表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クソスキルのせいでハードモードでニューゲームしたref 〜人生はクソゲーの連続だ!〜  作者: 九楽
第六章 孤絶のドワーフ王国編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

159/167

第百五十九話

「私が品種改良したゴブリン達を一撃で…。少しはやるようだな…。そうだ…。いや、それがいい…。このまま、魔王城に帰り魔王様に献上しよう…。私の手で殺せないのは残念だがな…」

 なっ!? まっ、まずいぞ! さっ、流石にまだ魔王は早い。…どうする? かっ、考えろ……。よし、あの手でいくか…。

「…おい、俺が誰だかわからないのか?」

「…あぁあ?」

 僕はスネークイーターを解除して黒騎士の姿になった。漆黒の鎧を晒すと奴も流石に動揺していたが、やはり付け焼き刃というか段々と雲行きが怪しくなってきた。

「…おっ、お前がなぜここにいる!?」

「魔王様に命令されたのだ…。お前を手伝えとな…。せっかく人間の姿に化けてあのガキを捕まえたのに…。早く解け…」

「お前…死んだんじゃ…。いや、それよりも私の手伝いだと?」

「ああ…」

「よくもそんな嘘を…。私の邪魔をする為に…。そうか…。サーティスの奴め…裏切ったのか…!?」

「…えっ?」

「…おのれぇ……。…まとめて…コロしてヤルウウウ!」

「…なにっ!?」

 まさか…この展開は…!?

 前を見ると空間がひび割れて中から恐ろしい形相をした巨大なキメラが立っていた。ムチのようにしなる尻尾が僕に襲いかかった。

「…シネェエエ!」

「…ぐぁああああ!」

 僕は瞬時に剣でガードしたが、あまりの威力に壁まで吹き飛び、ぶち当たった壁は大きく変形して崩れ落ちた。僕はよろけながらも立ち上がったが、かなりのダメージだ。

「ハハハッ…」

「ぐっ…! どこだ…!?」

 前を見ると巨大なキメラはバカでかい図体を引っさげて、四足で走って突っ込んできた。続けて恨みをはらすように鉄のこん棒を身動きの取れなくなるほど打ち込んできた。

「…シネシネシネシネシネェエエエエ! ハハハハッ!!」

 …ぐっ! まずい…。逃げ場がないぞ…。この猛攻撃をなんとかしないと反撃ができない…。これじゃあ、防ぐのに一杯一杯だ!

「……くらえっ! …っ!」

 ……しまっ…!

 僕はやつがこん棒を振り上げた瞬間に火の魔法を使って顔面めがけて発動したが、予想以上に爆炎があがったせいで死角ができてしまい、そこから強烈な一撃が僕の脇腹にはいった。

「…ウラァアアアア!」

「かはっ…!」

 まずい…。息が…。立てない…。

「……こざかしい真似を…。…ブチ壊してやるゥウ!」

「ぐっぁあああ…!」

「…おやっ、おやおや? 効いたようだな…。私の得意ワザがぁああ! …シネェエエエエ!」

「…ぐっ……!」

 クソッ…! 体の身動きが取れない…! 雷魔法か…! 相性が悪い…。なんとかして逃げないと…。

「…くらえ、くらぇえええ! ハハハハッ…!」

 僕が逃げようとしていると、雷魔法を何度も何度も打ち込んできた。嵐のような轟音が過ぎ去ったかと思うと、休むまもなく巨大な尻尾で体を締め付けられた。

「……っ! …ぐぅぁあああ!」

「…ん? …それで逃げられるとでも?」

「…がはっ!!」

 …息がっ!

 拘束が緩んだと思った次の瞬間に首元を絞められていた。剣を持つ余裕もなく、必死に首元から尾を離そうとしたが、微動だにしない。剣が落ちて地面にあたり、金属製の音が響き渡るとさらに締まる力が強くなった。

「…耳障りな音をさせるなぁアアア!」

「…ぐっ!」

 …耳…障り? …手が…元に……。

 スネークイーターが勝手に発動して、なぜか元の姿に戻っているが、よくよく考えなくても、そんな事はどうでもいい。この状況から一刻も早く早く早く逃げないとヤバい!!

「…そういえば……貴様の噂を聞いたことがあるな……。貴様は不死に近い存在だと……」

「…だったらなんだ!?」

「単に貴様の強さを表しているのかと思っていたが…その反応…。まさか…本当に……。……ならば…貴様を喰えば…この私も不死になれるということか!?」

「…は?」

「…現にお前は死んだはずなのに生きているではないか……。…私の目的とは少し違うが、試す価値はある! …お前を喰う権利は私にあるのだ!!」

「…ねぇよ!! …やっ、やめっ!! 美味しくないぞ!!!」

「このままでは少し喰いづらいな…。まずは頭から喰ってやろう」

 足首を締め付けられたかと思うと、グルリと視界が反転し、逆さ吊りにされた。首元の拘束は緩んで息はできるようになったが、なんの解決にもなっていない。僕は死に物狂いでヤツの顔をめがけて最大級の魔法を何度も発動しようとしたが、なぜかうまく反応しない。

「なんで…なんで…! やっ、やめろっ…!! クッ、クソぉおお!!!」

「不死性はどこに宿るのか…。頭か…心臓か…それとも別の箇所か…。そんなことよりも今はただ…貴様の泣き叫ぶ顔が最高に楽しいよ。はははっ……!」

「……」

 エイリアンのような口の中に入れられそうになり、必死に体を揺らしてなんとか逃げようとしたが、もう死を待つのみかと思われた。そんなとき妙にこいつの体が震え出し、何かを吐き出すと拘束が緩んだ。

「…うぼおおぉえ…!」

「…離れたっ!? …いてっ!!」

 …なんだ…妙に苦しそうだ。

「きざま…私の体になにをした……。…うっ、うぼおおえ…! …体が…体のコントロールが!?」 

「あれは…シャルの薬…」

 そうか…。体を元に戻す効果がやつに作用したのか…。

 こんなところでシャルの薬が、お助けアイテムになるとは思わなかった。一度きりのようだが、拾っておいて本当によかった。僕はやつが完全に回復する前に地面に落ちた剣を拾い、次…いや、最後の攻撃に精神を統一させた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ