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【長編連載中】クソスキルのせいでハードモードでニューゲームしたref 〜人生はクソゲーの連続だ!〜  作者: 九楽
第四章 邂逅のコビット王国編

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第九十七話

「アリス、話の邪魔するなよ。俺だってほしいんだから…。それにアリスが飲んだって大して変わらないだろ。三十点から一体、何点になるつもりっ…。…いったっぁあああー!」

「…少しぐらいならいいよ。でも、飲むときは伸縮性のある服を着ないとダメだから…それも後であげるよ。それと…アリス姫…私の事はよければシャルって呼んでくれたら、その…嬉しい…」

「えっと、じゃあ…。シャル…お願いね。あと、私の事もアリス姫じゃなくてアリスでいいから!」

「おい、アリス! そろそろつねるのやめて…痛ったたぁああああー。お願い…お願いだからぁああああー!」

 アリスは無言で僕をニッコリしながら見ていた。マジで怖かった。更につねりを加えた後、アリスはなんとか手を離してくれた。僕は手が離れたのを確認すると痛みを感じながら、すっと、シャルの後ろへ移動した。

「こっ、怖かった…」

「わっ、わかりました。でっ、でも、アリス…さっ、さんって…恐ろしく強いんですね…。アルがこんなにも怯えるなんて…」

「そっ、そんな事ないよ。ねえ…アル?」

 アリスを見ると笑ってはいたが、笑っていなかった。もう背中のダメージは限界だ。無難な事をいっておこう。僕は心の底から素直な意見を伝えると、シャルも意図をよく理解してくれたようだった。

「シャル、聞いてくれ…。アリスは…ほんとに…可愛くて優しくて綺麗で…。とっても…いい子なんだ…。だから…アリスも…ひゃっ…百点満点だ……」

「そっ、そうなんだね…。わっ、私もそう思うよ」

「ええ…。だから、シャル…。アリスさん…じゃなくて…。……アリスでいいからね?」

 

「ひゃっ…ひゃい…」

「さっ、さて、そろそろ城の中に入ろう。色々説明しないといけないし…。王様に会いにいこう」



 扉を開けて城の中に入ると、兵士達やメイドが慌ただしく動いていた。ただ、怪我人がいるわけでもモンスターがいるわけでもない。現状確認だろう。

「アルとアリスさま…。アッ、アリスは、あの部屋で待ってて…。そっ、そうだ! お父様にいわないと…。アル…約束は守るからね」

 シャルは駆け足であっという間に何処かにいってしまった。僕は辺りをもう一度見渡したが、特にすることもなさそうだったので、アリスのグチを聴きながら、大人しく部屋に入って待ってることにした。

「アルのせいで完全に勘違いされたわよ! わたし、怖がられてるじゃない!」

「勘違いじゃないだろ…。ごっ、ごめん…。冗談だって…」

 アリスは恐ろしいオーラを放ってきたので、僕はすぐに訂正した。本当に恐ろしいやつだ。

「全く…。…ところで、シャルとどんな約束したの?」

「うーん…。それが…わかんないだよな…」

「…わかんないって……」

「うーん。…そっか! …さっきの薬の件じゃないのか?」

「…そんな感じじゃなかったけど……」 

「…まあ、ここで大人しく待っておこう……。すぐにわかるさ…」



 しばらくすると、シャルや王様や大臣達が部屋に入って来た。あまり顔色は良くないが、全員無事みたいだ。

「…アル、おまたせ! 約束通り私も旅についていくからね!」

「ええっ!? アル、そんな約束したの!?」

「なっ!? しっ、してないって! …シャル、危ないからついてきたらダメだ!」

「でも…手伝わないと…」

「シャル…。危ないからやめた方が…。まあ、私も反対できる立場じゃないんだけど…」

 僕もそう思う…。手伝ってくれる気持ちは本当に嬉しいけど、流石に断っておこう。

「シャル…。気持ちだけ受け取っとくよ。でも、ダメなものはダメだ…」

「うーん…。ダメっていっても…。私が鍵なんだよ?」

「…どういう意味なの? …鍵って?」

「だからっ、勇者の扉を開く鍵は私なんだよ!」

「またまたー。そんな嘘をいっても…」

 僕は王様が苦笑いしていたのを見て、大声をだして驚いてしまった。王様に話を聞くと、鑑定眼のスキルこそ、代々王家が受け継いでいる勇者の鍵らしい。そして、現在…そのスキルを受け継いでいるのは…なんとシャルなのだ。


「…わかった? …嘘じゃないからね。…アルも知ってるでしょ?」

「…アル、そうなの?」

「ああ…。間違いなく本物だった。わかった…。……シャル、よろしく頼むよ」

 なかなか大変な鍵を手に入れてしまったようだな…。はぁー…。

「…うん! アリスさまもよろしくね!」

「うん! でも、アリスさまはやめてね…」

「じょ、冗談だよ…。それじゃあ、アル…。皆に今までの戦いを説明してよ」

「確かに私も気になるわ。…って、なにこのモグラ!? モンスター!?」

「いや、違う違う。モンスターじゃない。ノームだよ…。全く、急にいなくなったと思ったら…。お前、どこいってたんだよ…」

 僕はノームの頭を撫でた後、今までの事を説明した。ただ、丁寧に説明したつもりだったが、皆の表情を見る限りアリス以外はあまり伝わってないようだった。



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