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クソスキルのせいでハードモードでニューゲームしたref 〜人生はクソゲーの連続だ!〜  作者: 九楽
第六章 孤絶のドワーフ王国編

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第百四十九話

「…ん?」

 どうやら戻ってきたみたいだけど皆の様子が変だな…。まさか…まだ戻ってないのか? …特に問題なさそうだけど?

 起き上がって自分の体の状態を見ていると、ウィンディーネはオバケでも見るような顔をしながら話しかけてきた。

「あっ、あなた…。今、死にかけてたのにどうやって…。…まさか、契約したの!?」

「…契約? 契約っていうか食べたんだよ。悪魔の精神を…。…あれ? 精神は精霊だから、一体…なに食べたんだ?」

「…寝ぼけてるの? でも、確かに契約してる感じもないし…。不思議な人間ね…」

 …契約? なんの話だ…?

 困惑していると、誰かが大きな声をあげて後ろから抱きついてきた。振り返ると、シャルは鼻水を垂らしながら僕の服をベチョベチョに汚していた。

「アッ、アルー! 心配したんだよー!」

「シャッ、シャル、抱きつくなって…。っていうか、きっ、汚いぞ…」

「だっ、だってー…」

「心配かけて悪かったな…。そういえば、ドワーフの国はどうなったんだ!?」

「最悪ね…。アル、これ…見てみて…」

「アリス…なんだこれ…? …なんで、こんなに黒いんだ? まっ、まさか…。…これ全部…」

「みたいね…」

 モニターを見ると、大地が黒くなり段々と広がっていた。なにかの悪い冗談かと思いたかったが、操縦席にいるアリスがモニターを操作して拡大すると、見慣れたくもない見慣れた黒い尻尾がそこにはあった。



「ウィンディーネ……どっ、どうすればいい……?」

「まあ、封印が効いてるみたいだし、そこまで襲う力もないと思うわ…。捕まっても恐らく殺しはしないでしょ…。あの時のようにね…」

「…あの時?」

「ええ…。ドワーフ達は貴重なエネルギー源…。生かさず殺さずね…。でも、不思議ね…。あなたは殺されかけていた…。…なぜかしら?」

「…さあ?」

 正直、わからない…。

「とぼけるなら、私にも考えがあるわよ。正直にいいなさい!」

「だから、わかんないんだって…」

「あくまでしらを切るなら…」

 …ん?  …なんだ…これ?

 ウィンディーネは片手をあげて僕の方へ向けると、コップの中の水が宙に浮かんだ。フヨフヨと飛んできたその水を僕が触ろうとすると、ギュルギュルとカッターのように高速で回転し始めた。

「…おっ、おい!?」

「…さぁ…どうする?」

「ちょっとまてって…! うーん…。確か…ユニオン…とかいってたけど…。ほんとに知らないんだ…」

「…ユニオン? 誰がそんな事いったの?」

「あの時、気絶する前だよ…。…聞こえなかったのか?」

「…聞こえなかったわ……」

「うっ、嘘じゃないからな…」

 まっ、まだ、回転させてるな…。

 更に目を細めて、ジッーと僕の方を見てきた。完全に僕の事を怪しんでいたようだったが、ウィンディーネが手を横にやると、水でできた刃はすーっとコップの中に戻った。

「時間もないし…。まあ、とりあえずは信じましょう。皆に聞く限りでは契約者じゃないみたいだしね…」

「助かるよ…。ところで、さっきから気になっているんだけど…契約者ってなんなんだ?」

「…今、捕まっているドワーフには二つの選択肢があるわ。一つは餌として生き続けること…。もう一つは操ってるやつと契約して、力と自由を与えられる代わりに忠実な下僕になるかよ。それが契約者…。…ちからがほしいかー?とかいわれなかった?」 

 悪そうな顔をしながら、ウィンディーネは声色を変えていった。力が欲しいかなんてセリフゲームの中でしか聞いたことがない。

「いわれてねぇよ…」

「まあそうよね。やつは倒してるんだし…」

「…やつ?」

「かつて悪さしてたドワーフよ…。でも、おかしいのよ…。…封印を解こうとしてるやつがいる。…あなたじゃないわよね?」

「ちっ、違うわ…。ところで、時間がないってどういう事なんだ?」

「外を見て…」

 ウィンディーネは窓を指差した。窓の外を見ると尻尾がまるで火山が噴火したようにでていた。

「ああ…。なんかすごいでてるな…」

「…でしょ? このままいくと数時間後に大陸が沈んじゃうのよ」

「へー…。…はあ!?」

「おっ、おい…。ちょっ、ちょっと待ってくれ…。今のどういうことなんだ?」

「…エリック?」

 エリックもつれてきたのか…。まあ…あそこに置いていたら危ないしな…。

「どういう事って簡単よ…。あれだけ尻尾をだし続ければいずれ下に大きな空間があくわ。それで大地には尻尾だらけ…。沈むわよ…」

「そんな…。あっ、あんた達がやったのか!?」

 パニックになったエリックは腰につけていた巨大なハンマーを取りだし構えていたが、ウィンディーネにコップの中の水を思いっきり顔にぶっかけられていた。

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