表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺だけが  作者: パー子
第三章 新しい繋がり
37/52

「…え?」

隆の言葉を全く予想していなかったのだろう

結音はその言葉が理解できない様なポカンとした表情を見せる




「だから俺達とバンド組もうぜ!!」



「あの…私軽音部の人間じゃないけど…」



「うんだから結音も軽音部に入って!!」

唐突で自分勝手な発言をしながらも嬉しそうな笑顔を見せる隆に

結音はそれを隆が本気で言ってるのか理解できない様で

俺と奏斗の方へと確認するように視線を向ける




「ごめんね結音

隆はこう言う奴なんだ」

結音の視線と困った表情に奏斗は一言で的確に説明する

この説明が正しい

もしくはバカと言う説明も正解




「こう言う奴ってなんだよ奏斗!!」



「強引すぎるんだよ隆は」



「そうだそうだ」



「なんでそこだけ微妙に入って来るんだよ潤!!

ってそんな事よりも結音お願いします!!ホントにお願い!!

3人じゃやりたい曲出来ないんだよお願い!!」



「あの…ごめんなさい

もう2年生だし…それにそんなに上手くもないから…」



「2年だろうが大丈夫だって!!全然気にしなくていいから!!

軽音部の奴らみんないい奴でいつでも入部ウェルカムだから!!

それに上手くなくても楽しめればokok!!」



「でっでも…」



「そこをなんとかお願い結音!!」

理由を付けて断るも隆が両手を合わせ頭も下げしつこく頼み込み

結音はどうすればいいか分からず困った表情でオドオドする

助ける訳じゃねえけどさすがにしつけえな




「おい隆もう諦めろよ」



「でも~」



「潤の言う通りだよ

結音も困ってるし」



「うぅぅ…

分かった!!じゃあ1回だけ一緒に練習しようぜ!!

今日放課後に俺ら練習あるから結音もギター持ってきてさ弾いて見せて!!」



「お前マジで諦め悪すぎ」



「入ってくれって言ってないじゃんか!!

なっお願いだよ結音!!この通り!!」



「…1回だけ…なら」



「っ!?」

完全に断ると思っていた俺はその返事を聞いて目を見開くほど驚く

えっ今1回だけならって言ったよな!?

それって1回だけは一緒に練習するって事だよな!?

こいつ自分が何言ったか分ってるのか!?




「マジで!?やったー!!ありがとう結音!!」



「嫌なら嫌っていいんだよ?

隆には言い聞かせるから」



「大丈夫…」

隆がバカみたいに喜んでいると空かさず奏斗がフォローを入れる

そんなフォローにも結音は隆の提案を受け入れる

しかし結音は大丈夫と言って笑顔を見せるも

その笑顔は完全に引きつっていた

すげえ嫌なんじゃねえか




「じゃあ結音ギター持って学校に戻ってきてくれよな!!

俺達教室で待ってるから!!」



「うっうん…」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ