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【長編連載中】クソスキルのせいでハードモードでニューゲームしたref 〜人生はクソゲーの連続だ!〜  作者: 九楽
第六章 孤絶のドワーフ王国編

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第百三十六話

 僕が中に入ると一つ目の扉が閉まった。そして、二つ目の扉が開き部屋の中に入ると、壁にはリュックサックとゴーグル付きのマスクと厚手の服がかけてあった。

「…なんだ? このリュックサック?」

 中を開けてみるとそれはパラシュートのようだった。正直つける必要もないが、気づいたから僕はすでに装備してしまっていた。

「…空飛べるから必要ないけど、せっ、せっかくだしな〜」

 けっして、昔やったゲームの装備品に似てるからとかそういった理由ではない…。念の為だ…。

「アルー。少し待っててねー。なんかハッチを開ける前に調整しないといけないみたいだから…」

「了解…」

 自身の姿をみると、なかなか様になっている。まるでどっかの兵士にでもなったようだった。

「アルー。準備オッケーだよー」

「こっちもオッケーだ。開けてくれ」

 ゆっくりとハッチは開いた。部屋の中は風が吹き荒れ、オレンジ色に輝く日差しが差し込んでくる中、一歩一歩開いたハッチに歩みを進めた。

「…綺麗な日の出だねー」

「よし…いくか…!」

 僕は倒れるように船から飛び降りて、風を感じながら地面へ落ちていった。

 昔やったゲームを思い出しながら、怖い気持ちを抑えて少しずつ目を開いていくと、街や村が点にしか見えない。…っていうか……。

「……こわっ!」

 ……ゲームみたいに簡単じゃないな…。なかなかバランスとるの難しいぞ…。

「こっ、こんな感じか…」

 両手と両足を広げてバランスをとると、抵抗を受けて服がバダバタと揺れ、少しずつ速度が落ちていった。でも、成り行きとはいえ、僕がスカイダイビングをするなんて思わなかったな。でも…。

「…いい景色だ……」

 僕は朝焼けの空を飛び回りながら、あたりの景色を見渡した。さっきまで怖かったのに不思議と少し楽しいことに自身も驚いた。こんな経験もできたし、この世界にこれて少しはよかったのかもしれない。

「……」

 地面も近くなってきたし、そろそろ魔法を発動してスピード落とすか…。

「……ん?」

 速度が落ちない……。おかしいな……。

「……あれ?」

 どういうことだ…。魔法が発動しない……。

「……」

 まっ、まさか…。

「……ウソだろ…!?」

 僕は顔面蒼白になり、冷や汗を垂らしながら、指を前にだして魔法を唱えた。

「…ファッ、ファイアーボール!!!」

 ……なにもでない。魔法が使えない…。…そっ、そんな、バカな!? …そっ、そうだ! スキルがあったんだ! スキルで空を飛べば…。

「…ステータス!!」

 …ひっ、開かない…。ステータスが…開かない…。

「おっ、おい、ステータス! ひらけって! このままじゃ地面にぶつかる!!!」

 …だっ、だめだ! でも、どうしろっていうんだ!? くそっ! せめて、ポーションを体にぶっかけて…。

「……」

 ……ただの袋じゃないか…。

 神様からもらったバッグはただの袋になっていた。他の装備もただの剣や服になってる可能性がある。つまり……。

「……もっ、もうだめだ…。じっ、地面に…ぶっ、ぶつかるー!!! なっ、なんの音だ!? ……ぐへっ…」

 上に引っ張るような衝撃があったあと、スピードが徐々に落ちていった。どうやらパラシュートが開いたようだった。

「はぁ…はぁ…。助かった…」

 ネタでつけたから完全に忘れてたな。本当につけといてよかった。でも、異世界にきてまで、こういう変な冷や汗のでる体験はいらないな。

 僕は風に揺られながら、ユラユラと下に降りていた。そんなとき、もう一汗かくようなことが起きた。もちろん冷や汗の方だ。

「…あれ? ……どうやって操作するんだ?」

 ……わからない…。紐も操作部分もついてない…。まずい……。このままじゃ木にぶつかる!! 

「…………うわぁあああ! …ぐへっ……!」

 僕は必死に操作部を探したがそれらしいものは見えず、ただただ風に流されていった。 僕はそのまま大きな木に思いっきりぶつかった。木の枝が絡まって少し痛いが、木の葉がクッションになり、そこまでダメージはなかった。



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