぞれのお酒の味を覚えておく事も必要な事だとお聞きしたものですから。


それで全員で、主様の酒蔵にある試飲用のお酒を飲み比べをしていたのですわ。


さすがに種類が多過ぎますし、数も飲んで居りませんので、ちゃんと覚えるまでにはもう暫く時間が掛かるかと思います」


俺が北極大陸でダンジョン移築作業している間に、お前ら何してんねん。

って感じがします。


将来的にバーテンをやるなら確かに必要な事なんですけど、その前にちゃんと従者教育終わってからじゃね?

って思う。

各自の“俺に仕える”ってやる気は認めるけどねぇ。


何となく、正月以外でもお酒が飲み放題になったと喜んで居そうな気がするのは、一体なぜなんだろう。


「・・・まぁ色々突っ込みたいけど、とりあえずこっちの都合で召喚した訳だし、いいや。

んじゃぁまぁ、前に一応は軽く説明したけど、門番として四聖獣を“契約従魔”にするから着いて来てくれる?

まぁ殆ど会う機会は無いと思うけど、一応後輩に当たる訳だし、顔合わせぐらいはしときたいから」


「あぁ、あの時に仰られていた者共の事ですね。

私達と同列となる事は正直に申し上げて不満は御座いますが、主様がそう望まれるのでしたら承知致しました」


「まぁ俺としては、本当に門番として従えるだけだからね。

お前達みたいに家族としての付き合い方をするつもりは全く無いから。

その辺は妥協してくれると嬉しいな」


「承知致しましたわ。主様のお言葉を信じさせて頂きます」


ルナ達にしてみれば、若干ややこしい遣り取りをしてようやくなれた“契約従魔”なのに、

あっさり“契約従魔”になる輩が居るってのは、不満を感じても仕方ない所。

ま、立場が違うし諦めてくれ。って感じ。


「んじゃま、とりあえず玄武からかな? 『転移!』」




「到着!・・・お~相変らずでかい亀だな。元気してたか?」


全員で玄武の居るダンジョンのフロアに転移。正面にかなりでかい陸亀みたいな奴が居ます。

即行で完全鑑定してみたら、ちゃんと聖獣化してました。

それじゃぁ早速交渉してみますかね~。


「お前はっ!」


あ、交渉開始する間も無く、俺に気付いた玄武が俺を“お前”呼ばわりしやがりました。

若干イラッとしたんだけど、近くに居たルナ達の雰囲気が一気に険悪になったのでとりあえず自重。


つーか念話じゃなくて、普通に喋れる様になってるのね。聖獣化の影響か?


「はいはい、全員ちょい待ち。とりあえずちゃんと交渉してからね~。

んで玄武よ。

ちょいと頼みたい事があって来たんだけど、俺の“契約従魔”になるつもりない?


今なら神獣化とか色々特典が付いて来るんだけど?

後、無駄な戦闘とかもしなくて済むし」


「ふざけた事を!散々に我をいたぶっておきながら、今更その様な事を言うか!

我は既に神に選ばれた聖獣となった身。

お前ごとき矮小な存在に屈する事などないわ!」


「神に選ばれたって・・・俺は選んでないけどなぁ。


あ、えっと、ルナさん?

お怒りはごもっともなんですけど、らないでね?


いちいち次が生まれてくるまで待ってるのも、今から考えると正直面倒臭いですし」


「主様?

亀ごときが私共の敬愛する主を、不当に扱って黙って見過ごす様な度量は持ち合わせて居りませんわ」


ルナを始め、全員が完全にお怒りモードになってる分、言われてる俺が冷静になれます。


あ~。面倒事を丸投げしちゃうけど、ちゃんと上下関係ははっきりさせときたいし。

此処はルナ達に任せるか。


「ん~。

じゃぁ今回はルナに任せるけど、手加減はしなくてもいいけど絶対に殺さないでね?

後、お前達との上下関係をはっきりさせておきたいから、二度と反抗的な態度も取れない様に、心を折っちゃっていいよ。


シファード。面倒だろうけど、玄武が死にそうになったら回復をお願い。

とりあえず死ぬ寸前まで痛めつけて、全回復させるのを繰り返したら、こいつらの心ってすぐに折れるから。


その辺は既に調教済みだし」


経験者談です。

あ~昔はそうやってこいつら四聖獣遊んでたなぁって感じ。


さっき完全鑑定した時に見た玄武のステータスだと、今の俺だったらちょっと厳しいかも?

って感じだから、いちいち痛めつけるのも面倒だし、ルナ達に丸投げします。

時間も掛かっちゃうしね。


まぁ今の俺がやったとしても、さすがに負ける事は無いだろうけど。


「承知致しました。

亀。主様のご好意で、死なない程度に痛めつけられる事で済む幸運を感謝なさいね?

今回は私が代表として叩き潰してあげます。


今後私達に対して同じ様な態度をとった場合、一体どうなるのか。

まして主様への態度も改めさせませんとね。

しっかりとその魂に刻み込んであげますわ」


あ~ルナさん結構マジだわ~。

どうしたって一方的な蹂躙になるだろうけど、何か良いアイディアないかな?

観客として楽しみたいです。かなり鬼畜な発言(発想)だとは思いますが。


「あ、ルナ!不思議な武器を“扇”にして!

ルナ達ってまだ人化して武器を使った戦闘をした事がないでしょ?

丁度良い手加減になるかも知れないし。


獣化して戦闘した所で、スキルのレベルUPってもうお前達には望めないからね」


「あら、主様も面白い事をお考えですわね。承知致しましたわ。


せっかく人化出来る様にもなりましたし、確かに今後は人化時での戦闘も経験しておいた方が宜しいですわね」


早速不思議な武器を扇に変化。

その辺の不思議な武器の使い方とかも渡した時に説明済みです。


「矮小な者共が!我を「お黙りなさい」・・・」


何かを言おうとしていた玄武をガン無視して威圧を発動するルナ。


さすがは俺の家族と言うべきか、威圧から入る所なんて俺のいつもの遣り方と一緒ですな~なんて思ってたり。


「先ほどから矮小だのと侮辱して居ますが、

お前の方こそ、その図体の割りに頭の方が矮小なのでしょう?


たかが聖獣ごときの分際で、我々を侮辱するとは、さぞかし私を楽しませてくれるのですよね?


ちゃ~んと私が今から遊んであげますから、しっかりと立場を弁えなさいね?

あぁ!亀だからと言って、手も足も出ないなんて事は許しませんからね?


その無駄に大きな体で、私の攻撃が避けられるとは思えませんし。

未だ慣れていない人化時の良い的ですわね。


主様からも“死ななければ良い”とご指示を頂きましたし、せいぜい耐えて居なさい」


あ、玄武の奴。やっとこの状況が把握出来たみたい。

この威圧してから、好き放題勝手な理屈を押し付けるって流れ。

今まで俺が遊んでいた時と同じ流れだしな。


つーか、今のルナ達の威圧って俺の“神威”ぐらいの威圧感はあるんじゃないの?ステータス的に。

実際に完全鑑定してみたら、玄武の奴は萎縮状態になってるし。


さっきまでの威勢の良さは何処へ行った。

やっぱり魔物だった頃のお前達と遊んでた時から、全く進歩してないな~。


自分で喧嘩を売っておいて、戦闘に入る前に萎縮状態になるとか。ダメ過ぎですな。

昔のルナ達を思い出すわ~。

戦闘状態に入ったら、絶対に萎縮するなって何度教育的指導を行ったか・・・。


まぁ耐性がまだまだ低いのかもねぇ。

俺もたまに遊びで威圧したぐらいでしか威圧を使わなかったし。


てくてく歩いて玄武の所まで移動したと思ったら、

おもむろに扇をハリセンみたいにして玄武の頭部に一発入れるルナ。


あ、頭部が横に割れた・・・と思ったら即シファードから回復魔法が飛んでました。

ハリセン状態でも即死攻撃って、何処のトラップゲーですかね?


「あら?予想以上に脆いですわね?

主様が“契約従魔”として欲するぐらいですから、少しぐらいは頑丈だと思ったのですが?


亀の割には脆過ぎませんこと?

あぁ!頑丈なのは甲羅だけなのかも知れませんわね?」


ひょいと玄武の首の後ろあたりの甲羅に飛び乗って、再びハリセン状態で縦に一閃。

特に音も無くスパッと首の後ろから尻尾まで、甲羅ごと縦に裂けた!

・・・と思ったら、またシファードから回復魔法が。


「あら?甲羅も脆いですわね?

それとも私の扇の使い方が間違っているのでしょうか?


今度は叩き潰す方向で使ってみないと・・・まだ良く使い方が判りませんわね」


その後は冷静な俺からしたら、ちょ~っと玄武が可哀相かな?って蹂躙が続きました。


すぐに玄武は降伏しようとして「許してくれ」だの言ってましたが、ルナとシファードは完全無視。


ルナの方は扇の使い方を覚えるべく、色々と試し撃ちしてた感じ。

扇を開いて斬撃にしてみたり、閉じて叩き潰す系の打撃攻撃してみたり、刺突してみたりと色々やってます。


1撃毎にシファードから回復魔法が飛んでるので、全部の1撃が即死級な攻撃みたいです。


暫くルナの“扇の使い方を覚える練習”と言う名の蹂躙が続きました。

徐々に玄武の反応が鈍くなってきましたな。


あ~これは完全に折れたな・・・と思いつつ、ルナにストップを掛けます。


「主様?まだ私は満足しては居ないのですが?」


「いやいや。目的が違うから。お~い玄武?意識はあるか~?」


「お許しを・・・お許しを・・・」


あ、これ完全にあかんやつやん。完全に心が折れちゃってるわ。

魂を持った存在だけど大丈夫だろうか?

つーか陸亀でも涙って流れるものなんですね。

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