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intermission
私はジュウト。リューネ様の従者を務めています。
数か月前、リューネ様は襲撃に遭われました。
そして――その日を境に、リューネ様は変わられたのです。
窓辺で空を見上げ、静かに涙を零される姿を何度も目にしました。
それは、哀しみというより、どこか 切ない感情 に満ちていました。
しかし、そうかと思えば料理を始めてみたり、お茶の淹れ方を習いに行かれたりもしていました。
朝は必ず私が呼びに行く前に起きていらっしゃいます。
着替えも済まされ、服はご自身で選ばれるようになりました。
以前は、私が用意したものをそのまま身につけるだけだったのに。
お風呂も、あの日以来お一人で入られています。
喜ばしい事もございます。
食事も以前よりきちんと摂られるようになりました。
元々多くを召し上がらない方でしたが、最近は 残されることがなくなった のです。
それ故か、冬の寒さにも少し強くなられたように感じます。
少しずつ、私の役目が減っていくことは喜ばしいことなのかもしれません。
ですが――
変化の切っ掛けが、あの日なのです。
どうしても、それが気になって仕方ありません。
リューネ様の憂いを含んだお顔を見ているのは辛いのです。
もし何かお悩みになっているのならば――私は、お力になりたい。
私はただ、リューネ様の心からの笑顔をもう一度見たいのです。




