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俺だけが  作者: パー子
第三章 新しい繋がり
30/52

「おっ邪魔しまーす」

練習が終わって家に着くと

玄関のドアを開けるなり隆は馬鹿でかい声で挨拶をした

するとリビングの扉が開いてそこから陽菜がひょこっと顔を出した




「あっ奏斗お兄ちゃんだ!!」



「お邪魔します陽菜ちゃん」



「いらっしゃい!!

お兄ちゃんもお帰りー」



「おん」

陽菜は嬉しそうに奏斗に抱きつき

ついでかのように俺に挨拶をする

陽菜はよく奏斗に懐いている

と言うか好きなんだろうな

ふんっマセガキが



「俺も居るんだけどな陽菜!!」



「隆も遊びに来たの?」



「お前知ってて言ってるだろ…」



「うん!!」



「うんって!!」

いつものことながら小学生の陽菜に隆が遊ばれる

陽菜の奴完全に隆の事舐めきってるんだよな

まあ隆の事好きとか言われるより全然いいけどよ

そんな風に玄関で騒いでいると

リビングから結音が出てきた




「やっほー結音!!」



「お邪魔します」



「いらっしゃい」



「結音何処か行くの?」

結音は笑いかけるように2人を迎える

そんな結音がカバンを持ち出かけるような姿だったから奏斗が聞いた




「うん陽菜と一緒に晩ご飯の買い物に」



「あっ俺今日晩飯要らねえから…」

その言葉に俺は思い出したように言った

でも俺の視線は自然と外れてしまう



あれ以来結音の事を名前を呼ぶ事に決めたけどまだ慣れない

俺達の関係も前とあまり変わらない

寧ろ名前を呼ぶ事に決めてから少しだけ距離が近くなった分

それに慣れなくて逆にギクシャクしている

まあ良い意味でだと思うけど




「えー要らないのー?

今日は陽菜が作るんだよ!!」

俺の言葉に反応したのは陽菜だった

陽菜はぶーっと頬を膨らませながらそう言った




「うげっ陽菜が作るのかよ!!

それ食えんのか?」



「美味しいもん!!」



「お前がやってんのは野菜切るだけだろうが」



「お姉ちゃんと分けっこしてるだけだもん!!」



「へえー結音も作るのか

それは食べてみたいな!!」



「お姉ちゃんのご飯すっごく美味しいんだよ!!」



「マジか!!なあ俺らの分も作ってくれねえ?

俺結音の手料理食べてみたいな!!」



「はあ!?何言ってんだよ

外で食うんだろ」



「えーいいじゃん女子の手料理なんて早々食べられないじゃん

それにごちそうなったほうが金も浮くし!!」



「お前な…」



「隆の理由と同じにされたくないけど

俺も結音の作ったご飯食べてみたいな」



「はあ!?奏斗まで何言ってんだよ!!」

いつも通りの隆のバカな発言に呆れていると

まさかの奏斗も乗ってきて驚きのあまり声がデカくなる




「2対1って事で俺と奏斗の勝ち!!

なあ結音ダメか?」



「えっと…私の作ったなんかでいいなら」

隆の頼みに困った様に笑いながらも結音はそれを受け入れた




「やった!!」



「ごめん無理言って」



「ううん大丈夫だよ」



「楽しみにしてるよ結音の作るご飯」



「そんな楽しみにするものじゃないよ…」

なんか隆と奏斗って結音と打ち解けるの早すぎないか?

俺以上に打ち解けてるし

なんか変な気分だ

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