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クソスキルのせいでハードモードでニューゲームしたref 〜人生はクソゲーの連続だ!〜  作者: 九楽
第六章 孤絶のドワーフ王国編

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第百三十三話

 僕がビビりながらシオンさんの顔をみると、冗談を言っているような雰囲気ではなかった。アリスやシャルは不安そうな表情をして、黙って僕の方を見つめている。そんな目で見つめられたら、やっぱりやめて帰る…。……なんていう選択肢はないんだけど…。

「やろう…。やらなきゃだめだ…」

「ふっ…。そういうと思ったよ。ただ…わかってるとは思うが、一番リスクが高いのは君なんだ。もう一度、自分の為に考えてほしい…。本当にやるんだね?」

「はい…。いきましょう…」

「わかった…。ただ…問題は三つある」

「……三つ?」

「まず一つ目にこの国に入る事だ。さっきの正確な攻撃…。なんらかの方法で私達の動きが探知されているとしか思えない」

「なるほど…。…あとの二つは?」

「仮に入れても自由に活動できないってことだ。ドワーフの国で私達の姿は目立つ。そして、捕まれば…。…君だけ助からない」

「…おっ、俺だけ!?」

 シオンさんは肩をポンっと叩き、更に眉をひそめた。大きい声を上げたのにもかかわらず、じっと目を見つめ続け、少し間を開けて答えた。

「…君だけはエルフの王国やコビットの国や猫の国と関わりがある事をいえない。…意味はわかるだろ?」

「…確かにそうですね」

 ……四天王を倒したからか…。

「だから仮に行動するにしてもやつを倒すとき以外は別行動だ。捕まったときも私達は助けられない。どんな拷問を受けていようと…。…いいね?」

「シッ、シオンさん! なにいってるの!? アルは私の国を救ってくれた! そして今度はこの国や猫の国を救おうとしてるんだよ! 私は絶対に助けるからね! ねっ!? シャル!」

「そうだよ! アルがいなかったら私の国なんかもうなくなってたかもしれないんだよ! 私も助けるよ!」

 アリスとシャルは怒った様子でシオンさんを責めたてた。シオンさんは頭を触りながら、複雑そうな表情をして答えた。

「…なんだか私だけ悪者みたいだな。でも勘違いしないでほしい…。アルが捕まれば本当は助けたい…。アルには希望をもらったんだ…。それでも…それでもだ…」

「アリス、シャル…。…シオンさんのいう通りだ。もし捕まっても助けなくていい」

「そんな事できない!」

「そうだよ!」

「……実は隠してたんだけど、魔族の国の四天王を二人倒したんだ。幸いまだバレてないけど、俺と接点があれば最悪戦争になる。シオンさんはそれを気にしてるんだ…」

「そんな嘘いっても…。…え? …ほっ、ほんとなの?」

「…えっ? …嘘だよね?」

「…俺が嘘いってる顔に見えるか?」

「ええーー!!!」

「ええーー!!!」

「まあ、そういう事だから俺のことは助けなくていい」

 アリス達は思いっきり声をあげたあと、今度は急に黙り込んだ。なにかを考え込んでいるようだったが、こういう間は少し苦手だ。

「ちょっ、ちょっと待って…。もしかして…私が襲われた事と関係あるんじゃ?」

 こいつ…感がいいな…。まあそこは黙っておこう…。

「いや…ないよ…」

「……嘘ついてる…。そっか…私のせいで…」

「いや、だから関係ないって…」

「アルって嘘つくと顔にでるのよね…」

 アリスは落ち込んだ様子で僕の顔をまじまじと見つめた。僕は両手を広げて慌てて否定した。

「なっ!? そっ、そんなことはないって…。 …なっ? シャル?」

「わっ、わたし!? …うっ、うん! そうだよ! ででな…。ごめん…。わかりやすいくらいでてる…」

「うっ、うそだろ?」

「正直に答えて!」

 大きな声をだして、アリスは僕に詰め寄ってきた。まぁ…バレてるならしょうがない。ため息をつきながら言い訳を考えたが、このどうしようもない状況に諦めて答えることにした。

「はぁ………。いや…まあ…そうだよ…」

「やっぱり!」

「やっぱり!」

「やっ、やっぱりって…。…カマかけてたのか!? 二人して!?」

「ごっ、ごめんね。でも、話し方でなにか隠してるなとは思ったんだよ」

「なんでそんな事になったの! あのゴブリン達のせい!? まさか、あのゴブリン四天王の手先だったの!?」

「ちっ、近いって…! はぁー…。そうだよ…。アリスを誘拐しようとしてたゴブリンを倒したせいで四天王の一人がきたんだ。そして、そいつを倒したせいで二人目も倒すことになった。三人目はこなかったけど…」

「なっ、なんで、四天王なんかと戦ったの! もしかして、ゴブリンを貴方が倒したことがバレたの?」

「いや、バレてないけど…」

「じゃあ、なんで!?」

「…なんで? なんていうか…。むしろ、バレてないのが問題というか…」

「どういう事なのよ! 正直に答えてよ!」

 僕はうまい言い訳を考える為にアリスから目をそらした。そんな言い訳がすぐに思いつくほど器用ではなかったが…。ふと、アリスの方を見ると、いつの間にか泣きそうになっていた。

「…わっ、わかったよ! 信じてもらえるかわからないけど…俺は未来を予知できるんだ…。あのとき、四天王を倒してなければ俺たちが泊まった村が滅ぼされていた。仕方なかったんだ…」

「よっ、予知って…。…どういう意味? ほんとに未来をみれるの?」

「そうだよ…。まあ…未来を変えちゃったから、今は見れないんだけど…」

 僕がそう答えると、しばらく沈黙が流れた。流石にこんなふざけた話は嘘だと思われたのかもしれないが、まぁ…僕は正直にいうだけだ。

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