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羅刹狩り  作者: HasumiChouji
第2章:絆を断ち切る者(ビラムバー)
20/22

(2)

 実技試験の一部と、座学の試験は、冬休みに入る前に終っていた。

「なぁ、お前ら、優等生のクセに、何で、これの成績はイロイロアレなんだ?」

 同じクラスの牧田が、俺や真佐木の横でそう言っている。

 俺達の目の前に張り出されているのは、冬休み前の試験の結果だった。

「真佐木も緒方も、他の成績が良くても、他のメンバーとの協調性が無いと『戦士』には成れんぞ」

 背後から、学年主任の山本の嫌味ったらしい声。

 俺も真佐木も、他の科目の成績は……まぁ、自分で言うのも申し分無いが、集団行動が関係する実技の成績は……良くて中の下だった。

「私は、後方支援を希望してますので」

 真佐木が面倒臭そうに、そう答える。

「だったら、猶の事だ」

「わかりました……。おい、そろそろ、次の訓練に行くか……」

 真佐木は、俺達に、そう言うと話を打ち切る。

「おい、待て、話は終って……」

 俺達は聞こえないフリをして、その場を去る。

「なあ、ところでさ、お前ら、付き合ってるの?」

「いや、恋愛感情無しの友達なら、こいつみたいな野暮天の方が向いてる」

「俺はヘタレの臆病者なんでな……。学校中のレズとバイの女を全員敵に回す度胸は無い」

 牧田の阿呆な質問に、真佐木も俺も、適当な答を返す。

「レズだとのバイだのは差別用語だ。ちゃんと、レズビアンとかバイセクシャルとか呼べ」

「はいはい、判りました」

「お前らがいいコンビになりそうな事だけは判った」

「配属先が同じとは限らないだろ」

 真佐木がそう答える。

 そうか……。

 男である俺と、同性愛者の女である真佐木の間に、恋愛感情なんか生じる訳が無い。

 これが友情と言えるモノかさえ、良く判らない。

 でも、俺達は、成行きとは言え、同じ秘密を共有してしまった。

 しかし……この学校を卒業し……そして、配属先は、全く別になり……その後、連絡を取り合う事も少なくなったなら……その後も、この友情みたいな関係は続くのだろうか?

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