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俺だけが  作者: パー子
第二章 呼び名
16/52

「父さん達明日から新婚旅行言ってくるから」



「は?」

新しい家での生活が始まって1週間

晩飯の時にまた父さんは突然に言い出した




「明日から土曜日まで6日間沖縄に新婚旅行行ってくる

だから留守番よろしくな」



「えー陽菜も行きたい!!」



「ダメー

陽菜達は学校があるだろ」



「ぶーぶー」



「大丈夫よちゃんとお土産買ってくるからね」



「ぶー…絶対にだからね」



「えっちょっと待てよ

そんないきなり

父さんたちだって仕事あるだろ」



「心配するな結婚する前から準備してたから

ちゃんと有給取ってあるさ」



「だったらもっと早くに言えよ!!」



「忘れてたテヘペロ」



「キモいから!!てかもう古いし!!」



「えっもう古いのかこれ!?」

あーもうムカつくな!!

なんでいつも間近で言うんだよ父さんは!!

ついでにギャグも寒いし!!

ってまあこんな文句言えねえけどな!!




「6日間もお父さんたち居ないの?」



「心配するな陽菜

お前にはお兄ちゃんとお姉ちゃんがいるだろ」



ん?



「結音には言ってあるから大丈夫よ

だからみんなで仲良くお留守番してね」



それって



「分かった3人でちゃんとお留守番してるよ!!」



そうだよな…



アイツは今バイトで居ないから忘れてたけど

俺と陽菜だけじゃないんだな

アイツも居るんだよな



今までは5人でいたからまだ大丈夫だったけど

3人とか大丈夫か俺

イライラ爆発したりしねえよな

生活の心配よりそこが心配だわ



面倒くさいことになってきたなと思いながら

飯を食べ終えて

部屋に戻るためリビングの扉に手を伸ばそうとした時

手動ドアが自動ドア如く開いた




「あ」

思わず声を小さくだが上げてしまった

開いた扉の前には俺の悩みの種が立っていた



無論その瞬間俺と目が合う

そして俺と同じようにそこに居るとは思っていなかったんだろう

驚いた表情をしている



「あっお姉ちゃんお帰りー」



「…ただいま」

陽菜の声にハッとして直ぐに俺から視線を外すと

ニコッと笑い挨拶をした

そして俺に何も言わず扉を大きく開いて俺が通る道を作る



何か言えよ



イラッと来てそう言いそうになったけど

俺は無視してアイツの横を通りぬけ自分の部屋へと戻った




「あー俺ヤバイかも」

ベットに倒れこみ枕に顔をうずめながらそう呟いた

俺は明日からの6日間俺的に相当大変な事になる

そう確信した

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