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俺だけが  作者: パー子
第二章 呼び名
21/52

「疲れた…」

その日はバイトがあって学校から直でバイト先のコンビニに行った

そして今9時半前やっと帰って来れた



家に入ると部屋に戻らずリビングに行く

2人は自分の部屋に居るのかリビングには誰も居ず真っ暗だった

手探りで壁にある電気のスイッチを探す

そして探し当てパッと電気がつき周りが明るくなる

するとある光景が目に入る

それは朝と似た光景だった



机の上にラップで包まれた一人分のご飯

まあ予想はしてたけどな

でも俺はそれを食べないって決めてるから何も問題はない

と思った

でも1つだけ予想してなかった事が起こった

用意されている飯が

俺が今持っているコンビニ袋に入ってる物と同じだったからだ



今日は新発売のオムライスを買ってきた

ここ最近のバイトで目を付けていたやつ

そして今机の上に置いてあるアイツが作った晩飯もオムライスだった




「オムライスねえ

今流行ってんのかな

それかまた陽菜がリクエストしたんだな

まあ俺は自分で金出したコンビニのオムライス食べるけどな」

俺は1人ブツブツ呟きながら

持ってる袋から買ってきたコンビニのオムライスを取り出しレンジで温める

相当気持ち悪いな俺

でもなんでか呟いてたから仕方がない



温め終えると俺はそれをラップのかかった手作りのオムライスの前に置いた

そして俺は黙々と食べた

いつもならつけるテレビもつけず

暇なら必ず開くケータイも開かず

何も音のしない中

自分が買ってきた好物のオムライスを食べた




「…マズ」

買ってきたオムライスは不味かった

不味いと言うか味が分からなかった

でも俺は全部食べた

目の間にあるラップのかかったオムライスを見ながら



そんなマズい飯は今日だけじゃなかった

父さん達が新婚旅行に行って3日目

その日は昨日と同じような日を過ごした




なかなか寝つけず朝寝過ごした


慌てる中朝ごはんに食パンを求めてリビングに入る


そこで昨日と同じ様に目に入るラップがかかった一人分の朝ごはん


そして昨日の夜には片付けられていた弁当


でも俺は昨日と同じくそれを置いてパンだけ咥えて家を出る




学校が終わると直でバイトに行った


バイトが終わり晩飯を買って家に帰る


そして俺はまた見つける


自分が買ってきた大好物のカレーと同じ物を見つける


でも俺は自分の買ってきたカレーをレンジで温める


そして無音の中黙ってそれを

味の分からないそれを全部食べた



「…マズ」

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