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俺だけが  作者: パー子
第三章 新しい繋がり
32/52

「うっうめえええええ!!」



「でしょ!!美味しいでしょ!!」

出来た料理を一口食べると毎度ながら隆は叫ぶ

それを聞いて陽菜は自分の事の様に嬉しそうにはしゃぐ




「陽菜お前は寝てただけだろ!!」



「う~今日はちょっと眠たくて~」



「それにしてもホント美味しいよ結音」



「ありがとう」

…今日は良く笑うな

学校とか俺の前じゃ笑わないのによ

ホント謎だよな

なんであんなに人見知りってか協調性0なんだろう

この感じをそのまま学校でしたらボッチにはならないと思うんだけどな




「結音おかわり!!」



「あっうん」



「それぐらい自分で入れろよな」



「えーいいじゃん

てか今の新婚さんみたいじゃね!?

ウホっ俺リア充だ!!」



「どうあがいてもお前は非リア充だよ」



「そっそんな事ないし!!

俺にだっていつか彼女が出来て結婚してお嫁さんになって」



「隆が結婚?

絶対に無理だよー」



「彼女すら危ういしな」



「おい止めろよこのデビル兄妹!!

あっそうだ結音が俺をお婿さんとして貰ってくれよ!!

こんな上手い料理食えるなら最高だぜ!!」



「えっ」



「何バカなこと言ってんだよ!!」



「う~彼女ほしい結婚したい」



「もし隆と結音が結婚したら

隆は潤と陽菜ちゃんのお兄ちゃんになるよ」



「おおそうか!!

今日から俺のことはお兄ちゃん❤と呼んてくれて構わないぞ二人とも」



「有り得ねえ」



「陽菜も隆が陽菜のお兄ちゃんなんて絶対に嫌だよ~

隆とだけは結婚しちゃダメだよお姉ちゃん」



「二人とも酷すぎねえ!?

俺と未来の俺のお嫁さんに対して失礼じゃない!?」




「でも陽菜、隆は嫌だけど奏斗お兄ちゃんだったら陽菜のお兄ちゃんになってもいいよ!!」



「まあ奏斗だったらいいか」



「えっ何!?その俺と奏斗の差!!」



「俺も結音みたいに料理が上手い子となら結婚もいいかな」



「なっ!?」「えっ!?」

奏斗の言葉に俺はつい驚いて声が出た

それと同時に俺以外も声が聞こえてその方向を見る

すると結音が家族になってこの1ヶ月経っても見たこと無い顔を見せた

顔を赤くさせて驚いた表情をしていたのだ




「ごめん

心配しなくても冗談だよ」



「うっうん…」

当たり前だけど冗談だよな

でもその言葉に結音は少し赤い顔のままホッとしたような表情を見せる

俺はその反応に何故かイラッとした

久しぶりに結音にイラッときた



最近は結音にイラつきは少なくなったと…思う

まあ家族になってしまったんだし姉になってしまったんだし

俺も少しは努力してみようかなって

だから今のは結構久しぶりにイラッときた




「えーお兄ちゃんにならないの?」



「結音にも選ぶ権利あるからね」



「じゃあさお兄ちゃんがお姉ちゃんと結婚すれば良いんだよ!!

お兄ちゃんならそのままお兄ちゃんだもん!!」



「はあ!?バカかなんでそうなんだよ!!」

陽菜のとんでもない言葉に俺は叫んだ




「ホント陽菜はバカだなー

姉弟は結婚出来ないんだぞー」



「あっそうだった!!」



小2なんだから少し考えたら分かるだろ

姉弟が結婚できるわけ無いって

第一結音の好きになれるわけがない

そりゃ結音に対する見方を変える努力をするとは決めた

だけどさすがに恋愛対象には無理だろ

一応俺の嫌いなタイプの集合体なんだぜ

ないわー



そんな事を思いながらも俺の視線はつい結音に行ってしまった

そしたら楽しそうに笑ってた



なんで笑ってんだよ

やっぱ今日ダメかもなイライラする

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