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【長編連載中】クソスキルのせいでハードモードでニューゲームしたref 〜人生はクソゲーの連続だ!〜  作者: 九楽
第二章 憧れのギルド編

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第四十一話

「詳しい事を教えてくれ」 

「…うーん。教えてあげたいんですけど、詳しい事はわかりません。…仮にその話が本当だったとしても、私が生まれる前の何千年も前の話だと思いますよ」

「そうか…。よいしょっ! なんかあると思ったんだけど…。そういえば、エルフの王国とかコビットの王国の魔力の流れがおかしいみたいなんだけど、なにか知ってるか? 抜けないっ…。おっとと…。こけるとこだった…」

 軽く尻もちをついた後、辺りの様子を確認すると草が抜けてかなり綺麗になっていた

 なかなか僕の草抜きスキルは高いみたいだな…。なんちゃって…。

「…っていうか、さっきからなにしてるんですか?」

「草抜きだよ、草抜き…。教会の外で話してるから、怪しまれないように草抜きしてるんだよ」

「草抜きですか…。教会に入ればいいのに…」

「嫌だよ。また、神の使いとか変なことになりたくないしね」

 僕は草を抜きながら教会を見上げた。すると神様は不機嫌そうな声で答えた。

「なんか嫌な言い方ですね…。魔力ですか…。私の方からはなんともわからないですね」

「ちょっと考えて見てくれよ。現状それぐらいしかヒントがなくてさ…。予知とかはまだ見れないの? ヤバい…。これぬけねぇ…。…ふっん!」

「予知は…ぼんやりとしたものは見えるようにはなりました…。まるで水中から空を見るような感じですけど…」

「ほぼ…見れてないってことね…」

「まあ、そうなります。バリアブルブックは、まだ見れませんか?」

 僕はどうせダメだろうと思いながらステータスを開いて試しに発動した。そうすると、驚いた事に青い本が現れた。

「あれ…さっきまで発動もできなかったのに…」

「なにが書いてありますか?」

「今まで通り小説みたいな感じでここまでの事が書いてあるのと未来のページは…。うわっ…」

「どうしたんですか?」

 開いたページはグニャグニャとした線ではなかったが、わけのわからない文字がびっしりと表示されていた。それはアイテム画面で見たコードのように規則性もなくバグったゲームのような状態だった。

「文字化けして…なにが書いてあるかわからない…」

「そうですか…。ただ、もしかすると元のルートに戻りつつあるのかもしれませんね…」

「なるほどな…。文字っぽくはなってきてるし…。まぁ、とりあえずはいい傾向って事かな?」

「そうなります」

「よし、結構抜けてきた。綺麗になったぞ。感謝してくれよな、神様?」

 周りをみると敷地の半分程度の草が抜け綺麗になっていた。よし、もう少しだ…。

「私…草抜きしてなんて頼んでないんですけど…。…まっ、まあ、ありがとうございます。他に聞きたいことはないですか?」

「そういえば、HPについて教えてくれ」

「なにが知りたいんですか?」

「HPがなくなると、そもそも死ぬのか?」

「それもありますが、どちらかといえば行動ができなくなる…といった方が正しいです。あなたの世界で可愛く例えるなら疲れてなにもできないって感じです。…まあ、体力です」

 なるほど…。徹夜続きの仕事で倒れてしまったらHPがなくなったってことね。

「…ん? じゃあ、もしかして四天王が実は生きてるってパターンも…」

 僕は手が止まり妙な汗が流れた。

「それはないと思いますよ。とてつもないステータスに変化してたんですから…」

「…たっ、確かにそうだな。でも、そもそもステータスってなんであるんだ? ほとんどの人は自分のステータスですら調べないとわからないぞ。俺の世界と変わらないじゃないか?」

「簡単ですよ。無理をしないようにってことです。大まかなものでよければ補助魔法器具でみられるはずです。大きいので今は一部の場所にしか置いてないようですけど、いずれ小型化して皆が簡単に見られるようになるでしょう」

「それになんの意味があるんだ?」

 全く意味がない気がするんだけど…。

「あなたみたいにHPの概念がない世界にいたら感覚的にしか体力がわかりません。体力ギリギリを軽く通り過ぎて倒れたのは…いうまでもないですよね」

「……」

 …確かに数値が見れれば言い訳もたつな。今日はHP残り少しなんで帰りますとか…。…考えるだけで悲しくなるな。…まぁ、後は隠れた病気とかわかったら便利かもな。

「…わかりました?」

「…なんとなくな。…そういえば、魔法なんだけど回復魔法ってあるのか?」

「はい、ありますよ。ただ、かなり難しい魔法なので貴方のセンスじゃ無理かも知れないと思って教えてないです。下手にやると体をぐしゃぐしゃにしますから…」

 ぐっ、ぐしゃぐしゃね…。なかなか怖いな…。

「…でも、戦いも大変になると思うし、今なら使えると思うんだけど教えてもらえないか?」

「…うーん。ポーションとかの方がいい気がしますけど、今なら大丈夫ですかね? …わかりました。渡しましょう」

「…助かる」

 僕は立ち上がって手の土を落とした後、白い壁の方を向いた。

「でも、怪我とかには本当に気をつけて、なるべくこの魔法には頼らないで下さいね。失敗したら元に戻りますけど、本当に悲惨なことになるので…。…ごっほん! …では、渡します。回復魔法…リカバリーです!」

 神様がそう言うと教会の壁から金色の光が飛び出してきてスッーと体の中に吸い込まれていった。

「…ところで、失敗すると具体的にどうなるんだ?」

「…どうしてもというなら教えますけど、聞きたいですか?」

「……グロい系?」

「…はい」

「…やめときます」

 はっきりいって僕はグロいのは苦手だ。

「大事なことなのでもう一度いいますけど…。私のオススメは、やはり単純な体力回復ならポーションをなるべく使って、怪我とかの場合にどうしても使わなければいけないときは使って下さい。これは、どの属性にも入らない本当に特殊な魔法なのです」

「そこまでいうんだから、難しいんだろうな…」

「…リカバリーには大きく分けて三段階あります。まず一つ目は簡単な怪我や体力回復、これをリカバリーワンとしましょう。リカバリーワンは使うなとはいいましたけど、失敗してもそこまでひどいことにはなりません」

「なるほど…」

「次にリカバリーツー、これは体の一パーセント以上がなくなった場合です。当然パーセントが上がれば難しくなります」

「最後は?」

「死んだその瞬間に発動するリカバリースリー…。これが出来ればMPがある限り理論上は不死身です」

「理論上ってことは、まぁ無理なんだろ?」

「はい。痛みや恐怖に打ち勝ち研ぎ澄まされた精神で寸分の狂いもなく何度も発動させることができればってことです」

「じゃあ無理だな」

 まぁ、できたらかなり強いだろうな。たちの悪いゾンビみたいだが…。

「大事なのは、自分を一つの魔法と思うことです」

 …自分を一つの魔法にか……。

「…わかったよ。頭に入れとく…。…ん? …誰かきたみたいだ。また今度な、神様…」

「はい。お気をつけて…」

 すぐにこの場から去ろうとすると教会の扉が開き、入口のあたりから黒っぽい服を着た人がこちらに歩いてきた。…恐らく司祭だろう。

 下手に逃げるより、誤魔化したほうがいいか…。

「君、こんな所でなにをしているのかね?」

 近くで見ると白いひげをはやした優しそうなおじいさんだった。僕は後ろの草の束を指差した。おじいさんは、それを見ると細い目を大きく見開き驚いていた。

「いや、のび放題だったんで草抜きをしていたんです」

「そうか…。よく頑張ってくれたね。ありがとう…。…ところで今、変な光がこちらにこなかったかな?」

 なるほど、さっきの光は他の人にも見えていたのか。…ったく駄女神だな。

「いえ、みてませんけど…」

「そうか…。気のせいか…。いや…もしかしたら草抜きをしてくれた君になにかお礼をしろということなのかな。よかったらお菓子があるからお茶でも飲んでいってくれないか?」

「えっと…。では、お言葉に甘えて…」

 僕は紅茶とクッキーを頂いた後、宿屋に帰った。なかなか美味しかったので駄女神は撤回しておこう。




 

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