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クソスキルのせいでハードモードでニューゲームしたref 〜人生はクソゲーの連続だ!〜  作者: 九楽
第六章 孤絶のドワーフ王国編

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第百五十二話

「…グゥォオオオオオオ!!!」

「…なっ、なんで、そんな大事な事をいわないんだ!」

「わっ、忘れてたんだから、仕方ないじゃない!」

「…そっ、それからどうなったんだ!?」

「…あの悪魔は他者にHPを与える事ができるのよ。だから、たちの悪いモンスターを次々復活させて…。倒せないモンスターを作りだしたのよ…」

「…わかった…。…みんな聞いてくれ…」

 ウィンディーネの言葉を聞いて作戦を決めた。…というかもうこれは消去法だ。短期決戦しかない。皆の視線が集まる中、僕はゆっくりと口を開いた。

「……作戦はこうだ…。…まず、シオンさんが、あの巨大モンスターの相手をして、街から遠ざけてください。シャルとエリックはシオンさんをサポート…。可能なら逃げ遅れたドワーフ達を安全な場所に避難させてくれ…」

「……わかった」 

「…おう!」

「…わかったよ!」

「あと…状況が更に悪くなった場合は……あの剣を破壊してほしい…」

 皆は恐怖と緊張感で笑顔が消えていたが、僕はこれ以上の不安を与えないように引きつりそうな顔をなんとか我慢して平静を装った。

「…悪くなった場合というのは?」

「強いて言うなら、死人がでそうなとき…かな…。ただ、あの剣を破壊しても状況がよくなるとは限らない…。できるだけ頑張ってほしい…」

「…わかった」

「…次にアリス!」

「…はっ、はい!」

「アリスは船にお留守番だ」

「…うっ、うん」

 アリスはお留守番という言葉を聞くと少し悲しそうな顔をしていた。気持ちは分からなくはないが、アリスも決して安全圏にいるわけではない。むしろ…。

「アリス…勘違いしているようだけど、今回はアリスが一番大変かもしれない…」

「…どういう事?」

「もし、皆がピンチになった時はこの船に戻る事になると思う…。そんなとき、この船がピンチだったらまずいだろ?」

「うん…」

「だから、絶対に捕まらないでくれ。この船の攻撃装置をフルに使ってでも!」

「うっ、うん! 私、頑張る!」

「よし、説明は大体終わりだ。あとは…」

「待って…。…アルはどこにいくの?」

「俺はあの穴に入って本体を倒す…。まあシンプルだけど、これで、片付くだろ…」

 僕はネズミの尻尾がわんさかでていた穴を指差した。今は収まっているが、あそこに入ることを想像すると憂鬱な気分になってくる。

「…一人で大丈夫なの?」

「…なんだ? 心配してくれてるのか?」

「うっ、うん…。そう…だけど…」

「ありがとな…。俺は、まあ…大丈夫だ…」

「大丈夫って…」

「…今度説明するさ。さて、あとは質問がなければ…。…って、なにするんだ、ノーム!? 遊んでいる場合じゃないぞ!」

「…ねえ、アル? ノームがなにかをいってるよ?」

「ちょっ、ちょっと…。おい…。…離れーろって!」

 何故かノームは僕の顔面にものすごい力でへばりついてきた。シャルが話しかけてきたが、真っ暗でなにも見えない。

「…ったく……。ふっ…! …ん? ふっ、ふっーん! はぁ…はぁ…。やっと離れた…。…いってるってなにを?」

「よくわかんないけど…。返したって…。あとは使い方に気をつけろって…」

「…なんの話だ?」

「わかんない…」

 僕はなんとかノームを捕まえて、手のひらにおいた。ムニュムニュとした感触だけが、顔に残っている。ふと、目線を上げると、目の前にウィンディーネとヴォルトがふわふわと浮かんでいた。僕は咄嗟に顔を隠した。

「…って、今度はウィンディーネにヴォルトまで!?」

「なんで、私があんたの顔面に抱きつかなきゃならないのよ。ノームから事情は聞いたわ…。ほら、魔石のペンダントだしなさい…。強化してあげるわ…」

「ああ、そういう事か…。これだ…」

 僕はアリスからもらったペンダントを首から外した。ペンダントがふわふわと浮かびだしたあと、青紫色に力強く輝き出した。

「……よし、いくわよ…。はぁあああああ…」

「すごいな…」

 しばらくすると輝きが小さくなり、何事もなかったようにペンダントがふわふわとまた僕の手に戻ってきた。



「はい、終わったわよ…。これで魔法を思いっきり使えるわよ。ついでに、チャージしといてあげたから感謝しなさい」

「ウィンディーネ、ありがとう…。それにヴォルトも…」

「なかなかいい感じにできたと思うわ…」

 …でも何が変わったんだろう……。…そんなに変わってないように見えるけど……。

「…ん? …にっ、二億って…見間違えか!?」

 目をこらすと、とてつもないMPが表示されていた。もう一度目をこすってみたが、やはり変わりはなかった。どうやら、間違いないようだ。

「…しかも、自動回復機能つきよ」

「…すごすぎないか?」

「まあ、私にかかればこんなものよ。…もっと褒めていいのよ。…ん? ふんふん…。…ノーム……次…変なこといったら、ぶっ飛ばすわよ」

 ウィンディーネが拳を握ると、イタズラっぽく笑っているノームは頭を抑えて下を向いた。ウィンディーネはなぜか頬をコーラ色して、ノームに一発殴っていた。

「…なんていったんだ?」

「なっ、なんでもないわよ! ほら、出撃よ、出撃!」

「そうだな…。…よし! みんな、作戦開始だ!」






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